Slide 1

Slide 1 text

Beyond Budgeting 脱予算経営 ~ Agile 2014 キー ノートを再訪する

Slide 2

Slide 2 text

川口 恭伸 かわぐち やすのぶ Twitter: @kawaguti アギレルゴコンサルティング株式会社 シニアアジャイルコーチ 株式会社ホロラボ シニアアジャイルコーチ 一般社団法人スクラムギャザリング東京実行委員会 代表理事 一般社団法人 DevOpsDays Tokyo 代表理事

Slide 3

Slide 3 text

アウトライン - 変革のケース - 何が問題なのか? - ビヨンド・バジェッティングの原則 - Statoilモデル - 野心から行動へ

Slide 4

Slide 4 text

CMはごく短時間で済ませます。ス タットオイルは一言で言うと、ノル ウェーのエネルギー企業です。ノル ウェーのエネルギー企業で、アメリカ ではメキシコ湾の沖合いで、また陸上 ではシェールオイルやガスなど、国際 的に大きな活動をしています。この ページでは、この会社に関するいくつ かのデータをご覧いただけます。 ニューヨークとオスロで上場していま すが、ノルウェー政府が株式の過半数 を保有しています。スタットオイル、 この辺にしておきましょう。

Slide 5

Slide 5 text

さて、ここからは経営者がよく口にする 予算の問題についてお話しします。ある 人は、「予算には戦略へのリンクが弱 い」と言います。私もその通りだと思い ます。多くの人が、このプロセスが最大 の問題だと言っています。私は、これは 最も小さな問題だと思いますが、リスト に入れるべきものだと思います。このた め、組織の上層部で早すぎる決断を迫ら れることになります。思い込みが激しく、 すぐに古くなってしまう。予算がないた め、付加価値のある活動ができない。裏 を返せば、予算があるからといって、 やってはいけない愚かなことをやってし まう可能性があるということです。

Slide 6

Slide 6 text

予算の問題あれこれ • 戦略へのリンクが弱いことが多 い • 非常に時間がかかる • 意思決定が早すぎ、 • また上層部にありすぎる。 • 付加価値創造を妨げる可能性が ある • 「アコーディオン」予測水平線 • パフォーマンスを評価する基準 としては不適切な場合が多い

Slide 7

Slide 7 text

パフォーマンスについては、と ても重要なことなので、少し考 えてみたいと思います。ビジネ スに戻る前に、ビジネスとは少 し異なる場面で。 交通局も、パフォーマンス・マ ネジメントと呼ばれることを やっています。というのも、パ フォーマンスを管理できるかど うかはわからないからです。

Slide 8

Slide 8 text

交通機関でよく目にするのは、 交通当局が優れた交通パフォー マンスを得るために設置したも ので、それは信号機です。交通 における優れたパフォーマンス の定義は、安全で良好な交通の 流れでしょう。信号機や停止灯 はそれを実現するためにあるの です。

Slide 9

Slide 9 text

もうひとつの方法はこちらです。 ヨーロッパでは非常に一般的ですが、 アメリカではそれほどでもないよう です。ヨーロッパでは非常に一般的 ですが、アメリカではそれほどでも ないかもしれません。ここでも同じ 質問があります。誰がコントロール しているのでしょうか?まあ、ドラ イバーですね。どのような情報に基 づいているのですか?新鮮な、リア ルタイムの、今ここにある情報に基 づいています。

Slide 10

Slide 10 text

まず、通常はどちらが効率 的なのでしょうか。 左が信号です。 右がラウンドアバウトです。

Slide 11

Slide 11 text

ラウンドアバウトは、信号機よりも 自己制御性の高い管理モデルです。 私は、ビジネスの話に戻りますが、 今日のビジネスと人々の現実には、 もっと自己調整可能な管理モデルが 必要だと主張したいのです。その理 由は2つあります。1つ目の理由は、 私が80年代前半にスタットオイル社 に入社した時と比べて、世界の状況 やビジネス環境が大きく変化してい ることに関係しています。軍隊でい うところの「VUCA」(ブーカ)が 非常に多くなっているのです。

