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2024/06/06(Thu) 組織でデータから成果を得るための ロードマップと落とし穴 エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 小山 徹 #spss2024spring

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 2 阪急阪神東宝グループ(Hankyu Hanshin Toho Group)は 阪急阪神ホールディングス、エイチ・ツー・オー リテイリング、東宝を中心に構成される企業グループです。 会社紹介 ~阪急阪神東宝グループ~ グループ会社数: 200社5団体 グループ従業員数: 35,309人 グループ売上高: 1兆8,407億円 持株会社エイチ・ツー・オー リ テイリングのもと、百貨店事業、 食品事業、商業施設事業、および ホテルやコンビニエンスストアな どの事業活動を展開しています。 東宝を中心とするグループ。映画製作 ・配給・興行、演劇製作・興行、アニ メ製作の事業を新宿東宝ビル・日比谷 シャンテなどの不動産事業が堅実に支 え、Blu-rayやDVDソフトの制作・販 売、シネマコンプレックス網の拡充に も力を注ぎ、幅広いお客様にエンタテ インメントを提供しています。 阪急電鉄、阪神電気鉄道、阪急阪神 不動産、阪急交通社、阪急阪神エク スプレスの5社を中核会社とするグ ループ。都市交通、不動産、エンタ テインメント、情報・通信、旅行、 国際輸送の6つの事業領域をコア事 業と位置づけ、幅広く展開していま す。 ※上記情報は2023年3月31日現在のものです。

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 3 百貨店、スーパーマーケットなど小売業を核とし、地域のみなさまの生活に貢献する生活総合産業グループです。 会社紹介 ~エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社~ 社 名 エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 H2O RETAILING CORPORATION 本店所在地 大阪市北区角田町8番7号 設 立 1947年3月7日 2007年10月1日 商号変更 従業員数(連結) 8,196人(2023年度) 総額売上高 1,073,866百万円(2023年度) ▐ 会社概要 ▐ グループビジョン 「楽しい」「うれしい」「おいしい」の価値創造を通じ、 お客様の心を豊かにする暮らしの元気パートナー ※2024年3月31日現在 ※2023年6月30日現在 ** カナート(株)、(株)エイチ・ ツー・オー 商業開発が運営する 店舗を含む エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 百貨店事業 阪急百貨店 11店舗 阪神百貨店 4店舗 食品事業 イズミヤ ** 96店 舗 阪急オアシス 77店 舗 関西スーパー 63店舗 食品製造 / 宅配 飲食・ベーカリー 商業施設事業 SC運営 不動産開発 ホテル運営 総合ビルメンテ その他 その他事業 コスメショップ ファイナンス その他

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 4 小山 徹 エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 執行役員 IT・デジタル推進室長 自己紹介 日本アイ・ビー・エム、ファイザーを経て PwC へ。流通業界を中心に数多くの コンサルティング経験を有する 2014 年 三越伊勢丹ホールディングス役員 兼 三越伊勢丹システム・ソ リューションズ代表取締役社長として構造改革を推進し、IT 戦略部長とし てグループガバナンスの推進に着手 2017 年 PwC Japan グループ 小売・流通セクター統括パートナーに就任。 2020年 退任後は複数企業のアドバイザーを歴任 2021 年 4 月よりエイチ・ツー・オー リテイリング 執行役員(兼 阪急阪神 百貨店 執行役員 兼 H2O 食品グループ 執行役員)グループ CIO/CDO に着任しグループ全体のデジタル変革を推進 2022年4月 着任後 1 年で経産省 DX 認定企業に選定 (2024年4月 阪急キッチンエール関西 取締役 兼務追加)

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 5 長期事業構想2030 Ver.2(2024年5月) 市場 新 既存 (店舗商業) 新 (サービス商業)(データ活用事業) 事業モデル 既存 (国内顧客) (関西エリア) 国内顧客・ 店舗ビジネス 顧客サービスビジネス (1)宅配・デリバリー (2)オンラインサービス(食、健康、、) ・・・ 開発・展開 注力・強化 顧客データ 活用ビジネス (BtoB) 4 準備・開発 深化 ●数値目標(2030年) グループアクティブ顧客数 1,000万人 営業利益 350~400億円 (連結消去後) ① 国内顧客店舗B 250億円 ② 海外顧客B 200億円 ③ 顧客サービスB ④ 顧客データ活用B ROE 8%以上 30億円 ●成長戦略の再構築 顧客が最大の「資産」、顧客視点でビジネスを再編 ●グループが目指すビジネスモデル 「コミュニケーションリテイラー」 (顧客とのダイレクトな接点開発と継続的な関係深化 ⇒ LTV※の最大化) 3 1 (1)百貨店(国内顧客) (2)食品 (3)商業施設 ・IT・デジタル基盤のビジネスでの 利活用推進 ・顧客データ収集・活用推進 ・企業の成長と個人の成長の 相乗効果を高める人材戦略 ●企業インフラ整備推進 関西ドミナント化戦略 海外顧客 ビジネス 2 (1)寧波阪急 (2)アジア富裕層 (3)アジアツーリスト ※顧客への生涯提供価値

