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ローカル5Gサービス 提供への挑戦とその知見 Interop Tokyo 2023 ShowNet NOCチームメンバ 岡田 和也, 奥田 兼三

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ローカル5Gとは

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ローカル5G ① ローカル5G とは? 企業や地方自治体が自らの建物・土地にて構築・利用でき る5Gネットワークのこと 通信事業者が提供する5Gを”キャリア5G”と呼ぶ 4.5GHz帯と28GHz帯の周波数が割り当てられている NTTドコモ 100MHz ↑↓ 4.5GHz帯 (Sub6) 28GHz帯(ミリ波) 4600 4900 [MHz] 4500 楽天モバイル 400MHz ↑↓ NTTドコモ 400MHz ↑↓ KDDI/沖縄セルラー 400MHz ↑↓ ソフトバンク 400MHz ↑↓ ローカル5G ② 28.2 29.1 [GHz] 29.5 27.8 27.4 27.0

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どうやったらローカル5Gを使えるの? できるの? 必要な申請 電気通信事業者登録 ローカル5G無線局免許申請 ローカル5G特定無線局免許申請 ローカル5Gの免許申請者数 138者 * 2023年4月30日時点 Sub6 114者, ミリ波 31者 詳しい申請方法 “ローカル5G免許申請支援マニュアル 2.02版”( 第5世代モバイ ル推進フォーラム)

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ローカル5Gの想定用途 様々なユースケースを想定 スタジアムでの低遅延映像配信 工場内のロボット制御 鉱山等での掘削機械の遠隔操作 大規模農場の自動監視 展示会場でのオペレーション用NW …

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キャリア5G / ローカル5G / Wi-Fiの違い 比較項目 キャリア5G ローカル5G Wi-Fi 運用主体 移動体通信事業者 (MNO) 自組織 自組織 無線免許 必要 必要 不要 周波数帯 Sub6 / ミリ波 Sub6 / ミリ波 2.4GHz帯/5GHz帯 /60GHz帯 干渉 無 無 有 通信帯域 〜4.2Gbps (Sub6 CA) 1Gbps程度(下り) 100-200Mbps程度 (上り) 〜9.6Gbps (802.11ax) セキュリティ SIM認証 SIM認証 WP2/WPA3 基地局/APの通信範囲 数十〜数百m 数十〜数百m 数十m

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キャリア5G / ローカル5G / Wi-Fiの違い 比較項目 キャリア5G ローカル5G Wi-Fi 運用主体 移動体通信事業者 (MNO) 自組織 自組織 無線免許 必要 必要 不要 周波数帯 Sub6 / ミリ波 Sub6 / ミリ波 2.4GHz帯/5GHz帯 /60GHz帯 干渉 無 無 有 通信帯域 〜4.2Gbps (Sub6 CA) 1Gbps程度(下り) 100-200Mbps程度 (上り) 〜9.6Gbps (802.11ax) セキュリティ SIM認証 SIM認証 WP2/WPA3 基地局/APの通信範囲 数十〜数百m 数十〜数百m 数十m

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モバイルの基礎

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モバイルの繋がる仕組み 位置登録 端末位置の登録、認証など 通信セッション確立 端末が繋ぎたい宛先(ShowNetなど)をコアネットワークに通知 コアネットワークが端末から宛先までの通信経路を確立する 位置登録と通信セッション確立が終わるとU-planeが繋がる 9

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モバイルの繋がる仕組み 位置登録:端末が自分の位置をコアネットワークに登録 加入者が使って良いスライスのIDを通知 10 端末 基地局 エリア1 基地局 エリア2 基地局 エリア3 エリア2に いるよ 基地局 基地局 基地局 AMF 位置 登録 要求 コアネットワーク UDM AUSF NSSF 認証 等

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通信セッション確立:繋ぎたい先への通信経路を確立 SMFが他の機能に指示してトンネルを確立させる モバイルの繋がる仕組み 11 端末 基地局 エリアB ShowNet に繋いで 基地局 通信 確立 要求 UPF ShowNet SMF コアネットワーク AMF 通信 確立 指示 通信 確立 指示

