Slide 1

Slide 1 text

ゼロからはじめる内製化 NCDC Onlineセミナー 2024年11月27日 NCDC株式会社 どこまで社内でできるのか? 効果的な推進方法を解説

Slide 2

Slide 2 text

三浦 洋平 マネージングアーキテクト NCDCでは、 AWSアーキテクチャコンサル ティングを中心として様々なプロジェクト に従事。 AWSの大規模IoTプラットフォーム構築に加 え、JavaScript(React)を主としたフロントエ ンド開発、スマートフォンアプリ開発も経 験し、フロントからインフラまで幅広い領 域に対応できる技術力を持つ。

Slide 3

Slide 3 text

デジタルビジネス立ち上げを一元的にサポート ⚫ デジタルビジネスに必要な企画から開発まで、一元的に提供しています。 ⚫ スモールスタートでの検証から、本開発・継続的な改善までサポートします。 3 ワークショップを中心とし た合理的なプロセスで、ビ ジネスモデルの検討からUX デザインまで、迅速に行い ます。 関係者が多数いる場合の組 織横断、会社横断のファシ リテーションも得意です。 新規性の高いプロジェクト ではMVP(Minimum Viable Product)を用いた検証を行 うなど、目的に応じて段階 的な開発を企画します。 早い段階でモックやプロト タイプを用意してユーザの 評価を確認します。 ユーザとのタッチポイントとなる各種デバ イスのフロントエンドデザインから、クラ ウドサービスを駆使したバックエンドの開 発まで。多様なテクノロジーをインテグ レーションします。 ⚫ AI / IoT ⚫ モバイル・ウェブ アプリ開発 ⚫ クラウドインテグレーション ⚫ システムアーキテクチャコンサルティング など ビジネスモデルのデザイン スモールスタート・PoC システム・インテグレーション ユーザ視点を大切にした アイデア・企画 モックやプロトタイプ の開発・検証 システム・アプリ開発 継続的な改善

Slide 4

Slide 4 text

⚫ 長期的な視点を持ち、お客さまと一緒に考え、そのプロセスも財産としていただく伴走型 の支援を得意としています。 ⚫ システム開発においても、内製化の体制構築支援からエンジニア・デザイナーなど専門職 のスキルトランスファーまで多数の実績があります。 お客さまが主役となるプロジェクト設計 4 お客さま デジタルビジネスを 強みにできる企業を目指す 必要なものを自らつくり、 改善し続けられる 体制の整備、技術の獲得 ユーザーのインサイトや テクノロジーを理解して 企画できる知識の獲得 外部依存せず、社会の変化や技術の進化に対応し、自走できるチカラの獲得 コンサルティングや研 修、ワークショップ スキルトランスファー お客さまの目的に応じた 伴走支援のご提案 豊富なDX支援経験により 蓄積されたノウハウ DX戦略策定、PoC、 新規デジタルサービス企画、 UX/UIデザイン、 アジャイル開発、DevOps、 システムのモダナイズ…

Slide 5

Slide 5 text

本日のテーマ

Slide 6

Slide 6 text

本日のテーマ ⚫ 内製化のメリットを把握する ⚫ 内製化すべきポイントを抑える ⚫ 内製化できる組織のつくりかた 6

Slide 7

Slide 7 text

目次 ⚫ 内製化のメリットとデメリット ⚫ なぜ今内製化なのか ⚫ どこから内製化するか ⚫ 内製化組織のつくりかた ⚫ 内製化プロジェクトの進め方 7

Slide 8

Slide 8 text

内製化のメリットとデメリット

Slide 9

Slide 9 text

内製化とは ⚫ 内製化 の 対義語 は? ⚫ 外注・アウトソーシング ⚫ 内製化する=システム開発を今まで外注・アウトソーシングして きたのをやめること ⚫ いままでなぜ外注してきたのか? 9

