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初めての コミュニティマーケティング その概要と注意事項① 2024年1月度版 CMC_Meetup 運営チーム 小島 英揮 | 坪井 友里

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本日の進行 from CMC_Meetup 運営チーム ITのB2Bマーケティングで30年近いキャリアを持つ。PFU、 アドビ等を経て、2009~2016年に、AWSで日本のマーケ ティングを統括、日本最大のクラウドユーザーコミュニ ティ:JAWS‐UGの立ち上げに携わる。2016年にコミュニ ティマーケティングの普及・啓蒙をするコミュニティ: CMC_Meetup を立ち上げ。2017年にStill Day One 合同会 社を設立、代表社員に。以降、FinTech、データマネジメン ト、コラボレーションなど国内外の複数の企業でパラレル マーケターや社外取締役として活動中。 小島 英揮 パラレルマーケター / シリアルコミュニティビルダー Still Day One合同会社 代表社員 𝕏 : @hide69oz Blog: https://stilldayone.hatenablog.jp/ 【話し手】 新卒でIT業界専門の人材会社に就職。スキルアップやキャリ ア支援に関するイベントの企画・運営を担当している際に社 外イベントを通じてカスタマーサクセスに興味を抱き、株式 会社カオナビへ入社。 現在、カスタマーエンゲージメント本部にて、ユーザー会や コミュニティなどの企画や運営に携わる。 坪井 友里 株式会社カオナビ カスタマーマーケティンググループ 𝕏 : @tsubo_yuri 【聞き手】

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東京 京都 福岡 札幌 高知 ・東京:28回 ・札幌:5回 ・名古屋:5回 ・京都:4回 ・大阪:5回 ・広島:1回 ・福岡:9回 ・高知:4回 ・沖縄:1回 ・B2C:2回 ・DeepDive:3回 ・Beginners:1回 ・焚き火部:2回 ・MAX:1回 ・アカデミー:2回 大阪 Facebook Group 参加メンバー数: 3,700+ Meetup 回数: 73 CMC_Meetup 活動概要 (2024/1/12現在) 沖縄 名古屋 ランチスペース 回数: 48 広島

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この動画でお伝えしたいこと コミュニティ×マーケティングは • デジタル技術で個人の発信力と受信力が急速に拡張 する時代=デジタルエンパワーメント時代にあった • 多くの業態で適用可能な • スケーラブルで • サステナブルな マーケティング手法である

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この動画の構成 第1部:Who needs Community Marketing? コミュニティマーケティングに関係あるのは誰か? 第2部:Why Community Marketing? 顧客(消費者)行動に起きている「不可避な流れ」と コミュニティの役割 第3部:What is Community Marketing? コミュニティマーケティング概要 第4部:How to manage Community Marketing? コミュニティマーケティング成功のカギ

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この動画の構成 第1部:Who needs Community Marketing? コミュニティマーケティングに関係あるのは誰か? 第2部:Why Community Marketing? 顧客(消費者)行動に起きている「不可避な流れ」と コミュニティの役割 第3部:What is Community Marketing? コミュニティマーケティング概要 第4部:How to manage Community Marketing? コミュニティマーケティング成功のカギ

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最近、ちょっと 「銀のタマ」感のある 「コミュニティ」への 期待 コミュニティ があれば いける! それ、 コミュニティ で解決 コミュニティ 創っといて!

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コミュニティ、 創るだけで解決?

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皆さんが、本当にやりたいこと・・・ × コミュニティ「を」作りたい 〇 コミュニティ「で」近道したい

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こんな人に見て欲しい SaaS カスタマーサクセス部門 どうしたら、オンボーディングが うまくいくようになるの? 社内DX推進部門 トランスフォームのために、部門を 超えて、もっと協力者が必要! SaaS 製品開発部門 PMFを爆速で実現したい!

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こんな人に見て欲しい BtoB マーケティング部門 リード数が増えても案件化が 進まないのを何とかしたい! スタートアップ経営者 どうやったら、顧客から「見つけら れる」存在になれるか? D2C ビジネスグロース部門 お客様のロイヤリティを高め、 推奨者になってもらえるには?

