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A simple strategy management in a Data team

A simple strategy management in a Data team

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Kazuaki Takehara

February 18, 2021
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Transcript

  1. 18-C-6 2021/02/18(Thu) 14:45 - 15:25 価値貢献につなげるデータ組織の シンプル戦略マネジメント 竹原 一彰

  2. About me 2 株式会社メルペイ Data & MLチーム エンジニアリングマネージャー 株式会社 野村総合研究所、株式会社

    リクルート住まいカ ンパニー(当時)経て、ソフトウェアエンジニアリング、データ サイエンス、プロジェクトマネジメント全般を経験。 2019年4月よりメルペイに入社。現在は、 Machine Learning、Data Platform、Data Management、3 チームのマネジメントに携わる。 Name: 竹原 一彰 Twitter: @_zak3
  3. メルペイとは 3 日本最大のフリマアプリを提供する株式会 社メルカリのグループ会社である、 株式会 社メルペイが運営するスマホ決済サービス です。 使わなくなったものをメルカリで売って得た 売上金や、銀行口座からチャージしたお 金、また「メルペイスマート払い」を利用し

    て、「メルカリ」や全国182万か所のメルペイ 加盟店でのお支払いにご利用いただけま す。
  4. 4 Mission
 4

  5. テクノロジーの力で価値交換のあり方を変える 5 「お金」を介した 価値交換 「信用」に基づく 価値交換 • メルカリでの取引行動によって 信用が創造される •

    その信用によって、後払いなどこれまで出来な かったことができるようになる お金 メルペイという決済サービス
  6. 新しい「信用」を軸にしたサービス展開 6 2020年7月 メルペイスマート払いに「定額払い」登場

  7. 【ここから本題】
 質問などありましたら
 チャットを活用いただけると嬉しいです。
 できる範囲で回答したいと思います。


  8. ところで、
 データ系の施策はかどっていますか?


  9. 9 「明日の会議までにデータ集計しておいて!」
 社内請負的な立ち位置になってしまい、
 やりがいを感じづらい。


  10. 10 「できること」や「仲のいい人からの依頼」を
 ひたすらやり続けてしまい、
 タスクが多い割に、成果につながらない。


  11. 11 「データチームって何をしているの?」
 取り組みや成果の説明が難しく、
 周囲の理解や協力が得られない。


  12. チームリーダーを任された方
 マネージャーになりたての方など
 心当たりがあるのではないでしょうか?


  13. これらの課題解決に
 「戦略マネジメント」が
 が役に立つかもしれません。


  14. 本日は、メルペイデータチームが実践している
 「シンプルな戦略マネジメント」を、
 具体例を交えて紹介します。


  15. 本日お話すること 15 1. 戦略マネジメントとは 2. 戦略マネジメントの取り組み紹介 ◦ チームの役割を決める:「関数」として捉える ◦ ロードマップを決める:「規律」と「連続性」

    ◦ ステークホルダーとコミュニケーションする:「経営陣」と「全社メンバー」 3. 振り返りと今後の課題
  16. 1. 戦略マネジメントとは


  17. 戦略って? 17 “戦略(せんりゃく、英: strategy)は、一般的には特定の目的を達成するた めに、長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術・応用科 学である。” 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

  18. もっとシンプルに 18 「戦略 = なにをやるのか/やらないかを決める」こと。 そして、なんとかして「成果につなげること」を、 「戦略マネジメント」として話を進めていきます。 戦を  略く
 いくさ


    はぶ

  19. 2. メルペイデータチームの
 戦略マネジメントの取り組み


  20. 2-1.チームの役割を定義する 


  21. 関数としてのチーム 21 戦略を決めるには、まず自分たちが何をする人たちなのかを定義する必要 があります。 その際に役に立つのが「関数としてのチーム」という見方です。 チーム=関数 アウト プット インプッ ト

  22. 各要素を洗い出していく 22 データの獲得/ 加工/蓄積 (Data Platform) モデリング & プロダクト接続 (Machine

    Learning) データの安全性/活用性向上 (Data Management) (関数) チーム (インプット) データ 内部:メルカリ/メルペ イ 外部:加盟店 etc (アウトプット) ビジネス価値 プロダクト開発 (新規 / グロース) 意思決定 業務効率化 インプットやアウトプットはなんだろう?アウトプット最大化のための関数(= チーム)はどういう構成が良いのか?順に考えていきます。
  23. 「データ」を入力に「ビジネス価値」を最大化するのがチームの役割。 もう一段ブレイクダウンすると、チーム運営のポイントがわかってきます。 チームの基本的な活動 23 インプット = データ ・量、質、鮮度 を高める ・安全性/活用性のトレードオフ調整

