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Google Workspace で問い合わせ業務を改善! 〜問い合わせ対応システム構築から業務フローまで〜 RPACommunity 2024年 6月 25日 株式会社 G-gen 荒井 雄基 (@arapote)

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2 Agenda 1. はじめに 2. What’s Google Workspace? 3. Why Google Workspace? 4. 問い合わせ業務改善の「背景と目的」 5. システム構成 6. まとめ ● Appendix 7. デモンストレーション

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はじめに

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4 当セミナーから得られるもの 1. イノベーションの始め方 2. Google Workspace の活用方法 3. Google Workspace アプリケーションを組み合わせた利用方法 4. 問い合わせ対応システム を内作できる知識 5. 問い合わせ対応システム を内作した際の期待効果

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5 会社概要 会社名 株式会社G-gen 本社所在地 〒162-0824 東京都新宿区揚場町1番 21号 飯田橋升本ビル2階 代表 羽柴 孝 設立 2021年7月15日 従業員数 50名 事業内容 Google Cloud / Workspace 専業 クラウドインテグレーター 1,000社以上のクラウド導入実績のあるサーバーワークスが 2021 年 8 月に設立 設立後 プレミアパートナー かつ マネージド サービス プロバイダ (MSP) 認定を国内最速で取得

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6 株式会社 G-gen 荒井 雄基 / Yuki Arai (@arapote) 󰞵 エンジニア 職歴 : オンプレネットワークエンジニア (12Y) → G-gen (2Y+) Google Workspace 歴 : [利用] 2.5Y、[設計] 1Y+ 好きなクラウド : Google Workspace / Looker Studio 趣味・興味があること : フットサル、バイク、お笑い、漫画 自己紹介 @arapote_tweet Yuki Arai arapote

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What’s Google Workspace?

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9 Google のサービス

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10 Googleの技術を使わない日常はない 2004 Gmail 2005 マップ 2006 YouTube 2008 Android OS 2008 Chrome 2012 Google Play 2012 ドライブ 1997 検索 2015 フォト 検索ランキング 音声認識 ストリートビュー画像 混雑する時間帯 キーボード入力 アシスタント おすすめアプリ 開発モード フォト検索 スマートな共有 スパム分類 おすすめ動画 サムネイルの改善 改ざん検知 翻訳 クイックアクセス 情報漏えい対策 9 10 億人のユーザーのサービス 100% 機械学習を搭載

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11 仕事とコミュニケーションをAIが支援する コミュニケーション 保存・共有 コラボレーション・集約 管理・監査 ノーコード アプリ開発 Gmail カレンダー Chat Meet ドライブ Google ドキュメント Form サイト 管理 コンソール Vault AppSheet 導入企業社数/利用ユーザー数 600万社 / 30億ユーザー以上 CloudSearch 統合検索 出典 : How Google Meet supports two million new users each day 30 億人以上に広がる Google Workspace の価値

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Why Google Workspace?

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13 Google Workspace を選択する理由 既存の働き方の延長ではなく 変革したい。 働き方変革を理由とする 割合 60% ※ 2022 年 6月 G-gen 調べ

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14 イノベーションとは 先進的なシステムを開発すること 「新しい捉え方」「新しい活用法」

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15 ● 会議予定の調整方法を変える ● 資料の展開方法を変える ● レビュー依頼方法を変える イノベーションのはじめかた (▲ 10分 / 日) (▲ 15分 / 日) (▲ 15分 / 日) 業務時間削減効果 40分 x 20日 x 12ヶ月 = 160時間 / 年 の業務時間削減

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16 仕事へのプラスの変化 68% 76% Google Workspace を導入してから情 報を見つけやすくなった と認めたユー ザー Google Workspace 導入後に 仕事がしやすくなった と回答した Google Workspace ユーザーの割合 GoogleWorkspace 導入後に社内で イノベーションが生まれやすなったと回 答した Google Workspace ユーザー の割合 出典:Quadrant Strategies:Google Workspace vs.O365 Productivity Suites' Impact on Business(2020 年 1 月発表) 78% 情報がみつけやすくなった 仕事がしやすくなった イノベーションが生まれやすくなった

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17 Google Workspace でイノベーションを

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問い合わせ業務改善の「背景と目的」

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19 ● G-gen では Google Cloud / Google Workspace の請求代行サービスを行って おり、請求代行サービス をご契約いただいたお客様には 無償の技術 サポート窓口を提供 しています。 ● 2023年当時は、設立間もなかったため技術サポート窓口システムがまだ洗練さ れていなかった。 背景 顧客増加に比例し、サポート対応件数が増加 業務の簡素化・効率化を目指した業務改善が必要

