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React Server Components は誰のため のものか? 2023-03-03 Tokyo Study noyan 1

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React Server Components の仕組み React の Server Components は、サーバーでコンポーネントをレンダ リングする。 SSR はブラウザで実行できるコードをサーバーで実行するが、RSC は サーバーでのみレンダリングするコンポーネントを実装する。 既存のコンポーネントと組み合わせて、サーバーとクライアントの両 方を行き来できるようにする。 クライアントへ配信するコード量を減らす 直接バックエンドにアクセスできる 2

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以下の形でコンポーネントを利用できる。 // Parent.js import Component from "./Component.js"; function Parent() { return ; } // Component.js "use client"; export default function Component() { let [state, setState] = useState(false); return setState(true)} value={state} />; } 3

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この時、RSC のレンダリング結果はシリアライズされた形で Client に 配信される。 M1:{"pika":"chu"} J0:["$","div",null,{"children":[["$","h1",null,{"children":"React Server Components example"}],[["$","p",null,{"children":"Hello, world!"}],["$","@1",null,{}]]]}] 実装する時間がなかったので uhyo さんの記事から拝借しています。 https://zenn.dev/uhyo/books/rsc-without-nextjs/viewer/client- component 4

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何が嬉しい・嬉しくないか 5

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嬉しいところ これまで努力していた部分が React 側の仕組みに乗っかる形で改善で きるようになる 自然にラウンドトリップが減る クライアントサイドで実行する必要のないコードはそもそも配信さ れない Stream と Suspense を組み合わせて、ローディング周りの体験を最 適化できる 配信される JS が削減されるので、TTI が減少 再レンダリングの計算コストも改善 6

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嬉しいところ RSC はサーバーアプリケーションのコードをサーバー・クライアント 意識せずにまとめることができる「コロケーション」と、これまでコ ストがかかっていた部分を自然と改善できるようにするアーキテクチ ャーと考えている。 7

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嬉しくないところ:でも結局 SSR は必要になる JSON ライクなペイロードで配信されるため、FCP や SEO を考慮す ると SSR が必要 「最初は SSR して、その後は RSC で」となった時、RSC が必要な タイミングはいつだろう? Server Component は Client からインポートできない( 全ての Server Component は Root と接続していなければならない) Server Component は Props の変更に応じて出力を切り替えるこ とができるが、状態を持たない Server Component は自ら再レン ダリングすることはない 8

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嬉しくないところ:でも結局 SSR は必要になる どうもページ遷移しか対象ではなさそう 画面遷移のタイミングであれば、既存の技術はそこまで問題はな い 逆にページ遷移ごとにサーバー側でレンダリングしていると体験 が悪い(link の prefetch が必須になってくる) 動的に StyleSheet を生成する(runtime) CSS in JS 系ライブラリと は相性が悪い(Concurrent に続き... ) RSC を活用するために、クエリパラメータを盛大に活用するのか? 9

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嬉しいところ・嬉しくないところ RSC は、できなかったことができるようになるアーキテクチャではな く、React 内部では不可能であってもアプリケーション全体で頑張れ ば可能だったことが React( を内包するフレームワーク) で可能になる ということではないか。 10

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最後に 現在のアプリケーション開発において必要になっているものはなんだろう? ここ数年、もはや「今までできなかったことができるようになった!」は 減少 これからはむしろ、頑張ればできたことが簡単にできるようになっていく 時代 OSS のコンパイラによるレンダリングパフォーマンス改善が企業のサポー トを受けられる時代ではない その上で必要になってくるのは、ビジネスのアプリケーション開発に特化 した何かではないか? Docsaurus みたいに、もっとユースケースが具体化したドロップインソ リューション・・・? 11