    関数 = チーム ・人材の採用と育成 ・適切な技術の獲得 アウトプット = ビジネス価値 ・効率の良い案件の創出、見極め
  24. チームの役割や運営のポイント
 (注力するか否かの勘所)が
 見えてきた。


  25. でも、実際、何をどういう順番で
 取り組むべき?


  26. 2.2 ロードマップを決める


  27. このサイクルを何回か繰り返してつくっていきます。 ロードマップの作り方 27 やることの 洗い出し 時系列 (優先度) で並べる

  28. やるべきことを洗い出す。優先度はまだ考えない。 やることの洗い出し 28 1 自身の熱い想いから出してみる ・どういう未来を創りたいか? ・どんな社会にしたい? 2 会社レベルのロードマップを(あれ ば)見てみる

    ・実現のために、自チームができるこ とはないか? 3 P/L を眺めてみる ・売上/費用の TOP3 に対して何かで きないか? 4 人に聞いてみる ・一番こまっていることはなにか?
  29. 主体的に進める(請負的にならない)
 ためにも「自身の熱い想い」は大切です。


  30. やるべきことは、実は少ない(20:80の法則)。 「ニーズ」 x 「インパクト」 x 「成熟度」の観点で見極めていきます。 やる/やらないの規律 30 1 ニーズ

    ・会社のミッションと整合しているか? ・ビジネスサイドのニーズはあるか? 2 インパクト ・ROI(投資対効果) は 10 倍以上が見込めるか? ・「〇〇 億円/年 以上」の利益増/費用減が見込めるか? 3 成熟度 ・データ施策を適用する対象の業務プロセスが「 Lv1: 非定型(手動)→ Lv2:定型(手動)→ Lv3: 定型(自動)→ Lv4: AI化」のうち、Lv3 に到 達している/する見込みがあるか? * 業務プロセスの成熟度の観点は見落としがち、Lv1:非定型な業務だとデータに欠損、ノイズが多く活用が難しい。データ活用よ り前に、手順の定型化、システム化が優先となる。
  31. ROI の計算とか、
 カッコつけてしまいましたが
 ざっくり(フェルミ推定)行っています w


  32. 次は、優先度を
 ロードマップ(時系列)で、
 表現していきます。


  33. 緻密なロードマップを組んでしまいがち。 (右はイメージ) 予定は頻繁に更新される。メンテが大変。形骸化 する。のパターンが多発する。 タスクの羅列だと、何のためにやるのかわからず、 達成のモチベーションも上がらない。 (理解するのも大変) などの問題がある。 (注意)ロードマップ ≠

    バックログ / WBS 33
  34. ちょうどいいロードマップって? 34 • タイムラインはざっくり設定する。 ◦ ex) 直近(〜1年)、中期(1〜3年)、未来(3 年〜)の3 区分。 •

    各スパンで達成したい事を 1 個設定する。 ◦ おおくても 3 個。制約を設ける。 • タイムライン全体で、連続性(ストーリー性)をもたせる。 ◦ みんなが覚えやすい。浸透しやすい。
  35. 例)メルペイの ML チームのロードマップ 35         〜 1 年                〜 3 年 Near

    Mid Future 1.ビジネスのコアに ML を装着する。  ・与信モデル(事業規模:〇〇億円以上)  ・不正対策(被害金額:〇〇億円以下) 2.ユーザ体験の最適化に ML を装着する。  ・検索並び順最適化(売上〇〇 %+相当)  ・レコメンデーション (売上〇〇%+相当)etc 3.データ駆動の新サービスを創造する。  ・XX 事業 (〇〇 億円規模) やることに対して、数値目標(〇〇億円 etc)も付記し、 どの程度やるつもりなのかわかるようにすると便利です。
  36. チームの役割が決まり、
 ロードマップまでできました。
 (= 戦略ができた)


