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DXを実現する組織と ロードマップのつくり方 2020/07/28 NCDC株式会社

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プレゼンター紹介 2 代表取締役/ビジネスアーキテクト 早津 俊秀 和歌山大学経済学部 非常勤講師 元グロービス経営大学院 客員准教授 日本電信電話にてエンジニア、新規ビジネスプ ロデュースを経験後、HP,BEA、オラクル等の 外資系IT企業にてITコンサルタント、製薬ベン チャーでのIT部門を統括。ベンチャー支援等の 後 NCDCを創業。 ◉執筆 SOA サービス指向アーキテクチャ(翔泳社) ビジネスはSOAで変革する(IDGジャパン) スマートデバイス×業務システム導入ガイド(秀和システ ム) 新規事業 × テクノロジー でキャリアの多くを過ごす

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Business 事業領域の推進 Design ユーザ視点での設計 Technology 技術による課題解決 Innovation • コンサルティング • 新規サービス企画 • PoC⽀援 • デザイン思考 • UX/UIデザイン • モバイル・Web先端技術 • IoT / AI / AR • クラウドインテグレーション NCDCのサービス体系 3

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DXを実現する組織の作り方

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DXの市場の状況 l 様々な文脈でDXが語られている2020年 Google トレンド DXとは デジタル商品開発 新規サービス 〇〇×Tech 働き方改革のDX 営業DX 5

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DXの定義 企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を 活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、 ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、 企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること 経済産業省 DX推進ガイドライン 2018年12月 6

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NCDCのDXへの取り組みと課題 l アイデアの創出から、サービス立ち上げ、サービスの成長までを ビジネス・デザイン・テクノロジーで支援してきたが・・・ 7 アイデアや解決策の仮説 プロトタイプと検証 迅速・柔軟な プロダクト開発 運用・継続開発 DevOps CI/CD ※出典:ガートナー社資料(NCDCにて加筆)

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本日のセッションにおけるDXの2つの方向性 デジタルを活用した新たな収益源を作る。 あらたなサービス・事業を作る。 デジタルを活用した既存業務の変革を行う DXを推進する専任組織はあったほうが良い! l デジタル技術 l ビジネスモデル(自社の強み) l 既存業務プロセス 新規サービス系DX 業務改革系DX 8

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新規サービス系DXの一般的な進め方と特徴 l 世の中でも新しいアイデアを創出して事業化し、新しい収益源を作る 場合 アイデア創出 事業検証 市場投入 見直し・ ピボット 展開 lアイデア創出から市場投入しての事業化が大変むずかしい lスモールスタートから辛抱強く繰り返す&継続することが大切 l一回のPoCの予算しか組んでいないと推進は難しい 9

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新規サービス系DXの一般的な進め方と特徴 l 自社にとっては新規領域だが、世の中には存在するビジネス分野に 新規参入して新しい収益源を得る場合 アイデア創出 事業検証 市場投入 見直し・ ピボット 展開 lビジネスモデルを検証する必要はなし (この領域でPoCをやる場合は何を実証するのか注意が必要) lどうやったら市場を押さえられるかがポイント(売れるか?どうやって売るか?) 10

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新規サービス系DXに必要な組織機能 l 予算を確保 l 成功するまで繰り返し実証できる予算(人件費) l 一回のPoCの予算しか確保していない場合が多い(一回のPoCでは成功は難しい) l 市場を押さえるために必要な予算(営業・広告宣伝費) l PoCに予算を使う必要はなし。何に使う予算が必要かを考える l デジタル技術を目利きする能力 l どのくらいの期間、コストをかけて、どのくらいの実現性でできるのか? l 自社の強み、事業環境を把握できる能力 l 外部のコンサルティング会社等に任せられないところ 11

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l DX推進組織がそのまま別会社となり事業を推進することを見越し ておく l 単なる育成目的(ジョブローテーションの一つ)では難しい 新規サービス系に必要な組織機能の作り方 DX推進組織の 組成 予算・権限 の承認 人事異動・出向 による体制作り l システム部門から(最新テクノロジーに明るい人材、 プロジェクト運営の経験のある人材) l 自社の強みを持つ事業部門の企画部から l マーケティング部門から(プロモーション・販売の 経験のある人材) 12

