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学習塾にAZUREを組み込んでDX化 佐竹塾 講師 佐竹 祐亮 ゆうじろう(@FE_JS_ENGINEER)

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自己紹介 • 大阪でエンジニアとして働きながら、 学習塾とプログラミングスクールを経営してます。 • 学習塾での担当科目 数学1A・数学ⅡB・数学ⅢC・物理 • プログラミングスクールの担当科目 WEBアプリケーションの実装 • 趣味 麻雀(3人打ち) お酒 • Twitter(ゆうじろう@fe_js_engineer) https://twitter.com/fe_js_engineer • LinkedIn(佐竹祐亮) https://www.linkedin.com/in/satyus/ • 佐竹塾WEBサイトより https://www.satakejuku.net/

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本日のお話 • 自身が経営している学習塾 佐竹塾 にAzureを導入してDX化してみました。 • 技術的な観点というより、どのように地方のスモールビジネスに対して Azureを用いてDX化しているかというビジネス的な観点で発表を聞いていた だければと存じます。 • スモールビジネスに対してAzureを組み込み、実際に効果が感じられた施策 を2つ紹介致します。 • 教育事業を全てDX化し、効率化したとは言い切れませんが、苦戦しながら 色々と試行錯誤した軌跡を本日は最後まで楽しんで聞いていただければと存 じます。 • どれぐらい儲かってるの?とか何人の生徒がいるの?とかも発表の最後の方 に紹介するので是非お楽しみに!

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目次 • 学習塾の成り立ち及び経営戦略 • 学習塾の業務内容 • DX化しようと思った背景 • 佐竹塾 DX化全体像 • 出欠管理 ~ Azure Boards ~ • 弱点項目の分析 ~ Azure OpenAI ~ • 実績 • 学習塾のこれから • さいごに

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学習塾の成り立ち及び経営戦略 • 学習塾は私が19歳の時に起業(2012年) • その時の講師は4人(父・母・兄・私) • 最初の生徒数は1人(お月謝1万円) • 自宅の1室をそのまま教室として使用し、机の横に座って教 える家庭教師スタイル(生徒1 vs 講師3 のスタイル) • 競合の大手学習塾が近所に2つある為、経営戦略としては1対 多の授業構成ではなく、1対1で丁寧教え、且つ土日もサポー トする戦略で学習塾業界に参入。 (キャッチフレーズはあたたかい塾 ~溢れるブラック企業臭~) • ターゲットとしては大手学習塾での集団授業に入っていく自 信はないが、自分のペースで確実に成績を伸ばしたい人を対 象。 • 19歳→22歳の3年間は上記のスタイルで運営 ・生徒数は1人→30人へ。 ・教室は自宅の1室→教室を建設し、教室数は2つへ増築

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学習塾の業務内容 • 1科目につき週1回の授業を実施及び授業準備 • 生徒の苦手分野の管理 • 生徒の成績の管理 • 生徒の目標の管理 • 欠席の管理 • 欠席時の振替授業の日程調整 • 春・夏・冬に特別講習を実施する為、その時に受講してほしい科目の分析及び生徒へのメッセージ • 定期考査の点数管理 • 保護者の連絡先の管理 • 保護者の対応 • 授業料金の管理 • 授業料の提出状況管理 • 新規生徒の無料体験

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学習塾の業務内容 • 1科目につき週1回の授業を実施及び授業準備→生徒毎に紙で管理 • 生徒の苦手分野の管理→生徒毎に紙で管理 • 生徒の成績の管理→生徒毎に紙で管理 • 生徒の目標の管理→生徒毎に紙で管理 • 欠席の管理→カレンダーに記載して管理 • 欠席時の振替授業の日程調整→カレンダーに記載して管理 • 春・夏・冬に特別講習を実施する為、その時に受講してほしい科目の分析及び生徒へのメッセージ →生徒毎に紙で管理 • 保護者の連絡先の管理→生徒毎に紙で管理 • 定期考査の点数管理→Excelで管理 • 保護者の対応→電話で対応 • 授業料金の管理→Excelで管理 • 授業料の提出状況管理→Excelで管理 • 新規生徒の無料体験→電話にて管理

