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これでうまくいく! 新⼊社員のオン・ボーディング オン・ボーディングを成功させて、⽇本の労働⽣産性を向上しよう! 2022年度 ナレッジモール研究 • ワーキンググループID:2022-D-04 • 労働⽣産性向上のための施策チーム

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⽬次 1. はじめに ‒ 研究テーマと概要 2. 労働⽣産性とは ‒ 国際的な定義や考え⽅、算出⽅法 3. ⽇本の労働⽣産性の課題 ‒ 国際⽐較や⽇本の将来から考える課題 4. 労働⽣産性を向上させるには ‒ ⼀般的なアプローチ⽅法 5. 私たちのターゲット ‒ 誰の、何を解決しようとしているか 6. 調査内容 ‒ 新卒採⽤者のオン・ボーディング分析結果 7. 具体的な施策 ‒ 調査内容を踏まえた上での施策 8. 施策の効果 ‒ 施策の効果や貢献度、有⽤性 9. まとめ WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 2

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1.はじめに ▶研究テーマ概要 ・労働⽣産性の⼊り⼝として、新卒が会社に溶け込む「オン・ボーディング」に焦点を当てる ・オン・ボーディングをスムーズに⾏うことで組織社会化が促され、パフォーマンスにいい影響を与えると仮定して研究 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 3 ▶研究テーマ 労働⽣産性向上のための施策〜オンライン環境下での新卒のオン・ボーディング

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 4 みなさん、オン・ボーディングはご存じですか?

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1.はじめに WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 5 ▶私たちが取り上げる「オン・ボーディング(On-Boarding)」とは? 新たに採⽤した⼈材を、組織の⼀員として定着+戦⼒化させるまでの⼀連の受け⼊れプロセ ス 新⼊社員の早期離職を防ぐためにも、受け⼊れプロセスは短期間のオリエンテーションにとどまらず、 継続的なサポートプログラムの実施が効果的である。 新規採⽤した「本⼈だけに」慣れてもらうのではなく、職場全体で新規採⽤者を受け⼊れるというアプローチを⾏い、 新メンバーと既存メンバーを短期間で統合させていくためのプログラムを実施。 プログラムの実施を通して組織の⽣産性を向上させることこそ、オン・ボーディングの⽬的である。 ※もともとは「船や⾶⾏機に乗っている」という意味の「on-board」から派⽣した⾔葉 参考:「⼈事ポータルサイト【HRpro】⽤語集」 https://www.hrpro.co.jp/glossary_detail.php?id=101

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 6 なぜオン・ボーディングが 労働⽣産性向上につながるのか? まずは労働⽣産性について説明します。

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2.労働⽣産性とは WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 7 Output(付加価値額 または ⽣産量など) Input (就業者数 または 就業者数×労働時間) 労働⽣産性 = 参考:「⽇本の労働⽣産性の動向2021」報告書サマリ ・労働者1⼈当たりの⽣み出す成果 ・1時間あたりの成果 などを指標化したもの ▶つまりどういうもの? ▶どうすれば上がるか? ▶上がるメリットは何か? ・労働者の能⼒向上 ・経営効率の改善 ・経済成⻑や経済的な豊かさ

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2.労働⽣産性とは WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 8 ▶いくつもの定義がある 参考:(公財)⽇本⽣産性本部ホームページ https://www.jpc-net.jp/movement/productivity.html 物的⽣産性 付加価値⽣産性

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2.労働⽣産性とは WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 9 ▶⽇本で使われる定義 「⽇本の労働⽣産性の動向2021」の冒頭で挙げられているのは… 参考:(公財)⽇本⽣産性本部ホームページ https://www.jpc-net.jp/movement/productivity.html 付加価値額 就業者数×労働時間 時間当たり名⽬労働⽣産性 = ▶付加価値とは? ⽣産額(売上⾼)から原材料費や外注加⼯費、機械の修繕費、動⼒費など、外部から購⼊した費⽤を除いたもの (≒粗利のイメージ)

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 10 ⽇本の労働⽣産性は、 海外と⽐較し「低い」と⾔われています。

