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熊本都市交通リノベーション 20220629

熊本都市交通リノベーション 20220629

「渋滞半減、車1割削減、公共交通2倍」を目指した研究プロジェクトです。

NICT Beyond 5G 研究開発促進事業「行動変容と交通インフラの動的制御によるスマートな都市交通基盤技術の研究開発」の一環として実施しています。

Traffic Brain

June 29, 2022
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  1. 研究プロジェクト全体の概要 3 発注元 NICT(情報通信研究機構) 事業名 Beyond 5G研究開発促進事業 応募テーマ 行動変容と交通インフラの動的制御によるスマートな都市交通基盤技術の研究開発 期間

    2021年度〜2024年度 予算 年間総予算3億円×最大4年(約12億円弱) 熊本都市圏 重点項目 (伊藤・太田) 7/1に信号等 を視察 (東大 大口) 2022年度より 参画 (MaaS Tech Japan)
  2. 4 研究チーム 組織 所属・役職 代表者 担当分野 熊本都市圏における参画 東京 大学 情報理工学系研究科

    准教授 伊藤昌毅 交通情報、AI交通信号 責任者 生産技術研究所 教授 大口敬 交通工学、道路信号 7/1に信号等を視察 空間情報科学研究センター・ 生産技術研究所 教授 瀬崎薫 情報ネットワーク、IoT、モバ イル空間センシング 情報理工学系研究科 准教授 塚田学 ITS通信技術 工学系研究科 教授 中尾彰宏 次世代サイバーインフラ 生産技術研究所 教授 中野公彦 機械生体システム制御工学 生産技術研究所 教授 ペニントン マイルス デザイン先導イノベーション 生産技術研究所 准教授 本間健太郎 空間デザイン数理 トラフィックブレイン 代表取締役 太田恒平 ダイヤ改善、交通情報 現地・分析担当 MaaS Tech Japan 代表取締役 日高洋佑 MaaSデータ基盤 2022年度から参画 後ほど 会社紹介・研究速報
  3. 5 熊本都市交通リノベーション 目指す交通の姿「渋滞半減、車1割削減、公共交通2倍」 そのために 情報 計画 投資 ①オープンMaaS 〜優れたサービスが広く使え先端技術が生まれる都市へ〜 ②遅延・渋滞改善

    〜バスの遅れ5分以内へ〜 ③公共交通マーケティング 〜データに基づき潜在需要に働きかけサービスレベル設定〜 ④交通投資再構築 〜独立採算・赤字補填・道路偏重から脱却〜 交通関係者 の行動変容 利用者 の行動変容 財政・経営・ 政治・有権者 の行動変容
  4. 前回の振り返りと本日の内容 6 1. プロジェクト概要と体制強化 2. MaaS Tech Japanの 紹介・研究速報【別紙】 3.

    活動報告 • 各取組報告 • 車1割削減→渋滞半減の検証@2021年末 • 過去に学び熊本の交通将来像を考える • データで考える熊本の交通改善 本日の報告内容 前回の振り返り 前回の提案内容 • 目指す姿「渋滞半減、車1割削減、公共交通2倍」 • テーマ ①オープンMaaS、②遅延・渋滞改善、 ③公共交通マーケティング、④交通投資再構築 いただいた主なご意見 • 公共交通への大胆な転換が渋滞解消には必要と認識、 どうすれば転換できるか提案してほしい ➡過去の大胆な計画に学びつつ、共同経営推進室と実行検討 • 無料の日は効果的、日常に繋げて実施してほしい ➡年末渋滞の解消策として提案 • バスレーンの拡充は必要、具体の提案がほしい ➡過去の要望、遅延、輸送力を踏まえて提案 • 信号・ITSの改善可能性はあるだろう ➡信号の専門家(大口先生)を招き改善方法検討
  5. ①オープンMaaS ~乗換結節点サイネージ~ 8 スマホや高価な専用端末だけでなく、広くあまねく情報を広げ 公共交通が視界に入るように 乗換結節点サイネージ ミニサイネージ My時刻表 三宮駅 行バス