Slide 12

Slide 12 text

1960年に出版されたダグ ラス・マクレガー著の「企 業の人間的側面」という素 晴らしい本に戻ることにし ました。彼は「理論X」と 「理論Y」を紹介しました。 人間について、また何が人 を動機づけ、動かすのかに ついて、2つの正反対の見 解を持っています。

Slide 13

Slide 13 text

理論Xは、非常に否定的な見 方です。組織内のほとんどの 人は潜在的な泥棒やペテン師 の一団であるという見方です。 彼らは皆、逃げ出し、他の 愚かなことをし、酔っ払っ た船乗りのように金を使う でしょう。それが一般的な 考え方です。

Slide 14

Slide 14 text

理論Yは、これとはまったく逆の考 え方です。組織内のほとんどの人は、 高学歴で有能である以上に、実は責 任感のある成熟した人間であり、良 い仕事をしたい、貢献したい、成果 をあげたい、話を聞いてほしい、大 人として扱ってほしいと思っている という見方です。繰り返しますが、 Xを信じるかYを信じるかによって、 マネジメントモデルの設計に大きな 違いが生まれます。

Slide 15

Slide 15 text

問題は、そういう人たちが少数派なのか、多数派なの か、ということ。もし、少数派であるならば、少数派 を基準にしてマネジメントモデルを設計することはで きません。まずは多数派の意見から入る必要がありま す。そのうえで、このような人たちに対処する別の方 法を見つける必要があるのです。これは自由社会と同 じです。誰かが何か悪いことをしたから、あるいはこ れからするからといって、全員を刑務所に入れるわけ ではありませんよね。私たちは皆、一定の境界の中で は自由な市民なのです。

Slide 16

Slide 16 text

さて、ここから脱却するためには、人の側面とマネジメント プロセスの側面の両方に取り組む必要があります。そこから 脱却するために必要なのは、非常に硬直したものです。非常 に細かい。非常に角ばったものです。非常に規則的で、多く の命令と管理、マイクロマネジメントがあります。多くの秘 密主義があり、管理方法として棒とニンジンを強く信じてい ます。このスライドを作ったとき、「ビャルテは伝統的なマ ネジメントに少し厳しいな」と思ったのを覚えています。な ぜなら、私がこのように伝統的なマネジメントを説明すると、 いつも多くの人が頷く顔をするからです。ちょっと怖いです ね。私たちはそこから抜け出さなければならないのです。

Slide 17

Slide 17 text

これが正しいことであった時代があっ たかもしれません。もしかしたら、今 でもこれが正しいことであり、正しい 場所である場所さえあるかもしれませ ん。なぜなら、私たちのビジネス環境 は、多くのVUCAが存在することを理 解しているからです。

Slide 18

Slide 18 text

この2つの現実、つまり外 の世界と組織の中の人々を 組み合わせると、次のよう になります。この2つの次 元を認識するのです。

Slide 19

Slide 19 text

動的 安定 理論X 理論Y 人 ビジネス 環境 世界は変わってきた。 リーダーシップやマネジメントのやり方は変わった? 伝統的 マネジメント

Slide 20

Slide 20 text

伝統的なマネジメントは、 この左下隅に位置し、意識 的あるいは無意識的に、世 界はまだかなり計画的な場 所であり、ほとんどの人は X側に属していると信じて いる、と私は主張したいの です。

Slide 21

Slide 21 text

ハンデルスバンケンをはじ めとするいくつかの企業は、 90年代半ばから後半にかけ て、脱予算経営として知ら れるようになりました。ス タットオイルを含め、ここ にいるほとんどの企業が、 直接的、間接的に予算外管 理に触発されています。

Slide 22

Slide 22 text

脱予算経営で同じ道を進む企業群

Slide 23

Slide 23 text

動的 安定 プロセス リーダーシップ 理論X 理論Y 従来の予算編成をしない 相対的・方向的な目標 ダイナミックな計画・ 予測・資源配分 全体的な業績評価 価値観に基づく 自律性 透明性 内的動機づけ 厳密、詳細、年次 ルールベースの マイクロマネジメント 中央集権的な指揮と コントロール 秘密主義、棒とニンジン バリューベース 自律性 透明性 内発的動機づけ 脱予算経営 プロセスとリーダーシップの両方を変える必要がある。