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▶少⼦⾼齢化も進⾏している⽇本はどうするべきか? 労働⼈⼝が減っているからこそ、アウトプットを増やすには⽣産性向上が必要 3.⽇本の労働⽣産性の課題 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 11 参考:総務省「労働⼒調査年報(2016)」 6,404万⼈ (2010年⽐−186万⼈) 5,880万⼈ (2020年⽐−524万⼈) 5,268万⼈ (2030年⽐−612万⼈) ◆労働⼈⼝の推移 2020年 2030年 2040年

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3.⽇本の労働⽣産性の課題 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 12 ▶海外と⽐較し「低い」と⾔われる⽇本の労働⽣産性とは? 50年連続でG7最下位を独⾛ トップの⽶国(80.5ドル)と⽐べると60%の⽔準。 2000年には⽶国の70%程度だったが、2010年頃には 65%前後まで低下し、近年は60%と差が開いている。 参考:nippon.comコラム https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01196/ ▶OECD加盟国の中でも低い⽔準 38か国中23位(2020) 就業1時間あたりの⽣産性:49.5ドル ⽐較可能な1970年以降で最低となる。

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3.⽇本の労働⽣産性の課題 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 13 ▶⽇本の“時間あたり”の労働⽣産性 49.5ドル(OECD加盟国38か国中23位) 参考:公共財団法⼈ ⽇本⽣産性本部 「労働⽣産性の国際⽐較 2021 概要」

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3.⽇本の労働⽣産性の課題 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 14 ▶⽇本の“⼀⼈あたり” の労働⽣産性 78,655ドル(OECD加盟国38か国中28位) 参考:公共財団法⼈ ⽇本⽣産性本部 「労働⽣産性の国際⽐較 2021 概要」

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アメリカやドイツと⽐べて 顕著。 同じ付加価値を出すためは ⼈も時間も多く必要。 ①付加価値を ⽣み出す⼒が弱い 3.⽇本の労働⽣産性の課題 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 15 ▶なぜ⽇本は労働⽣産性が低迷しているのか? 7つの要因が考えられる 参考:FellowShip「⽇本の就職活動の特徴と働き⽅の違い[グローバル2]」 https://www.f-ship.jp/column/international-student-in-japan スキルナビ「⽇本の労働⽣産性が低い理由とは?現状から向上する⽅法を考える」 https://www.101s.co.jp/column/laborproductivity/ 労働時間が多い =残業が多い 定時までに終わるという 意識が低いことや、 同調圧⼒に起因。 時間給や⽇給での⽀払い。 勤続年数といった時間的な 要素が⼊り、効率性よりも 在籍期間で給与の多寡が 決まる下地。 協⼒的に働く美徳の反⾯、 他⼈の業務が加わることで 本来の業務に集中できず、 効率が落ちる⾯も。 年功序列により待遇が決ま る⾯が多く、仕事の効率性 を⾼めても、若⼿ほど給与 へ反映されにくい。 アメリカと⽐較し⽇本は メンバーシップ型の雇⽤で あり、⼊社時点ではスキル は求められないため戦⼒と なるには時間がかかる。 ステップアップを軸にした 欧⽶のキャリアプランに対 し、「⾃社流」に「時間を かけて育てる」ことに主眼 を置いた⽇本の制度。 ②残業ありきの慣習 ③時間あたりの 報酬体系 ④チームで働く功罪 ⑤年功序列 ⑥新卒⼀括採⽤ ⑦終⾝雇⽤

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 16 ここまでの⽇本の状況を踏まえ、 どうやって労働⽣産性を上げていくのか?