    三宮駅 行バス テレビ・台・PCで10万円〜 約5000円 1枚数円 本提案 GTFSリアルタイムオープンデータ GPS バスロケ サーバ 熊本 熊本方 熊本 熊本 熊本市 中 市 ・健 方 健 熊本 ま なく 都市 あと 分 都市 の ば 市 所・ 熊本 方 バス (熊本都市バス・産交バス) 換 案内 ま なく 都市 あと 分 都市 あと 分 都市 の ば ・ ・ 大 方 ま なく 都市 あと 分 都市 の ば 熊本営業所 ・フー ル 方 熊本市中 方
  6. 9 ①オープンMaaS ~乗換結節点サイネージ:サイズ~ JR上熊本駅 JR熊本駅 JR新水前寺駅 の 特徴 JR、 、市

    、バスの4つの モー が結節。 降者数が県内での で1番多く、 陸の玄関口で来訪者 多く利用する。 市 と結節してお 、 降者数 県内で2番目。市 車待ちが 顕著。 モニタ 65インチ(横) 65インチ(縦) 43インチ(横) 配置 構内の正 出入口付近 構内の在来線改札口付近 構内の切符売 場 機材調達済、JR九州様に実証中の場所・電力を無償貸与いただける
  7. ①オープンMaaS ~乗換結節点サイネージ:ねらい~ 10 ◼乗換結節点に合わせた情報パッケージの方法研究 • 現状)バス 場の接近情報のみ。 JR 内に二次交通の 場・

    情報がない。 • ➡乗り場情報や、市電・鉄道 含めて、その場に必要な情報を ッケージング ◼ 迷わない公共交通という安心ブランドへ • 現状)スマホで経路はわかったが、現地で迷ってしまう • ➡スマホ+現地情報で「ほしい ・場所に、ほしい情報がある」シームレスな案内を実現 ◼自然と目に入ることによる利用喚起 • 現状)既にバスに ろうとしている人への 場での案内 • ➡ 出口の目立つ場所に、リアルタイム情報を出し、バスの存在に気づいて らう
  8. ②遅延・渋滞改善 ~バス時分適正化 with 共同経営推進室~ 11 バスロケデータを用いた遅延改善に全社で取り組み遅延5分以内を目指す 路線 行先 年 朝(7-10)

    昼(10-16) 夜(16-19) 2017 10.7 7.0 10.3 2018 4.6 4.5 4.9 2017 8.3 10.2 13.9 2018 5.2 5.7 5.1 2017 9.3 6.8 7.9 2018 5.4 3.7 4.4 2017 3.4 9.1 11.3 2018 2.4 5.5 3.7 2017 9.9 8.5 13.4 2018 6.2 4.7 4.5 2017 9.8 9.3 11.1 2018 5.4 4.5 5.1 2017 7.8 8.8 2018 5.3 5.1 2017 4.2 7.4 10.8 2018 4.9 6.8 5.0 2017 22.0 10.1 12.8 2018 9.9 5.4 8.1 2017 13.7 11.6 16.0 2018 6.5 6.2 6.0 2017 25.8 11.9 17.5 2018 9.8 5.4 8.1 2017 10.3 11.0 17.6 2018 4.4 5.3 8.9 西大寺線 (天満屋 経由) 岡山駅 西大寺 西大寺線 (千日前 経由) 岡山駅 西大寺 倉敷駅 倉敷 循環線 右回り 左回り 小溝線 倉敷 芸科大線 吉岡線 霞橋車庫 倉敷駅 霞橋車庫 倉敷駅 倉敷芸科大 自動ダイヤ改正システム「DiaBrain」を改良・活用 各社の遅延状況 (2021年11-12月便別の最大遅延の中央値) (参考)両備バスで遅延半減した実績
  9. ②遅延・渋滞改善 ~遅延改善の効果推計~ 12 共同経営5社のバス待ち時間が1分短縮したら? 出発待ち時間短縮 45万時間/年 1分×輸送人員2674万[人/年](2019年) 利用者便益 3.7億円/年 45万

    間× 間価値14[円/分] 増収効果 1.5億円/年 3.7億円×運賃弾力性0.4で概算 =年間収入90億円が1.7%UP 運行費がかからない策としては大きな効果
  10. ③公共交通マーケティング ~バス利用者増計画 with 共同経営推進室 ~ 13 マーケティングと官民連携による 「利用者倍増」を目指し計画を具体化中 5,020 2,997

