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1 明⽇からはじめられる EventStorming 2019/08/14 FOLIO Scramble! #3 @yoskhdia ハッシュタグ #folioScramble

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取り組むコツ - 実践で得た最⼩限のはじめ⽅ 2 セッション紹介 核⼼ - なぜその最⼩限が妥当だといえるのか

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これが最⼩限! 3

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recognizes 4 書籍『Introducing EventStorming』 Command /Decision Aggregate UI Event External System Read Model Policy invoked on invoked on generates generates translated into triggers invokes invokes Issue 書籍「Introducing EventStorming」The picture that explains everything 図を加⼯して引⽤

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recognizes 5 Flattened flow Command Aggregate UI Event External System Read Model Policy Command /Decision invoked on invoked on generates generates translated into triggers invokes invokes Issue 書籍「Introducing EventStorming」The picture that explains everything 図を加⼯して引⽤

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Optional Event Issue External System 6 まずはこれだけ使ってみよう 過去形で起こりうることを書く。 ⽂章スタイルで書くのも可読性の点で良い選択肢。 疑問や懸念、困っていることを書く。 体裁は気にしなくてOK。 対象ドメイン外のシステムを表す。 社内であってもUncontrollableなシステムは外部とする。 Event Issue External System

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recognizes 7 Flattened flow Command Aggregate UI Event External System Read Model Policy Command /Decision invoked on invoked on generates generates translated into triggers invokes invokes Issue 書籍「Introducing EventStorming」The picture that explains everything 図を加⼯して引⽤

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ア カ ウ ン ト を 審 査 し た 8 Event と Issue だけでも⼗分そう 商品を 探した 商品を カゴに ⼊れた アカウント を作成した 分類 されてない 商品の 在庫を 確認した 商品マスタ が無い 決済⽅法を 登録した &WFOUΛൃੜॱʹฒ΂ͨ΋ͷΛ /BSSBUJWF ͱ͍͍·͢

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• 開発者以外にもコンプライアンス、QA、
 オペレーター、経理、etc が参加 • Event と Issue のみ使⽤ • すぐに書き始めることができた • ⼀緒に読み上げる • 論理的なつながりを⾃然に意識できた • モヤりの表明 • お互いの知らなかったことが補完された • Unknown-Unknown から
 Unknown-Known へ素早く⾄れた • リスクの早期発⾒ 9 FOLIOでの⼀場⾯ 作業⾵景写真 作業⾵景写真

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10 Right personを集めよう? • 書籍では Right person を集めようとある • 万能のDomain expertはいない → Practitionerが頼みの綱 •「People with questions」「People with answers」 • はじめから Right かどうかは気にしない • 集まった⼈のもつ知識で埋められない領域も可視化される

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11 最⼩セット • Event と Issue からはじめよう! • Right personは「疑問のある⼈」と「なんとなく詳しそうな⼈」

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直感的には良さそう …だけど 12

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13 ⽬的意識 • 部署・グループに閉じた試⾏錯誤による知識の分散化 • 意図的に交流を促さないとサイロ化していく • ⻑い時間を共に過ごすことによるハイコンテクスト化 • ⾏間を伝える、⾏間を読み取ることは難しい 複雑な時代 / 不可避なグローバリゼーション 海外向けサービスを展開していなくても FATF勧告など国際的な枠組みの中にいる以上対応せざるを得ない! 新しいサービスをつくるには あらゆる⼈の知⾒・知識を綜合して新しい知識を創り出していく必要がある ㅟ ㅟ ㅟ ㅟ ㅟ 直⾯する 課題

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解決したいこと EventStorming 辿り⽅マップ 14 分散した知識を交流させたい コンテクストの違いに気付きたい 新しい 知識 を創造したい ܦӦ࿦͔Βཧ࿦Λ आΓͯ͜Α͏

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Knowledge-based management 15 「知識」を⼿がかりに

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フロー 16 Knowledge-based managementの2要素 ストック 情報技術を活⽤して、知識共有を図る 個や集団、組織が情報の意味を解釈することで 知識を持続的に創造していく 情報の蓄積 意味づける⾏為 意味を創り出す⾏為 形式知 経験に基づく暗黙知

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内省 (暗黙知) 17 知識は主観の差異によってもたらされる 設計物 (形式知) ⾏為の前後の思いの差が学習(経験による学習、Reflection in Action) アウトプットしましょうというのは、このため。 理解 (暗黙知) 本 (形式知) 特に「未知」のものは偶発的にしか気づくことができない。 ⾃分の内だけでなく、他者との関係のなかの差異が新しい知識の源泉になる。 =意図的に偶発性に向かう仕組みが必要 例えば、「設計の本を読む」

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共同化 Socialization 表出化 Externalization 内⾯化 Internalization 連結化 Combination 18 連続した活動をモデル化(SECIモデル超訳) 実際の経験によって培われる 思い・知⾒・現場勘 思索・対話(形式知化)によって
 ⾃分の暗黙知に気づく 形式知を組み合わせて具体化し
 新しい形式知にする ⾃覚的に実践することで 腑に落ちることで学習(暗黙知化)となる 暗黙知 → 形式知 暗黙知 ← 形式知

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表出化 Externalization 連結化 Combination 19 ナントカ⼿法は「形式知化」を補助するモノ 表現する、声に出す ツール:⽐喩、物語 連結する、編集する =主観の差異に気づく • 慣れ親しんだツールであること • 対話が⽣まれること • 簡単に組み替えられること • 対話が⽣まれること 暗黙知 → 形式知