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モバイルの繋がる仕組み ネットワークスライシング 通信路確立時にどのインスタンスを使うかをスライスIDで決める スライスIDに応じた柔軟な処理はセッションの単位で実施 性能の異なるインスタンスをうまく選択してスライスを特徴付け る 12 端末 トンネル生成前にスラ イスIDでインスタンス を選ぶ 基地局 ShowNet コアネットワーク UPF AMF SMF UPF UPF AMF AMF UPF UPF AMF SMF UPF GTP-u GTP-u

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モバイルの繋がる仕組み モバイルのスライス パケットヘッダにスライスIDはない インスタンスの選択を柔軟化する IPのスライス パケットヘッダでトラヒックの分離や転送先制御を行う 13 端末 トンネル生成前にスラ イスIDでインスタンス を選ぶ 基地局 ShowNet コアネットワーク UPF AMF SMF UPF UPF AMF AMF UPF UPF AMF SMF UPF GTP-u GTP-u

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ShowNetでの取り組み 14

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2023年のローカル5Gテーマ Interop Tokyoを覆うローカル5Gエリアでのサービス運用! 3つのSub6バンドを使ったサービス運用・提供 高信頼・広域・低遅延なユースケースの実証 スライス・MEC ・認証連携などのRAN・コア基盤技術の活用

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ここがローカル5G!! 3系統のローカル5Gシステムを構築! 実験試験局免許を取得し4-6ホール内で実験! 16

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Sub6実験試験局の運用 3社で3つのSub6実験試験局免許 NEC:4600 - 4699MHz シスコシステムズ:4700 - 4799MHz NTTコミュニケーションズ: 4800 - 4899MHz 17 アンテナ 一体型基地局 6/14朝の電波状況 4600 - 4699 4700 - 4799 4800 - 4899

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NEC オーケストレータによる基地局とUPFの構築自動化・一括化 幕張メッセに高速にローカル5GSをデプロイ MEC機能を統合したUPFにより、映像解析機能などをエッジに展開 し超低遅延化 18 CU/DU一体型基地局 MEC機能を統合したUPF NEC 5G Cloud Core オーケストレータ 加入者 情報 認証 端末 管理 ポリシー 移動 管理 セッション 管理 Hall 4 5G SA 端末 自動構築 映像 解析 RU (NOCブース横)

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シスコシステムズ クラウド上の加入者管理機能とオンプレミスのコアが連携 汎用1Uサーバで4G/5Gを同時に収容可能な5GC/EPCコンバージドなモバイルコア Sub6とミリ波の3ベンダ基地局を接続 19 ブラウザベース運用管理 Hall 4 5G SA 端末 Hall 5 5G SA 端末 5G NSA 端末 S1/S2ラック横 シールドテント オンプレミス RANとエッジコア 1Uサーバ上の5GCとEPC クラウド 加入者 情報 認証 端末 管理 ポリシー 汎用サーバによるCU/BBU 移動 管理 セッション 管理 Hall 5シスコパビリオン NOCブース横

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NTTコミュニケーションズ/NTTドコモ クラウド、オンプレミスクラウドを活用した2系統の5Gシステム SDPF edge上の5GC、AWS Outposts server上のUPF、AWS上の5GC 2系統の5Gシステムを1つのオーケストレータで制御 20 Capgemini 5GC 5GC on AWS SDPF edge (オンプレミスクラウド) Kaloom UPF P4/FPGA対応Whitebox SW Hall 4 5G SA 端末 RU CU/DU CU/DU/RU Hall 6 5G SA 端末 AWS Outposts server (オンプレミスクラウド) UPF on AWS Outposts NTTドコモ NTTコミュニケーションズ

