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AIを 「創る」 と 「使う」 の循環 HRテックが実践するリアルなAI組織実装 佐々木 健人 / taketo957 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026

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登壇者 佐々木 健人 / taketo957 HERP 開発責任者 プラットフォーム部門の EM 兼任 コードを書くより、 AI を組織に馴染ませる役割 創業8年目時点でのHERPで開発組織の組成を経験している 中規模 SaaS を運営する会社の、 進行中の試行錯誤を共有 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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会社概要 会社名 株式会社 HERP 従業員数 104 名 ミッション 採用を変え、 日本を強く。 ビジョン すべての採用における意思決定を、 その次の挑戦を生み出すものに。 事業 採用領域の HR Tech・マルチプロダクト カルチャー 全社で採用に関わる 「スクラム採用」 2017年設立、 10期目 2026/06/01・正社員+役員 採用企業・人材紹介会社、 そして求職者まで Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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今日話すこと ① 使う ② 作る ③ 採用する この 1 年ほどの振り返り (派手な AI 活用事例集ではない) 軸は 使う・作る・採用する の3つ → これを組織設計で1本につなぐ 1 周目:①→②→③ 2 周目:学びを 還流させる ③ 「採用する」 = AI が採否を決める話ではなく、 自 社の採用プロセスを回す話。 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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01 AI を使う 社内導入と定着の試行錯誤を振り返る ① 使う → ② 作る → ③ 採用する

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AI活用で重要だと思うこと 組織:業務フローが言語化され、 AIを載せる土台がある 入力 → 処理 → 出力 入力:投入するデータに懸念がない (何を入れてよいか判断済み) 処理:予算と安全性を握ったまま、 自由に試せる 出力:出てくるものを信頼でき、 かつ評価・改善できる 組織:業務フローが言語化され、 3 つを支える土台になる この4つの理想状態を物差しに、 開発現場のAI活用を振り返る。 懸念なく投入できる コスト・安全を握れる 信頼でき、 評価できる Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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全社のAI活用 営業・CS 採用 コーポレート プロダクト 開発 特定職種の道具ではなく、 職能をまたいで全社へ広がりつつある 対話型のAIやn8n (ワークフローツール) が普及している 商談サマリ 問い合わせ対応 オファーレター 下書き 社内ナレッジ管 理 プロトタイピン グ コード生成 テスト自動生成 リリースノート 自動生成 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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入力:情報資産の分類 人間・組織 入力 データ → 処理 → 出力 情報資産管理台帳 個人データ 有 カスタマーデータ 有 △ B情報 保有個人データ 有 ○ 情報資産を分類・ラベリングし棚卸し 個人情報 / 顧客から委託された個人情報は、 特に厳重に扱う この分類が、 「何を AI に渡せるか」 の前提になる 情報資産名 分類区分 個人情報 保管期間 委託 廃棄方法 契約終了まで ✗ アカウント削除 退職まで 消去 無 7年 ✗ シュレッダー 取引終了まで 消去 ほか 媒体 / 保管場所 / 責任者 / 閲覧可能者 / 取得方法 … 計 30+ 項目で棚卸。 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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入力:HR領域の特徴 入口:AI に渡すとき 生成AI → 出口:出力を使うとき 禁止して終わりにせず、 「どう使えば安全か」 を議論できる体制作り 採用データは個人情報が多い。 だから 「使わない」 ではなく、 分類したうえで AI に渡してよいか・出力をど う使うかを、 入力前に判断する。 何を渡してよいか 学習・保存の有無 個人情報の扱い 出力をどう使うか 人が必ず最終判断 求職者への透明性 法務 × セキュリティ × 開発の合同体制で、 入力前に可否を判断 「安全なツール」 と断言せず、 論点を一つずつ吟味 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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処理:黎明期にどう試したか 人間・組織 入力 → 処理 ツール 選定 → 出力 スピード優先で広く試す (Devin・Roo Code 等) ルール:個人情報・委託データは渡さ ない/学習に使われない サービス管理台帳で情報の置き場所 を定義。 連携の中央管理も選定軸 結果:Cursor が最も普及 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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処理:Cursorの利用状況をどう見るか 管理画面などの指標で客観的に絞る。 見ている指標:アクティブユーザー / 利用状況 / 金銭コスト 判断の考え方:個人の嗜好ではなく、 組織として定着しているか × コスト妥当性 結果:Cursor + Claude Code に収束 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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出力:品質を担保する 人間・組織 入力 → 処理 → 出力 品質・人 の判断 人間が必ず最終判断する 開発全体では、 まずテスト整備から着 手 (その整備自体に AI が活躍) レビュー・リリース判断など、 出口側に ゲートを設けて品質を担保 人間の認知負荷を意識した役割設計 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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出力:効果を測る 人間・組織 入力 → 処理 → 出力 評価・改 善 開発全体での効果は Four Keys な どのマクロ指標で確認 (デプロイ頻 度・リードタイムは改善傾向) 個人利用のミクロ指標の可観測性に は、 まだ改善余地あり Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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組織:3つを支える土台 → とにかく集約 Linear Issue Template 業務フローを言語化して集約 → AI を載せる土台に 業務フローが言語化され、 その上にAIを載せられる状態。 Issue Template に業務フローを言語化し、 業務文脈を Linear に集約 集約されたプロセス・文脈の上に、 はじめてAIを載せられる 属人的に散在する業務文脈 Slack の議論 口頭の判断 個人メモ 仕様の断片 バグ報告 背景 / なぜ やること 完了条件 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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AIを使うからの学び 組織:業務フローが言語化され、 AIを載せる土台がある 入力 → 処理 → 出力 入力:投入するデータに懸念がない (何を入れてよいか判断済み) 処理:予算と安全性を握ったまま、 自由に試せる 出力:出てくるものを信頼でき、 かつ評価・改善できる 組織:業務フローが言語化され、 3 つを支える土台になる AIを使うために、 前後の部分への投資を惜しまない。 業務知識が集約される場所を意識的に作る。 型を先に作ってからAIを載せる 懸念なく投入できる コスト・安全を握れる 信頼でき、 評価できる Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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02 AI プロダクトを開発する 型を軸にした設計思想を振り返る ① 使う → ② 作る → ③ 採用する

