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情シスのキャリアを考える 吉田 航(Wataru Yoshida)

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本日の内容 ・自己紹介 ・情シスの業務範囲、キャリアの問題 ・市場価値を高める方法 ・情シスのキャリアパス ・情シスがスキルを身につけるために大切なこと

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自己紹介 【名前】 吉田 航(よしだ わたる) 【Twitter】 @_w_yoshida 【職歴】 1社目(約2000人) :大手SIerでインフラSE→情シス 2社目(約80人→500人) :ベンチャーで情シス立ち上げ 3社目(約2000人) :メガベンチャーでシステム企画 4社目(約70人) ※Now :スタートアップベンチャーでひとり情シス中 【特徴】 ・情シスとしての経験は10年弱(うち半分くらいの期間はひとり情シス) ・開発よりもインフラ寄り ・がっつりの開発以外は何でもやります

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「情シス」って職種、幅広すぎません?

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情シスの業務分類 事業 バック オフィス 開発 インフラ BPR/ 業務改善 RPA 社内インフラ セキュリティ IT戦略/ システム企画 ヘルプ デスク CRM/ SFA開発 ERP 社内 システム 開発 ITガバナンス ※「マネジメント⇔プレーヤー」の  Z軸もあります テレフォニー

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情シスの業務分類 事業 バック オフィス 開発 インフラ BPR/ 業務改善 RPA 社内インフラ セキュリティ IT戦略/ システム企画 ヘルプ デスク CRM/ SFA開発 ERP 社内 システム 開発 ITガバナンス ※「マネジメント⇔プレーヤー」の  Z軸もあります テレフォニー 情シスのカバー範囲 = プロダクト以外全部!

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情シスの業務が幅広すぎることによる問題 ・会社によって必要とされるスキル・経験がバラバラ ・求める人材と求職者がなかなかマッチせず、採用が困難 ・ロールモデルが社内に存在せず、キャリアパスを描きづらい

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今回のテーマ 「情シスのキャリアを考える」

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情シスのキャリア問題 ・エンジニアとビジネス職の中間的な特殊な存在である「情シス」 ・会社の中でも位置付けが難しく、評価・教育制度が整っていないことが多い ・キャリアパスを描けず、市場価値を上げづらい

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市場価値を高める方法 1.専門性を高める(スペシャリスト) 2.汎用性を高める(ジェネラリスト) 3.希少性を高める(マルチスペシャリスト)

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1.専門性を高める(スペシャリスト) ・特定の製品や領域に特化したスペシャリスト  ・Salesforce、kintone、ServiceNow  ・ネットワーク、セキュリティ、etc…

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2.汎用性を高める(ジェネラリスト) ・ITスキル、ビジネススキル、業務知識、どれもそれなりに高い人 ・汎用性・適応力が高く、守備範囲が広い ・ひとり情シスをやっているとジェネラリストになりがち ※画像はワンオペする男性

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3.希少性を高める(マルチスペシャリスト) ・情シス×別職種の掛け合わせ ・「1万時間の法則」 by マルコム・グラッドウェル   『誰でも1万時間をかければ、その道で100人に1人の存在になれる』(諸説あり) ・ふたつの道を極めれば、1/100 × 1/100 = 1/10,000の存在に ・情シスとバックオフィスは距離が近いので親和性が高い  ・情シス×総務、情シス×経理、情シス×人事、etc..

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情シスのキャリアパスの例 ヘルプデスク (未経験) セキュリティ エンジニア 何でも屋 CTO 現状(1次職) 2次職 3次職 そして伝説へ… CIO インフラ エンジニア システム企画 スペシャリスト ルート ジェネラリスト ルート

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キャリアパスについては分かった。 でもスキルを身につける余裕無くない?

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SIerやSESの場合 案件群 新人 中堅 ベテラン ・案件も社員も母数が多い ・レベル・カテゴリ・キャリアを  考慮したアサインが可能 ・案件に専念できる 案件A カテゴリ:サーバー 難易度:LV1 案件C カテゴリ:ネットワーク 難易度:LV5 案件B カテゴリ:開発 難易度:LV3

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自社課題 情シスの場合 ・カテゴリも難易度もバラバラ ・やりたい案件が発生するとは限らず、  成長を見据えたアサインが難しい ・キッティングなどの定型業務、  ヘルプデスクは恒常的に発生する ・ヘルプデスクや定型業務ばかり  続けているとスキルも伸びず、  モチベーションも低下する ヘルプ デスク/ 定型業務 新人 中堅 突発案件1 カテゴリ:ネットワーク 難易度:LV3 長期課題A カテゴリ:業務改善 難易度:LV10 突発案件2 カテゴリ:鶴の一声 難易度:LV??

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情シスがスキルを身につけるために大切なこと ・未経験や自信が無い案件でも積極的にチャレンジする ・むしろ自分で立案する ・社外のコミュニティや勉強会に参加する ・いろんな製品や技術を触ってみる ・スキルアップに時間を割けるようにする  ・キッティングなどの定型業務を簡易化・自動化する  ・ヘルプデスクを新人や業務委託に任せ、新陳代謝できる組織を作る  ・人件費や業務委託費用を捻出してもらえるように経営陣を説得する

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まとめ ・スキル・経験を「横に広げるか、縦に深めるか」の方向性を決めておく ・都合よく案件が降ってくる訳ではないので、  自分から案件を積極的に取りに行く・作り出す姿勢が重要 ・オペレーションやヘルプデスクばかりやっているとスキルが身につかない  ・常に100%で業務を回している状態は非常に危険  ・定型業務や問い合わせを減らす仕組みや組織づくりに時間を割くことも大切 ・社内で働いているだけでは知見が広がらないので会社の枠を越えた活動が大事  ・転職、副業、セミナー、ユーザー会、交流会など  ・情シスSlackには感謝しかない!!