Slide 1

Slide 1 text

エンジニアの中途採用 入門
 - 2022年度版 -
 2022年10月11日
 NTT コミュニケーションズ 岩瀬 / @iwashi86
 
 (社内勉強会から抜粋版を公開)
 https://unsplash.com/photos/klRB1BB9pV8

Slide 2

Slide 2 text

1 発表終了時の到達点
 ● 中途採用の定番プラクティスが分かっている
 
 ● (人によっては)よし、やるぞ という気分になっている


Slide 3

Slide 3 text

2 注意点
 ● 本資料が100%正解ではない
 ○ 時代とともに環境は変わるので「変化への対応」を
 
 ● 基礎から「何を当たり前を…」な部分は読み飛ばしを
 
 ● 本資料のスコープはエンジニア中途採用のみ
 (新卒採用はスコープ外)


Slide 4

Slide 4 text

3 Key Takeaways
 ● エンジニア採用は企業戦略の一部
 
 ● 採用過熱問題は事実
 
 ● 採用活動はマーケティングでありマラソン※ 
 
 ● 自分の状況・役割に応じてやれることがある
 ※ ref: https://fukabori.fm/episode/80 にて教えていただいたことから 


Slide 5

Slide 5 text

4 今日のお品書き
 1. 経営における採用の位置づけ
 2. 市場を知る
 3. 採用プロセスの全体像
 a. Knowledge
 b. Ops
 4. で、私は何をすればいいの?


Slide 6

Slide 6 text

5 今日のお品書き
 1. 経営における採用の位置づけ
 2. 市場を知る
 3. 採用プロセスの全体像
 a. Knowledge
 b. Ops
 4. で、私は何をすればいいの?


Slide 7

Slide 7 text

6 そもそも、何のために採用するのか?


Slide 8

Slide 8 text

7 そもそも、何のために採用するのか?
 ● 企業・組織のゴールを達成するため
 


Slide 9

Slide 9 text

8 https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/2021/211025_3.pdf

Slide 10

Slide 10 text

9 そもそも、何のために採用するのか?
 ● 企業・組織のゴールを達成するため
 
 ● 採用は、ゴールを達成するための手段(人材戦略)の1つ
 ○ 言い換えれば、他の達成手段が有効であるならそれでよい
 


Slide 11

Slide 11 text

10 ゴール達成に向けたツリー
 企業・組織の ゴール

Slide 12

Slide 12 text

11 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 ゴール達成に向けたツリー


Slide 13

Slide 13 text

12 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 ゴール達成に向けたツリー
 人材強化目標も
 中期経営目標の一部に書いてある (次ページ)


Slide 14

Slide 14 text

13

Slide 15

Slide 15 text

14 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 ゴール達成に向けたツリー


Slide 16

Slide 16 text

15 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 社内 社外 ゴール達成に向けたツリー


Slide 17

Slide 17 text

16 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 社内 社外 異動 育成 ゴール達成に向けたツリー


Slide 18

Slide 18 text

17 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 社内 社外 異動 育成 採用 外部 委託 ゴール達成に向けたツリー


Slide 19

Slide 19 text

18 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 社内 社外 異動 育成 採用 外部 委託 ゴール達成に向けたツリー
 それぞれに Pros/Cons
 がある


Slide 20

Slide 20 text

19 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 社内 社外 異動 育成 採用 外部 委託 ゴール達成に向けたツリー


Slide 21

Slide 21 text

20 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 社内 社外 異動 育成 採用 外部 委託 新卒 採用 中途 採用 ゴール達成に向けたツリー


Slide 22

Slide 22 text

21 企業・組織の ゴール ヒト モノ カネ 情報 社内 社外 異動 育成 採用 外部 委託 新卒 採用 中途 採用 ゴール達成に向けたツリー


Slide 23

Slide 23 text

22 当たり前では…?
 主観MAXな スライドです

Slide 24

Slide 24 text

23 当たり前では…?
 ● 大事なことは何度でも
 
 ● 異動や育成も戦略の1つであり、絶対的な間違いではない
 ● 一方で、中途採用も戦略の1つ
 (なので、候補として常に頭に入れておく)
 主観MAXな スライドです

Slide 25

Slide 25 text

24 採用の位置づけを完全に理解した! バンバン採用したらいいじゃん!