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▶⼀般的なアプローチは何か? 3つの要素へのアプローチがある 4.労働⽣産性を向上させるには WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 17 ①付加価値 ②就業者数 × ③労働時間 労働⽣産性 = ①付加価値 付加価値を上げる ツールを利⽤し、アウトプットの品質を向上して影響範囲を拡⼤する。 ②就業者数 就業者数を減らす 少数・精鋭チームにより⽣産性を向上する。 ③労働時間 労働時間を減らす 業務量の調整または労働時間の制約を設ける。ツールも併⽤し効率化。

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▶アプローチ① 付加価値を上げる ツールを利⽤し、アウトプットの品質を向上して影響範囲を拡⼤する。 4.労働⽣産性を向上させるには WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 18 eラーニング マインドマップ ファイル共有 隙間時間を使って ⾃分のペースで学習でき、 技術レベルと アウトプットの品質が上がる。 画⾯共有 (オンラインホワイトボード) などを活⽤し、 ブレーンストーミングで 議論の整理・深堀することで 品質が向上する。 メンバーが参照可能な保管場所に 配置することで、 共同作業(意⾒を交わすなど) して品質向上を⽬指す。 (例)

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▶アプローチ②③ 就業者数・労働時間を下げる 4.労働⽣産性を向上させるには WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 19 少数・精鋭チーム 業務量や時間の調整 プロジェクトの作業量増 ↓ 有能なメンバーが⾜りず、 能⼒の低いメンバーに割り当て ↓ 平均⽣産性の低下につながる 週50時間超の労働は、 限界⽣産性を低下させる。 メンタルヘルスも顕著に悪化 するため、ツールを⽤いた効率化 が求められる。 参考:労働時間の短縮によるチーム⽣産性の向上 https://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0667.html ⻑時間労働と健康,労働⽣産性との関係 https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2017/sp ecial/pdf/018-028.pdf

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内容の整理・深掘りをすることで 品質向上につながるツール WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 20 ▶ツールを活⽤する上での効果をマッピング 4.労働⽣産性を向上させるには 分⼦に影響 (付加価値向上) 分⺟に影響 (効率化) ⾮同期 コミュニケー ション 同期 コミュニケー ション マインドマップ 対⾯不要で効率化にながるツール チャットBOT Web会議 電話 共同作業による品質・技術レベル 向上と対応範囲拡⼤ 情報共有・業務効率化 eラーニング ドキュメント ファイル共有 RPA バックオフィス タスク管理 メール グループウェア 1on1 参考:⽣産性ツールで⽣産性は本当に上がるのか? https://www.sbbit.jp/article/cont1/55492

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 21 3つのアプローチを利⽤し、 私たちが着⽬したのは 「新⼊社員のオン・ボーディング」!

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5.私たちのターゲット WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 22 ▶私たちのターゲットは? オン・ボーディングを必要とする新⼊社員 ⽇本独特の仕組みである、“新卒⼀括採⽤” そして組織で⽣まれる「馴染めていない=組織社会化できていない」社員 組織に馴染めないと、本来のパフォーマンスが発揮できずもったいない。 より早く組織に馴染み、ハイパフォーマーになってもらえば・・・ さらに、新⼊社員に起こる“リアリティショック“も回避したい・・・

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5.私たちのターゲット WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 23 ▶新⼊社員に起こる「リアリティショック」とは? ⾼い期待値と、現実とのギャップによる失望・衝突 と定義され、ネガティブな⾯とポジティブな⾯がある 効果の種類 内容 覚醒効果 ⼤学⽣から社会⼈になったことへの気づき、意識変⾰の必要性の⾃覚 学習促進効果 現実とのギャップを埋めるために学習し、仕事の知識やスキルを習得する ⼈的ネットワーク 広範化効果 他者に助けを求めることで、組織内の⼈的ネットワークが広がる メンタル効果 リアリティショックに直⾯し、克服することで精神的に強くなる ネガティブな側⾯ ポジティブな側⾯ モチベーションの低下、組織社会化の阻害、組織コミットメントの低下、早期離職などを引き起こす

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5.私たちのターゲット WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 24 オン・ボーディングの成功がもたらす効果 ・組織にいち早く馴染むことができる(組織社会化) ・リアリティショックのネガティブな⾯を弱め、ポジティブな⾯を強化 仕事の効率化 + 付加価値の向上

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 25 2社の⼈事部⾨へ、 新卒採⽤に関する課題についてヒアリングを実施 ◆テーマ 「採⽤メンバーをいかに組織になじませるか、なじんでもらうか≒オンボーディングさせるか」 について、オンライン環境化においてオン・ボーディングを実施している企業へヒアリング