  37. ステークホルダーとコミュニケーションをとり、実現に 向けた支援をしてもらえる関係性を構築していきま しょう。
 (= マネジメントのはじまり)


  38. 2.3 ステークホルダーとのコミュニケーション


  39. コミュニケーションの目的 39 • 全社メンバー(非エンジニア含む) ◦ データ獲得やその活用に協力してもらうため、プロジェクトメンバー以外の 様々な方々にも、データの重要性を理解してもらう。 • 経営陣(CxO, VP

    陣) ◦ 戦略の透明性を上げることで、より良くするためのフィードバックをもらう。 必要な支援(人材の採用枠 etc)を得るため。 普段プロジェクトで関わらない方々とのコミュニケーションも重要。
  40. 週次で開催されている全社定例(allhands)や経営会議に、適宜参加することでコ ミュニケーションを図っています。 • allhands ◦ 必要に応じて参加(最初は、月 1 回を目処) ◦ 10

    min 程度 ◦ チーム紹介、データの重要性や基本的な活用の方向性についてのシェア • 経営会議 ◦ 3 ヶ月に 1 回 ◦ 20min 〜 30min ◦ ロードマップ、優先順位の考え方、現在の進捗、課題など議論 コミュニケーションのとり方 40
  41. 初回の allhands では、「データ とは何なにか?」というトピックに ついて取り上げた。 例)全社 allhands でのトピック例 41

  42. 例) 経営会議での資料イメージ 42 経営会議では、A4、3 〜 4 枚くらいで資料 を作成。 シェアするもの、ディスカッションすべき論 点を事前にまとめておく。

    前半:10〜15 分くらいで説明し、後半:10 〜 15 分くらいでディスカッションを行う。 3 ヶ月に 1 回のペース。
  43. こういったコミュニケーションが
 大きな推進力となって返ってきます。
 大変だけど頑張りがいがあります。


  44. 戦略を示していくことで、
 単に技術を提供するチームという認識ではなく、
 目標達成に向けて頑張っているチームという認識に変 わってきます。


  45. すると、本質を外れるような依頼が少なくなったり、 必要な支援が得やすくなったりします。


  46. 3. 振り返りと今後の課題


  47. 振り返りと今後の課題 47 Keep ・チームの役割/ロードマップを決めたことで、一体 感を持ったチーム運営ができるようになった。(現 場発のアイデアもシャープに) ・戦略の透明性を上げたことで、経営陣をはじめ 議論がさらに活発化。また支援されていると感じ る。 Try

    ・定期的な戦略のアップデートと、コミュニケーショ ンを継続すること。 ・ROI が計算できない案件を実施する枠を設ける など、リソースポートフォリオを定義する。(ex: 20 % はリファクタリングに費やす) ・ロードマップの想定を超える、非連続成長を生み 出す仕組みづくり。 Problem ・ROI が計算しづらいものの優先度判断が難しい (リファクタリング etc) いままで進めてきたことを KPT で振り返ってみます。
  48. 日々、試行錯誤しながら進めています。
 
 完璧というには程遠いと思いますが、
 戦略マネジメントの考え方や進め方が
 参考になれば幸いです。


  49. おわりに


  50. 本日お話したこと 50 1. 戦略マネジメントとは 2. 戦略マネジメントの取り組み紹介 ◦ チームの役割を決める:「関数」として捉える ◦ ロードマップを決める:「規律」と「連続性」

    ◦ ステークホルダーとコミュニケーションする:「経営陣」と「全社メンバー」 3. 振り返りと今後の課題
  51. シンプルで当たり前のものばかりですが、
 実際に現場で使われ、生き残ってきた
 本質的な tips だと思っています。


  52. 是非、現場に持ち帰って、
 みなさんの戦略づくりに
 ご活用くださいmm


  53. 質問や本日の感想を Ask The Speaker や Twitter(@_zak3) でらえると嬉しいです。
 (お気軽に ^^)


  54. 54
 もし、私たちのチームに興味をもってくださったら、こ ちらの記事も御覧ください。
 (積極採用中です)
 
 メルペイのミッション「信用を創造する」に深〜く関わるData&MLの歴史を 改めて紐解いてみる! | mercan (メルカン)


    
 https://mercan.mercari.com/articles/26881/
 
 
 APPENDIX
  55. ご清聴ありがとうございました。