Slide 26

Slide 26 text

25 今日のお品書き
 1. 経営における採用の位置づけ
 2. 市場を知る → そんなに簡単じゃないよ
 3. 採用プロセスの全体像
 a. Knowledge
 b. Ops
 4. で、私は何をすればいいの?


Slide 27

Slide 27 text

26 求人倍率
 https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/ 1人のエンジニアを9.75社で
 取り合う状態


Slide 28

Slide 28 text

27 参考:実際にどれぐらいいるの?
 https://docs.google.com/spreadsheets/d/1rpNKJeMG0eHx6AjLaWlxYhvCjfHDjyWKs_bNnh4ReWk/edit#gid=0 https://twitter.com/shinjoyu/status/1358685107360419841

Slide 29

Slide 29 text

28 補足
 ● 要求するレベルに達しているかは別問題
 
 ● テックリードやシニアクラスのエンジニアは
 転職顕在化市場に出るまえに
 エンジニア同士のツテで転職することも多い
 主観MAXな スライドです

Slide 30

Slide 30 text

29 大変さを完全に理解した! 各社どうやってるの?

Slide 31

Slide 31 text

30 今日のお品書き
 1. 経営における採用の位置づけ
 2. 市場を知る
 3. 採用プロセスの全体像
 a. Knowledge
 b. Ops
 4. で、私は何をすればいいの?


Slide 32

Slide 32 text

31 プロセスカットから把握する
 (配布版ではこのカットは省略)


Slide 33

Slide 33 text

32 マーケティングカットから理解する


Slide 34

Slide 34 text

33 認知
 ※
 興味
 ※
 応募
 面談
 受諾
 採用マーケティングファネル
 オファー
 ※:認知や興味などは、完全にMECEな分類ではない
 求人メディア
 
 広告
 
 エージェント
 
 人材紹介
 
 人材DB
 
 イベント
 
 SNS
 
 リファラル


Slide 35

Slide 35 text

34 認知
 ※
 興味
 ※
 応募
 面談
 受諾
 採用マーケティングファネル
 オファー
 ※:認知や興味などは、完全にMECEな分類ではない
 今日
 主に話すところ


Slide 36

Slide 36 text

35 認知
 興味
 応募
 面談
 オファー
 受諾
 採用マーケティングファネル


Slide 37

Slide 37 text

36 認知
 ● そもそも自社を認知してもらわないと候補に入らない
 ○ そこで、認知を獲得するために活動するフェーズが必要
 


Slide 38

Slide 38 text

37 認知
 ● そもそも自社を認知してもらわないと候補に入らない
 ○ そこで、認知を獲得するために活動するフェーズが必要
 
 ● ザイオンス効果(単純接触効果)
 ○ 接触回数が多いほど評価や高感度が上がる効果
 ○ ただし、嫌いなものに接触すると余計に嫌いになることも※
 
 ※ https://en.wikipedia.org/wiki/Mere-exposure_effect


Slide 39

Slide 39 text

38 勉強会


Slide 40

Slide 40 text

39 媒体運用


Slide 41

Slide 41 text

40 Tech
 Blog


Slide 42

Slide 42 text

41 余談: Tech Blog アンチパターン集
 ● 編集長、チームがいない
 ● 緻密すぎるコンテンツチェック、法務チェック
 ● ヘッドハンティング対策で匿名投稿
 ● あまりにKPI(PV等)を追いすぎる
 ○ KPI はハック可能という前提で追って初めて意味がある
 ● 活動が完全にボランティア


Slide 43

Slide 43 text

42 SNS
 ● TwitterやFacebookなどで認知してもらう
 ○ 公式アカウント
 ○ 個人アカウント
 ■ 会社によってスタンスが異なる


Slide 44

Slide 44 text

43 認知
 興味
 応募
 面談
 受諾
 採用マーケティングファネル
 オファー


Slide 45

Slide 45 text

44 興味
 ● 認知してくれた人の中から
 自社に興味・関心を持つ人を増やすフェーズ
 
 ● Candidate Journey (後述) を考えておくとよい
 ○ 会社がちょっと気になったとして、自分だったらどうする?