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6.調査内容 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 26 ▶⼈事担当者へ以下のテーマでヒアリングを実施 「採⽤メンバーをいかに組織になじませるか、なじんでもらうか≒オンボーディングさせるか」について、 オンライン環境化における問題や課題は何か? ※ヒアリング結果は次ページに記載。 ▶⼈事担当者へのヒアリングから浮かび上がる問題や課題 新⼊社員とのコミュニケーションがオンラインとなり、 ・単純な接触機会が減少(業務以外の会話の機会が少ない) ・社員の⼀員と感じてもらうことが困難(馴染みづらい環境) といった声が聞こえてきた。

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6.調査内容(参考:A社ヒアリング結果①) WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 27 業種・従業員数 情報通信業・150名(うち、2022年度の新⼊社員10名) ヒアリングテーマ 「採⽤メンバーをいかに組織になじませるか、なじんでもらうか≒オンボーディング させるか」について、オンライン環境化における課題の抽出 問題・課題 ◆問題 1.対⾯コミュニケーションが取りづらいため、なじむ・成⻑する機会が減少している └業務以外の会話を⾏う機会が少ないので、サポート不⾜になりやすい └メンバーとの関係構築に時間を要している └視覚から学ぶ機会が少ない(ローカルルール、ビジネスマナー、仕事の進め⽅の真似がしにくい) 2.社員の⼀員である実感が湧きづらい └会社全体の独⾃の空気感を実感する機会が少ない状況だと、新⼊社員の⽅の温度と会社の温度にギャップができやすい。 └オンラインイベントに参加してもらうなど⼯夫はあるが、最初から対⾯でお会いできる環境で⼊社した⽅よりかは、 なじむのに時間を要し、うまく空気感が伝わらず孤⽴してしまう傾向にある。 └ オンライン上のコミュニケーションでは、個々のつながりが希薄になってしまう部分は課題。

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6.調査内容(参考:A社ヒアリング結果②) WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 28 問題・課題 ◆課題 1.既存社員とコミュニケーションを取る機会の質向上(特に1対1で話せる場) └オンラインで会を開いても1対1で話せる機会はほぼなく、1対1で話すことが距離を縮めるには必要。 2.直接会わなくても、新⼊社員が既存社員の印象を少しでも持ってもらうこと └現在だと、新⼊社員が既存社員を知り得る主な情報としてはチャットツールの顔写真と組織体制図のみ。 顔や名前、部署以外の情報も知ることで、会わずとも既存社員への印象も⾼まる(現場名、得意領域、趣味等) 3.新⼊社員がアピールする場(中⼼となれる場)の増加 └現在はグループウェアでのインフォメーション、全体会議での挨拶、オンラインの懇親会がメインだが、 もっと⾃由に⾃分をアピールする場があっても良い。 4.社内ルール(不⽂律含む)を早く理解してもらうこと └オフラインだとちょっとしたことを聞いたり不⽂律に気付く機会もあるのですが、オンライン環境だと限られてしまう。

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6.調査内容(参考:B社ヒアリング結果①) WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 29 業種・従業員数 情報通信業・500名(うち、 2022年度の新⼊社員20名) ヒアリングテーマ 「採⽤メンバーをいかに組織になじませるか、なじんでもらうか≒オンボーディング させるか」について、オンライン環境化における課題の抽出 問題・課題 ◆課題 1.横(同期)のつながり強化するため、⼊社社員の不安払しょくを⽬的とした集合研修を実施している。 └①⼊社後2week → ②半年後 → ③1年後 → ④2年後 といったスパンで実施。 └【払しょくするテーマ(不安点)】 ・社会⼈として組織に合流するにあたっての不安 ・実際に現場での研修や業務に参加する中で発⽣した不安 ・初めて後輩社員が⼊ってくることに対する不安 ・仕事の難易度が上がっていくことに対する不安 2.本社⼈事部⾨での問題把握⼒強化を図っている。 └⼊社メンバー本⼈が、採⽤時点から相談しやすい⼈事部を演出 └配属後、本⼈の案件・作業との認識アンマッチ有無の収集 └採⽤・配属から3年間は⼈事部⾨も現業部⾨とは別に馴染み度をウォッチ継続 3.⾃⾝の価値が向上していく(していける)ことを実感してもらえる仕組みを検討中。

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 30 コロナ禍での「オン・ボーディング」は オンラインでの実施がメイン どうすれば、オンライン環境下でスムーズなオン・ボーディングが実現できるのか?