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HERP AI Recruiter とは 候補者 ⇄ 面接官 AI が下から支援する 人 面接 (対話) 人 (面接官を代替しない) HERP Hire の補助機能として、 採用プロセス全体を AI が支援 (面接官の代替ではなく支 援) 本質は AI 機能づくりではなく、 業務プロセスのモデリング =採用業務を 「型 (プロセス) 」 に分解し、 各ステップを AI が支援できる形に構造化すること Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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プロダクト詳細 書類選考・面接・評価など、 一連の採用プロセスを AI が支援 ① 書類選考 書類選考アシスト ② 面接 書き起こし・サマリ ③ 評価・申し送り 評価・申し送り作成 ④ 内定・オファー オファー文面案 求人票に沿って書類 を一次レビュー 面談を書き起こし、 議 事録・サマリを自動作 成 発言抽出で評価理 由・申し送り文面を作 成 会話内容から訴求方 針・文面案を生成 最近のリリースでは、 採用要件サジェスト・面接フィードバック・選考サマリ・面接官の全体分析などを追 加。 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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採用業務:定型 × コンテキストフル 定型 プロセス (手順) 書類選考 → 面接 → 評価 ↻ × 非定型 データ (中身) 職務経歴 面談ログ 候補者の志向 評価観点 定型化された手順に、 非定型なデータが流れる → 「定型化されたプロセスの上に AI を載せる」 が効く どの候補者でも、 いつも同じ手順で回る 候補者ごとに中身が違う Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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面接ステップ 組織 入力 → 処理 → 出力 入力 これまで取れなかった 「面談の中身」 を構造化。 従来データ (職歴・評 価) と束ねて文脈を厚くする。 出力 AIが面接サマリを生成したり、 評価観点で矯正したり。 判断・申し送り は人が最終確認。 前後 (入力・出力) を固める → 処理をAIに任せられる ①作るの 「入力・処理・出力」 を、 AI Recruiter の面接支援に当てはめる。 — ドメイン知識 / 採用プロセス 面談の中身+従来データ AI が支援 サマリ → 人が確認 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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設計思想 全ステップに ①作るのパターン:型の上にAIを載せる、 判断は人間 (面接の例の一般 化) 「既存のどのプロセスをAIで置き換えられるかを重視した」 ① 使うと② 作るは、 同じ思想だった Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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03 AI プロダクトで採用する 自社ドッグフーディングの学びを振り返る ① 使う → ② 作る → ③ 採用する