Slide 24

Slide 24 text

リーダーシップの面では、ルールベースよりもバリュー ベースであることが必要です。ルールを作らないという ことではありません。もちろん、オフショアプラット フォームや施設での作業手順は必要ですが、一般的には、 価値観に基づけば基づくほど、ルールは不要になります。 もっと自律性が必要です。このような世界では、9階まで 駆け上がって決断している時間はないのです。また、さ らに上の階で行われることが、常に決断を向上させると は限りません。もっと透明性を高める必要があります。 これは、私が会った、コントロールを失うことを恐れて 左下隅から離れることを恐れているすべての関係するマ ネージャーにとって良いニュースです。私は、ある意味 その恐怖を理解することができます。たとえ、失うこと を恐れているコントロールの多くが、コントロールの幻 想に過ぎないとしても、その恐怖は現実のものなのです。 ここで、恐怖に怯えるマネージャーたちに朗報がある。 透明性は優れた社会的統制メカニズムである。泥棒やペ テン師が夜間に活動するのには理由があります。

Slide 25

Slide 25 text

動的 安定 プロセス リーダーシップ 理論X 理論Y 従来の予算編成をしない 相対的・方向的な目標 ダイナミックな計画・ 予測・資源配分 全体的な業績評価 価値観に基づく 自律性 透明性 内的動機づけ 厳密、詳細、年次 ルールベースの マイクロマネジメント 中央集権的な指揮と コントロール 秘密主義、棒とニンジン バリューベース 自律性 透明性 内発的動機づけ 脱予算経営 プロセスとリーダーシップの両方を変える必要がある。

Slide 26

Slide 26 text

製薬会社の巨人、スイスのロシュ社から、ちょっと いい話がありました。非常に伝統的な経営を行って いますが、最近、試験的に非常に興味深い実験を行 いました。私たちの誰もが共感できる分野、つまり 出張費です。この試験的な取り組みでは、出張予算 や出張に関する規則や規制のほとんどを撤廃しまし た。その代わりに導入されたのが、完全な透明性で す。一部の例外を除き、誰もがすべてを見ることが できる。出張した場合、どこに行ったのか、飛行機 で行ったのか、食べたのか、寝たのか、安いのか高 いのか、同僚に公開され、その逆もまた然りです。 そして、彼らはスタートしたのです。パイロットの 出張費と他の会社の出張費とでは、何が起きたと思 いますか?それは、非常にシンプルな自己管理方法 によるものです。これは、ページを増やすのではな く、ルールブックのページを切り取るということで す。とても魅力的なケースです。

Slide 27

Slide 27 text

動的 安定 プロセス リーダーシップ 理論X 理論Y 従来の予算編成をしない 相対的・方向的な目標 ダイナミックな計画・ 予測・資源配分 全体的な業績評価 価値観に基づく 自律性 透明性 内的動機づけ 厳密、詳細、年次 ルールベースの マイクロマネジメント 中央集権的な指揮と コントロール 秘密主義、棒とニンジン バリューベース 自律性 透明性 内発的動機づけ 脱予算経営 プロセスとリーダーシップの両方を変える必要がある。

Slide 28

Slide 28 text

最後になりますが、内発的な動機づけを得ることが 必要です。組織で実践されていることの多くは、こ の内発的動機づけに到達していない、と私は主張し ます。もちろん、左側は棒とニンジンについてです が、モチベーションを高める方法としての個人の ボーナスについて、この軸のどこに位置づけられる かについては、ご自身でお考えください。インセン ティブとボーナスについては、それだけで1つの講 演になりますが、今回はその時間がありません。こ う言ってはどうだろう。この15年、20年の間に私 が信じられなくなったのは、予算だけではありませ ん。そこまでにしましょう。

