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ZOZOTOWNにおける 開発生産性向上に関する取り組み 2023/10/19 Findy Team+ Award 2023 株式会社ZOZO 技術本部 技術戦略部 CTOブロック テックリード 堀江 亮介 Copyright © ZOZO, Inc. 1

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© ZOZO, Inc. 株式会社ZOZO 技術本部 技術戦略部 CTOブロック テックリード 堀江 亮介 2018年 M&Aに伴い入社 ZOZOTOWN、WEARおよび新規事業での開発に従事し 2022年よりCTOブロックに異動 組織横断での課題解決と採用および技術広報業務を担当 2

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© ZOZO, Inc. https://zozo.jp/
 3 ● ファッションEC ● 1,500以上のショップ、8,900以上のブランドの取り扱い ● 常時95万点以上の商品アイテム数と毎日平均2,900点以上の新着 商品を掲載(2023年6月末時点) ● ブランド古着のファッションゾーン「ZOZOUSED」や コスメ専門モール「ZOZOCOSME」、靴の専門モール 「ZOZOSHOES」、ラグジュアリー&デザイナーズゾーン 「ZOZOVILLA」を展開 ● 即日配送サービス ● ギフトラッピングサービス ● ツケ払い など

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© ZOZO, Inc. https://wear.jp/
 4 ● ファッションコーディネートアプリ ● 1,600万ダウンロード突破、コーディネート投稿総数は1,400万 件以上(2023年6月末時点) ● ピックアップタグから最新のトレンドをチェック ● コーディネート着用アイテムを公式サイトで購入可能 ● WEAR公認の人気ユーザーをWEARISTAと認定。モデル・タレン ト・デザイナー・インフルエンサーといった各界著名人も参加

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© ZOZO, Inc. 5 ZOZOエンジニア向け会社説明資料: https://speakerdeck.com/zozodevelopers/company-deck

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© ZOZO, Inc. 6 ZOZOでのFindy Team+の活用 運用改善によるチームパフォーマンス向上のための取り組み: https://techblog.zozo.com/entry/operational-improvements-tips ● WEARでの活用が先行、成果が出ている状態

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© ZOZO, Inc. 7 ZOZOでのFindy Team+の活用 開発生産性カンファレンス: https://dev-productivity-con.findy-code.io/

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© ZOZO, Inc. 8 今日話す内容 ● ZOZOTOWNにおける開発生産性向上のための取り組みについて ○ 開発生産性向上に取り組む背景と目的 ○ 取り組みの概要とアプローチ方法 ○ 取り組みの現況

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© ZOZO, Inc. 9 開発生産性向上に取り組む背景 ● ZOZOTOWNをより魅力的なプロダクトにしたい ● プロダクトとして実現したいことはまだまだ数多くある ● 多くの挑戦をしユーザーに新しい価値を届けたい

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© ZOZO, Inc. 10 具体的な目標 ユーザーに届ける価値を2倍にする

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© ZOZO, Inc. 11 ユーザーへ 届ける価値 量 × 質 =

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© ZOZO, Inc. 12 ユーザーへ 届ける価値 の最大化 量 × 質 の最大化 =

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© ZOZO, Inc. 13 ● 量から取り組むことを意思決定 (レベル1生産性の改善) ● 質にあたるレベル2,3生産性の改善はより難易度が高い ● どのように向き合っていくかは継続して検討 量 × 質 の最大化にどう取り組むか 引用: 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと https://qiita.com/hirokidaichi/items/53f0865398829bdebef1

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© ZOZO, Inc. 14 量を最大化する戦略 ● 量 = 一定期間における案件リリース数

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© ZOZO, Inc. 15 量を最大化する戦略 ● 量 = 一定期間における案件リリース数 ● どう向上させていくか? ○ 開発効率を改善し開発速度を上げる

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© ZOZO, Inc. 16 量を最大化する戦略 ● 量 = 一定期間における案件リリース数 ● どう向上させていくか? ○ 開発効率を改善し開発速度を上げる ● 開発効率をどう改善するのか?