    2,674 1,922 2,193 2,285 2,685 5,244 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 1995 2015 2019 2020 2021 2022 2023 2030 熊本都市圏のみ (5社計よ 数%少ない) 2年後に コロナ前 レベル 9年後に 倍増 共同経営5社の年間輸送人員 実績 目標 [万人] 年度
  11. 14 ③公共交通マーケティング ~バス利用者増計画の戦略~ ターゲット 徒歩以外 トリップ /年 バス利用 主な施策案 目的

    属性 発着地 現状 トリップ/年 現状 シェア 目標 シェア 通学 中高生 - 2254万 73万 3.3% 6% 入学説明会、路線・ダイヤ見直し、割引策 大学生 - 538万 51万 9.6% 16% 説明会、路線・ダイヤ見直し 通勤 社会人 中心部着 1732万 429万 24.8% 31% 市 連携、共通定期、サイネージ 他熊本市着 9836万 370万 3.8% 8% 新規路線、 継改善、 継運賃 熊本市外着 6069万 60万 1.0% 7% 企業通勤バス 私用 社会人 中高生 - 21286万 529万 2.5% *8% 割引策 - 高齢者 熊本市発 4284万 455万 10.6% *11% 体験会、ミニサイネージ 熊本市外発 1966万 64万 3.3% *7% 敬老 ス、体験会 合計 47965万 2032万 4.2% 9% 通学:長距離自転車から安全性向 、学校選択地域格差解消 通勤/熊本市中心部以外:市場が大きい渋滞対策 →後述 私用:おでかけによる健康維持・交流・域内消費 社会的 意義 *:需要喚起分を含む
  12. 17 年末の交通量とバス遅延 date week 5 6 7 8 9 10

    11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 12月13日 月 128 359 725 741 691 695 687 673 669 698 716 730 764 728 578 395 296 207 12月14日 火 114 331 712 730 681 676 681 663 671 685 701 728 754 711 600 458 327 222 12月15日 水 107 336 706 729 680 698 699 686 682 703 727 734 758 726 590 424 326 239 12月16日 木 113 333 720 748 725 719 712 705 693 711 713 717 721 699 629 264 334 239 12月17日 金 114 341 704 747 722 707 715 711 717 718 728 760 759 724 663 487 384 287 12月18日 土 115 254 508 619 675 722 710 733 736 735 740 732 732 697 570 436 357 289 12月19日 日 85 142 276 441 552 620 653 680 690 670 692 691 664 564 435 356 280 211 12月20日 月 116 343 701 720 683 676 687 686 694 708 717 736 752 697 596 403 300 212 12月21日 火 115 330 694 705 687 703 689 674 677 689 700 730 749 721 598 408 326 234 12月22日 水 113 322 679 708 683 705 703 693 697 710 723 742 752 722 604 421 328 241 12月23日 木 114 321 688 730 712 715 713 710 705 731 737 738 753 718 628 449 342 239 12月24日 金 114 324 682 719 708 741 748 738 738 756 770 745 699 678 649 502 353 256 12月25日 土 112 242 477 594 646 712 738 737 735 734 745 739 719 657 512 410 338 269 12月26日 日 80 141 278 439 529 604 651 658 641 634 659 674 648 533 437 360 286 225 12月27日 月 112 319 687 712 687 694 724 734 729 738 743 765 751 729 603 412 309 239 12月28日 火 108 292 656 706 663 705 726 720 719 720 738 752 755 724 599 426 330 274 12月29日 水 107 216 444 533 611 676 707 711 680 679 694 694 685 639 499 384 316 266 12月30日 木 104 163 323 451 559 655 686 675 675 683 690 674 657 580 447 350 294 246 12月31日 金 91 130 208 319 442 582 655 647 637 639 607 564 505 398 277 208 175 154 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 4.4 5.3 7.2 5.5 5.2 4.8 5.0 4.5 5.2 5.2 6.2 6.8 8.7 6.0 4.5 3.5 2.7 3.2 4.4 5.4 7.4 5.6 5.1 5.1 4.9 4.4 4.8 5.1 6.0 6.5 9.3 8.2 6.4 4.3 3.5 2.9 4.1 5.3 6.9 6.0 6.4 6.5 6.3 5.6 5.4 6.1 7.0 8.2 11.7 7.5 5.1 3.7 3.3 3.0 4.9 5.5 7.4 5.8 6.3 6.8 6.0 5.0 5.2 6.1 7.9 9.8 14.3 12.1 7.8 4.5 4.5 3.5 5.6 5.8 8.9 6.9 6.4 6.7 5.8 5.5 5.5 6.9 9.2 11.7 17.1 14.0 9.0 5.0 4.4 3.8 4.1 5.5 7.9 6.3 6.0 5.8 5.3 5.5 5.7 6.6 9.7 10.3 10.5 7.2 4.8 3.8 3.3 2.5 4.2 5.7 7.9 6.1 5.9 5.6 5.2 5.2 4.9 5.8 6.7 8.0 10.5 6.5 4.5 3.7 3.5 3.5 4.8 5.0 7.0 5.7 5.5 5.7 6.3 5.9 5.3 6.1 7.0 8.7 11.8 8.5 4.5 3.7 3.6 3.2 4.8 5.5 6.9 6.0 6.0 6.4 6.5 6.3 6.0 6.6 8.3 9.9 11.8 9.3 5.7 3.6 3.4 3.2 4.3 5.6 7.9 6.4 6.7 8.9 10.3 9.5 9.2 12.1 14.0 21.3 30.7 22.2 12.8 6.4 3.8 4.1 3.1 4.8 6.5 5.7 6.6 7.2 8.2 7.9 7.3 7.4 8.6 9.9 11.2 9.0 5.4 3.8 3.1 3.1 4.1 4.5 4.9 4.7 5.7 6.9 6.9 6.8 6.8 7.6 7.6 8.6 10.7 7.8 5.0 4.1 3.9 2.9 1時間平均交通量(熊本市中央区、JARTICトラカン) バスの遅延時間(平日・発時間帯別の中央値) 全体的: 交通量とバス遅延は連動、日中と朝夕の交通量差は10%程度 12/24: 午後に交通量が10%増加し、その蓄積で夕方に交通麻痺 →12月の金曜にバス・市電割引をできないか? 片道 ったら帰 は割引など 12/28: 朝は5%の交通量が減るだけでピークが無くなった 日曜日: 日中は10%程度程度少ない(バスの遅れ 平日・土曜よ 少ない)
  13. 目標値のスケールダウン 23 ◼マスタープランは経年でスケールダウン ◼実行計画では「横ばい」に ◼地域公共交通計画では投資よりも費用削減へ 目標値 2012年度実績 2000年度制定 2020年度目標 2015年度制定