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7.具体的な施策 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 31 ▶オン・ボーディングを成功させる取り組み例 各社の取り組み内容 ・歓迎会(ランチor飲み会) ・定期的な上司との⾯談 ・向上MTG(否定意⾒なし サポーティブになれる公式の場) ・勉強会(ペパボテックフライデー) ・メンター(横のつながりを強化できるような⼈を選出) ・SNSチャンネル(ペパボカクテル:なんでも質問OK、 新しく⼊社した⼈を歓迎する⽂化) →チャットボットよりよっぽど⼈間的な企画。 ・スモールステップのタスクの実⾏(タスクはわかりやすく成果がで、達成感があるもの) ・新しく⼊ったメンバーにフィードバックをする数名のグループを作成 ◆事例紹介 〈GitLab〉https://event.shoeisha.jp/devsumi/20220217/session/3711/ 〈ペパボテックフライデー 〉https://tech.pepabo.com/2018/09/11/pepabo-tech-friday/ 〈ペパボカクテル〉https://hrnote.jp/contents/b-contents-soshiki-pepabo-cocktails-20190917/

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内容の整理・深掘りをすることで 品質向上につながるツール 対⾯不要で効率化にながるツール 情報共有・業務効率化 共同作業による品質・技術レベル 向上と対応範囲拡⼤ WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 32 ▶施策を分類 7.具体的な施策 分⼦に影響 (付加価値向上) 分⺟に影響 (効率化) ⾮同期 コミュニケー ション 同期 コミュニケー ション 勉強会 上司との⾯談 歓迎会 新しく⼊ったメンバーに フィードバックをする 数名のグループを作成 スモールステップのタスク実⾏ SNSチャンネル メンター 向上MTG

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7.具体的な施策 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 33 ▶オン・ボーディングには2つのアプローチがある ①会社からのアプローチ 組織になじませる:組織社会化戦術 ②新⼊社員からのアプローチ ⾃ら組織になじむ:⾃分で⾏動し理解する どちらも必要だが、より効果的なのは 「新⼊社員が⾃発的に馴染むこと」 組織になじむためには⾃分を取り巻く環境を理解する必要がある →環境を理解するためには⾃分で⾏動し理解すると早い 新⼊社員の⾃ら⾏動する気持ちを引き出す

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7.具体的な施策 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 34 ▶アプローチに関わらずオン・ボーディングで⼤切なこと リアル(オフライン)でのコミュニケーション 信頼関係の構築には、⼊社メンバーと既存メンバーのコミュニケーションは⽋かせない オンライン環境がメインになっても、リアルな交流を加えることでオン・ボーディングはよりスムーズになる

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7.具体的な施策① WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 35 ▶オン・ボーディングを成功させる施策① シャッフルランチ会 ランチ会を通して他部署の⼈とコミュニケーションを取り、新⼊メンバー×既存メンバーの全社的な関係性を構築する <条件> ・テーマを決める:新しく⼊った⼈の興味のある分野や趣味、今後挑戦したい仕事など ・⼈数を決める :テーマをもとに“他部署のメンバー“を2、3⼈マッチング ・形式を決める :ランチミーティングを開催(費⽤は会社負担) ・回数を決める :⼊社後2か⽉くらいで最⼤3回実施までとか(短期間で輪を広げる) <例> ・1回⽬は同じ趣味を持ったメンバーを3⼈選んで開催 ・2回⽬は興味のあることで開催(AIに興味がある⼈だったらその辺詳しいメンバーをアサイン)

