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2025/2/26 ITmedia DX Summit Vol.23 イオンが構築する超大規模データ基盤と、 その活用戦略 イオン株式会社 CTO イオンスマートテクノロジー株式会社 取締役 CTO 山﨑 賢 ( やまけん @yamaken_66 )

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所属 • イオン株式会社 CTO • イオンスマートテクノロジー株式会社 取締役 CTO • 2023年4月より現職 職歴(主なもの) • Yahoo! JAPAN(現 LINEヤフー株式会社 エンジニア • リクルート 開発責任者 • アソビュー CTO/トラストバンク CTO その他 • 海浜幕張在住 会社まで徒歩10分 • 7歳の男児のパパ • ラーメンショッパー(最近、山岡家に浮気気味) 山﨑 賢 @yamaken_66 自己紹介

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会社紹介

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イオンDX

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膨大なIDと購買データを集約したアプリ「iAEON」 イオンDX iAEONはイオングループが提供する決済機能やポイントプログラムを1つにまとめたアプリです。 イオングループ内の多数の事業会社がもつ顧客IDを一つのアプリに統合しています。 提供開始から約3年で、iAEONは900万人以上の会員を抱え、独自のコード決済サービス「イオンペイ」は836万人 (23年5月時点)が利用しています。

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はじまり

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成り立ち 膨大な顧客がそれぞれに存在するが、 多くは相互に連携されていない ✗ ✗ ✗ ✗ ✗ ✗ ✗ ✗

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成り立ち まず、共通の会員IDを用意し相互に接続を実施

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そして、グループ全体のデータを統合していく データ基盤 会 計 商 品 店 舗 顧 客 行 動 ポイント 天気 出荷・配送

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グループ全体のデータを統合していく データ基盤 会 計 商 品 店 舗 顧 客 行 動 ポイント 天気 出荷・配送 目的は個人の特定ではなく、顧客価値の最大化のため。 お客様が望んでいるもの/価値 更に心地よい顧客体験 データを用いた経営の最適化 こららの実現のためにデータを集約し活用することを目指しています。

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超巨大とは (規模の話) 述べ会員数 1億人以上 店舗数 20,000 店舗以上 年間来店客数 14億以上 グループ連結売上 9兆円以上 子会社数 300以上

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構成する技術要素

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Architecture diagram(一部、今後の展望も含む) 日本リージョン Bronze Silver Gold 内製化データLakeシステム Blob storage RDB connection Message queue REST APIs ETLs Aeon Smart Platform for DATA

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Architecture diagram(一部、今後の展望も含む) 日本リージョン Bronze Silver Gold 内製化データLakeシステム Blob storage RDB connection Message queue REST APIs ETLs Gold replication DM DM DM DM DM DM DM DM DM Connectivity Platform Aeon Smart Platform for DATA

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Architecture diagram(一部、今後の展望も含む) 日本リージョン Bronze Silver Gold 内製化データLakeシステム Blob storage RDB connection Message queue REST APIs ETLs Gold replication DM DM DM DM DM DM DM DM DM Connectivity Platform 各種BI 従業員向け アシスタント サービス向け バッチ処理 グループ企業 データ提供 社外データ 取り込み 社外データ 連係 Aeon Smart Platform for DATA

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Architecture diagram(一部、今後の展望も含む) 日本リージョン Bronze Silver Gold 内製化データLakeシステム Blob storage RDB connection Message queue REST APIs ETLs Gold replication DM DM DM DM DM DM DM DM DM Connectivity Platform 各種BI 従業員向け アシスタント サービス向け バッチ処理 グループ企業 データ提供 社外データ 取り込み 社外データ 連係 Silver Gold Aeon Smart Platform for DATA

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Architecture diagram(一部、今後の展望も含む) 日本リージョン Bronze Silver Gold 内製化データLakeシステム Blob storage RDB connection Message queue REST APIs ETLs Gold replication DM DM DM DM DM DM DM DM DM Connectivity Platform 各種BI 従業員向け アシスタント サービス向け バッチ処理 グループ企業 データ提供 社外データ 取り込み 社外データ 連係 Silver Gold Aeon Smart Platform for DATA AI/機械学習 探索/研究

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AIとはなにか

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少し食傷気味のAIムード 1 LEVEL 1 Chatbots / 対話型AI 2 LEVEL 2 Reasoners / Drレベルの高度な問題解決 3 LEVEL 3 Agents / 独立・自立した行動 4 LEVEL 4 Innovators / 自らイノベーションを起こす、または支援する 5 LEVEL 5 Organizations / 組織全体の業務を遂行

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少し食傷気味のAIムード 1 LEVEL 1 Chatbots / 対話型AI 2 LEVEL 2 Reasoners / Drレベルの高度な問題解決 3 LEVEL 3 Agents / 独立・自立した行動 4 LEVEL 4 Innovators / 自らイノベーションを起こす、または支援する 5 LEVEL 5 Organizations / 組織全体の業務を遂行 今まで一般的に存在していたモノまで、突然「AI」と呼称し始める (検索システム、レコメンドシステム、単なるアルゴリズム)

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少し食傷気味のAIムード 1 LEVEL 1 Chatbots / 対話型AI 2 LEVEL 2 Reasoners / Drレベルの高度な問題解決 3 LEVEL 3 Agents / 独立・自立した行動 4 LEVEL 4 Innovators / 自らイノベーションを起こす、または支援する 5 LEVEL 5 Organizations / 組織全体の業務を遂行 今まで一般的に存在していたモノまで、突然「AI」と呼称し始める (検索システム、レコメンドシステム、単なるアルゴリズム) そして、「AI」を標榜出来ない企業・経営は危機的であると、刷り込みが始まっている