    2035年度目標 公共交通30分圏域 33.6万人 55.2万人 42.4万人 公共交通利用者(1日) 15.7万人 25.1万人 17.0万人 目標値 2015年度実績 2025年度目標 公共交通にアクセスしやすい区域の人口カバー率 83.9% 83.9% 公共交通機関の年間利用者数 5544万人 5471万人 (15.0万人/日) 2000年度と2015年度の 熊本都市圏都市交通 マスタープラン比較 2018年度 熊本都市圏総合交通戦略 道新 は消滅、市 延伸・バス専用レーン・交通結節点整備など大規模策は「中長期以降に継続する事業」に 目標値 2019年度実績 2024年度目標 公的資金が投入されている公共交通の収支率 63.9% 63.9%以 利用者1人当たりの公共交通へ の公的資金投入額 21円/人 21円/人以下 2021年 熊本地域公共交通計画
  14. 打破するには? 24 ◼ ①目標からバックキャストで実行策に落とし込み、モニタリング • マスタープラン(規範論)と総合交通戦略(実行策)の分離を防ぐ • 費用削減論にな がちな「地域公共交通」ではなく「都市交通」の方法論を貫く •

    軌道あ きにな すぎず、実現性の高いバス強化 組み合わせる ◼ ②公共交通への支出を恐れない • 軌道、結節点などのハー 整備を実行に移す • 日本特有の独立採算に固執せず、高いサービスレベルを敷き、健全な給与水準を保つ ◼ ③道路交通への踏み込みを恐れない • 市 入れ・バス専用レーン・信号などの交通運用改善、駐車場規制を行う • 道路と公共交通の予算配分を見直す ◼ ④市民も交えた合意形成 • 「少しの車削減で渋滞激減」「渋滞解消のために 公共交通が必要」という意外性を丁寧に説く ◼ ⑤都市交通政策の実施体制を保つ • ーソントリップ調査 のような広域・多分野・官民連携の実施体制を保つ
  15. 都市政策の実施体制 25 ◼連携の場・政策主体があるようで無い • ーソントリップ調査・都市交通マスタープランの体制を10年毎に解散せず 根幹の場として継続していきませんか? • 行政:熊本市、熊本県、他市 、国… •