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© ZOZO, Inc. 17 リソース効率とフロー効率 ● スループット的な速さとリードタイム的な速さ ● 量の最大化 ○ 両方の効率を向上させることで実現 引用: 「もったいない」マインドが逆に効率を悪くする。フロー効率とリソース効率から考えるチームで仕事をする理由 https://qiita.com/hirokidaichi/items/f59e611772c02f2e74ee

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© ZOZO, Inc. 18 「完璧な状態」を目指す ● 「完璧な状態」をどう目指していくか? ● ZOZOTOWNの場合 ○ まずはフロー効率を計測可能な状態へ ○ リードタイムを計測する仕組みを整備 ○ フロー効率を高める際の指標とする 効率性の孤島 完璧な状態 荒野 効率性の海 低 高 低 高 リソース効率 フロー効率 引用: This is Lean, 効率性マトリックス https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798169521

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© ZOZO, Inc. 19 リードタイムを計測する仕組み ● リードタイム計測のスコープを決定 ● 開発プロセスの整理と標準化 ● 各プロセスの開始終了日の記録 ● リードタイムの可視化

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© ZOZO, Inc. 20 リードタイム計測のスコープ ● 開発可能になってからリリースされるまでのリードタイムを計測 引用: 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと https://qiita.com/hirokidaichi/items/53f0865398829bdebef1

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© ZOZO, Inc. 21 開発プロセスの整理と標準化 ● ZOZOTOWNにおける既存開発プロセスを整理 ● 標準的なプロセスとして統一してプロジェクト管理に使用 ● 次の7つのプロセスに整理し標準化 ○ 企画 ○ 要求定義 ○ 要件定義 ○ 開発計画 ○ 詳細設計・開発 ○ QA ○ リリース

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© ZOZO, Inc. 22 開発プロセスの整理と標準化 ● ZOZOTOWNにおける既存開発プロセスを整理 ● 標準的なプロセスとして統一してプロジェクト管理に使用 ● 次の7つのプロセスに整理し標準化 ○ 企画 ○ 要求定義 ○ 要件定義 ○ 開発計画 ○ 詳細設計・開発 ○ QA ○ リリース リードタイム計測の対象となるプロセス

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© ZOZO, Inc. 23 各プロセスの開始終了日の記録 ● Jiraを用いた運用ルールを整備 ○ 開発プロセスに相当するストーリーを作成 ○ 各ストーリーに開始終了日時を記録 ○ テンプレート作成・運用マニュアルの整備

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© ZOZO, Inc. 24 リードタイムの可視化 ● Googleスプレッドシートを利用 ● Jiraへの入力実績からリードタイムを可視化 ● 案件ごとのリードタイムを各プロセス別に確認可能

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© ZOZO, Inc. 25 Findy Team+の活用 ● Jiraによるリードタイム計測の仕組みと同時に活用 ● コーディング、デリバリにフォーカスしたリードタイム計測と分析が可能 引用: 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと https://qiita.com/hirokidaichi/items/53f0865398829bdebef1

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© ZOZO, Inc. 26 仕組みの展開 ● Jiraによるリードタイム計測の仕組みを組織に展開 ● 計測対象とする案件・チームの範囲を広げながら展開し試験運用 ● 小さく試しフィードバックを得て仕組みを改善 引用: ZOZOエンジニア向け会社説明資料 https://speakerdeck.com/zozodevelopers/company-deck

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© ZOZO, Inc. 27 取り組みの現況 ● Jiraによるリードタイム計測の仕組みを組織へ展開 ○ ZOZOTOWN開発本部への展開途中(近日中に完了予定) ○ ZOZOTOWNで実施するプロジェクトについてリードタイムの計測が可能に ○ 計測で得られたリードタイムを指標の一つとして量の最大化する施策を立案・実行

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© ZOZO, Inc. 28 取り組みの現況 ● Jiraによるリードタイム計測の仕組みを組織へ展開 ○ ZOZOTOWN開発本部への展開途中(近日中に完了予定) ○ ZOZOTOWNで実施するプロジェクトについてリードタイムの計測が可能に ○ 計測で得られたリードタイムを指標の一つとして量の最大化する施策を立案・実行 ● コーディング・デリバリにフォーカスした生産性改善の取り組み ○ Findy Team+の活用 ○ 生成AIツールの活用

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© ZOZO, Inc. 29 Findy Team+の活用 ● 社内の多くのチームがFindy Team+を利用可能 ● 各開発チーム単位で活用 ○ サイクルタイムによるリードタイムの把握と改善 ○ チームコンディションによるチームメンバーのタスク消化状況把握 ○ レビュー分析によるレビュー体制の改善など ● Findy Team+を活用するチームを増やす取り組み ○ Findyさんと協力し社内説明会を実施 ○ 定期的な振り返り会でFindy Team+の効果的な使用方法をディスカッション

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© ZOZO, Inc. 30 生成AIツールの活用 ● GitHub Copilotの全社導入 GitHub Copilotの全社導入とその効果: https://techblog.zozo.com/entry/introducing_github_copilot

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© ZOZO, Inc. 31 まとめ ● ZOZOTOWNは開発生産性を向上させ「ユーザーに届ける価値を2倍」にすることを目標に置く ● 開発のリードタイム計測のためにJiraとFindy Team+を活用した仕組みを整備 ● 取り組みの現況と展望について紹介

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