Slide 29

Slide 29 text

動的 安定 プロセス リーダーシップ 理論X 理論Y 従来の予算編成をしない 相対的・方向的な目標 ダイナミックな計画・ 予測・資源配分 全体的な業績評価 価値観に基づく 自律性 透明性 内的動機づけ 厳密、詳細、年次 ルールベースの マイクロマネジメント 中央集権的な指揮と コントロール 秘密主義、棒とニンジン バリューベース 自律性 透明性 内発的動機づけ 脱予算経営 プロセスとリーダーシップの両方を変える必要がある。

Slide 30

Slide 30 text

もうひとつのメッセージ は、この12原則は経営 のレシピを構成するもの ではない、ということで す。これは、あれをやれ、 これをやれということで はありません。予算を超 える原則は、アジャイル の原則と同様に、いくつ かの ガイドとなる 哲学 であり、物事を行う方法 に関する考えです。

Slide 31

Slide 31 text

リーダーシップ原則 目的 - 大胆で崇高な目的のために人々を巻き 込み、奮起させる。短期的な財務目標ではな く。 価値 - 共有された価値観と適切な判断によっ て経営する。細かいルールや規則ではなく。 透明性 - 自律的な規制、イノベーション、学 習、コントロールのために情報をオープンに する。それを制限しない。 組織 - 強い帰属意識を育み、責任あるチーム を組織する。階級的管理・官僚主義を排除す る。 自律性 - 人々を信頼し、自由に行動させる。 もしそれを乱用する人がいても(それ以外の) 全員を罰することはしない。 顧客 - 全員の仕事を顧客ニーズと結びつける。 利益相反を回避する。 マネジメントプロセス リズム - ビジネスリズムやイベントに合わせて、ダ イナミックにマネジメントプロセスを組織化する。 年次の決算に合わせるだけでなく。 目標 - 方向性と、野心的・相対的な目標を設定する。 固定の、カスケード(上位から分解した) 目標を避け る。 計画と予想 - 計画や予測を、無駄のない公平なプロ セスにする。硬直的で社内政治的なエクササイズで はなく。 リソース配賦 - コスト意識を醸成し、必要なリソー スを提供する。年次の詳細な予算配分を行わない。 パフォーマンス評価 - 学習と能力開発のために、パ フォーマンスを総合的に評価し、ピア(1対1の) フィードバックを行う。計測のみでなく、報酬決定 のためだけでなく。 報酬 - 競争ではなく、ともに成功することに報いる。 固定のパフォーマンス契約に対してではなく。

Slide 32

Slide 32 text

Statoilではこれらのことをす べて行っていますが、3つの異 なる別々のプロセスで行って います。目標とは、私たちが 実現したいことです。予測は、 私たちが見るものが好きかど うかにかかわらず、起こると 思うものです。期待される結 果、残酷なほど正直です。リ ソース配分とは、それを実現 するために何が必要かという ことです。これらは異なる数 字になる可能性があります。 これらすべてを同時に行う必 要はありません。

Slide 33

Slide 33 text

スタッドオイルの旅の始まり 深刻な予算のコンフリクトを解消する。

Slide 34

Slide 34 text

さて、ここで目標設定と 資源配分について、いく つかのスライドを簡単に 紹介させていただきます。 目標設定において、重要 な原則は、絶対的な目標 ではなく、相対的な目標 を設定することです。こ こにあるのは、Statoilの 主な財務目標です。

Slide 35

Slide 35 text

この2つのKPIはユニーク なものではありませんし、 弱点もありますが、ここで のポイントはそこではあり ません。ここで重要なのは、 ここにあるのは、ヨーロッ パでは「リーグテーブル」 と呼ばれるものです。これ らは、私たちが競争相手と する企業であり、私たちが うまくやる必要のある企業 なのです。

Slide 36

Slide 36 text

コスト面に目を移すと、リ ソース配分に関するスライ ドが2枚あります。このモ デルで最も困難だと感じる のは、大多数のマネー ジャーです。従来型の予算 がない中で、どのようにコ ストを管理するのでしょう。 そのために必要なのは、正 しい考え方、つまりコスト 意識を持つことです。

Slide 37

Slide 37 text

マインドセットが必要 - 最初の1円からコスト意識を持つ これをやる予算 あるんだっけ? これホントに 必要? 必要十分はなに? どれくらい価値が生ま れる? 私の実行の枠組みのな かでできる?

