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UIデザイナーが、ユーザーに価値を届けるために
 ワールド・カフェを通してチームをデザインした話
 Tomoko hayashi

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本日の語り手:弁護士ドットコム本部 デザイナー はやしともこ 
 イラストもコードもかくユーティリティプレイヤーとしてスクラムチームに在籍中。 
 現在はサイトのDX: Developer Experience (開発体験)向上のため、デザイナーの枠を超えてエンジ ニアと共にデザインシステムを共創しています。 
 普段はわりと画面設計寄りのお仕事をしています
 Speaker

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はじまりは、デザイン部のKPT
 弁護士ドットコムのデザイン部ではクォーターごとにKPTをしています。
 その中から生まれたTryをプロジェクト化し、ボトムアップで組織をよくするための 取組み(通称:横軸プロジェクト)を行なっています。
 急成長を続けるデザイン部から生まれたプロジェクトのひとつに、対話プロジェ クトがありました。


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いわゆる「10人の壁」を越えて行くため、
   生まれるべくして生まれた「対話プロジェクト」
 成長する事業には必ず「フェーズ」が存在し、成長の過程で組織も大きくなりま す。弁護士ドットコムも今まさに組織の急成長と言う課題と直面しています。
 いいプロダクトをユーザーに届け続けるために、何らかの手段で組織の「成長」 と「多様性」と向き合わなくては…!?


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「そうだ!ワールド・カフェをやろう!」
 (準備も簡単そうだし)ワールド・カフェで対話の機会を増やそう!
 「個々の違い」を受け入れて、個々人が自由な発想や発言をするためのハードルを とことん下げたい!


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ワールド・カフェとは?
 Juanita Brown(アニータ・ブラウン)氏とDavid Isaacs(デイビッド・アイザック ス)氏が提唱した、本物のカフェのようにリラックスした雰囲気の中で、テーマ に集中した対話を行うワークショップのスタイルです。


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ワールド・カフェの完成度をあげるためには、
   2つのデザインの要所があった
 場のデザイン
 問いのデザイン


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「問い」のデザインが雌雄を決する!
 「問い」のデザインがワールド・カフェの方向性と完成度を左右します。
 探求を引き起こす「シンプルで」「ポジティブで」「力強い」問いをつくることが成功 の鍵です。
 そこで、組織の課題に照らした「問い」をデザインすることにしました。
 (この時点で、準備が全く簡単ではなかったことが判明します…)


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自由な対話を促すための3つの問いをデザイン
 問1
 参加者の価値基準を探索させる問い
 例:仕事で「楽しい」と思うこと「つらい」と思うことは何ですか? 
 問2
 先行の問いに関連する新たな問いを探索させ、リフレーミングを促す (※ 通称「天地返し」)
 例:「楽しい」と「つらい」を分ける要因って何だろう? 
 問3
 リフレーミングを経た視点で、新たな「問い」を探求する
 例:「つらい」を乗り越えるパワーはどこから来るのでしょうか? 


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天地返し(もといリフレーミング)の狙いがうまくいくと、メンバーか ら「えーーーっ!むずかしい!」と、軽いブーイングが飛んで 来ます


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これが、成功のサインです


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問いが面白く簡単ではないほどみんな真剣になります


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問いがポジティブだと思考も自然と前向きになります


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固定観念も、置かれたポジションも、一度リセットされて、み んな自由に前向きに自分の考えを話しはじめます


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こうして探求的な問いをオープンにフラットに話した共通の 経験がそれぞれのメンバー自身の糧になります


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ぜひ、弁護士ドットコムのデザイナーたちと話して、メンバー 同士のオープンな関係性を実感してください


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この体験からUIデザイナーの私が学んだこと


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ユーザーに価値を届けることにつながるのであれば、私た ちデザイナーは「何」をデザインしてもいい


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大事なことは、フレームワークにそったワークショップも、い つもの仕事と同じように「目的」を持って、その性質を理解し て、デザインすること


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Thank you for listening! ご静聴ありがとうございました!


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参考サイト
 ワールド・カフェの何が面白いのか?
 https://note.mu/mimicry/n/n101dddc5ce40 場のデザイン
 https://layout.net/community/anzai-learning-ba-01/ 問いのデザイン論
 https://note.mu/yuki_anzai/m/mfeba7f9b202c