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本日のセッションにおけるDXの2つの方向性 デジタルを活用した新たな収益源を作る。 あらたなサービス・事業を作る。 デジタルを活用した既存業務の変革を行う DXを推進する専任組織はあったほうが良い! l デジタル技術 l ビジネスモデル(自社の強み) l 既存業務プロセス 新規サービス系DX 業務改革系DX 13

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業務改革系DXの一般的な進め方と特徴 どの領域を 改革するか 実証検証 展開 見 直 し 展開 l単なる業務改革だけであればDXと言えるのか?新しい収益源まで視野にいれて 行うべし l 製造業がIT企業へと変革する 外販(新規 サービス) 14

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DXの定義(再掲) 企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を 活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、 ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、 企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること 経済産業省 DX推進ガイドライン 2018年12月 15

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業務改革系DXの一般的な進め方と特徴 どの領域を 改革するか 実証検証 展開 見 直 し 展開 l単なる業務改革だけであればDXと言えるのか?新しい収益源まで視野にいれて 行うべし l 製造業がIT企業へと変革する 外販(新規 サービス) 16

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他業種からITサービス参入は昔からの確立された新規事業展開方法 l NEC l 米沢工場のPC組み立てプロセスとノウハウを外販化 l EXPLANNER(生産管理システム) l 住友電気工業 l 自社で使っていたノンプログラミングツールをIT小会社から外販化 l 楽々フレームワーク(ノンプログラミングJavaフレームワーク) l サントリー l 自社で使っていたシステムのバッチ処理をIT小会社から外販化 l Sunbatch(Javaバッチ大量処理ソリューション) 17

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業務改革系に必要な組織機能 l テクノロジーを活用して業務改革をどこに適用するかを判断できる能力 l 自社の強みやビジネス戦略 l 業務プロセス l 自社の既存システムの状況 l デジタル技術を目利きする能力 l どのくらいの期間、コストをかけて、どのくらいの実現性でできるのか? l 外販を見越したビジネス戦略(新規サービス系DXでの必要機能) 18

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業務改革系に必要な組織機能の作り方 l DXによる業務改革を順次進めていくため、DX推進組織は企業全体 の改革のコーディネーターとなる DX推進組織の 組成 人事異動・出向 による体制作り 最初のターゲット となる領域の プロジェクト組成 l システム部門から l 自社の強みやビジネスプロセス全体を把握してい る人材 l マーケティング部門から(市場開拓の経験のある 人材) 19

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DX 進め方の失敗例

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DX推進組織の権限不良 l 推進担当自らのアイデアが通りにくい l 上層部のアイデアを優先する企業文化 l 予算の執行権限も弱い 21 自ら独立採算で会社を立ち上げるくらいのつもりでやっているか?

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デジタル人材の外部からの採用 l 優秀で経験のあるデジタル人材は簡単には採用できない。 採用しても継続しない l 良い人材を採用するには時間とコストがかかる。リスクを伴う 22 社内やグループ内で育成することが大前提。プラスαとして外部からの採用 を並行して検討・着手する

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コンサルティング会社を適切に使えない l コンサルティング会社に丸投げするだけで、何も進まない l 継続的に自ら考え・行うことが大前提 l 「自社」をいかに知っているかが大切なポイント 23 外部リソースを使うなら、目的を明確に。

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NCDCのDX推進のフレームワークのご紹介

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l NCDCではDXを推進する「組織」を中心とした領域のフレームワークを NCDC DX Acceleration Framework(NDAF) として公開します。 NCDC DX Acceleration Framework Overview 3.DX Enabled Requirements 1.Business Model Classification 4.DX Roadmap 2. DX Enabled Structure Digital Transfor mation Innovative Idea Model Market Domination Model Operation Transformation Model Encouraged & Supported by Top Management DX Enabler Collaborate with LoBs Strategy & Planning Empowerm ent Budget Capability & Skill Team Evaluation Collaborate with IT / HR / Business Partners 25

