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AWS Control Tower Landing zone 4.0 についてまとめてみた 2025/11/22 第29回クラウド⼥⼦会 〜ちょっと⻑いLTしましょ〜

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⽬次 2 ● AWS Control Tower とは ● Landing zone 4.0 の主要変更点 ○ サービス統合のオプション化 ○ 専⽤リソースへの分離 ○ 柔軟な OU 構成 ○ Controls-Only experience ● AWS Config の改善 ● まとめ

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AWS Control Tower とは

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AWS Control Tower とは 4 ● AWS 上でマルチアカウント環境を安全かつ効率的に構築‧管理するためのサービス ● 主な機能 ○ Landing zone の⾃動セットアップ ■ セキュアなマルチアカウント環境を短時間で構築 ○ ガバナンスの⼀元管理 ■ 予防的‧検出的なガードレール(コントロール)を適⽤ ○ 継続的なコンプライアンス監視 ■ アカウント全体のポリシー準拠状態を可視化 ※AWS Black Belt Online Seminar AWS Control Tower 基礎編 より引用

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これまでの課題 5 Control Tower を利⽤するには「フルセット」での導⼊が必要だった ● Security OU が 必須 ● Log Archive / Audit アカウントが 必須 ● Config、CloudTrail が 強制的に有効化 ● 組織構造が 決まっている ○ 基礎となる OU と追加の OU を作成する必要があった ⇒ 「Control Tower のコントロール機能だけ使いたい」、「既存 Organizations 環境に 後から導⼊したい」が難しかった

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Landing zone 4.0 が登場! 6 ● リリース⽇ ○ 2025 年 11 ⽉ 17 ⽇ ● リリースノート ○ AWS Control Tower Landing zone version 4.0 なんと、、、 必要な機能だけ選んで構築できる、柔軟なランディングゾーンになりました!

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Landing zone 4.0 の主要変更点

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その前に…セットアップ画⾯もかなり変化しました 8

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その前に…セットアップ画⾯もかなり変化しました 9

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主要変更点 1/4 10 サービス統合のオプション化 以下の AWS サービス統合を 個別に有効/無効 を選択可能になりました ● AWS Config ● AWS CloudTrail ● AWS Backup(以前から選択可能でした) 注意 Config を無効にする場合は、IAM Identity Center、Backup も無効化が必要です

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主要変更点 1/4 11 IAM Identity Center や AWS Backup と同様に Config、CloudTrail も 有効/無効 を選択可能に! Config を無効に選択した場合、 IAM Identity Center、Backup も強制的に無効となる

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主要変更点 2/4 12 専⽤リソースへの分離 Before(LZ 3.x) Config と CloudTrail が同じ S3 バケットと同じ SNS トピックを共有していた After(LZ 4.0) 各サービスがそれぞれ専⽤ S3 バケットと専⽤ SNS トピックを使⽤するように

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主要変更点 2/4 13 Before(LZ 3.x) LogArchive アカウントに存在する同⼀ S3 バケット内でディレクトリを分けて保存され ていた

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主要変更点 2/4 14 After(LZ 4.0) ● 専⽤ S3 バケットになった ● CloudTrail は LogArchive アカウント、Config は Audit アカウントの S3 に保存され る

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主要変更点 2/4 15 Before(LZ 3.x) 同じ SNS トピックを共有していた

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主要変更点 2/4 16 After(LZ 4.0) 専⽤ SNS トピックになった

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主要変更点 3/4 17 柔軟な OU 構成 Before(LZ 3.x) ● Security OU の作成‧配置が 強制 ● ハブアカウント(LogArchive / Audit)は Security OU 配置が必須 After(LZ 4.0) ● Security OU は作成されるが、Control Tower が管理しない ● ハブアカウントを 任意の OU に配置可能 ○ 唯⼀の要件として、ハブアカウントは 同⼀ OU に配置する必要あり

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主要変更点 3/4 18 ● Security → Test-Security に名前変更可能 = Control Tower が管理していない ● Test-Security に Audit/LogArchive アカウントを配置可能 =ハブアカウントを任意の OU に配置可能

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主要変更点 4/4 19 Controls-Only experience フルのランディングゾーンを構築せずに、コントロールだけを使えるように ⇒ 既に Organizations を運⽤中で、   コントロール機能だけ使いたい顧客が導⼊しやすくなりました

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主要変更点 4/4 20 Controls-Only で何が不要になるか? 既存 Organizations 環境に Control Tower のガバナンス(コントロール)機能だけを 後付けで導⼊可能になった! 項目 従来の Control Tower Controls-Only 構成 AWS Config 必須で自動設定 不要 AWS CloudTrail 必須で自動設定 不要 Security OU 必須 不要 LogArchive / Audit アカウント 必須 不要

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主要変更点 4/4 21 ● Controls-Only でセットアップ後のランディングゾーン設定 ● 関連サービスを何も有効にしていない状態であることが確認できる ● Audit/LogArchive アカウントが存在していない ● 既存 OU があったとしても、 Control Tower に登録されていない状態 (Root と管理アカウントのみが登録された状態)

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主要変更点 4/4 22 関連サービスを何も有効にしていない状態でも、 コントロールを使うことができる!

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AWS Config の改善 23 サービスリンク Config アグリゲーター(SLCA)を導⼊ Before(LZ 3.x) ● 管理アカウントと Audit アカウントそれぞれに組織/アカウントアグリゲーター ⇒ 2 つのアグリゲーターが存在していた ● SCP で保護が必要だった(3つの SCP コントロールを使⽤していた) After(LZ 4.0) ● Audit アカウントにサービスリンクアグリゲーター ⇒ 1 つに集約 ● 組織内全アカウントを⾃動集約(Control Tower 管理外も含む) ● AWS Config が⾃動保護(SCP 不要)

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AWS Config の改善 24 従来とサービスリンク Config アグリゲーター(SLCA)の違い 補⾜ サービスリンクリソース: AWS 側が管理する特別なリソースで、ユーザーによる削除‧変更がシステムレベルで制限されるため、SCP で保護しなくても AWS が⾃動的に保 護してくれる 項目 従来(LZ 3.x) SLCA(LZ 4.0) リソースタイプ 通常の Config リソース サービスリンクリソース 作成・管理 AWS Control Tower AWS Config 保護方法 3 つの SCP で明示的に保護 AWS 側が自動保護 アグリゲーター数 2 つ 1 つ 集約範囲 管理アカウント:組織全体 Audit アカウント:CT 管理下のみ 組織全体

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まとめ 25 ● Landing zone 4.0 のポイント ○ 必要な機能だけ選択できる柔軟性 ○ サービス統合(Config、CloudTrail、Backup)のオプション化 ○ 専⽤リソースによる分離管理 ○ 柔軟な OU 構成(ハブアカウントを任意のOUに配置可能) ○ Controls-Only で既存環境への導⼊が容易に ● このアップデートを受けて… ○ 既存 Organizations 環境への段階的導⼊が現実的に ○ 「フルセット導⼊」から「必要な機能だけ選択」へ ○ Control Tower 導⼊の障壁が⼤幅に低くなった印象

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おまけ 26 実は他にも、279 個の新しいマネージド Config rules(コントロール)が追加された りしています。 ⇒ AWS Control Tower now supports seven new compliance frameworks and 279 additional AWS Config rules 同⽇発表されていた以下のアップデートは、本スライドの Controls-Only experience で説明した内容になります。 ⇒ AWS Control Tower introduces a controls-dedicated experience

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ありがとうございました!

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