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頭の中を駆け巡る想い
単に勉強会に参加して、ただ座って帰ったら、たかだか1時間あたりで何か劇的にスキ
ルが変わるとか、生産性があがるとか、そんなことがあるんだったら、それは業務として
取り組むべき課題なのかどうか、いまいちど見直ししたほうがいいんじゃないだろうか。
そのような発想がどういった経験から来るのかいまだに全然理解できないし、理解したく
もないし、理解できたとしても、それこそ何の役に立つのか全く分けが分からない。勉強
という言葉を少し見くびってはいないだろうか。そんな簡単に技術やスキルが上がるのは
少年漫画雑誌とかの主人公じゃないんだから、現実としてはありえないのは、火を見る
よりも明らかであって、そんなことが想像もつかないようでは、そもそも技術者としての経
験が浅いのか、それができないからマネージメント業に回された残念な人なんじゃないだ
ろうかと、とても不安になるので、そんなこと言うのはやめていただきたい。ここで言う勉
強というのは、高学歴な方々がそれまでに積んできた受験的なお勉強や、座学などでは
得られるようなことができない、実践経験に基づく知見の共有であって、そんな俄なもの
ではありませんし、そこまで簡単に適用できるものではないのです。なので、現場の人間
が考えるためのネタを仕入れる、実際の事例を目の当たりにする、そして、それを経験し
た人に会う、というところを重視していただかないと、大きな会社の中で、組織構造という
名の大きな穴の底で、隣が何をやっているのかもわからないまま月日が経っていくような
状況で、同じような問題に直面しつつも、少しも仲間もいないんじゃないだろうかという不
安に駆られる状況を無くせるというところで役立てて下さい。少なくとも、そんなことを言っ
ているあなたの下にいる人達が少しでもモチベーションが上がれば、それはそれで万々
歳じゃないのだろうか。