Slide 10

Slide 10 text

アウトソーシングの背景 ⚫ アウトソーシングの狙い ⚫ システム開発業務は非競争領域でIT専門知識が必要 ⚫ 外部化による業務の効率化、外部化による人件費の最適化 ⚫ アウトソーシングのデメリット ⚫ ノウハウが蓄積されない ⚫ 煩雑な業務を依頼するとコストが肥大化する ⚫ いままではデメリットが問題視されなかったが、DX化の流れで デメリットが大きくなってきた 10

Slide 11

Slide 11 text

内製化の背景 ⚫ 内製化の狙い ⚫ システム開発業務は競争領域でIT知識だけでなく業務知識も重要 ⚫ システムに対する要求が複雑化し、外注コストが肥大化する傾向 ⚫ 内製化のメリット ⚫ 競争優位性の確保 ⚫ 業務知識の反映 ⚫ 変化への対応 ⚫ スピードの向上 ⚫ 外注コストの最適化 ⚫ 内製化のデメリット ⚫ 体制構築・維持コストがかかる 11

Slide 12

Slide 12 text

なぜ今内製化なのか

Slide 13

Slide 13 text

DXの推進と内製化 ⚫ システム開発は多くの場合非競争領域と見なされてきた ⚫ 一方で、DXの文脈では、不確実性が大きくなる現代においては 事業に最適化された変化に強いシステムの開発は競争力に 直結するようになった ⚫ システムに対するニーズの多様化 ⚫ システムができることの増加 ⚫ DX時代の「変化に耐えられるシステム作り」には 内製化は有効な手段 13

Slide 14

Slide 14 text

どこから内製化するか

Slide 15

Slide 15 text

どこから内製化するか ⚫ 各フェーズにおける優先度の違い 15 システム化計画 要件定義 システム開発 保守・機能改善 計画 予算・体制 要件定義 設計 インフラ構築 アプリ開発 UIデザイン プロジェクトマネジメント 開発プロセス どんなシステムを 作るべきか? いつどんなシステムをどのくら いの期間・コストで作るか? モノづくり 維持・成長 定常保守・運用 問い合わせ対応 障害対応 追加開発 この範囲は優先度が高い この中でどこを内製化するか?

Slide 16

Slide 16 text

⚫ ビジネスによって変化しやすい・素早く変化させたい領域を 優先的に内製化していく どこから内製化するか 16 ビ ジ ネ ス へ の 変 更 適 応 度 大 小 技術・スキルの変化 速い 遅い インフラ(クラウド) データベース(データモデル) バックエンド(API) フロントエンド UI ビ ジ ネ ス へ の 変 更 適 応 度 大 小 内製化 注力領域 開発の専門領域

Slide 17

Slide 17 text

どこから内製化するか ⚫ 多くの場合、工程の最上流の要件定義と、ユーザーとの コンタクトポイントであるUI・フロントエンドが優先される ⚫ 人材確保の観点でも、まずは要件定義ができるようになることが優先 ⚫ 開発の専門知識が必要な領域の中では、UI・フロントエンドが変更 回数が多くビジネスへの影響が大きいことから、優先順位が高い ⚫ 逆にインフラやデータモデリングの優先度は低い ⚫ 一度決めてしまえば大規模な変更が少ない ⚫ データモデリングは内製化できると理想ではあるが、インフラに 関しては今まで通り外注でも問題が少ない 17

Slide 18

Slide 18 text

内製化が向いているシステム・プロジェクト ⚫ 仕様の不確実性が高い ⚫ 新規性が高い ⚫ リリースのライフサイクルが早い ⚫ 業務プロセスの独自性が高い ⚫ 開発規模が小さい ⚫ これらのプロジェクトは外注で対応するのが難しく、内製化の メリットが大きい ⚫ 一方で基幹システムなど、万が一の障害時のリスクが高いものは 内製化には向かない 18