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20 「そこに Google Workspace があったから」 (というのは、半分冗談で…) ● Google Workspace のアプリのみでシステム構築ができる算段があった ● Google Workspace の機能内でシステム化できれば、無償で業務効率化が実現 できる!! ● G-gen では、ユーザーに対して社内 Google Workspace の機能制限がなく市民 開発も奨励されている ● プログラミング知識が (ほぼ) 必要ない なぜ GWS を使おうと思ったか

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21 初期段階のシステム構成図 問い合わせ 顧客 問い合わせ回答 回答方針相談 業務マニュアル 社内コミニュケーション チケット管理 (担当割当 / ステータス管理 ) #support-channel (全連絡集約、通知 ) リーダー 担当者

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22 発生していた問題点 1. 顧客とのメールラリーが長期化 ● お問い合わせ内容に詳細な内容(ログや作業手順)がなく、個別にメールでヒアリ ングを行うため時間がかかる 2. 契約顧客を判別する仕組みがない ● 問い合わせ顧客が契約顧客かわからず、社内で担当者へ連絡し人力確認 3. 問い合わせ内容が分析・検索できない ● 問い合わせケースの対応件数や傾向がわからない ● サポート業務効率化をしたいが材料がなく、施策検討ができない 4. サポート仕様がお客様に周知できていない ● サポート範囲外の問い合わせ等に対して、都度メールでサポート仕様を 案内するなど同じ作業の工数が複数回発生

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23 1. 業務の簡素化 ● 不要な業務を減らす(自動化する)ことによる工数の開放 ● 顧客からの問い合わせ内容の品質向上(サポートに必要な情報をいただく) 2. 属人化しないシステム ● 今後担当者が変わっても、引き継ぎが楽に行えるシンプルなシステム 3. GWS 標準機能でのシステム構築 ● 今あるものを組み合わせて無償でシステム構築 4. サポートケースの分析・可視化 ● 現状把握、契約顧客やプロダクト等のサポートデータを分析・可視化 目指すべきこと

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24 システム要件と実現方法 システム導入コスト ”ゼロ” ① システム運用に特定メンバーは不要 ② 問い合わせ内容に必須項目を用意する ③ 契約顧客か否かがわかる ④ サポートケースの分析・可視化 ⑤ サポート仕様を容易に周知できる仕組み ⑥ Google Workspace を主体としたシステム構築 システム設計にて要望を組み込む Google サイトに業務マニュアル Google Form での受付 ※ 必須項目の用意 スプレッドシート ✕ Looker Studio で 分析・可視化 Google ドライブで資料の外部公開

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システム構成

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26 使用したサービス Google Meet スライド Google フォーム Google サイト スプレッドシート ドキュメント Google ドライブ Google グループ 顧客との連絡手段として使用 複数メンバーでサポート窓口を運用 作成した返信文面の保管場所 顧客への資料公開場所 回答方針の相談 返信文面の作成 顧客周知用の資料作成 問い合わせ履歴の一覧化 分析・可視化のデータソース 問い合わせフォームとして利用 業務マニュアルの掲載 サポート履歴のデータ可視化 ユーザーへの通知、メール履歴集約 作業の自動化 Looker Studio Slack Google App Script Google Workspace その他ツール

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27 システム構成図 (Before) ※ P21再掲 問い合わせ 問い合わせ回答 社内コミニュケーション チケット管理 (担当割当 / ステータス管理 ) #support-channel (全連絡集約、通知 ) 回答方針相談 顧客 リーダー 担当者

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28 システム構成図 (After) サポート仕様 よくある質問 受付フォーム プロダクトマスタ Looker Studio フォームへ項目を インポート 問い合わせ 受付メール自動返信 確認 リンク 顧客マスタ 顧客 問い合わせ回答 分析・可視化 チケット管理 (担当割当 / ステータス管理 ) #assign-channel (アサイン管理) #support-channel (全連絡集約、通知 ) 回答方針相談 業務マニュアル 返信文作成・確認 関連資料格納 社内コミニュケーション 問い合わせ一覧 メール自動送信 システム要件すべてクリア!! リーダー 担当者

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29 運用イメージ 問い合わせフォーム (Google フォーム) 業務マニュアル (Google サイト) 分析・可視化 (Looker Studio) チケット管理 (Google グループ)

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まとめ

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31 受付をフォームに変更(Google フォーム) ● 顧客からの問い合わせ内容が整理され、確認時間が減った ● 何度も確認していた項目をフォームで必須項目にしたため、メールでの 個別ヒアリングが減った(顧客ID、プロジェクトIDなど) ● 初動メール(1通目)が自動返信となり、作業的にも精神的にも負担軽減 チケット管理(Google グループ) ● 他のケースも確認・検索できるため、過去の類似ケースを参考にできる ● 担当者割当やラベルにより、他メンバーの対応状況が可視化されているため負荷 状況や進捗がわかる ● ラベル管理で対応ケースの進捗がわかるため、最後に連絡した日がわかりやすく 放置ケースが少なくなった サポート担当者の声 ①(効果)

