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Transactions API Daisuke Kobayashi

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自己紹介 小林 大介 / @0rga(オーじゃなくてゼロ) 株式会社ぐるなび 8月に子供が産まれて育休中のエンジニア。

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今まで作ったもの

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目次 ● Transactions APIの使い方 ● ぐるなびで飲食店を予約できるアクションを作った時の話

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Transactions APIの使い方

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Transactions APIとは 通常は利用規約で制限されている、 Google Assistant向けアクションでの 購入、注文、予約 といった行動を実装できる機能。

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Transactions APIとは Transactions API使わなくても自前のAPI使えば購入 注文予約のアクションを実装はできると思うけど、そ れじゃリリースレビュー通しませんよ、という事。

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Transactions APIを使用した 一連の流れの例(飲食店の予約の場合)

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取引可能判定チェック ⇣ 住所取得 ⇣ ユーザ情報取得 ⇣ 取引確認&作成 ⇣ 取引状態更新

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取引可能判定チェック TransactionRequirements class 任意項目のひとつ。ユーザがTransaction可能な状態かどうかを チェックできます。 ユーザが取引不可の状態(決済情報を未登録など)でも取引確定 の手前まで進めますが、最後の最後でダメって言うのはUXが著し く良くないのでおすすめできません。 コード例は決済なしのTransaction(予約)ですが、決済ありの場合 は、paymentOptionsのパラメータを指定する必要があります。

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取引可能判定チェック

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取引可能判定チェック ⇣ 住所取得 ⇣ ユーザ情報取得 ⇣ 取引確認&作成 ⇣ 取引状態更新

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住所取得 DeliveryAddress class 任意項目のひとつ。作ろうとしているTransactionに住所情報が必 要ない場合は実行しなくて良いです。 ユーザが住所を登録しておりかつユーザの許可が降りた場合住 所情報が取得できます。 取得できる内容は下記の通り。 電話番号も住所の一部です。

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住所取得 パラメータのreasonに住所を必要とする理由が書けますが、【, 配 送先をGoogle…】 以下は固定文言になっています。 固定文言なしのフリーフォーマットが欲しい所です。 予約は配送しませんので。

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住所取得

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取引可能判定チェック ⇣ 住所取得 ⇣ ユーザ情報取得 ⇣ 取引確認&作成 ⇣ 取引状態更新

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ユーザ情報取得 Permission class 任意項目のひとつ。こちらもユーザ情報が不要な場合は実行しな くて良いです。 名前 と 位置情報 が取得できます。 住所取得でも名前が取得できますが、あちらはフルネーム(フリー フォーマット)で返ってくる為、姓名分割は正規表現の限界に挑む ことになります。 こちらは最初から姓名別で取得できますので、ベストな方を使い ましょう。

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ユーザ情報取得 位置情報には2つの種類がありますのでご注意下さい。 ● DEVICE_PRECISE_LOCATION スマートフォン用。正確な緯度経度などが返ってきます。 ● DEVICE_COARSE_LOCATION Googleホームデバイス用。郵便番号、市および国コードなどが 返ってきます。

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ユーザ情報取得 住所取得と同様にパラメータのcontextにユーザ情報を取得する 理由を書けますが、【名前と現在地が…】 以降は固定文言です。 [はい / いいえ]のサジェストも出す事ができません。

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ユーザ情報取得

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取引可能判定チェック ⇣ 住所取得 ⇣ ユーザ情報取得 ⇣ 取引確認&作成 ⇣ 取引状態更新

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取引確認&作成 TransactionDecision class 必須項目。これこそがTransaction。 組み立てたカート情報(order)を元にユーザに決済するかどうかを 尋ねる事が出来ます。 コード例のようにorderOptionsでEMAILを指定する事で、通常はア カウントリンキング(OAuth認証)をしないと取得できないユーザの EMAILアドレスを取得できます。 取引完了後にメールを送る場合は取得しておきましょう。

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※ orderの中身はGoogleActionsV2OrdersProposedOrderを参照して下さい。 取引確認&作成

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取引確認&作成 ※キャプチャはサンプルコードのもの

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取引可能判定チェック ⇣ 住所取得 ⇣ ユーザ情報取得 ⇣ 取引確認&作成 ⇣ 取引状態更新

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取引状態更新 OrderUpdate class 必須項目。取引の状態を更新する事ができます。 取引の状態は随時更新する必要があり、 ● CREATED:取引作成 ● REJECTED:取引キャンセル ● CONFIRMED:取引受注済 ● FULFILLED:取引完了 などの状態があります。

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取引状態更新 更新する度にユーザのGoogle Assistantの購入履歴にある該当 の取引情報が更新されていきます。 基本的にリアルタイム更新が求められますので、商品を発送した り、予約の時間になったら状態更新をしましょう。 なお、別途APIを叩くことでも状態は更新可能ですので、バッチな どで更新するのが便利かもしれません。

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取引状態更新 なお、 ● TransactionDecision関数を実行 ● 自前の購入注文予約APIを実行 は同時には出来ません。 どうしたってタイムラグが発生します。 TransactionDecision関数を実行した後に自前のAPIを実行し、自 前のAPIがコケた場合は、取引情報をREJECTEDに更新するなど の工夫が必要です。

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取引状態更新 ※ OrderUpdateの引数はGoogleActionsV2OrdersOrderUpdateを参照して下さい。

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取引状態更新 ※ FULFILLEDの状態の一例

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以上が一連の流れの例になります

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実は… 予約アクション(0円取引)はTransactions APIでは非推奨になりま した。 悲しい事やで。 ですので、皆さんがこれからTransactions APIを使用して取引アク ションを作る場合は、決済が実際にある購入注文で作る事をオス スメします。

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もしも時間が余ってたら、 ぐるなびで飲食店を予約できる アクションを作った時の話を少し。

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どんな予約アクションを作ろうかな

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人数指定 お店の予約 コースの予約 席のタイプ NoShow 対策 日付指定 エリア指定 料理ジャン ルの指定

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全部言わせる…?

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コースの予約 をしますか? 何日に予約 をしますか? 何時に予約 をしますか? お席のタイプ はカウンター ですか?テー ブル?それと も掘りごたつ ですか? 何人です か? 場所はどこに しますか? 料理のジャン ルは何にしま すか?

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No content

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VUIで詳細検索はダメ

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何人ですか?

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何人ですか? つくったもの ● 飲食店を探すエリアはユーザの端末の位置情報を取得し、徒 歩圏内に収める。 ● 予約できる時間は現在の時刻から30分後に固定。 ● コース予約は無くし、空席予約のみにする。 予約に必要な情報は人数だけに絞る事によりシンプルなVUIにし ました。 行きたいお店をじっくり探すのは不向きだけど、近くで2次会を探 すなどのユースケースでは抜群の便利さを実現しています。

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ありがとう ございました