Slide 46

Slide 46 text

45

Slide 47

Slide 47 text

46 自社のWebサイト


Slide 48

Slide 48 text

47 紹介資料や
 カルチャーデッキ
 
 (NTT-Gでは
 比較的レア?)


Slide 49

Slide 49 text

48 https://speakerdeck.com/nttdatamis/ntt-data-mobility-team NTTデータの例


Slide 50

Slide 50 text

49 映像媒体


Slide 51

Slide 51 text

50 音声媒体(Podcast)
 ● 認知から興味へつなげる導線としてのPodcast提供
 ○ テキストよりも人の温かみが伝わりやすい


Slide 52

Slide 52 text

51 口コミサイト
 (海外だとglassdoorとか)
 
 アンコントローラブルなので
 良い会社を作り続けるしかない


Slide 53

Slide 53 text

52 Candidate
 Journey
 Map の例
 配布版では割愛

Slide 54

Slide 54 text

53 認知
 興味
 応募
 面談
 受諾
 採用マーケティングファネル
 オファー


Slide 55

Slide 55 text

54 応募
 ● 自社認知から応募に至ってもらうまでのフェーズ
 
 ● ゴールと測定可能KPIの相関が高まってくる
 ○ ATS のPV数は?
 ○ PVから応募に至るコンバージョンレートは?


Slide 56

Slide 56 text

55 認知
 興味
 応募
 面談
 受諾
 採用マーケティングファネル
 オファー


Slide 57

Slide 57 text

56 選考・面談
 ● 書類選考や、候補者面談などが含まれる
 
 ● が、単に選考のみではなく「アトラクト」の場
 ○ 自社について深く理解してもらう
 ○ 自社に興味を持ってもらう


Slide 58

Slide 58 text

57 認知
 興味
 応募
 面談
 受諾
 採用マーケティングファネル
 オファー


Slide 59

Slide 59 text

58 オファー
 ● 年収などの各種条件を伝えるフェーズ
 


Slide 60

Slide 60 text

59 オファー
 ● 年収などの各種条件を伝えるフェーズ
 
 ● 単なる雇用契約という意味のオファーレターを超えて
 想い・期待の詰まった手紙も増えている 
 (多くは、CTOやHiring Managerの仕事)


Slide 61

Slide 61 text

60 認知
 興味
 応募
 面談
 受諾
 採用マーケティングファネル
 オファー


Slide 62

Slide 62 text

61 採用プロセス全体を完全に理解した! どこから始めればいい?

Slide 63

Slide 63 text

62 今日のお品書き
 1. 経営における採用の位置づけ
 2. 市場を知る
 3. 採用プロセスの全体像
 a. Knowledge
 b. Ops
 4. で、私は何をすればいいの?


Slide 64

Slide 64 text

63 基本的な流れ
 ● To-Be と As-Is の把握
 ■ ゴール達成に向けて足りない人材はどんな人?何人必要?
 ■ 採用で解くのか?育成で解くのか?外部委託で解くのか?
 ● 自社の売りの言語化
 ■ 4P + D
 ● 各種施策の優先度を付けて実行
 ○ モニタリング ⇒ 継続改善


Slide 65

Slide 65 text

64 基本的な流れ
 ● To-Be と As-Is の把握
 ■ ゴール達成に向けて足りない人材はどんな人?何人必要?
 ■ 採用で解くのか?育成で解くのか?外部委託で解くのか?
 ● 自社の売りの言語化
 ■ 4P + D
 ● 各種施策の優先度を付けて実行
 ○ モニタリング ⇒ 継続改善


Slide 66

Slide 66 text

65 採用の4P + D の言語化 (自社の売り)
 ● Philosophy
 ○ 会社の理念、MVVなど (NTT-G だと社会的な意義とか)
 ● Person
 ○ 自社の経営層、社員の特徴など
 ● Profession
 ○ 具体的なサービス名、規模、顧客満足度など 
 ● Priviledge
 ○ 労働環境、福利厚生 (リモートワークなどもここ)
 ● Development
 ○ 開発にまつわる情報(開発技術、言語、インフラなど)