    事業者:バス、 道、タクシー、自転車… • 分野:道路、警察、交通、都市… • ➡都市圏の公共交通分担の向 を図る ◼参考:TSMC・セミコンの交通関係の会議が4つある • ①菊池南 地域交通混雑等対策検討会(事務局:県 広域本 ) • ②セミコン交通対策協議会(事務局:菊陽 ) • ③熊本県半導体産業集積強化推進本 渋滞・交通アクセス 会(県のみで構成) • ④菊池南 総合交通研究会(事務局:県 広域本 、行政のみで構成) • →いずれ 、道路整備と既存通勤バス(原水 〜セミコン)以外はまだ練られておらず、 都市圏規模の政策ではない
  16. 合意形成に向けて ~方略~ 26 ◼過去の経緯や他地域の動きを参考にしながら • これまでの公共交通中 都市論はやや規範的すぎた • 仕組みの議論がやや先行 •

    増税 :滋賀県「交通税」(都市交通というよ 福祉策) • 制度 :広島市「 下分離」(設備費1割を官へ移転) • ICT :スマートシティ, 日本版MaaS ◼データ・通信を活用した交通ビジョン共有型の合意形成を目指す • 車利用者も共感できる交通ビジョンを描き、発信し、成熟させ、味方を増やす • その実現のための制度・財源論を展開する • 情報提供・計画だけでなく、データを肴に対話を続ける • 日本/世界中の知恵者 味方につけ、最適な方法を取 入れる
  17. 合意形成に向けて ~制度・財源の専門家との対話~ 27 ◼ 欧州が先行 • 官民連携の制度、公共交通投資の財源論は、欧州が先行 • 歴史的経緯が違いすぎる日本には、導入の工夫が必要 ◼

    専門家との対話 • ほぼ毎週、専門家の方々との勉強会に参加し、熊本の状況 紹介 • 関西大学の宇都宮浄人先生からは、海外事例などを教えていただいている • →機を見て勉強会 実施したい 福井新聞 2022.06.09 ↓熊本のキャッチフレーズと同じ! ↓交通投資のベストミックス
  18. 合意形成に向けて ~熊本学園大学 オープンカンファレンス~ 28 ◼経緯 • 地域ITコミュニティ「Code for Kumamoto」にて話題提供 するうちに、学園大の境先生に感

    を持っていただいた ◼内容 • 熊本の交通の実態、「渋滞半減、車1割削減、公共交通2倍」 の可能性をデータで示す • エンジニア、交通利用者、有権者としての参画の方法を示す 社会課題の構造と解決策を知り、自分事として行動してもらいたい! 可視化 発信 対話 行動 解決! データ ICTを使った地域課題解決の成功体験を積む
  19. 鉄軌道:都市間比較 31 熊本都市圏 DID人口59万人 公共交通9.7% (通勤通学) 鹿児島都市圏 DID人口48万人 公共交通15.6% (通勤通学)

    福岡都市圏 DID人口149万人 公共交通32.0% (通勤通学) 広島都市圏 DID人口103万人 公共交通24.7% (通勤通学) 福岡・広島よ 都市高速だけでなく 軌道 貧弱で 児島と同等 1984:国鉄4本/h化 1980:都市高速 1981:地下鉄 西鉄輸送人員:29万人 1982:国鉄4本/h化 1986:都市高速 1994:アストラムライン 広電輸送人員:15万人 市電輸送人員:3万人 JRは日中1-3本/h 市電輸送人員:3万人 JRは日中2-3本/h 都市高速だけでなく鉄軌道もバランス良く強化が必要
  20. 終日 [百単位] 7時台 [十単位] 北熊本 →黒髪町 470人/時 東海学園前 →水前寺 2090人/時

    北熊本 →黒髪町 1410人/時 東海学園前 →水前寺 5270人/時 味噌天神→交通局前 7040人/時 味噌天神→交通局前 1610人/時 鉄軌道:朝ピークの輸送力 32 単線/軌道ながらピーク輸送力は幹線道路並 渋滞も無く、通勤通学利用を増やすには鉄軌道の増強は不可欠 ▪ 軌道(2012年, 熊本PT) ▪バス(2021年10月, ICカー ) ▪道路(2021年10月, JARTIC)
  21. 鉄軌道:増強の方向性 33 市 は延伸・経営計画、バスには共同経営がある 鉄道にも官民連携による投資ができないか? ◼JR • 「豊肥本線高速 道保有」を通じた官民連携による投資がかつてなされた。 •