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クラウド機能配備 オンプレ エッジクラウド クラウド 考え方 NEC U-plane機能 (RAN, UPF) UPF以外の5GC U-planeはオンプレ、C-planeは クラウド シスコシステム ズ U-plane機能 (RAN, UPF) C-plane機能 (AMF, SMF) 加入者管理(UDM)、 認証(AUSF)等 管理系のみクラウドに寄せる。 スケーラビリティで有利 NTTコミュニ ケーションズ U-plane機能 (RAN, UPF) UPF以外の5GC U-planeはオンプレ、C-planeは クラウド NTTドコモ RAN UPF UPF以外の5GC 全部クラウドに寄せつつ、U- planeはエッジクラウドに収容 UPF パケット 転送 AMF 位置管理等 SMF セッション管理 RAN 基地局 UE 端末 PCF ポリシ制御 UDM 契約情報 SBI NRF サービス ディスカバリ CHF 課金 AUSF 契約認証 DN インターネットや 企業ネットワーク N4 N2 N1 N3 N6

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各系統のコア構成 ローカル5Gでは構築簡易化・高速化などのためにクラウドが使われる S UPF AMF SMF RAN UE PCF UDM SBI NRF CHF AUSF ShowNet Backbone RV1200 Controller NEC オンプレ クラウド RV1200 MEC一体型UPF NEC 5GC Cloud UPF AMF SMF RAN UE PCF UDM CHF AUSF NTTドコモ 5GC on AWS RV1200 UPF SPGW-U AMF SMF SPGW-C gNB UE UDM AUSF ShowNet Backbone シスコシステムズ UPF AMF SMF RAN UE PCF UDM CHF AUSF Slice NTTコミュニケーションズ Kaloom UPF Capgemini 5GC AirSpan Slice Slice ShowNet Backbone AWS Outposts Server SDPF Edge S Slice Slice Slice en- gNB UE MME HSS PROXY CISCO Private 5G Control Center ShowNet Backbone

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パブリッククラウドとの接続 ShowNetバックボーンを SRv6 トンネルを経由して 対外接続ルータへ fx2.noc/kamuee.noc – acx7100.noc間を 接続 Flexible Internet Connect (FIC) を 経由してGCP, AWSのテナント ネットワークと直接接続 23 AWS GCP SRv6トンネル FIC

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5Gコールフローの可視化 スイッチからモニターしたコア・基地局の各種制御信号パ ケットを自動で可視化 加入者ごとに可視化できる、pcapで追うよりもデバッグが容易 24 トラフィックをミラー 可視化 5GCの各機能 RAN

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ローカル5Gを支える時刻同期 (PTP) Precision Time Protocol (PTP) を利用した高精度な時刻を提供 5G基地局ではマイクロ秒レベルの同期が必要 ITU-T G.8275.1 プロファイル 異なるPTPグランドマスター3台を利用 系の構成に応じてBoundary Clock (BC) / Transparent Clock (TC) で構成 25 ts2910.5g (GM) gm200.5g (GM) tp4100.5g (GM) GNSS分配器 hs624ma4x.5g (TC) GNSSアンテナ (幕張メッセ屋上に設置) PTP g8275.1 + SyncE ▲ ▲ qxs716gt.5g (TC) ncs540- acc-sys.5g (BC) 基地局 GNSS 同軸光変換 光を分光してMoIPなどのGMへGNSS信号を提供

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高精度な時刻同期が必要な理由 基地局からフレーム送信開始タイミングがGNSSからの基準時刻 (UTC) から59872✖Ts (Ts = 1/(15000*2048)) 経過したタイミングと規定 1.9489ミリ秒であり,そのズレが1.5マイクロ秒以下と定められている 26 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 D D D S U U D D D D D D D S U U D D D D フレーム構成 スロット番号 フレーム 10ミリ秒 スロット 0.5ミリ秒 D D D D D D G G G G U U U U 6シンボル以下 4シンボル以下 U: アップリンク D: ダウンリンク S: スペシャル 基準時刻 フレーム開始時刻 平成31年総務省告示第23号