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皆さんがやりたいコトはコレでは? 顧客創造 顧客育成 顧客理解 • 向き合うべき顧客、ステーク ホルダーの明確化 • フィードバックループの構築 • 顧客ニーズの理解 • PMFの高速化 • ユースケース、TIPSの流通 • チャーン、離脱顧客の減少 • ロイヤリティの向上 • 「想起」の生成 • 推奨者が増加 • 「想起」の拡大 • デマンド生成 • コンバージョンの改善 • プレ・オンボーディング の促進

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皆さんがやりたいコトはコレでは? 顧客創造 顧客育成 顧客理解 上記への「近道」の一つが、 コミュニティ×マーケティング

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コミュニティマーケティングの効果 ①顧客理解、②顧客育成、③顧客創造、という、コミュニティマーケティン グのコアバリューに加え、その前・後段階にも、顧客可視化、採用、IR対策 等の効果があるとする企業も増加中。 顧客創造 顧客育成 顧客理解 顧客可視化 採用 IR対策 時間軸 コミュニティマーケティングの コアバリュー

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初めての コミュニティマーケティング その概要と注意事項② 2024年1月度版 CMC_Meetup 運営チーム 小島 英揮 | 坪井 友里

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この動画の構成 第1部:Who needs Community Marketing? コミュニティマーケティングに関係あるのは誰か? 第2部:Why Community Marketing? 顧客(消費者)行動に起きている「不可避な流れ」と コミュニティの役割 第3部:What is Community Marketing? コミュニティマーケティング概要 第4部:How to manage Community Marketing? コミュニティマーケティング成功のカギ

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皆さんへの質問 最近新たに購入したものや、初めて訪ねたお店で 「(消費者)行動のキッカケ」になったことはどちらが多い? 事業者からの「広告」 知人等からの「おススメ」 vs.

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A (Attention) I (Interest) D (Desire) M (Memory) A (Action) A (Attention) I (Interest) S (Search) A (Action) S (Share) A (Action) S (Satisfaction) C (Conviction) S (Sympathize) I (identify) P (Participate) S (Share & Spread) Before DIGITAL(since 1920s) After DIGITAL(since 2005) 共有 満足 参加 共有と拡散 共感 検索 確信 購買行動モデルの変化 確認 A (Attention) I (Interest) D (Desire) 認知 興味 関心 欲求 記憶 行動

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リサーチ結果:知人等からのおススメが最も信頼される “88%の消費者が「友だちや家族からの推奨」を最も 信頼しています。この結果は、オンラインバナーや動画広告、 モバイルやタブレット端末での広告、SMS広告、検索エンジン 広告などのランキング下位のチャネルと比較すると、 50%も高いことがわかりました。 インフルエンサーであっても、友人や家族からの推奨ほどの 高い信頼は得られず、(略) 人間的なチャネルと有料の広告との間には、明確な ギャップがあるようです。継続的な広告がブランドの存在感 を維持することは分かっていますが、友だちや家族が感じ る「個人的なブランド体験」こそが、製品の販売におけ るより強力な原動力となる” ※出典:ニールセン デジタル株式会社 プレスリリース(2021/12/15) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000047896.html

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論文:CtoCでの情報フローがマーケティングでより重要に • 澁谷先生(現・WBS)、山本先生(現・慶応大学)等による、 デジタルメディア環境下での消費者間インタラ クション(C2Cインタラクション)に焦点を当て た論文。 • C2Cの情報フローは、主にソーシャルメディア上 で展開される • 消費者からの「いいね!」やリツイートを通じて消費者間 に情報を拡散し、売上に貢献することがあることを 提示 • スマホ等のデジタルデバイスの発展・普及が、 C2Cの情報フローをより加速させ、マーケティング に大きな革新をもたらす可能性を指摘 ※出典:マーケティング・サイエンス Vol. 26 No. 1 2018 pp. 7 - 39 「デジタルメディア環境下のC2Cインタラクション-研究動向の概観と展望 https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketingscience/26/1/26_260104/_pdf/-char/ja

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不可避な流れ:BtoC / DtoC ビジネスでは、 CtoCでの情報フローの影響が増大

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※出典:MarkeZine 「顧客の行動が変わり、ビジネスも変わった 『THE MODEL』で語られる新しいプロセスとは」 https://markezine.jp/article/detail/30171 BtoBでは、営業が接点を持った時点で、 顧客の購買プロセスの67%が既に終了 =業界内の口コミやUGCで顧客の「想起集合」 に入ることで、事前に検索、検討される BtoBでも同様の傾向

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十分な想起やUGCがない →「見えない失注」の増加

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ベンダー 顧客層 行動変容をもたらす情報フローで 「CtoC」がより重要に 受信者 受信者 受信者 受信者 →発信者 受信者 →発信者 発信者 ・ ・ ・ 顧客層同士で「適切な」発信者と 受信者の関係ができた時に、行動 変容を促す力が最大化 ベンダーからの直接的 コミュニケーションの効果が 相対的に低下 < 顧客層