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自社ドッグフーディング エンジニアが、 エンジニア採用で使い倒す 外に出す前に、 作る側が使う側に回る 採用への関与を通じて、 共通の評価基準と定型化された面接内容を設定 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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面接準備で起きたこと → 評価観点・面接の内 容 → 面接準備・論点整理 を AI が支援 → AFTER 準備の質が揃い 底上げされる 型を先に作り、 その上に AI を載せると、 面接官ごとにばらついていた準備の質が揃い、 底上げされる。 BEFORE 面接官ごとに 準備の質がばらつく 定型化 AI 準備・サマリの事務時間がほぼゼロになり、 浮いた時間を候補者と向き合う時間へ。 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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使い込むほど、 プロセスが育つ 面接プロセスそのものが、 改善されていく。 見える化:面接の中身が参照可能になり、 改善の材料になる フィードバック:面接内容にフィードバックでき、 判断の共通軸が育つ 統一:整備した基準が、 議論を通じて言語化・統一されていく AI との協働で、 人間側の改善サイクルが回り始めた Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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2 周目:3 つの還流 還流を起こすための組織設計 3つの取り組みを、 意図的に1本に繋げる ① 使う → ② 作る → ③ 採用する ↻ 一周して還流

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還流は自然には起きない 3 軸を同じ会社でやるだけでは、 学びは還流しない 意図的な組織設計があって、 はじめて回り出す Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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還流を太くする 3 つの仕掛け ① 使う ② 作る ③ 採用する 設計思想へ ドッグフード 開発へ還元 ① 使う → ② 作る 社内の AI 活用知見を設計思想へ ② 作る → ③ 採用 作った AI プロダクトを自社採用でドッグフー ド ③ 採用 → ① 使う・開発 データ・ドメイン理解を開発へ還元、 採用関与 を制度化 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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なぜ採用する→使うを太くするのか → → HERP の狙い:エンジニアの Why / What を鍛える環境として、 採用ドメインの会社であることを活かしたい。 エンジニアが採用に関わることで、 自分たちが扱う採用ドメインへの理解が深まり、 Why / What を言語化できるようになる。 → エンジニアの採用関与が、 2 周目 (還流) の入口になる Why / What 人 入力 何を・なぜ How AI 処理 どう作るか 判断 人 出力 責任を取る 処理 (How) を AI が担うほど、 人間の比重は Why / What と判断へ寄っていく (ここは世間 で言われている通り) Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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組織の天井が、 プロダクトの天井になる AI チャット利用 Lv1 専門家ボット Lv2 社内エージェント化 Lv3 ワークフローへの 組み込み Lv4 知識創造への 組み込み Lv5 HERPでは基本は Lv2、 最も進んだ領域でも Lv3 が現在地。 Lv4 を目指したい。 出典:広木大地 「ソフトウェアエンジニアリングの人類史」 生成 AI による生産性改善のレベル分けを参考 に作成。 現在地 目標 Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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これから:還流を回し続ける 還流を回し続ける = 組織と事業の成長 一周で 「何のために」 を設定できたのでこの循環を回し続ける。 自社の採用を 自社のプロダクトだけで完結させる 得た知見を プロダクトの拡充 と 社外発信 の双方へ還元する Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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使う・作る・採用するを、 AIプロダクト を軸に還流させる。 AI 時代でも、 最後に立つのは人。 だから人を前提にした設計にしてい る。

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まとめ 1. 型を先に作り、 AI を上に載せる 2. 組織の AI 活用度の天井が、 プロダクトの天井になる 3. とにかく入力側で頑張る、 出口側で管理する 4. 処理を AI に任せるほど、 入力 (Why / What) で律速する。 だから入力を太くす る組織を作る 5. 学びを意図的に還流させる。 AI が How を、 人が Why / What を担う Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34

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Thank you ざっくり 1 年間の振り返りでした。 ご質問・ご感想は、 ぜひ懇親会などで! カジュアル面談 Tech Hub tech-hub.herp.co.jp Findy AI Engineering Summit Tokyo 2026 1 / 34