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マルチブランドの実装としての ペパボのデザインシステム「Inhouse」

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GMOペパボのサービス

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Q. A. どうしてマルチブランドなの? サービス・プロダクトごとにターゲットもマーケットも異なるので最適化してます

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デザインシステムとは

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「デザインシステム」という言葉は、デザ インコミュニティ内に標準の定義があるわ けではなく、様々な用途で使用されていま す。「スタイルガイド」や「パターンライ ブラリ」と同じような意味で使われること もあります。本書でデザインシステムと言 うときは、 を指します。 デジタルプロダクトの目的を果 たすために一貫性を持って編成された、一 連のつながったパターンと共通の実践方法 日本語版「Design Systems」p.11 より 著者: アラ・コルマトヴァ、監訳者: 佐藤伸哉 デジタル庁のnote「デザインシステム勉強会を開催しまし た」https://digital-gov.note.jp/n/n78f6a2f82e48 より WEB+DB PRESS Vol.129, p.40 特集「小さくはじめるデザインシステム」(谷拓樹)より デザインシステムとは「 」です。 あるべきデザイン を一貫性をもってユーザーに提供するため の仕組み デザインシステムの目的はその定義ととも に、 。 デザインシステムに取り組む企業や組 織によって異なります デザインシステムの定義

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Building Blocks 6 Color Palette' 6 Typographic Scale' 6 Grid Definition' 6 Icons & Assets Rules 6 Design Principle' 6 Implementation 
 Guideline' 6 Editional Guidelines UI Patterns 6 Template' 6 Module' 6 Component' 6 Elements Design Systems Sprint 0: The Silver Bullet of Product Development. https://link.medium.com/NAgQwjAR4rb 「Structure of a Design System」の図より デザインシステムを構成する要素の傾向 2017年に分析された39個のデザインシステムに含まれていた要素のまとめ

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Atlassian Design System https://atlassian.design/ コンポーネントだけでなく、コンポーネントを組み合わせ た頻出するパターンや、コンテンツの制作に関するガイド ラインまで幅広くカバーしていて参考になる。

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Starbucks Creative Expression https://creative.starbucks.com/ シーズンごとの配色の例や、トーンの分類にマッピングさ れたイラストの例から、「スタバらしさ」がビジュアルで 共有されている。

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GMOペパボがデザインシステムへ取り組む目的 7 ユーザー体験の向( 7 判断コストの削$ 7 ブランドへの信頼構築の効率化

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ブランドとデザインシステム

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ブランド 資産形成 ブランド 資産活用 投資 リターン

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記号 意味、約束 累積、強化 体験 名称、ロゴ、VI 利用体験 広告やクチコミの認知

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UXタイムスパン 利用前 いつ 利用中 利用後 利用時間全体 予期的UX なにを 一時的UX エピソード的UX 累積的UX 体験を想像する どのように 体験する ある体験を 内省する 多種多様な利用期間を 回想する UX白書の日本語訳 http://site.hcdvalue.org/docs より

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ブランドとデザインシステムの関係 r ブランドという記号を用意して紐づけることで
 体験の累積が可能になF r ブランドの形成と活用のサイクルをつくるためには
 記号の意味の一貫性が必 r デザインシステムはブランドの実装

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ペパボの共通基盤デザインシステム Inhouse

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Flavorを差し替えるプロセス 汎用的に使えるカラーパレットを制作 ブランドのキーカラーを手がかりに、色相を等間隔でずら して調和のとれたカラーパレットを制作 H: 208 600 ペパボブルー #1f7acc 30° H: 158 H: 48 H: 23 H: 358 = = 600 500 400 300 200 100 Blue H: 208 50 700 800 900 600 500 400 300 200 100 Red H: 358 50 700 800 900 600 500 400 300 200 100 Gray 50 700 800 900

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Flavorを差し替えるプロセス ブランドごとにカラーパレットを制作 色相と彩度はブランドのトーンにあわせて決定するが、 明度(10段階)は全社で揃える

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minneのブランドを反映したカラーパレットができるまで https://note.com/sziaoreo/n/n6df3b2120354 もっと詳しく

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Flavorを差し替えるプロセス デザイントークンをコードで一元管理 カラーパレットの値はYAMLで管理し、Style Dictionaryを 利用して、Web・モバイルアプリ・デザインツールの各プ ラットフォームで最適な形式へ変換して共有 color: val: blue: 50: value: r: g: b: a: attributes: category: type: 100: value: r: g: b: a: attributes: category: type: 200: 245 250 255 1 color val 229 243 255 1 color val Figma & Figma Tokens + Sass SwiftUI Jetpack Compose Flutter Style Dictionary YAML

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実装の解説やデモは Figma Config 2022 のセッションで! https://www.youtube.com/watch?v=vWaePdvHEhE もっと詳しく

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Flavorを差し替えるプロセス UIにブランドを反映する GMOペパボ コーポレートサイト SUZURI minne ブランドのキーカラーを基準に定めたそれぞれのカラーパ レットから、ブランドを表現した配色をUIに反映する

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Flavorに含まれるデザイントークン Color Opacity Size Typography R backgrounW R bordeb R buttoX R overlaI R semantiU R shadoC R texf R textfielW R option R backgrounW R shadow R bordeb R boundarI R contenf R fonf R ga‘ R heighf R line-heighf R radiuˆ R scaln R shadoC R spacin• R width R font-family Inhouseのコンポーネントライブラリは、Flavorを差し替 えることで以下のデザイントークンをブランドにあわせて カスタマイズできるようになっている

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Figmaでデザインするときに選んだオプションの値を、 Sass mixinの引数として渡すことで実装が利用できる コンポーネントライブラリ @use as @include ; .button { .button-style( ( interactive, flat, text, light, none, square, l, enabled, none ) ); } '@inhouse/inhouse-components-web' inhouse inhouse $options: color: appearance: body: brightness: leading: shape: size: state: trailing: Sass

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もっとデザインしていくためのシステム Inhouseは、厳しい制約を設けるものでも、統制を目的とし たものでもありません。限られた時間で、よりクリエイティ ブな成果を生む土台としての、便利な制約を提供します。 「デザインされたシステム」ではなく、「もっとデザインし ていくためのシステム」です。 Inhouse: Principles https://design.pepabo.com/inhouse/about/

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デザインシステム活用事例 コーポレート コーポレートサイトや決算資料のスタイリングなど社外へ の発信だけでなく、ノベルティの制作や社内用の業務ツー ルのスタイリングなどインナーブランディングにも活用

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デザインシステム活用事例 SUZURI Inhouseが提供するライブラリを取り込んだうえで、 SUZURIでのみ使用するコンポーネントを追加したサービ スのコンポーネントライブラリを開発 Inhouse Nachiguro Web iOSアプリ SUZURIのデザインシステム

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デザインシステム活用事例 GMOレンシュ 新規事業のローンチにあたり、既存のサービスで開発した コンポーネントをFlavorを差し替えて転用することで、 Webフロントエンドの開発工数を短縮

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マルチブランドを実装する デザインシステム

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マルチブランドの弱点 0 ブランドごとのリソースの割当が少な 0 車輪の再発明が起こりがち

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ブランドA アップデート アップデート ブランドB Inhouse

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ブランドA バックポート アップデート ブランドB Inhouse

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Inhouse

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アセットの 蓄積 アセットの 活用

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ブランド 資産形成 ブランド 資産活用 投資 リターン

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多様なマーケットとユーザーへ出会えるのは、 マルチブランドだからこそ。 ペパボが成長する鍵は、デザインシステムにあります。 ぜひ、いっしょに取り組みましょう!