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ベンダー 顧客層 発信者 受信者 コミュニティ ①ベンダーから顧客層 へのダイレクトな メッセージ力が弱体化 ②ベンダーより 顧客層からの情報 フローが質・量とも に増大傾向 ③コミュニティが、発信 者と受信者を「適切」に つなげ、情報フローの質、 量ともに更に増大 ④ベンダーとコミュニティ のフィードバックループで、 顧客理解と顧客からのエン ゲージメントが増大 コミュニティが、CtoCの情報フローに 果たす役割

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初めての コミュニティマーケティング その概要と注意事項③ 2024年1月度版 CMC_Meetup 運営チーム 小島 英揮 | 坪井 友里

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この動画の構成 第1部:Who needs Community Marketing? コミュニティマーケティングに関係あるのは誰か? 第2部:Why Community Marketing? 顧客(消費者)行動に起きている「不可避な流れ」と コミュニティの役割 第3部:What is Community Marketing? コミュニティマーケティング概要 第4部:How to manage Community Marketing? コミュニティマーケティング成功のカギ

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マーケティング手法 定義 インフルエンサー マーケティング コミュニティのなかで周囲に影響力のある人物を見つけ出 し、商品やブランドを紹介する方法 バズ マーケティング 人々が商品やブランドのことをお互い話すように、注目に 値する話題や娯楽を作り出す手法 バイラル マーケティング インターネットなどを使い、商品やブランドに関する噂が 加速度的に広まるような仕掛けを作る手法 コミュニティ マーケティング ユーザーグループやファンクラブなど、商品やブ ランドに興味を持つ組織を運営し、支援する手法 プロダクト マーケティング 試供品や商品情報などを、有識者など影響力のある人物に 適切なタイミングで提供する手法 コーズ マーケティング 世間の関心事に働きかけ、支援することで、その事柄に興 味を持っている人の支援 ブランド マーケティング 企業担当者がブログを書いたり、ブログの場を提供するこ とで、ブランドや用品に関する認知度を高める手法 ※WOMMA(米国のクチコミ・マーケティング協会)による、クチコミを活用したマーケティングの定義 「キーパーソン・マーケティング」 P98 より抜粋 参考:WOMMAによる定義

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• 前述のWOMMAの定義では、「コミュニティ運営」に フォーカスがあたっており、それがもたらす「成果」の記 載が少ない(主にはブランド強化) • 2016年から活動している、CMC_Meetupにて共有され る事例(過去7年で100件以上)からは、実際にもたらさ れる成果は、より広範にあることを確認 • CMC_Meetup では主な成果を①顧客理解、②顧客育成、 ③顧客獲得、の3点にあると考え、啓蒙活動中 CMC_Meetup による考察

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コミュニティマーケティングとは? 事業者等が、製品やサービス利用者を対象として主宰する「コミュニティ」 との双方向のコミュニケーションを通して、顧客同士の交流と情報発信を促 すことで、顧客の製品・サービスへの想起を形成、拡散し、ロイヤルティ向 上に貢献すると共に、①顧客理解、②顧客育成、③顧客獲得を、相互に連動 させ、スケーラブルかつサステナブルに実施すること。 顧客獲得 顧客育成 顧客理解 コミュニティでの顧客同士(CtoC)の交流&情報発信

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現在の国内コミュニティ マーケティング事情

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コミュニティマーケティングで成功している企業 は、国内でもB2B / B2C (D2C) の垣根なく存在

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2010年2月23日 初回エントリー:120名 参考:アマゾンのクラウドユーザーコミュニティ JAWS-UGの成長 2023年11月時点 支部数:約60 年間イベント:400以上 年間参加者数:20,000以上 * 重複あり

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参考:アマゾンの大型クラウドイベントでのメディア記事 とUGC(コミュニティ経由での参加者のブログ記事)比較 AWS re:Invent 2016 開催時における比較 メディア記事:20 参加者によるブログ:120+ ※数だけでなく、アウトプットまでも早い。 更に、Google検索でも、メディア記事より 検索上位にくるブログ多数 ※ソーシャル投稿も含むと、更に大きな差 vs.

