Slide 1

Slide 1 text

バンダイナムコグループのデータ戦略実現を支えるデータマネジメント 株式会社バンダイナムコネクサス データ戦略部 © Bandai Namco Nexus Inc.

Slide 2

Slide 2 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 自己紹介 2 バンダイナムコネクサス データストラテジーオフィス データマネージャー 吉村 武 役割 • 自社のデータマネジメント • グループ横断のデータマネジメント • データガバナンス体制の構築 • 各社データ基盤の構築支援 事例紹介 • バンダイナムコネクサス データ事例紹介 • Wantedlyのストーリーにてデータサイエンス、 データアナリティクス、データエンジニアリング を公開中 • https://www.wantedly.com/companies/company_970 4487/stories

Slide 3

Slide 3 text

© Bandai Namco Nexus Inc. バンダイナムコグループについて 3 バンダイナムコホールディングスのもと多数の事業会社で構成されおり、事業戦略 を実行する3つの「ユニット」と、それらをサポートする関連事業会社から成る組 織体制をとっています。

Slide 4

Slide 4 text

© Bandai Namco Nexus Inc. バンダイナムコグループのIP軸戦略 4 主要IPのご紹介(バンダイナムコHD Webサイト) https://www.bandainamco.co.jp/group/ip.html

Slide 5

Slide 5 text

© Bandai Namco Nexus Inc. バンダイナムコネクサスについて 5 私たちバンダイナムコネクサスは、社名のnexus(繋がり・絆)の名の通り、 バンダイナムコグループが展開する多彩な事業をつなげ、 IPファンのお客様との結びつきをより強くしていくことを目的とした会社です。 ミッション IPを軸に様々なエンターテインメントや 商品を組み合わせ、創意工夫によって 新しい価値を生み出し続ける ビジョン 世界で最も多く多彩な顧客接点を持つ エンターテインメントハブ企業

Slide 6

Slide 6 text

© Bandai Namco Nexus Inc. バンダイナムコネクサス データ戦略部について 6 各ゲームタイトル / サービスの運用分 析 データ戦略部 プロダクトアナリティクス オフィス データストラテジー オフィス データサイエンス オフィス 得意な領域 得意な領域 得意な領域 プロダクトのデータ分析・ 収益最大化 プロジェクト推進に従事 高度な分析提供に従事 オフィスの活動内容がわかる 画像 データ活用領域の見極め・ 課題解決 統計・データ科学における 高度な分析・研究 新たなデータ活用 ユースケースの策定 横断や事業のデータ戦略・活用や研究・挑戦

Slide 7

Slide 7 text

© Bandai Namco Nexus Inc. バンダイナムコネクサス データ戦略部の目指す姿 7 ナレッジ整備 • 高度なデータ活用を提供し続けるための専門家集団の組織構築・技術研究 • ナレッジをグループで共有し、BNグループ全体のデータ活用を底上げ データ整備 • ゲーム・事業データの蓄積と活用基盤構築 分析/機械学習 • IP/事業運営を支える分析・機械学習サービス提供 意思決定 グループ各社の “最適な意思決定のループ” の 実現に向け、当事者の一員として参画 意思決定プロセス整備 • データ活用を意思決定に定着すべく、体制・サービ ス両面でプロセス構築を支援

Slide 8

Slide 8 text

© Bandai Namco Nexus Inc. データ利活用を推進する上で課題となるコミュニケーション例 8 データアナリスト組織 ビジネス組織 データエンジニア組織 データマネジメント組織が無い場合は、各々の組織が独自にナレッジを管理しており 必要に応じて、都度コミュニケーションが発生してしまう データ基盤 業務システム基盤 ビジネス用語 データカタログ テーブル定義書 ビジネス要件