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7.具体的な施策① WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 36 ▶施策①におけるオン・ボーディングにおいて重要な2つの視点を確認 新⼊メンバー×既存メンバーのシャッフルランチ会 ①組織社会化 他部署の⼈と会う機会を作る ↓ ⾃部署を超えた関係性が⽣まれる ↓ 会社への「なじんだ感」が上がる ②⾃ら組織になじむ ②−1:関係値のある仲間が増えることで他部署の理解が深まる ・輪が広がることで連鎖的に関係性が広がる(仲も深めやすくなる) ・社内でアクセスできるコミュニティが増えれば、情報が⾃然と⼊ってくる ・社内で知り合いが多い×情報が豊富=⾃らコミュニティを切り開いたり、新しく作ったり ②−2:リアリティショックのポジティブ⾯の強化 ・社会や会社はたくさんの⼈間関係で成り⽴ち、機能していることを知る。(覚醒効果) ・会社の⼀員として認められるために、仕事に慣れる、努⼒する。(学習促進効果) ・他部署との交流を通して⾃ずと広まる社内⼈脈(⼈的ネットワーク) ・社会⼈としての⾃覚が芽⽣え、努⼒する必要性を感じ、社内のコミュニティに広く属するこ とで、「役割を⾃覚+休める場所があることを知り」、⾃ずと精神的に強くなっていく(メン タル効果)

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7.具体的な施策② WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 37 ▶オン・ボーディングを成功させる施策② Show Time(ショー タイム) ・定期的な個⼈の発表の場を設けることで、新⼊社員が「既存社員と馴染む」ことを早期・進化させる ・既存社員間でもコミュニケーションを推進しチーム⼒を⾼める <条件> ・テーマを決める:仕事外の内容。(例)最近読んだ本、趣味の話、定年後のセカンドキャリア計画、失敗談 ・当番を決める :希望者を募り当番の⼈が発表を⾏う。数か⽉に1回は発表するのが理想。(強制なし) ・⼈数を決める :職場の3〜10名程度のグループを想定(定期的にMTGできる環境があること) ・形式を決める :オン・オフラインミーティングを開催 ・回数を決める :⽉に数回。1回の発表10分+懇談10分(懇談時間で参加メンバー全員の感想や発想・妄想を聞く) ・ルールを決める: 発表者:(熱意をもって)⼈々を笑わせ考えさせれるとGood(プチ イグノーベル賞?) 参加者:批判をしない、妄想と発散(連想と結合)、採点(笑った、考えた などのちょっと変わった視点で)

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7.具体的な施策② WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 38 ▶施策②におけるオン・ボーディングにおいて重要な2つの視点を確認 Show Time(ショー タイム) ①組織社会化 グループ内で仕事以外をネタにした コミュニケーションをとる ↓ 新⼊社員と既存社員の 交流はもちろん ↓ 既存社員同⼠のコミュニケーション も促進できる ↓ チームとしての⼀体感が⾼まる ②⾃ら組織になじむ ②−1:⾃ら発信する機会を得る ・⾃⾝のことを知ってもらう機会を強制的に得る ・仕事以外の価値観や趣味などを発信することで、受け⼊れられやすい⼟壌をつくる ・初めての環境、⼈間関係の中で発表会をするという通過儀礼を通じて育むメンタル ②−2:相⼿の発信内容をもとにしたコミュニケーションが容易になる ・周囲のメンバーの⼈柄や考え⽅を聞くことで⾃⾝の思考との違いを知る ・社内に味⽅(⾝内)を早い段階で作ることで得られる安⼼感 ・⾚の他⼈よりも、⼈柄を知ったメンバーへは積極的に話しかけられる

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7.具体的な施策③ WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 39 ▶オン・ボーディングを成功させる施策③ 最強メンター育成チャットボット コーチングやメンターとして定評のある著名⼈やスペシャリストのデータを学習させたAIによるメンター制度 <2通りの活⽤⽅法> ①新⼊社員のメンターとして、AIチャットボットがサポートしてくれる ②社内メンターを育てる上で、メンターのメンターとしてAIが活躍する ・まるで⼈間のようなメンターとしてアドバイスしてくれることもあれば、AIが新⼊社員のように振る舞うことで 模擬メンター実習も可能となる。 ・新⼊社員として振る舞うAIから、いかに組織になじんだ発⾔を引き出せるか、仕事への前向きな発⾔をさせること ができるか、メンターがメンターとして振る舞うための教育をAIチャットボット主導で⾏える。 ・実際の1on1のメンターがスタートした後も、AIがメンターをサポートすることで効率的な新⼊社員育成が可能。 (あらかじめ新⼊社員のプロファイルなどを登録しておくことで、最適なアドバイスや振る舞いが発揮できる)