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 6 新事業モデルへの挑戦

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 7 顧客データを始めとする、データを起点としたビジネスへの変革に向け、データの民主化を推進するためにデータを保持 する情報提供基盤の移設と利用するツールの更新進めていく必要がある 顧客サービス事業を支える情報提供基盤をグループ横断化し実現 目指す姿 これまで POS、基幹など 業務システム POS、基幹など 業務システム 百貨店 食品SM 百貨店 データ SM/宅配 データ 紙 定型帳票/BI 定型帳票/BI 紙 事業ごとの データ分断 バッチでの データ連携 /更新 データ化されて いない情報群 限られた データアクセス 範囲 POS、基幹など 業務システム POS、基幹など 業務システム グループ共通 情報提供基盤 顧客 商品 売上 行動 ・・・ ユーザ 百貨店 食品SM 内部・外部 データ統合 リアルタイム 連携 ペーパレス ・データ化 データ共有 /パートナー 相互活用 バッチ連携 バッチ連携 リアルタイム連携 リアルタイム連携 AI 取引先 提携先 等 定型帳票/BI Analytics … AI

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 8 これまでの取り組みとして、事業ごとにサイロ化されたデータウェアハウスをクラウドサービス上に移設し、グループ共通情 報提供基盤として整備、利用していたデータ参照用のBIツール、分析ツールを刷新 グループ共通情報提供基盤と利用ツールの整備を実施 DataCenter POS (売上) MCS (仕入) 基幹Sys POS (売上) SSYS (仕入) POS (売上) SSYS (仕入) オアシス 百貨店 情報提供基盤 イズミヤ 情報提供基盤 オアシス 情報提供基盤 Exadata Oracle BIEE Teradata Access Navigator BO データコム d3 (データコム) 百貨店 イズミヤ・ カナート 商業開発 オアシス 複数の課題があるが、解決不可能な状態 ①横串でのデータ分析不可(サイロ化) ②データ閲覧に場所・端末の制約あり ③ディスク容量に制約があり、定期的にデータ削除が必要 ④保守切れ/保守不可能 ⑤パフォーマンスが悪いが拡張不可 横串でのデータ分析 課題① 課題③、④、⑤ 課題② 課題③、④、⑤ クラウドに グループ共 通情報提 供基盤 構築 百貨店 食品SM 商業開発 ク ラ ウ ド 環 境 DataCenter MCS (仕入) POS (売上) (仕入) グループ共通情報提供基盤 LookerStudio BigQuery LookerStudio BigQuery LookerStudio BigQuery 横串でのデータ分析 基幹Sys 基幹Sys POS (売上) 顧客管理 各システム (カード、 EC、 ポイント) LookerStudio BigQuery (CDP) クラウド上にグループ共通情報提供基盤を整備 ①顧客を起点に横ぐしでデータ参照 ②ゼロトラスト化で利用場所の制限を低減 ③クラウドサービスのため容量制約解除 ④サービス利用のため保守切はなし ⑤追加サービスの利用などにより拡張性を担保 利用ツールを役割毎 に変更 • 定型帳票 Looker Studio • BI(深掘分析) Looker Studio (公開DM利用) • 高度分析 (Analytics) SPSSを導入 Data Lake

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 9 要求に応じデータを抽出加工して要求元に返す作業からSPSSのモデラーで提供されているツールから統計的分析を 行い、これまで見えていなかった結果が得られるようになってきた。 SPSS導入で変わったデータ分析チーム いろいろできるようになった けど、もう少し突っ込んで 分析したいがデータの種類 が足りないぞ SPSS導入前 業務部門からの要求に応じて、条 件を設定し、データを抽出・加工 し結果を送付することが中心 SPSS導入後 データ抽出/加工の依頼対応だけで なく、抽出したデータを使って豊 富な統計的分析パーツを利用し、 データから示唆を得たり、新たな 気づきを得られるようになった。 SPSS導入後顕在化した課題 •データの種類が足りない •データごとに関連性が取れない 分析の前段階の抽出加工だけでなく、モ デラーを使うことでデータ分析を実施し やすくなったが、グループ横断情報提供 基盤に現在蓄積されているデータ以外の 社内外保有データも使用して、分析を実 施したい事柄が増えてきた。 CSV CSV 抽出したデータ どう使われてい るのやら、、、

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 10 サポート体制を強化 データの指南、やりたいことのサポート、テクニカルな支援をする部門を作り積極的なサポート • 分析に必要なデータの取り込み計画と実施 • データカタログ、分析モデル、クラスタリングモデルの提供支援 • 分析手法の参考事例の提供 データマネージメント部門 データ整備 分析データ支援 分析手法など

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Copyright © H2O Retailing Corp. All Rights Reserved. 11 百貨店やスーパーマーケット、ショッピングセンターなどの店舗のみならず屋外イベント・宅配や オンラインで得られる“あらゆるデータ”を集約し、当社のオリジナルデータとして企業活動に活かす 自社データ整備・拡充による経営・業務の高度化 顧客起点でのデータ分析を高度化し、AIを活用して新たな気づきの探索や分析業務の効率化を推進する データ収集 あらゆる 業務への活用 分析/AI H2Oのオリジナルデータ(1st Partyデータ) データ活用による経営・業務の高度化 個人情報 EC 倉庫/物流 オフィス 店舗 外部データ 企業活動により発生するありとあらゆるデータ 1to1 マーケティング マーケティング コスト最適化 ・・・ 顧客体験・接点 の高度化 業務オペレーション の高度化 経営意思決定 の高度化 バックオフィス 業務削減 店舗運営 業務削減 ・・・ 業績数値 シミュレーション 計画/発注 最適化 ・・・ データ分析 + AI 行動情報 心理情報 購買情報

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