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32 業務マニュアル(Google サイト) ● 業務マニュアルがまとまっているため、新メンバーが すぐに業務を始められる ● 返信文例が用意されているため、ゼロから文章を 作らなくて良いので工数がかからず助かる 返信レビュー(Google ドキュメント) ● Google ドキュメントの提案機能で返信文面をレビューすることで、履歴が残るし 非同期レビューができるので便利!リモートワークに適した運用になったと感じる サポート担当者の声 ②(効果)

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33 お客様への情報公開(Google スライド / Google ドライブ) ● よくある質問を公開したため、回答の際にお客様を 誘導しやすいし対応方針も明確になった 分析・可視化(Looker Studio) ● 問い合わせ件数やプロダクトが可視化されて便利 ● 問い合わせが多いお客様がすぐわかるため、潜在ニーズの発掘から営業活動へ つなげやすくなった ● 契約顧客リストがダッシュボード化され、契約確認時間が削減された その他 ● Google Workspace の標準機能だけでお問い合わせシステムが作れることに ビックリした、もっと Google Workspace を活用していきたいと思った サポート担当者の声 ③(効果)

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34 1. 問い合わせ内容の確認時間 ● 約 40 時間 削減 2. お客様とのメールラリー削減効果 ● 約 750 通 削減 / 約 625 時間 削減 3. 契約確認時間 ● 約 250時間 削減 4. 構築体制 ● 1 人 (コーディングできないエンジニア = 私) 5. 構築スケジュール ● 構想・設計 1ヶ月 / 実装 1ヶ月 = 全工程 約 2ヶ月 6. 開発コスト ● 0 円(作業工数除く) 数字で見る成果 削減効果単位 : 年間

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Appendix

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36 生成AIが台頭してきたため、メンバーがAIサポートツール「Tech Support Powered by Generative AI」を開発(プレスリリース / 解説ブログ) ● 問い合わせケースに対して Gemini が過去の履歴や Web の情報からサンプル 回答を作成 その後の発展 新規問い合わせが Slack に通知されると、 過去の問い合わせ履歴や Web の情報から 生成 AI がサンプル回答を作成

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37 Tech Support Powered by Generative AI アーキテクチャ Cloud Functions Gemini Vertex AI (生成 AI) ・ウェブサイトを検索 ・要約文の生成 ・Slack 通知 Cloud Functions 呼び出し Google Apps Script 問い合わせ記録 Google Sheets 問い合わせフォーム Google Forms 検索 (ウェブサイト) Vertex AI Search ・質問・エラー文 切り出し Slack お客様 ・過去ケースを検索 ・要約文の生成 検索 (非構造データ) Vertex AI Search 過去ケース Cloud Storage サポート窓口 エンジニア Vertex AI (生成 AI) 問い合わせ原文から、質問文とエラー文を 抽出する 質問文、エラー文の検索 → Vertex AI Search を利用

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38 今回は技術サポート窓口の受付窓口として「問い合わせシステム」を作成しました が、以下のような用途でも使用することができます。 ■ その他利用例 1. 企業へのお問い合わせフォーム 2. 社内ヘルプデスク窓口 サポート窓口以外の使い道

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39 今回の事例から「自社でも実践してみたい!」とお考えの方は、 スモールスタートとして下図のようなミニマム構成が推奨です! まずはここから… 受付フォーム 問い合わせ 受付メール自動返信 問い合わせ回答 チケット管理 (担当割当 / ステータス管理 ) 問い合わせ一覧 メール自動送信 顧客 担当者 Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #1 (システム概要)

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40 Google Workspace 請求代行 G-gen の 請求代行手数料・技術サポートは ご利用料金 0円です 請求代行にお申し込みいただくと以下サービスのご利用が可能です 請求代行サービス手数料 0 円 日本語技術サポート窓口提供 円建て請求書払い可能 Google Workspace 月額ご利用料金のみ (通常より 5%OFF!) サービスの料金 お支払いは サービス一覧

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G-gen arapote arapote @G-gen @arapote_tweet ● 今日の投影資料も! ● 問い合わせシステム構築情報も! ● Google Workspace 情報も!

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デモンストレーション

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43 サポート対応業務フロー 1. 問い合わせフォーム入力 [顧客] 2. メール自動返信 [システム] ● 顧客へ受付メール ● 社内チャットへ通知 3. アサイン実施 [サポートリーダー] 4. 下書きファイル作成 [担当者] 5. 担当割当、ラベル付け [担当者] 6. 回答文下書き(例文引用) [担当者] 7. レビュー依頼(コメント) [担当者] 8. レビュー実施(提案モード) [レビュアー] 9. 回答メール送信 [担当者] サポート担当者の工数が 削減された実際の業務を デモンストレーション