Slide 19

Slide 19 text

外注と内製を組み合わせる ⚫ 全てを一度に内製化するのは難しい ⚫ プロジェクト・領域を選んで内製化を始める ⚫ 外注に任せる部分と内製する部分を決め、徐々に内製化率を 上げる ⚫ 分割の方法は外部ベンダーと相談が必要 ⚫ 100% 内製化がゴールになるとは限らない ⚫ 今まで通り外注する領域があっても良い 19

Slide 20

Slide 20 text

内製化組織のつくりかた

Slide 21

Slide 21 text

内製化組織のつくりかた ⚫ 内製化にはIT知識と業務知識を持ち合わせたDX人材が必要 21 IT知識 業務知識 DX人材 ・業務プロセス ・ユーザーの声 ・製品知識 ・ビジネスモデル ・プログラミング ・システム設計 ・UIデザイン ・データモデル定義

Slide 22

Slide 22 text

内製化組織のつくりかた ⚫ DX人材の獲得方法は2通りある 22 IT知識 業務知識 DX人材 採用 社員

Slide 23

Slide 23 text

内製化組織のつくりかた ⚫ 社員にIT知識をつけるのがおすすめ ⚫ IT開発文化のない組織でエンジニアを採用するのが難しい ⚫ 採用(初期投資)が必要になるためリスクも伴う ⚫ 社員に「ITのエキスパートになれ」というのではなく、 システム開発のエッセンスを掴んでもらうことが大切 ⚫ どのような流れでシステムができていくのか ⚫ 何が簡単で、何が制約があって難しいのか ⚫ プロジェクトを通して獲得できる知見もあるので、まずはやってみる 23

Slide 24

Slide 24 text

内製化組織のつくりかた ⚫ DX人材を軸に、外注リソースや派遣社員などを組み合わせて 内製化チームを組成する ⚫ 初めから全てを内製する必要はない ⚫ 必要に応じて外部リソースを使う ⚫ いくつかのパイロットプロジェクトで役割分担を確認する ⚫ この領域は内製化優先度が高い、という場所を中心に 経験を積み、チームとして成熟させる ⚫ 要件定義や機能設計・フロントエンド・UIなど ⚫ 余裕が出てきたら、今まで外部にお願いしていた領域を 内部化してみる 24

Slide 25

Slide 25 text

内製化の例 ⚫ ライフネット生命様 ⚫ ユーザーとの接点であるWebフロントを柔軟に変更・改善したい ⚫ フロントエンドの内製化チームを既存のIT部署から派生させて組成 モダンなフロントエンドフレームワークを習得(Vue.js) ⚫ バックエンド・インフラは従来通りベンダーに依頼 ⚫ 製造業A社様 ⚫ 社内で使えるツールの内製化を実施したい ⚫ 領域は限定せずフロントエンド・バックエンドの知識を習得 ⚫ 自前で素早くツールを作れるようになり生産性向上 ⚫ 全社展開するなど重要なツールは従来通り外部と協力 25

Slide 26

Slide 26 text

内製化プロジェクトの進め方

Slide 27

Slide 27 text

内製化プロジェクトの進め方 ⚫ 内製化するプロジェクトではアジャイル開発の採用がおすすめ ⚫ アジャイルの詳細は省略 ⚫ 内製化とアジャイルは相性がよく、「変化に強いシステム」 「素早く変化させるシステム」の実現が容易になる ⚫ 請負型の開発から準委任型の開発へのシフト 27

Slide 28

Slide 28 text

本日のまとめ

Slide 29

Slide 29 text

本日のまとめ ⚫ 内製化のメリットは競争優位性の創出にある ⚫ コスト最適化のメリットも見過ごせない ⚫ フロントエンドやUIなど、より変化への対応が必要とされる 領域にフォーカスして内製化をすすめよう ⚫ ビジネスを理解している社員に「システム開発の勘所」を 抑えてもらい、適切に外部リソースを使いながら 組織づくりをしよう 29

Slide 30

Slide 30 text

No content