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ハコベルQAチームビルディング

RAKSUL
November 01, 2021

 ハコベルQAチームビルディング

これまで1人で行っていたハコベル事業のQAを、チームとして展開していくまでの過程についてお話しします。 組織化にあたっての課題、国際化した話、今後の展望などを踏まえて、これからQAを組織として拡張したいと考えている方々の参考になればと思います。

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November 01, 2021
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  1. ハコベルQAチームビルディング
    ラクスル株式会社
    小林 充基

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  2. © 2021 RAKSUL, inc. All rights reserved.
    プロフィール
    小林 充基
    第三者検証企業やSES企業を経て、2020年4月にラクスル株式会
    社に入社。
    ハコベル事業のテスト全般を受け持つ。
    ソフトウェアテストの傍ら、チームメンバーのマネジメントやコーディ
    ング支援などを担当。
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  3. © 2021 RAKSUL, inc. All rights reserved.
    会社概要
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    仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる
    デジタル化が進んでいない
    伝統的な産業にインターネットを持ち込み、
    産業構造を変え、
    世の中に大きなインパクトを与えていきたい。
    ラクスルはそんな思いで事業を展開しています。

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  4. © 2021 RAKSUL, inc. All rights reserved.
    印刷・広告の
    シェアリングプラットフォーム
    物流の
    シェアリングプラットフォーム
    広告の
    プラットフォーム
    ITデバイス&SaaS
    統合管理サービス
    事業概要
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    印刷・広告の
    シェアリングプラットフォーム
    物流の
    シェアリングプラットフォーム
    広告の
    プラットフォーム
    ITデバイス&SaaS
    統合管理サービス
    事業概要
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    アジェンダ
    ・QA組織化の背景
    ・課題と解決策
    ・採用関連
    ・直近の取り組み
    ・今後の展望
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    QA組織化の背景

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    QA組織化の背景
    開発組織の拡大
    開発組織の拡大に伴い、開発速度が向上し、テストの量が自身一人では担いきれない規模になってきた。
    利用者の増加
    プロダクトの利用者が増えることにより、規模問わず、本番障害発生時のリスクが高くなってきた。
    追加機能に対してカバーすべきユースケースもどんどん膨大に。
    機能の充実
    デグレードのチェックの手動でのテスト工数、また、リリース予定の機能のテストをしつつ、自動テストのケース
    を新規に書くという工程が両立できなくなってきた。
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  10. © 2021 RAKSUL, inc. All rights reserved.
    QA組織化の背景
    組織のミッション
    ユーザの求める品質を継続的に担保する体制および仕組みの構築
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    課題と解決策

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    課題と解決策
    リモート前提でもなんとかなるような組織
    コロナ真っ只中での立ち上げであること、また、インドでの採用枠を確保済みであることを踏まえ、リモートのみ
    で完結するような組織づくりをする必要があった。
    意識したこととしては、各メンバーの役割を明確にし、各々の目的が迷子にならない状態を作ること。
    主体となってもらうための大枠を用意し、細かいタスクは毎週一緒に考えていく。
    入社直後のオンボード時のみは上記を毎日することで、業務の疑問点やシステムの仕様周りの理解を進めて
    もらった。
    ちなみに、チームメンバーで物理的に顔を合わせたことがあるのは 1名だけで、1度のみ。
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    課題と解決策
    上流からの参画、ビジネスを知れる体制
    QAエンジニアとして、俯瞰的な目線と、ユーザ目線は必ず持って欲しい。
    新型コロナウィルスのおかげで大体の商談がリモートで実施されるため、カジュアルに参加しやすく、運にも助
    けられた感がありつつも、機会を提供できるようになった。
    ユーザへのヒアリングの段階や、導入にあたっての商談の段階での参画を可能とした。
    インドメンバーへは隔週で実施するミーティングで日本語で書かれた追加仕様を英語でシェアし、言語の壁を
    フォロー。
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    課題と解決策
    スクラムを跨いだQAエンジニアの連携
    担当領域が異なっていても、テスト観点をシェアすることによる不具合の防止や、知見の共有のため、スクラム
    を跨いでQAチームとしての一気通貫な関係性を持たせておきたい。
    結果、以下のような組織となり、個人ではスクラムに所属しつつ、 QAチームとしても繋がりを持っている。
    各担当スクラムのイベントに参加しつつ、 QAチームのみのイベントにも参加する。
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    スクラムA スクラムB スクラムC
    QAチーム マネージャー
    A担当 B担当 C担当
    自動化担当インドメンバー