Slide 38

Slide 38 text

ここにあるのは、そうした運営コス トを管理するためのメニューです。 私たちが避けたいのは、左側にある ような伝統的な年間詳細予算です。 もっと自由で、もっと柔軟で、もっ と自律的なものに移行したいのです。 これは代替案です。私たちはこれを 「バーンレート・ガイダンス」と呼 んでいます。これは、何か他のこと が決まるまでは、お金で表される活 動レベルの範囲内で活動するように という指針です。

Slide 39

Slide 39 text

…そして道具立てがある 伝統的 コスト予算 絶対的KPI 相対的KPI KPIがないとき 詳細・年次 挑戦レベル/ バーンレート -100 1003,4 xx xx xx xx xx 単位コスト 入力/出力 単位コスト 個別比較 最低ライン にのみ注目 戦略目標orア クションのみ “1四分位” “平均以上” “シンプルでコス ト重視の働き方” “ビデオ通話をよ り多く、出張を少 なく" 自律性と 柔軟性の 向上 強い価値観 と明確な方 向性がより 必要に あなたのビジネスに最適なものを選ぶ 実際の開発状況をモニタリングし、必要な場合のみ介入

Slide 40

Slide 40 text

さて、最後になります が、このようなことを 行うために私たちが 使っているプロセス、 つまりフレームワーク についてお話しましょ う。私たちはこれを 「Ambition to Action (野心から行動へ)」 と呼んでいます。

Slide 41

Slide 41 text

Ambition to Action - 目的とプロセス - 戦略の変換 - 野心から行動へ - 柔軟性の確保 - 行動と実行の余地 - 価値観とリーダーシップの活性化 戦略目標 KPI アクショ ンと予測 個人や チーム の目標 進捗をどうやって把 握するか? -戦略的なデリバ リーの指標となる - 5-10個の短期・ 長期目標 私たちはどこへ行 くのか - 成功はどのよう なものか? - 最も重要な戦略 的変化領域 - 中期的な展望 どうすればそこに到 達できるのか? - 具体的な行動と期 待される成果予測 - 明確な期限と責任 私やチームの貢献 とは? 私の業績目標 - デリバリー - 行動指針

Slide 42

Slide 42 text

これは、実は、これを保管してい るシステムのスクリーンショット です。先ほどのプロセスで、最初 の3つのステップを認識しました ね。そして、この右側にあるのが 人事プロセスです。ここにあるの は、スタトレの「行動への意欲」 を進化させたもので、最新版では ありませんが、どのようなものか を感じ取っていただけると思いま す。現在、組織内にはこのような プロセスが約1,400あります。

Slide 43

Slide 43 text

私たちはどこに向 かっているのか? 「戦略目標」 進捗をどうやって 測るのか? 「キー・パフォーマ ンス」 どうやって 到達する? 「アクション」 人と組織 安全・衛 生・環境 運用 市場 ファイナンス

Slide 44

Slide 44 text

このスライドを使って、私た ちが差別化を図ろうとしてい る他の2つの領域について説 明しましょう。1つ目は、ア ライメント(整合性)です。 どのようにすれば、戦略的な 整合性を保つことができるの でしょうか。なぜなら、目的 の一つは、戦略を翻訳するこ とだからです。

Slide 45

Slide 45 text

これを行う簡単な方法は、カ スケーディングと呼ばれるも のです。企業レベルに座って、 カスケードして、下に指示す る。KPI、KPIターゲット、 アクション。財務担当者は、 数学的な整合性が取れるので、 これを好みます。数字を足し 合わせれば、すべてが一致し、 「ああ、私たちはコントロー ルできている」となるのです。