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7.具体的な施策③ WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 40 ▶施策③におけるオン・ボーディングにおいて重要な2つの視点を確認 最強メンター育成チャットボット ①組織社会化 新⼊社員をAIチャットボットや AIに鍛えられたメンターがサポート ↓ 新⼊社員に最適な教育や アドバイスが実施される ↓ 組織へなじむ過程がスムーズにス トレスなく進む ②⾃ら組織になじむ ②−1:AIを介した組織と⼈の理解 ・⾃⾝にマッチした情報の共有、欲しい情報が⼿に⼊る ・あらかじめ情報を得ているため、最初のコミュニケーションへのハードルが下がる ②−2:リアリティショックの回避とポジティブ⾯についてAIから事前に学ぶ ・リアリティショックの存在、何が起こるか、どう備えていくべきかなど、あらゆるリスクは 事前にAIから学び対応することができる。 ・社内ネットワークは構築されているため、AIとのコミュニケーションと⼈とのコミュニケー ションをうまく使い分けることができる ・新⼊社員のメンタルケアも⼀部はAIが⾏うことができ、膨⼤なデータから最適なアドバイスを 実施する

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内容の整理・深掘りをすることで 品質向上につながるツール 対⾯不要で効率化にながるツール 情報共有・業務効率化 共同作業による品質・技術レベル 向上と対応範囲拡⼤ WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 41 ▶施策①〜③を分類 7.具体的な施策 分⼦に影響 (付加価値向上) 分⺟に影響 (効率化) ⾮同期 コミュニケー ション 同期 コミュニケー ション AIチャット ボット シャッフル ランチ会 Show Time

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WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 42 施策は実⾏したが、 オン・ボーディングが成功したのかどうか? どうすれば成功がわかるのだろうか?

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8.施策の効果 WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 43 ▶効果を確かめる⽅法は? 新⼊社員にアンケートを実施してみる ◆先輩、上司はどうか? ①その仕事をやる理由や根拠、思想まで説明してくれる ②説明は、丁寧でわかりやすく、適切である ③⼿本や⾒本を⽰してくれる ④経験や失敗から学ぶよう導いてくれる ⑤⾃分の意⾒を押し付けず、⾃ら考えるよう促してくれる ⑥適切なフィードバックがある ⑦褒めてくれる ◆私たち(新⼊社員)はどうか? ①⾃分から質問をする ②質問に仮説を持つ ③⾃分から報告する ④細かく報告共有する ⑤早くレスポンスする 参考:組織になじませる⼒(書籍) 参考:⼊社1年⽬オンボーディング実態調査」に学ぶ新⼈が 活躍するために必要な「プロアクティブ」のコツ https://note.com/popinsight_ikeda/n/na6a8d7aae71e 12項⽬が⾼得点であるほど、 オン・ボーディングが成功しているといえる

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9.まとめ WG:2022-D-04(労働⽣産性向上のための施策チーム) 44 ▶まとめ リアル(オフライン)とオンラインを組み合わせたオン・ボーディングに可能性はある オンラインでの取り組みをリアルへ近づけるのではなく、対⾯とオンライン環境の 双⽅のメリットを取り⼊れたオン・ボーディングを実施するべきと考える。 また施策の実⾏と効果測定を継続的にすることで、より効率の良いオン・ボーディングが実践できる。 コロナ終息後は出社再開を検討する企業も多い中、これまでオンラインのみでコミュニケーションしてきた メンバーにとっては、リアル(オフライン)になることで先送りされていたリアリティショックが起こる可能性もある。 →オンラインのみで⼊社し労働する従業員は、出社することでこれまで⾒えなかったギャップが顕在化

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