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NCDC DX Acceleration Framework #1 Business Model Classification l 自社で推進しようとしているDXのタイプを定義します。 26 Digital Transformation Innovative Idea Model Market Domination Model Operation Transformation Model • 世の中に存在しないサービスをゼロから生み出す LINE、SanSan、akippa、AirBnB、Uber • 世の中にサービスは存在しており、ビジネスモデル としては存在しているがKingがいない Freee、電子契約書サービス、メルカリ • 業務を大きく変革する ユニクロの無人レジ、AIコールセンター

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l DX推進組織として持つべき組織機能を定義しています。 NCDC DX Acceleration Framework #2 DX Enabled Structure 27 Encouraged & Supported by Top Management DX Enabler Collaborate with LoBs 戦 略 と 計 画 持 つ べ き 権 限 予 算 組 織 と し て の 能 力 体 制 ・ 構 成 要 員 組 織 ・ 構 成 要 員 の 評 価 Collaborate with IT / HR / Business Partners 経営層からの支援 DX推進組織として持つべき 要素 ビジネス部門との協業 管理部門や外部パートナー との協業

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NCDC DX Acceleration Framework #3 DX Enabled Requirements 28 Strategy & Planning Empowerment Budget Capability & Skill Team Evaluation Innovative Idea Model ・四半期単位、3年の計画は できてるか? ・小さな失敗を10回繰り返す ことができるか? ・なぜ我社なのか?に答えら れるか? ・新規サービスの内容に関 しては完全にDX推進チー ムに権限があるか? ・予算内の使い方について もDX推進チー身内に権限 があるか? ・小さな失敗を10回、3年 続けられるような予算があ るか? ・小さい予算から始められ るとしても、初年度数千万 円程度の予算はあるか? ・世の中のトレンド、その 中の課題などを熟知してい るか? ・自社の強み、応用分野に ついて熟知しているか? ・他部門を巻き込むスキ ル・経験があるか? ・デジタル領域の技術知識 があるか? ・自社の強みを理解してい る要員 ・対象領域のドメインエキ スパート ・デジタル領域を理解して いる要員 ・サービスデザイン・UX デザインを実行できる要員 ・システム開発を理解して いる要員 ・関係部署とのネットワー クがある要員 ・プロトタイプを作ること ができる要員 ・3年で一つの事業を軌道 に乗せることが目標かつ評 価対象とできるか? ・短期での評価はしないこ とができるか? ・事業を別会社で実現し、 数年後に本社に戻ることが できるようなキャリアパス があるか? Market Domination Model ・四半期単位、3年の計画は できてるか? ・損益分岐点の計画はできて いるか? ・その計画までの先行投資は 可能か? ・営業&マーケティング戦略 はできているか? ・どのようなサービスにす るかはトップマネジメント と合意がとれているか? ・その中での推進のための 権限はあるか? ・他部門に対しての推進・ 実行のための権限はある か? ・マーケットを専有するた めに必要な予算があるか? ・初年度数千万円程度の予 算はあるか? ・世の中のトレンド、その 中の課題、競合になりうる サービスを熟知している か? ・自社の強み、応用分野に ついて熟知しているか? ・他部門を巻き込むスキ ル・経験があるか? ・マーケティングやセール スの知識・経験があるか? ・自社の強みを理解してい る要員 ・対象領域のドメインエキ スパート ・デジタル領域を理解して いる要員 ・システム開発を理解して いる要員 ・関係部署とのネットワー クがある要員 ・マーケティングとセール ス(グロースハック)の経 験がある要員 ・プロトタイプを作ること ができる要員 ・3年で一つの事業を軌道 に乗せることが目標かつ評 価対象とできるか? ・短期での評価はしないこ とができるか? ・事業を別会社で実現し、 数年後に本社に戻ることが できるようなキャリアパス があるか? Operation Transformation Model ・四半期単位、3年の計画は できてるか? ・顧客満足・顧客価値を高め る領域が選定されているか? ・過去の取り組みの反省は活 かされているか? ・どのような領域に適用す るかはトップマネジメント と合意はとれているか? ・他部門に対しての推進・ 実行のための権限はある か? ・選定領域についての必要 予算があるか?もしくは選 定領域の計画を推進するた めの予算はあるか? ・最初の取り組みについて 数千万円程度の予算はある か? ・対象業務について熟知し ているか? ・既存システムについての 知識があるか? ・デジタル領域の技術知識 があるか? ・対象業務含めた自社のバ リューチェーンの知識があ るか? ・対象業務の知識がある要 員 ・既存システムの知識があ る要員 ・デジタル領域を理解して いる要員 ・システム開発を理解して いる要員 ・プロトタイプを作ること ができる要員 ・施策の結果からの評価と できるか? lそれぞれのModel毎、必要要素のベースとなるものを用意して います。お客様の企画毎にブラッシュアップ&カスタマイズを 行い、To-Be像を可視化・共有します