    光の森 設置(2006年)以降、大規模な投資は無い。 • 朝ピーク(約10分間隔)の輸送力は限界。行き違い の増設、増車が必要。 • 日中(30分間隔)は増便の余地大。 • 市 ・バス 含めた 継運賃のシームレス化ができないか? ◼熊本電鉄 • 都 結節に課題があ 、都市規模に比べて非常に利用が少ない。 • 熊本の対 入れは需要は限られるが、比較的低コストにできる。 • 藤崎宮〜市 直結は、やは 王道。 • 熊本西バイ スの延伸 → 国道3号の交通量低下 を機に、検討を再開できないか?
  22. バス:バスレーンの検討 34 バスロケ速度の 中央値[km/h] ②浄行寺~子飼橋 ①産業道路 ③県庁通り・ 第二空港線 ▪既存バスレーンの効果(破線) 速10km/h以

    の区間が多く、 遅延は緩和されている。 ▪候補の考え方 1. バスの朝ピーク速度が10km/h未満 2. 4車線以 3. ピーク輸送力が400人/ 以 (利用が倍増すれば一般車線の輸送力 を 回る) ▪これまでの限界を打破するには? ・現状の輸送力・交通量が前提では 「渋滞が悪化」と道路・交通管理者から 指摘され導入困難に ・都市交通として何を重視するのか、 大局的な意思決定が必要ではないか?
  23. バス:熊本市の中心部以外への通勤@県庁を例に 35 目的地別の通勤交通手段 比率・人数は 自動車分 ▪交通分担率 中 を少しで 外れると、公共交通利用が激減し、 車利用が過半を占めるようになる。

    ▪県庁前のバスの本数 本数自体は約170本と多いが、 中 に向いているため 継ぎが必要 ↓ 情報提供、乗継運賃策、職場と連携した利用促進 (モビリティ・マネジメント)で改善できないか? ▪産交バス ▪都市バス ▪熊本バス ▪ バス 一日のバス運行本数
  24. 道路:信号改善 36 熊本 岐阜 秋田 長野 山口 三重 滋賀 兵庫

    和歌山 岡山 鹿児島 大阪 石川 岩手 沖縄 長崎 徳島 大分 宮城 宮崎 京都 愛知 奈良 高知 広島 茨城 富山 香川 静岡 福岡 鳥取 群馬 栃木 山梨 愛媛 警視庁 千葉 福島 佐賀 福井 北海道(旭川) 北海道(札幌) 青森 北海道(函館) 新潟 北海道(釧路) 神奈川 島根 埼玉 山形 北海道(北見) 100 110 120 130 140 150 160 170 3000 4000 5000 6000 7000 8000 9000 10000 11000 12000 13000 平均サイクル長[秒] 人口密度(データのある信号が含まれるDID地区のみ) 県警別 信号平均サイクル長 (DID地区内・朝8:00-8:15) 平均138秒 首都圏は 高密度だが 短サイクル 京阪神は 長サイクル 孤高の熊本 低密度なのに 長サイクルの謎 低密度相応に 短サイクル 熊本の信号サイクルは日本で一番長い 日中は軒並み180秒 ▪信号サイクル長が長いと ・信号1回あた の待ち 間が長くなる ・と わけ歩行者の待ち 間に直結 ・待機車両が溢れて、横断や車線変更できず 計算値ほど交通量が稼げない ▪信号サイクル長短縮により ・ボトルネック渋滞対策・スマート交差点の実施を 年数カ所の改良からペースアップ ・桜 など、車の少ないエリアで大幅に短縮し 中心市街地をモールのように回遊しやすくする ▪7/1 東大 大口先生視察 ・現地視察と市・県警との意見交換を通じて、 熊本の信号の改善の可能性や段取 を模索
  25. 37 中心市街地を分断する信号 桜 町 通 町 筋 バス〜市 〜新市 を分断するサイクル160秒

    出入口でバスを滞留させるサイクル150秒 市 を降 た途端赤になるサイクル170秒 通と下通を分断するサイクル170秒