Slide 67

Slide 67 text

66 基本的な流れ
 ● To-Be と As-Is の把握
 ■ ゴール達成に向けて足りない人材はどんな人?何人必要?
 ■ 採用で解くのか?育成で解くのか?外部委託で解くのか?
 ● 自社の売りの言語化
 ■ 4P
 ● 各種施策の優先度を付けて実行
 ○ モニタリング ⇒ 継続改善


Slide 68

Slide 68 text

67 モニタリング指標
 ● ファネルステージごとの数値を追いかけて
 苦戦している箇所を改善していく
 採用承諾数 内定数 面談数 応募数 たとえば応募数がそもそも少ないのであれば
 認知・興味を強化する施策を実施


Slide 69

Slide 69 text

68 結局、自分は何をすればいいの?

Slide 70

Slide 70 text

69 今日のお品書き
 1. 経営における採用の位置づけ
 2. 市場を知る
 3. 採用プロセスの全体像
 a. Knowledge
 b. Ops
 4. で、私は何をすればいいの?


Slide 71

Slide 71 text

70 何をすればいいの?
 ● 原則:採用は全員の仕事
 主観MAXな スライドです

Slide 72

Slide 72 text

71 何をすればいいの?
 ● 経営
 ○ コミットするリソースを割り当てていく
 ○ 自身も採用に力を実際に入れていく
 ○ 採用活動に報いる(報い方はいろいろある)
 
 主観MAXな スライドです

Slide 73

Slide 73 text

72 何をすればいいの?
 ● 経営
 ○ コミットするリソースを割り当てていく
 ○ 自身も採用に力を実際に入れていく
 ○ 採用活動に報いる(報い方はいろいろある)
 ● 人事
 ○ 人材戦略の一部である採用戦略を作り実行していく
 ○ 採用プロセスが上手くまわるように整備
 
 主観MAXな スライドです

Slide 74

Slide 74 text

73 何をすればいいの?
 ● 経営
 ○ コミットするリソースを割り当てていく
 ○ 自身も採用に力を実際に入れていく
 ○ 採用活動に報いる(報い方はいろいろある)
 ● 人事
 ○ 人材戦略の一部である採用戦略を作り実行していく
 ○ 採用プロセスが上手くまわるように整備
 ● ミドルマネージャー(People Manager/Hirng Manager)
 ○ 中途採用ポストを作るなら、そのための稼働時間を確保して各種活動をする
 (たぶん思っているより時間がかかる)
 主観MAXな スライドです

Slide 75

Slide 75 text

74 何をすればいいの?
 ● 経営
 ○ コミットするリソースを割り当てていく
 ○ 自身も採用に力を実際に入れていく
 ○ 採用活動に報いる(報い方はいろいろある)
 ● 人事
 ○ 人材戦略の一部である採用戦略を作り実行していく
 ○ 採用プロセスが上手くまわるように整備
 ● ミドルマネージャー(People Manager/Hirng Manager)
 ○ 中途採用ポストを作るなら、そのための稼働時間を確保して各種活動をする
 (たぶん思っているより時間がかかる)
 ● 現場
 ○ 地道な認知活動(社外発表、ブログ執筆など)、カジュアル面談参加など
 主観MAXな スライドです

Slide 76

Slide 76 text

75 おまけ

Slide 77

Slide 77 text

76 参考図書


Slide 78

Slide 78 text

77 今日話したこと
 1. 経営における採用の位置づけ
 2. 市場を知る
 3. 採用プロセスの全体像
 a. Knowledge
 b. Ops
 4. で、私は何をすればいいの?


Slide 79

Slide 79 text

78 Key Takeaways
 ● エンジニア採用は企業戦略の一部
 
 ● 採用過熱問題は事実
 
 ● 採用活動はマーケティングでありマラソン※ 
 
 ● 自分の状況・役割に応じてやれることがある
 ※ ref: https://fukabori.fm/episode/80 にて教えていただいたことから