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時刻精度のモニタリング GNSS側(同軸)とPTP側 (UTP) に 測定器を接続 GNSSで直接受信した信号の時刻と、 PTP GMからスイッチを経由してから 提供された時刻を比較し時刻差を監視 許容範囲のずれに収まっているかを確認 27

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電波状況のサーベイ ホール内外・テント外での電波強度測定 複数の測定器を利用しチャネル単位の電波強度を定常的に測定 造作敷設前後での電波状況, 全期間を通して電波漏洩なし 28 シールドテントからのミリ波漏洩監視 4/5/6/7ホール内外の電波強度

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4-7ホール内の電波状況 29

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ローカル5Gを利用した デモンストレーション 30

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映像中継 低遅延で安定した通信特性を活かした映像中継を複数実施 可搬型の中継端末からローカル5Gを経由して各社デコーダへ 受信した映像をMoIPの装置へ再分配し各所で配信中 31 ローカル5G MoIP デコーダー/ エンコーダー

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IoTセンシング NOCルームにIoTセンサデバイスを設置 センシングしたCO2濃度、温度、湿度情報をリアルタイムでロー カル5G経由でクラウドにアップロード 同時にローカル5Gの通信品質も測定しモニタリング 32 パブリック クラウド SRv6トンネル, FICを経由して パブリッククラウドへ転送 ローカル5G センサ端末 Internet上の測定ポイントに対して測定を実施 IoT用 GW機能 測定サーバ IoTプラットフォーム

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ローカル5G+MECの活用 人の侵入と扉の開放をMEC上のAIで検知 部屋の内部・扉をカメラで監視しローカル5G経由でMECに送信 リアルタイムで映像を解析 扉の開放時間が長い場合はライトで視覚的に通知 33 監視 ローカル5G MEC統合型UPF 侵入検知AI解析 扉開放検知AI解析

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ASK-NOC over L5G ローカル5Gを使って、NOCメンバーに直接質問してみよう InteropのShowNetって沢山の機器が並んでるけど、、、、 NOCメンバーってどんな事してるの、、、、 ここに向かってNOCメンバーに話しかけてみてください ローカル5G ネットワーク NOCルーム ローカル5G x ビデオ通話

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マルチアクセスでのスライス動的制御PoC Qmonusオーケストレータから、ローカル5Gとキャリア5Gを模した2つの5Gシス テムをにスライスを生成 端末の所属スライスを端末操作なしでNWから変更することで、ローカル5Gを 含むNWと公衆網等を自由に往来させる QmonusからUDMの加入者情報を書き換え、AMF経由で端末に再位置登録を要求すること で、端末の所属スライスを動的に変更する 35 映像用スライス (ShowNet SRv6) IoT用スライス (ShowNet SRv6) AWS Outposts server AWS Region (Graviton) NTTCOM Local 5GC/UPF ライブカメラ 端末 UPF NTTCom RAN ライブカメラ 端末 NEC RAN Qmonus (オーケストレータ) 5GConAWS NTTCom IoT Connect GW NWエミュ レータ 映像集約 サーバ IoTセンサ 端末 IoTセンサ 端末 Qmonusからスライス生成指示 スライスの切替指示 NWエミュ レータ Qmonusを用いた 5GC、ローカル5GC の連携制御

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まとめ 36

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やってみてわかったこと ローカル5Gはエリアが広く安定してとても便利 帯域や遅延が揺れず安定、映像伝送にも有利 数百m程度のエリアを実現 運用・監視・法令遵守に高度な専門知識や測定機が必要 環境・遮蔽物によりエリア品質が変化 造作物の影響は思ったより少ないが、展示会場では造作が直前に建つため前日までチェッ クやチューニングが必要 端末挙動依存な動作をすべて把握するのは困難 ワークアラウンドの準備が必要 繋がらなくなったらSIMの抜き差し・差し替えなど 37

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ローカル5G 協力企業一覧(50音順) 特別協力 東京計器アビエーション