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少し食傷気味のAIムード 1 LEVEL 1 Chatbots / 対話型AI 2 LEVEL 2 Reasoners / Drレベルの高度な問題解決 3 LEVEL 3 Agents / 独立・自立した行動 4 LEVEL 4 Innovators / 自らイノベーションを起こす、または支援する 5 LEVEL 5 Organizations / 組織全体の業務を遂行 今まで一般的に存在していたモノまで、突然「AI」と呼称し始める (検索システム、レコメンドシステム、単なるアルゴリズム) そして、「AI」を標榜出来ない企業・経営は危機的であると、刷り込みが始まっている 多くのソリューションやコンサルティングが、このムーブで活発に活動している

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少し食傷気味のAIムード 1 LEVEL 1 Chatbots / 対話型AI 2 LEVEL 2 Reasoners / Drレベルの高度な問題解決 3 LEVEL 3 Agents / 独立・自立した行動 4 LEVEL 4 Innovators / 自らイノベーションを起こす、または支援する 5 LEVEL 5 Organizations / 組織全体の業務を遂行 今まで一般的に存在していたモノまで、突然「AI」と呼称し始める (検索システム、レコメンドシステム、単なるアルゴリズム) そして、「AI」を標榜出来ない企業・経営は危機的であると、刷り込みが始まっている 多くのソリューションやコンサルティングが、このムーブで活発に活動している 「AI」という渦に溺れずに、本質を正しく捉えることが非常に重要な状態

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今の時代の本質を捉える 過去のイノベーションには「担い手」が存在していた イノベーションはプロダクトであり、 イノベーションを受け入れるという事は、プロダクトを 利用することと同義であった

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今の時代の本質を捉える 過去のイノベーションには「担い手」が存在していた イノベーションはプロダクトであり、 イノベーションを受け入れるという事は、プロダクトを 利用することと同義であった 一方で昨今の「AI」の本質 昨今の「AI」の本質は、プロダクトではない。 これをプロダクトと捉えると見誤る AIは概念であり、「導入」するものではない。「取り組んで」「活用」 するもの

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そして、データとはなにか

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今の時代で最も必要なのは、データの「UNIFIED」「GOVERNANCE」「USABILITY」 普遍的に言えることは、「データ」に全てが依存していること Nativeな「AI」、拡張的・拡散的な「AI」 どちらに対しても、最も重要であることが「データ」 AI技術は欧米を中心として、進化を続けるが、データを進化させることが出来るのは、私たちしか居ない つまり、どこかのプロダクトの導入を考えるだけでなく、当事者としてデータをどのような状態にするのかを考えることこそが、企業のDXや AI活用の本質

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今の時代で最も必要なのは、データの「UNIFIED」「GOVERNANCE」「USABILITY」 普遍的に言えることは、「データ」に全てが依存していること Nativeな「AI」、拡張的・拡散的な「AI」 どちらに対しても、最も重要であることが「データ」 AI技術は欧米を中心として、進化を続けるが、データを進化させることが出来るのは、私たちしか居ない つまり、どこかのプロダクトの導入を考えるだけでなく、当事者としてデータをどのような状態にするのかを考えることこそが、企業のDXや AI活用の本質 Data Strategies UNIFIED GOVERNANCE USABILITY あらゆるデータを統合し結合する そして、「鮮度」を維持し続ける データを監視し、堅牢にし、カタログ化し続ける データを多様に使いやすい状態を維持し続ける

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今の時代で最も必要なのは、データの「UNIFIED」「GOVERNANCE」「USABILITY」 普遍的に言えることは、「データ」に全てが依存していること Nativeな「AI」、拡張的・拡散的な「AI」 どちらに対しても、最も重要であることが「データ」 AI技術は欧米を中心として、進化を続けるが、データを進化させることが出来るのは、私たちしか居ない つまり、どこかのプロダクトの導入を考えるだけでなく、当事者としてデータをどのような状態にするのかを考えることこそが、企業のDXや AI活用の本質 Data Strategies UNIFIED GOVERNANCE USABILITY あらゆるデータを統合し結合する そして、「鮮度」を維持し続ける データを監視し、堅牢にし、カタログ化し続ける データを多様に使いやすい状態を維持し続ける AI drivenではない Product drivenでもない 何をやるにしても、データが全ての土台 「データ」そのものに価値を定義出来ない企業こそが、 今後最も危機的に取り残されていく

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だからこそ、イオンは

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真に価値のある国産データベースへ 多様な業態 多様で統合されたIT資産 莫大なデータ量 データに対する経営意思

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真に価値のある国産データベースへ 多様な業態 多様で統合されたIT資産 莫大なデータ量 データに対する経営意思 今後、「データ」と、その「データを学習したAI」は、企業の最高資産になっていく そして、イオン規模の資産を国内の「共有知」としていき、日本を活性化させていきたい データを独占するのではなく、社会に還元出来るフェーズまで考えていきたい それが「イオンが構築する超大規模データ基盤と、その活用戦略」

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幅広いポジションで積極的に採用中です!! Fin.

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所属 • イオン株式会社 CTO • イオンスマートテクノロジー株式会社 取締役 CTO • 2023年4月より現職 職歴(主なもの) • Yahoo! JAPAN(現 LINEヤフー株式会社 エンジニア • リクルート 開発責任者 • アソビュー CTO/トラストバンク CTO その他 • 海浜幕張在住 会社まで徒歩10分 • 7歳の男児のパパ • ラーメンショッパー(最近、山岡家に浮気気味) 山﨑 賢 @yamaken_66 自己紹介 のちほど、本日の資料を「 X 」にて公開します ぜひ、Xでフォローし資料を受け取り活用してください