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    課題と解決策
    言語の壁
    インドメンバーとのコミュニケーションは英語で行う必要があった。
    開発チームに英語に強いメンバー (インド側にも日本語に強いメンバーが 1名のみ在籍していた )が多かったの
    で、人材に恵まれてなんとかなった。
    根本的な解決としては、中学校範囲の英語で全然なんとかなることが判明し、勢いでペアプロ、モブプロができ
    たり、意思疎通が図れたり。
    詳細なコミュニケーションが必要な箇所は、 DeepLか通訳としてネイティブレベルのメンバーに補助してもらいつ
    つ、今はそこまで深く考えずにコミュニケーションが取れている。
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    採用関連

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    採用関連
    そもそもQAエンジニアってどう定義されている?
    QAエンジニアという定義自体が結構曖昧。
    同じような業務内容の同じようなポジションでも会社によって呼び方が様々。
    例えば、
    QAエンジニア
    自動化エンジニア
    テストエンジニア
    品質エンジニア
    デバッガー
    など
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  18. © 2021 RAKSUL, inc. All rights reserved.
    採用関連
    ハコベルの開発メンバーとしてのQAエンジニアをどう定義する?
    市場に明確な定義というものは存在しないので、自社基準を具体的に定めた。
    これにより、候補者側も応募時点でのミスマッチを防げる。
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    採用関連
    どういう基準で採用とするのか?
    重視した点
    - 手動で実施するテストのケース設計ができる
    - コードの読み書きができる ( できるようになりたい )
    - 自発的に動ける
    - 英語に抵抗がない ( リスニングやスピーキングができる必要はなし )
    ミスマッチ
    - 手動でUIを操作するだけの方
    - マネジメントやコンサルのみを行い実作業には入らない方
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    直近の取り組み

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    直近の取り組み
    QAチームでのDaily共有会
    担当スクラムで実施するものとは別に QAチームで毎日夕方に実施。
    内容としては基本的に今日やった作業と翌営業日の作業予定をシェア。
    その日の業務中の疑問などをキャッチアップする場として活用。
    スクラムを跨いで相互に影響がありそうなテスト箇所のシェアや、実施スケジュールの調整、自動化するケース
    の相談といった真面目な話題や、最近買ったものや趣味の話などカジュアルな話題も飛び出す。
    一応すべて英語で喋る。
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    直近の取り組み
    プログラミング学習支援
    プログラミング未経験の方も在籍しているので、属人化防止も兼ねてスキルセットを一定以上に揃える必要が
    あった。
    QAチームのメンバー同士でプログラミング言語の習得、フレームワークの扱い方、自動テストの設計手法をサ
    ポート。
    週1でモブプロを実施し、プログラミングができる方がナビゲーター、苦手な方がドライバー役をしていくことで双
    方のスキルアップを図った互助連携。
    また、バックエンドのメンバーとの RSpecのモブプロや、フロントエンドのメンバーによる JavaScriptのお悩み相
    談など、開発エンジニアを巻き込んだスクラム内での支援も。
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    直近の取り組み
    社内ハッカソンイベントでのE2Eテストフレームワークの比較
    ラクスルには社内でのハッカソンイベントがあり、今年のイベントには QAチームとして参加。
    業務でE2E自動テストのアーキテクチャを刷新する取り組みの序盤だったのもあり、フレームワークの選定と調
    査を兼ねて以下のものを使用し、テストケースを実装してみた。
    - Selenium
    - Nightwatch
    - Cypress
    - Testcafe
    - Mabl
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    今後の展望

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    今後の展望
    担当スクラムのシャッフル
    テスト手順やテスト観点の固定化、秘伝のタレ化を防止するためにも定期的にスクラムの担当をシャッフルして
    いくのも手かなと考えている。
    自発的に仕様を吸収できるような環境を整えないといけない。
    bizとの連携強化
    本番環境での不具合の早期連携、対応方針やアナウンス内容の意思疎通などといった品質周りの働きかけ
    や、QA観点での運用アドバイスや懸念点の先出しなど、第三者ではなく社内にいるからこそできる領域をもう少
    し広げていきたい。
    既に上記のような取り組みをされている方がいれば是非お話を聞いてみたいです!!
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    ご清聴ありがとうございました

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