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DX化しようと思った背景 • 2020年9月時点で生徒数が30人→50人へ • 一人一人前回テストの結果を覚えておけず、毎回 紙にて確認してアドバイスするのがかなり時間の 無駄 • 欠席連絡の電話対応がめんどくさい… • 振替授業の日程調整が超絶めんどくさい… • 一人一人丁寧に対応したい。だが、人手が圧倒的 に足りない… • 労働時間長すぎてピンチ… 労働時間 100時間/週 • 1週間のスケジュールの画像

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佐竹塾 DX化全体像 • Azure Boardsでの欠席管理の仕組み • 各生徒の弱点分野の管理の仕組み

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欠席管理 ~ Azure Boards ~ • 欠席連絡アプリ (StaticWebApps) • Azure Boardsで欠席と振替及びその状況を管理 • 欠席情報の登録

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欠席管理 ~ Azure Boards ~ • Azure Boardsで欠席と振替及びその状況を管理 • 欠席の管理→カレンダーに記載して管理 • Azure Boardsで管理し、生徒の欠席記載漏れが0 に! • 欠席時の振替授業の日程調整→カレンダーに記載し て管理 • Azure Boardsで管理し、生徒の振替授業実施漏れが 0に! • 正確に欠席数と振替授業日を把握することに成功! • 欠席連絡の電話対応の時間が0に!

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弱点項目の分析 ~ Azure OpenAI ~ • 一人一人の情報をMarkdownで管理 • 弱点分析・報告資料の作成 • 定期的に状況報告 • 作成された文言を確認

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弱点項目の分析 ~ Azure OpenAI ~ • 一人一人の情報をMarkdownで管理 • 生徒の苦手分野、成績、目標の管理 →生徒毎に紙で管理 • Markdown & AOAIで管理 • 生徒たちの弱点分野の可視化に成功! • 生徒のご両親とのコミュニケーション量増加に成功! • 特別講習の受講科目増加に成功。一人当たりの受講授 業数がup!! • 講師の一人一人にかける分析時間の減少!

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実績~進学実績~ • 大学進学もなかなかの成果を残せております。 • 岐阜大学 医学部医学科 • 神戸大学 国際人間科学部 • 同志社大学 • 関西大学 • 近畿大学 • 龍谷大学 • etc…

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実績~生徒数と一人あたりの平均授業料~ • 生徒数の増加もいい感じ。 • 1人→30人→50人→80人→100人new!!! • 生徒一人当たりの 平均受講料/月 も増加傾向です。 • 1万円→1.2万円→1.3万円→1.5万円→1.65万円new!!!

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実績~講師の睡眠時間の確保に成功~ • 1週間のスケジュールの画像 DX後 • 1週間のスケジュールの画像 DX前

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学習塾のこれから • DX化して講師の負担減少ももちろん実感出来たが、それ以上に生 徒一人一人に合わせた授業プランを立てることが格段に簡単に なった。 • 苦手科目及び苦手分野の発見はAzure OpenAIを用いて、 メンタル的なモチベーション管理は週1回講師が担当して 勉強を進める方式がかなり効率良く能力を上げられている印象を 受けている。 • Markdown→AOAIを用いて分析の精度をより高められるようなプ ロンプトを日々試行錯誤しながら進めていきたい。

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さいごに • この発表は生徒数100人規模の学習塾で実証実験的に行なっていま すが、今年も結果が出続けるようなら規模拡大を考えています。 • 最終的には5教科だけでなく、ITやお金といった授業も科目の中 に組み込み、より現代にフィットした教育を生徒様に提供出来る と確信しています。 • 目標としては学校を作ることです。 どうなることやらわかりませんが、向こう10年で学校法人化する ことが佐竹塾の目標なので、また、面白い報告ができそうなら JAZUG 23周年で報告させてください。

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ご清聴ありがとうございました。

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参考資料 • 佐竹塾 https://www.satakejuku.net/ • ProAca https://proaca.vercel.app/ • Azure Static Web Apps https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/static-web-apps/ • Azure OpenAI https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ai-services/openai/ • Azure Boards https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/devops/boards/?view=azure-devops