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【顧客理解+育成】 ・上位15%のファンが売り上げの75%を支える →18年連続増益 ・ファンからのフィードバックから新しいオンライン イベントフォーマットを創出 【顧客理解+育成+創造】 ・コミュ二ティを通して、商品開発スピードを向上 ・サービス解約者の5人に1人が再登録 【顧客育成】 ・受注商談金額が2.5倍 ・パイプラインが2倍 ・顧客離れ(チャーン)を25%削減 [関連記事QRコード] 企業系コミュニティでの実績

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コミュニティ×マーケティング でおさえておくべき事項

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コミュニティの4分類 成長する コミュニティ の領域 関心軸 所属組織 ・地域軸 クローズド オープン 町内会などの 領域 今回フォーカス する領域

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オーディエンス型(1:N型・階層型) カリスマ/スターに集まる →初速は早いが、再現性、持続性が難しい コミュニティ型(N:N型・フラット型) 考え方・関心軸に集まる →初速は緩やかだが、再現性、持続性高い 今回フォーカス する領域 オーディエンス型とコミュニティ型

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Sell To と Sell Through での「連鎖」の違い Sell To the Community:直接「売り込む」方法では「連鎖」が起きない Sell Through the Community:コミュニティを通じて「連鎖」を起こす ベンダー コミュニティ ベンダー コミュニティ 〇 ×

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Sell Through the Community ベンダー コミュニティ 単なる認知でなく、「想起」を促す! 想起の連鎖⇒行動の連鎖が、スケール とサステナビリティをもたらす コミュニティマーケティングで目指すモデル

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連鎖を生む=「共有」「拡散」しやすい 情報パッケージ デジタルでの 拡散のし易さ コミュニティ 参加者の「生活 導線」上で流通 「同じ立場・関 心軸」の人 からの発信 「体験」に基づ いた情報 短時間で 理解できる 「わかり易さ」 「共感」 得やすさ

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すぐ欲しい! 連絡したい! すぐに売りたい! 〇〇したい! Your Brand 顧客行動において認知よりも「想起」が重要

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初めての コミュニティマーケティング その概要と注意事項④ 2024年1月度版 CMC_Meetup 運営チーム 小島 英揮 | 坪井 友里

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この動画の構成 第1部:Who needs Community Marketing? コミュニティマーケティングに関係あるのは誰か? 第2部:Why Community Marketing? 顧客(消費者)行動に起きている「不可避な流れ」と コミュニティの役割 第3部:What is Community Marketing? コミュニティマーケティング概要 第4部:How to manage Community Marketing? コミュニティマーケティング成功のカギ

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コミュニティマーケティング 成功のカギ①:OWWHで コミュニティ施策を設計

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「マーケティング」施策は Objective、Who、What、Howの4要素で 因数分解のカタチに表現可能 Objective (目的・勝利条件) = Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × ×

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殆どの場合、WWHの掛け算が複数必要。 その総和で、Objectiveを達成する Objective (目的・勝利条件) = Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

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コミュニティ施策も、全体のビジネスや マーケティング施策にアラインが必要 ビジネス/マーケ 全体のObjective (目的・勝利条件) コミュニティ施策の Objective (目的・勝利条件) 全体のObjectiveにアラインした、 コミュニティ施策である必要有り。 コミュニティ施策のObjectiveが 達成されれば、全体に寄与できて いる、という関係性が重要。

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逆算して当年度(1年後)のObjective設定 をすることで、活動の一貫性が増す 1年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 1年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) 3年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 3年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) 3年後を山の頂上だとした ときに、1年後に「何合目」 まで登る必要があるのか? を設定する

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3年後を見据えたビジネス全体 のObjectiveから、 コミュニティのOWWHを設計 3年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 3年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) 1年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 1年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) = Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × ①全体のObjectiveに基づき、 コミュニティ施策の Objective を設定 ②コミュニティ施策のObjectiveに 基づき、Who/What/Howを設定 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

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全社Objectiveとアライン しないまま、コミュニティ施策 を行うと「ビジネス遭難」 の危険性が高まる 重要

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コミュニティマーケティング 成功のカギ②:コミュニティ運用で 注意すべきトリプルスリー (レイヤー/ファースト/ベクトル)

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= 商品、サービスのファン、かつ 「アウトプット」ができている人 = ロールモデルの「アウトプット」を 「フォロー」(追随)できる人 = 興味はあるが、インプットのみを要求 「アウトプット」も「フォロー」も しない人 リーダー フォロワー ワナビーズ 初期はここにフォーカス コミュニティ参加者の 3つのレイヤー

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= ファーストピン リーダー フォロワー ワナビーズ 10~ 20% 80~ 90% コミュニティ参加者の 3つのレイヤー

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助走期間と成長期間でステージをわけて、 ファーストピンを見極めるのも有効 熱量が高い人から リーダー、フォロワーを 選定してワナビーズにも オープンなカタチに移行 関心軸 地域軸 クローズド オープン クローズド メンバーで 熱量を高める

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• コンテキスト ファースト • トラストファースト • アウトプットファースト コミュニティ成長のための 3つのファースト