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NCDC DX Acceleration Framework #4 DX Roadmap 29 l#3で定義したTo-Be像に対してロードマップを策定します lDXは継続的な取り組みから生まれますので、随時見直しながら進めていきます

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ぜひ、参考にしてください! l NCDC DX Acceleration Frameworkの個別説明も可能です。 ご連絡ください。 30

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DX Acceleration Program Overview l NDAF(NCDC DX Acceleration Framework)をベースにしながら、DXの企画から推進までを コーチングするプログラムです l 外部のコンサルタントが考えるのではく、考えるのは企業の皆様になります。 NCDCのコンサルタントはスキルトランスファーを前提にコーチングしていきます。 Kickoff Workshop DX Journey Workshop 2nd Month Review Workshop 3rd Month Review Workshop 4th Month Review Workshop Future Vison Workshop 半日程度で Acceleration Frameworkの内容 について説明。 クライアントの 現段階の企画内 容をヒアリング、 次回のDX Journey Workshopまでの 宿題の確認を行 う 半日程度で Acceleration Frameworkの内容 について議論し て、Roadmapま で作成する 2時間程度のワー クショップで進 捗を確認すると ともに、課題の 議論や次回まで のタスクを定義 する 2時間程度のワー クショップで進 捗を確認すると ともに、課題の 議論や次回まで のタスクを定義 する 2時間程度のワー クショップで進 捗を確認すると ともに、課題の 議論や次回まで のタスクを定義 する 全体のまとめ、 次回、将来に向 けての方向性を 定義する 31

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NCDCのご紹介

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私たちにできること① l デジタルビジネスに必要な要素にフォーカスし、⼀元的に提供しています。 l スモースタートでの検証から、本開発・継続的な改善までサポートします。 33 ワークショップを中⼼とし た合理的なプロセスで、ビ ジネスモデルの検討からUX デザインまで、迅速に⾏い ます。 関係者が多数いる場合の組 織横断、会社横断のファシ リテーションも得意です。 新規性の⾼いプロジェクト ではMVP(Minimum Viable Product)を⽤いた検証を⾏ うなど、⽬的に応じて段階 的な開発を企画します。 早い段階でモックやプロト タイプを⽤意してユーザの 評価を確認します。 ユーザとのタッチポイントとなる各種デバ イスのフロントエンドデザインから、クラ ウドサービスを駆使したバックエンドの開 発まで。多様なテクノロジーをインテグ レーションします。 l AI / IoT / AR l モバイル・ウェブ アプリ開発 l クラウドインテグレーション l システムアーキテクチャコンサルティング など ビジネスモデルのデザイン スモールスタート・PoC システム・インテグレーション ユーザ視点を⼤切にした 課題抽出・企画 モックやプロトタイプ の開発・検証 開発 継続的な改善

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私たちにできること② l 社内に最適な組織がない場合の組織づくりや⼈材育成から、⾼度な技術をもったエンジニ アによる技術移管まで、幅広くお客様をサポートします。 34 ビジネスモデルのデザイン スモールスタート・PoC システム・インテグレーション ユーザ視点を⼤切にした 課題抽出・企画 モックやプロトタイプ の開発・検証 開発 継続的な改善 企業のDXやデジタルビジネスの創出に必要なこうしたプロセスを多⾯的にサポート DX戦略⽴案 ⼈材育成 技術移管 リファレンス実装 DX組織構築⽀援 アジャイル導⼊⽀援 ⼿法や技術の選定 ブランディング

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セミナーのご案内 35 l 来週(8/4)も同じ時間帯でウェブセミナーを予定しています。 l テーマは、 DXを加速する「ノーコード・ローコード開発」と「データ連携」(約90分)

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