Slide 1

Slide 1 text

Management 3.0 モデル 超入門 2022/1/5 大阪Management 3.0 読書会 藤井 拓

Slide 2

Slide 2 text

本プレゼンのゴール  マネジメント3.0と従来のマネジメントの違い、自己組織化との関係を 説明する  線形 vs 非線形 → 複雑系の科学 → 複雑適応系 (CAS)  情報-イノベーションシステム  自己組織化  マネジメント3.0モデルの6つのビューを紹介する 書籍『Management 3.0 — Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders』の構成にだいたい沿って説 明します。以降、書籍名を『Management 3.0』と略して表記します。 2 • 人々を元気づける • チームに委任するのか • 制約を揃える • コンピテンスを育む • 構造を成長させる • すべてを改善する

Slide 3

Slide 3 text

なぜ、マネジメント3.0 なのか?  アジャイル開発(のような活動)に合うマネジメ ントの在り方をどう考えたらよいか分からない。  自己組織化  サーバントリーダーシップ  Jurgen Appeloが書籍『Management 3.0 — Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders』でその1つの回答となるマネジメント 3.0を理論と実践の両面から提案した Jurgen Appelo, Management 3.0 — Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders, Addison-Wesley, 2010 3

Slide 4

Slide 4 text

Management 3.0の全体像 4

Slide 5

Slide 5 text

Management 1.0, 2.0 対 3.0 階層型組織+線形思考 対 非線形思考 5 マネジメント1.0 マネジメント2.0 マネジメント3.0

Slide 6

Slide 6 text

自己組織化とマネジメント Management 3.0は、自己組織化したチーム/グループと力を合わせて 情報-イノベーションシステムをよりよく機能させることを目指します。 6 自己組織化した チーム/グループ マネジメント 情報-イノベーションシステム 自己組織化だけでは 良し悪しは決まらない! 書籍 『Management 3.0』の図を基に作成

Slide 7

Slide 7 text

マネジメント3.0モデル(マーティー) チームに委任する 人々を元気づける 制約を揃える コンピテンス を育む 構造を 成長させる すべてを 改善する 書籍 『Management 3.0』の図を基に作成 7

Slide 8

Slide 8 text

人々を元気づける 情報-イノベーションシステムの5つ歯車が円滑に動くようにす る 8 情報-イノベーションシステム 自己組織化した チーム/グループ マネジメント 内発的モチベーション、 (DIY)価値の共有、… 書籍 『Management 3.0』の図を基に作成

Slide 9

Slide 9 text

チームに委任する 委任(エンパワメント)することで、チームの成長を後押しする。また、 意思決定のオプションを理解し、話し合う。 9 自己組織化した チーム/グループ マネジメント 責任を委ねる 告げ る 売り 込む 相談 する 合意 する アドバ イスす る 尋ね る 委譲 する

Slide 10

Slide 10 text

制約を揃える チームの意見も聞きつつ、方向性を決める 10 自己組織化した チーム/グループ マネジメント マネジメント3.0 では、人をマネジメントするのではなく、システムをマネジメントすることを目指す。そのため に、直接的に人に指示を出すよりは、チームに対する目標、制約を設定する。

Slide 11

Slide 11 text

コンピテンスを育む ルールを自ら作る能力、規律とスキルの重要性を認識し、育成手段を 選択してメンバーのコンピテンスの育成を後押しする 11 自己組織化した チーム/グループ マネジメント ルールを自ら作る能力 育成手段: 自己訓練 コーチング 認定 社会的圧力 適応可能なツール 監督者 マネージャー

Slide 12

Slide 12 text

構造を成長させる コミュニケーションを行うつながりの数、専門性と一般性のどちらを重 視するか、組織間の調整のどうするかなどを考えて、組織構造を考え る 12 自己組織化した チーム/グループ マネジメント 人数 専門性か一般性か 組織間の調整 スケーリング

Slide 13

Slide 13 text

すべてを改善する 改善する(=様々なパラメーターを変える)ことで、適応度地形での位 置が変わるが、それを確認しながらより高い適応度を目指す。 13 適応度 パラメーターの組み合わせ 適応度地形 間違いを称えるとともに、以 下の3つの戦略を用いる • ノイズ(不完全さ)、 • 性(交差)、 • ブロードキャスト 書籍 『Management 3.0』の図を基に作成

Slide 14

Slide 14 text

全体のまとめ  マネジメント3.0と従来のマネジメントの違い、自己組織化との関係を 説明した  線形 vs 非線形 → 複雑系の科学 → 複雑適応系 (CAS)  情報-イノベーションシステム  自己組織化  マネジメント3.0モデルの6つのビューを紹介した 14 • 人々を元気づける • チームに委任するのか • 制約を揃える • コンピテンスを育む • 構造を成長させる • すべてを改善する Management 3.0モデルのポスター:https://speakerdeck.com/takufujii/management-3-dot-0moderufalseetusensuposuta

Slide 15

Slide 15 text

マネジメント3.0のリソースとコミュニティー等  Management 3.0 日本語サイト  http://management30.jp/  Management 3.0 Japan (コミュニティー)  https://management30.connpass.com/  『Management 3.0』本の邦訳の紹介チラシ  https://speakerdeck.com/takufujii/yoganaperofalseming-zhu-management-3-dot-0-falsedai- wang-falsebang-yi-falsegoshao-jie  ポスターで学ぶ Management 3.0 モデルのエッセンス  本スライドよりもう少し詳しい Management 3.0 モデルの紹介スライド  https://speakerdeck.com/takufujii/posutadexue-bu-management-3-dot-0- moderufalseetusensu-3aa56769-7994-4447-ba4c-301416f0606a 15

Slide 16

Slide 16 text

自己紹介 6年ほど電機メーカーで研究開発し、その後ソフトウェアの世界に転職 し、30年。その間、何回か、管理職を経験。2019年4月に定年で再雇 用になり、現在はアジャイルアドバイザー/コーチ/コンサル、トレー ナー、翻訳、研究に従事。 • 関係しているコミュニティー ➢ 大阪Management 3.0 読書会 ➢ エンタープライズアジャイル勉強 会 ➢ JISA教育研修タスクフォース ➢ オブジェクトの広場 • 興味を持っている分野 ➢ アジャイルなマネジメント ➢ 組織の転換 ➢ アジャイル要求 ➢ アジャイルパラダイムのス ケール 16