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解決したいこと EventStorming 次に話すこと 20 分散した知識を交流させたい コンテクストの違いに気付きたい 新しい知識を創造したい Knowledge-based management →SECIモデル 慣れ親しんだ簡単な 表現ツールであること 主観の差異に気づけること (対話が⽣まれること) 簡単に連結・組み替えができること ࠷খηοτ͸ Ϛονͯ͠Δ͔ݕূ

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recognizes 21 著者はStoryよりもNarrativeを強調している Command Aggregate UI Event External System Read Model Policy Command /Decision invoked on invoked on generates generates translated into triggers invokes invokes Issue 書籍「Introducing EventStorming」The picture that explains everything 図を加⼯して引⽤ 4UPSZ͔Β $IBSBDUFSTͱ$ISPOPMPHZ ΛҾ͖ࢉͨ͠΋ͷ ʮ;Δ·͍ʯϑΝʔετʹߟ͑ΒΕΔ

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ア カ ウ ン ト を 審 査 し た 22 書き出して⼀緒に読み上げてみると… 商品を 探した 商品を カゴに ⼊れた アカウント を作成した 分類 されてない 商品の 在庫を 確認した 商品マスタ が無い 決済⽅法を 登録した

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ア カ ウ ン ト を 審 査 し た 23 偶発的な対話が⽣まれる! 商品を 探した 商品を カゴに ⼊れた アカウント を作成した 分類 されてない 商品の 在庫を 確認した 商品マスタ が無い ͑ʂʁͦΜͳݒ೦͕͋ͬͨͷʁ ͋ʙͦΕ΋͋Δͷ͔ʙ ಉ͡ݴ༿Ͱҧ͏ҙຯͩͬͨʂ 決済⽅法を 登録した ͜Ε͸΋ͬͱલʹͰ͖ͦ͏ ͋Εʁྫ֎έʔε͸ͳ͍ʁ

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Externalization Combination 24 物語をツールとして使う 表現する、声に出す ツール:⽐喩、物語 連結する、編集する =主観の差異に気づく • 慣れ親しんだツールであること • 対話が⽣まれること • 簡単に組み替えられること • 対話が⽣まれること

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recognizes 25 Issueにはモヤりレベルもあらわれる Command Aggregate UI Event External System Read Model Policy Command /Decision invoked on invoked on generates generates translated into triggers invokes invokes Issue 書籍「Introducing EventStorming」The picture that explains everything 図を加⼯して引⽤ ͳΜͱͳ͘ͷϞϠΓ &WFOUͱͯ͠͸දݱͰ͖ͳ͍ίτ ͦΕΒ΋୳ࡧϑΣʔζͰ͸ඞཁ

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解決したいこと EventStorming 話したこと 26 分散した知識を交流させたい コンテクストの違いに気付きたい 新しい知識を創造したい Knowledge-based management →SECIモデル 慣れ親しんだ簡単な 表現ツールであること 主観の差異に気づけること (対話が⽣まれること) 簡単に連結・組み替えができること EventによるNarrative 読み上げ・モヤりの表明

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ユーザーストーリーマッピングとの⽐較 27 User Story Mapping EventStorming 何からはじめるか User Story Event 何ファーストか ユーザー (UX) ふるまい 順序 ユーザーとして体験する順 物事が起こる順 思考の向き 何をさせるのか 何をするのか 何ができるのか 表現⼒ やや直列 Whyを想像しやすい 並列 並び替えがしやすい (当たり前の話だけれど)探りたい⽬的から適した⼿法を選びましょう

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28 ⽬的に応じてトッピングを変える • 会の⽬的を明確にしよう • 付箋フルセットを使う必要はまったくない • BigPictureレベルなのかSoftwareDesignレベルなのかエトセトラに 応じて選択すればOK • 新しい凡例をつくっても良い • “Algorithm” を⾜してみた!とTweetしてる⼈もいた

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“探求を始めさせる⽅法次第で、 望みどおりの結果を⾼い確率で⼿に⼊れられるような 思考、内省、感情、感覚を引き出せるのです。” - 書籍『Game Storming』 p.19 29 Eventからはじめよう

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Further reading 30

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31 少しずつ つよくなる • 発展的リソース • Game Storming • 野中郁次郎(知識創造理論) • クリストファー・アレグザンダー • アクションリサーチ • Whole system approach (Open Space Technology, etc )

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32 詳細な設計へのつなげ⽅ このあとのセッションにて! https://t.co/dcHsQKFPFt

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THANK YOU Presented by Yoshitaka Okuda You can find me at @yoskhdia このスライドテーマの著作権©は FOLIO CO., Ltd にあります。

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34 References • https://www.eventstorming.com/ • 書籍『Introducing EventStorming』 - Alberto Brandolini • https://www.slideshare.net/ziobrando/50000-orange-stickies-later • https://yoskhdia.hatenablog.com/entry/2018/11/09/200556 • https://www.slideshare.net/yugolf/eventstorming-145123949 • 書籍『異⽂化理解⼒』 - エリン・メイヤー(英治出版) • https://www.ogis-ri.co.jp/otc/hiroba/Report/EnterpriseAgileGathering2018/ost.html • https://www.beemgee.com/blog/story-vs-narrative/ • https://en.wikipedia.org/wiki/Narrative • https://hbr.org/1986/01/the-new-new-product-development-game • https://www.slideshare.net/hiranabe/phronetic-leadership-and-agile-scrum-gathering-tokyo-2013