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コミュ二ティ参加者が「発信者」になる理由 • アウトプット(発信)したほうが、より効果的にインプットが得られる • 自分の意見、考察に様々な視点でのフィードバックが得られる • 発信することで、称賛、リコグニションといった心理的報酬が得られる • そのスジ(インタレストグラフ)で、有名になる • 先行する発信者の「成功」を見て、マネしたくなる=「成功」への近道 3つのファーストがある状況であれば、参加者が 発信を行うことは、メリットにつながる

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コミュニティ成長のための 3つのベクトル X軸(自走化)/ Y軸(地方展開)/ Z軸(株分け) 自走化 地方・エリア展開 興味・関心軸での 株分け

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コミュニティの「株分け」(支部増加)で カバーエリアとリーダーが更に増加 → 自走力強化

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補足:トリプルスリーを実現する上での、 コミュニティリーダーと コミュニティマネージャーの関係

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「自走化」の呪縛に注意!! 必要な伴走体制と 助走期間を!!

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リーダーシップとマネジメント コッターのリーダーシップ論 リーダーシップの役割 組織の変革を実現 ・変革の必要性を唱える ・変化を引き起こし変革へ ・変革の成功を継続循環 ・どちらも組織(コミュニティ)には必要 ・リーダーシップとマネジメントは別のメカニズム ・リーダーシップ:信頼べ―ス、先導力、巻込み力 ・マネジメント:役割ベース、計画、ルール、責任 マネジメントの役割 組織システムを確実に運営 ・秩序と統制 ・期待役割を安定的に実現 ・継続性の重視

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コミュニティにおける リーダーシップとマネジメント 【コミュニティリーダー】 リーダーシップの体現者。 多くはユーザー側。 コミュニ二ティマネージャーと共通の ゴールに向けて、フォロワーを先導する 【コミュニティマネージャー】 コミュニティマネジメントの体現者。 多くはベンダー側。 コミュニティマネージャーと共通のゴールを セットし、進みやすい環境を整える

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信用力 製品理解力 (製品愛) 言語化 能 力 調整力 マーケファネル の理解 □信用力:社内外のステークホルダー に「信用」される能力 □製品理解力:信用を担保するための、 製品、サービスに対する理解と愛情 □調整力:コミュニティ施策で必要な ことを会社、組織に要求できる力 □言語化能力:数値以外の状況をステ ークホルダーに理解してもらう力 □マーケファネルの理解:マーケティ ング施策全体を理解し、コミュニティ 施策と結び付ける力 コミュニティマネジメント担当者(チーム)に 求められるスキル

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コミュニティマーケティング 成功のカギ③:循環型ファネルの構築

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コミュニティから生成されるリソースと他の施策を 「掛け算」することで循環型ファネルができる Awareness (認知) Demand Generation (自分ゴト化) Lead Qualification (案件化:MQL → SQL) Onboarding/PoC (利用開始) Cross / Up Sell ( MRR/LTV 向上) コミュニティの リソース/コンテ ンツ×施策 カスタマー サクセス オンボーディング等 見込み顧客に対し、既存顧客が 直接、またはマーケ施策で事例や ユースケースを紹介 顧客同士でベスト プラクティス共有 「ファン」の声が 他の施策と連動して ファネルの拡大、 コンバージョン に寄与 従来型の マーケティング 「ファン」が 集まっている コミュニティ

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コミュニティを循環型ファネル施策に組み込み、 コンバージョンとチャーン対策に改善 →LTV向上 = 顧客数 × コンバージョン率 × 顧客あたりの平均利用額 (ARPU) チャーン Σ コンバージョン:有償利用への転換率 コンバージョンが1%改善 → 長期収益も継続的に1%増加 チャーン:いわゆる解約率 有償顧客200が翌月に190=チャーン5% →顧客寿命は約20ヶ月 長期収益 (LTV) ※出展:Stripe SaaS ビジネスの基本ガイド https://stripe.com/jp/atlas/guides/business-of-saas

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まとめ

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①コミュニティは「正しい」発信者と受信者の出会いの確率を大幅に 上げる仕組み ②コミュニティが製品、サービスに対する「想起」と「行動」の連鎖 を生みだす = スケーラブル & サステナブル ③全体のビジネスとコミュニティ施策をOWWHを使ってアライン させることが重要 ④コミュニティ施策と他の施策を「掛け算」することで、循環型ファネル を構築 ⑤コミュニティを通じて「顧客理解」「顧客育成」「顧客獲得」が加速

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理解が深まりましたか? コミュニティは、CtoC化する 情報フローに対応する、スケーラブルで サステナブルなマーケティング手法である

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コミュニティマーケティング、 より知りたい人は・・・ 書籍で学ぶ コミュニティで学ぶ