Slide 46

Slide 46 text

翻訳するためには、透明性が必要です。 この野心から行動へ、一部の機密情報 を持つトップの例外を除き、すべての 情報は透明であり、全従業員に開かれ ています。非常に重要なことです。だ からといって、決して上からのカス ケードがないわけではありません。カ スケードが必要かつ正しい状況もあり ますが、それはルールではなく例外で あるべきです。そうであれば、より受 け入れられやすいとも言えます。

Slide 47

Slide 47 text

私たちはどこに向 かっているのか? 「戦略目標」 進捗をどうやって 測るのか? 「キー・パフォーマ ンス」 どうやって 到達する? 「アクション」 人と組織 安全・衛 生・環境 運用 市場 ファイナンス

Slide 48

Slide 48 text

戦略が変われば、目標を 変更することができます。 目的が変わればKPIを変 えることもできるし、単 にもっと良いKPIが見つ かれば変えることもでき る。また、KPIの目標が 意味を失った場合は、そ の目標を変更することも できます。

Slide 49

Slide 49 text

制御機構はあるのです が 非常にシンプルで す。私たちが言ってい るのは、大きなことを 変更したい場合は、1 つ上のレベルの承認を 求める必要があるとい うことです。ただし、 それはいつでもできる ことなのです。

Slide 50

Slide 50 text

最後に、先ほど触れた、全体 的な業績評価について。ホリ スティックというのは、2つ の意味があります。まず、先 ほど申し上げたように、「志 →行動」で定義されたビジネ スデリバリーだけを見るので はなく、行動、価値観、その 2つが50:50でカウントされ た全体も見るということです。

Slide 51

Slide 51 text

より広範なパフォーマンス言語 - 狭義の測定から全体的な評価へ 開発プラン 報酬 KPI結果のプレッシャーテスト - 戦略的目標に向けた成果? - KPI目標がどれだけ野心的か? - 前提条件を変更し、それがプラスに、 あるいはマイナスに マイナス効果か? - 合意されたアクションの実施、または、 必要に応じて是正措置を行ったか? - 提供された結果は持続可能か? 価値観の共有 - 毎日の観察 - 360°/180°/90°サーベイ - ピープルサーベイ

Slide 52

Slide 52 text

交通整理の例えに戻って、す べてを要約します。私たちが 行っていることはすべて、私 たちのプロセスをより自己調 整的なモード、よりダイナ ミックなモードへと移行させ ようとするものです。今、そ こにいるわけではありません が、この比喩に触発されて、 私たちはそれを目指していま す。

Slide 53

Slide 53 text

よりコスト意識を向上 - “コスト削減”ではなく よりイベント駆動 - カレンダー駆動ではなく より翻訳を重視 - カスケードではなく より相対的に - 絶対的なKPIではなく より高い透明性 - 秘密主義ではなく

Slide 54

Slide 54 text

これは単純化しようとする試 みですが、単純であることと 簡単であることは同じではあ りません。 物事をシンプルにするのは、 実はとても難しいことなので す。

Slide 55

Slide 55 text

最後に、入社して10年以上に なるCEOのヘルゲ・ルンドの 言葉を紹介したいと思います。 彼は素晴らしいCEO彼は、実 は私が最初に話したことに立 ち返っているのです。VUCA が多い後の世界、そして素晴 らしい人材が揃った組織。こ こにヘルゲ・ルンドがいます。 この言葉を見てください。以 上です。ありがとうございま した。

Slide 56

Slide 56 text

私たちは、激動と急速な変化に対応する のに非常に適した経営モデルを持ってい ます。このモデルは、脅威を回避し、 チャンスをつかむために、迅速に行動し、 優先順位をつけ直すことができるのです。 従来の予算制度の世界では、このような ことは非常に困難です。 私たちのAmbition to Actionコンセプ トの主要な原則の1つは、スタットオイ ルが成熟したプロフェッショナルで有能 な人材で構成されており、責任を負うこ とができ、またそれを望んでいるという ことです。 CEO ヘルゲ・ルンド

Slide 57

Slide 57 text

No content

Slide 58

Slide 58 text

https://twitter.com/kawaguti/status/1587984975193726977