Slide 9

Slide 9 text

© Bandai Namco Nexus Inc. データ利活用を推進する上で目指すコミュニケーション例 9 データアナリスト組織 ビジネス組織 データエンジニア組織 データマネジメント組織があると、データ利活用をスコープとしたドキュメントが管理される。 データマネジメント組織がブリッジ機能となり、コミュニケーションが容易にできるようになる。 データ基盤 業務システム基盤 ビジネス用語 データカタログ テーブル定義書 ビジネス要件 データマネジメント データカタログ ビジネス用語 データ基盤 ビジネス要件

Slide 10

Slide 10 text

© Bandai Namco Nexus Inc. バンダイナムコグループのサンプルケース紹介 10 データマネジメント組織はデータを管理することでデータ利活用を支援します。 データの管理はビジネスに役立てるために行います。 逆算するとビジネスに役に立つようにデータを管理しなければなりません。 どのようにしてデータを特定し、収集して管理するのか ゲームの分析に関するデータを収集する流れのサンプルケースをご紹介します。 前半:ビジネスに必要なデータを収集する流れ 後半:収集したデータを利用しやすいように管理する流れ

Slide 11

Slide 11 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 1.まずどのようなことを行いビジネスに貢献するのか決める 11 例えばゲームの次回作を作る時の材料として「ユーザーはゲームをどのような体 験を期待しているのか調査する」ことを分析の目的に設定します。 データサイエンティストより、調査の方法としては、データを利用した定量分析 と、ユーザーの意見を利用した定性分析を行うと連携を受けました。 ・目的の確定 ・KPI ・手段の確定 活用方法検討 保持先の特定 交渉 データの特定 ・属性情報 ・ログ情報 ・課金情報 ・DWH ・業務システム ・Excel/CSV ・ビジネス条件 ・プライバシー ・セキュリティ

Slide 12

Slide 12 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 2.それを実現するために必要なデータは何かを特定する 12 データサイエンティストと連携して必要なデータを定義します。定量分析のため に必要なデータはユーザーの属性情報、利用状況、ログ情報と定義しました。 また、定性分析のために必要なデータは今作のユーザーからのインタビューやア ンケートが候補となりますが、今回はアンケートが必要だと定義しました。 データカタログを用いて調査します。 ・目的の確定 ・KPI ・手段の確定 活用方法検討 保持先の特定 交渉 データの特定 ・属性情報 ・ログ情報 ・課金情報 ・DWH ・業務システム ・Excel/CSV ・ビジネス条件 ・プライバシー ・セキュリティ

Slide 13

Slide 13 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 3.必要なデータの保持先を特定する 13 ユーザーの属性情報、利用状況、ログ情報はすでに管理していたので、問題なく 利用できることがわかりました。 バンダイナムコネクサスには保持していなかったので、BNグループ内で保持して いる会社を探すか、新たにアンケートを取るかになります。 BNグループ内の関連部門に声を掛けたら存在することがわかりました。 ・目的の確定 ・KPI ・手段の確定 活用方法検討 保持先の特定 交渉 データの特定 ・属性情報 ・ログ情報 ・課金情報 ・DWH ・業務システム ・Excel/CSV ・ビジネス条件 ・プライバシー ・セキュリティ

Slide 14

Slide 14 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 4.保持先にデータをもらえるように条件を詰める 14 保持先がわかれば、アンケートを保持している会社に相談を持ち掛けます。 この時一番大切なのは、お客様のプライバシーを守ることで、アンケートの授受 に関してお客様に不利益が生じないかを確認することです。 法令、セキュリティ上も問題ないことが確認できれば具体的に授受に進めます。 ・目的の確定 ・KPI ・手段の確定 活用方法検討 保持先の特定 交渉 データの特定 ・属性情報 ・ログ情報 ・課金情報 ・DWH ・業務システム ・Excel/CSV ・ビジネス条件 ・プライバシー ・セキュリティ

Slide 15

Slide 15 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 1.「必要なデータは何か?」を特定する 15 まずアンケートのフォーマットを特定します。今回はアンケートはCSVで管理さ れていました。 中身をチェックした結果、目的であるゲームの分析に使えそうなデータであるこ とが確定したので、システム的にどう管理すれば利用しやすいかを検討します。 ・フォーマット ・定義書 ・データ量 データ調査 データ検品 保管方法 連携方法 ・ETL ・FTP/SFTP ・直接授受 ・データ品質 ・DWH ・データレイク ・ファイルサーバー 資料整備 ・メタデータ ・仕様書 ・設計書

Slide 16

Slide 16 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 2.分析に使う具体的なデータの中身を調査する 16 対象データについてデータエンジニアと連携して、データをどのように取り込む のかを決めます。 今回は一時的に取得したアンケートだったため、データが自動連係される開発は 不要で、ショットでBigQueryに取り込むことになりました。 ・フォーマット ・定義書 ・データ量 データ調査 データ検品 保管方法 連携方法 ・ETL ・FTP/SFTP ・直接授受 ・データ品質 ・DWH ・データレイク ・ファイルサーバー 資料整備 ・メタデータ ・仕様書 ・設計書

Slide 17

Slide 17 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 3.技術と制度の両面からデータの連携方法を決める 17 その後は、CSVの中身をいわゆるデータ品質に関する観点でチェックをします。 ここでデータ品質に問題があり、このままでは利用できないと判断された場合は、 保持先と品質の高いデータを得ることが可能か相談しなおす必要があります。 ・フォーマット ・定義書 ・データ量 データ調査 データ検品 保管方法 連携方法 ・ETL ・FTP/SFTP ・直接授受 ・データ品質 ・DWH ・データレイク ・ファイルサーバー 資料整備 ・メタデータ ・仕様書 ・設計書

Slide 18

Slide 18 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 4.ビジネスニーズを参考にデータの保管方法を決める 18 ここまででビジネス目的に適したデータと品質の担保ができました。 今回のアンケートは前提と内容から、CSVをBigQueryにインポートして取り込む ことにしました。 BigQueryの管理ルールに従ってデータを保管します。もちろん、セキュリティが 担保されるように、規則に従った権限管理をしっかり行います。 ・フォーマット ・定義書 ・データ量 データ調査 データ検品 保管方法 連携方法 ・ETL ・FTP/SFTP ・直接授受 ・データ品質 ・DWH ・データレイク ・ファイルサーバー 資料整備 ・メタデータ ・仕様書 ・設計書

Slide 19

Slide 19 text

© Bandai Namco Nexus Inc. 5.データカタログに必要な情報を整える 19 最後はメタデータ管理として、一連の工程で明らかになったメタデータをデータ カタログに反映していきます。 あとは、データサイエンティストが当初掲げていた分析を行えば完了です。 ・フォーマット ・定義書 ・データ量 データ調査 データ検品 保管方法 連携方法 ・ETL ・FTP/SFTP ・直接授受 ・データ品質 ・DWH ・データレイク ・ファイルサーバー 資料整備 ・メタデータ ・仕様書 ・設計書

Slide 20

Slide 20 text

© Bandai Namco Nexus Inc. まとめ 20 これらの業務分析には、個々の事業会社では分析しきれない難易度の高い案件も しばしば発生します。 その際には、あらかじめ適正にデータマネジメントされたデータと、高度な分析 スキルを持ったデータアナリストが協業することで、事業会社だけではなしえな かったデータ利活用が可能になります。 ここから、冒頭で「データをビジネスに役に立てるのがデータマネジメント」と 書いたとおり、多くのビジネス成果が生まれてきています。 また上記のように、バンダイナムコネクサスではデータマネジメントの体制が組 織として整備されているため、データ利活用を行う各職種が専門領域に注力しや すいという声が、社内のデータアナリストからも挙がっています。

Slide 21

Slide 21 text

© Bandai Namco Nexus Inc. バンダイナムコネクサスでは各種データ職を募集しています 21 データエンジニア、データサイエンティスト、データストラテジスト データアナリスト、機械学習エンジニア等々 エンタメ業界でデータ業務に関わりたい方をお待ちしております https://bandainamco-nexus.co.jp/