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抽出や集計の依頼を受ける時に気を付けていること しんゆう@データ分析とインテリジェンス 2020/02/06 第2回 データアーキテクト(データ整備人)を”前向きに”考える会

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• 本日の資料は https://speakerdeck.com/shinu/maemuki-data-seibinin02 に公開済み。ブログ・Twitterからもリンクあり • 〇 SNSで話題にすること • × 写真撮影 資料・SNS・写真撮影などについて

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• 依頼を受けてデータの抽出や集計を我流で行ってきたが本 当にそれでいいのか以前から疑問 • 誰かと比較や議論をしたことがないので自分はこうやって いる、という話をまとめて発表してみて他の人からの指摘 やより良い方法を聞いてみたい • 同じ立場の人はもちろん、依頼をする側からみてどうした らもっとやりやすいかとかも知りたい • 書いていることは気を付けてはいるがきちんとできている とは言わない 前置き

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目次 • 自己紹介 • 依頼を受ける際の基本戦術 • 良い依頼をどうやって探るか • 解決策(案) • その他に注意していること • まとめ • 宣伝

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自己紹介

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• しんゆう( Twitter : @data_analyst_ ) • ブログ「データ分析とインテリジェンス」を書いてる人 https://analytics-and-intelligence.net/ • フリーランスでデータに関する仕事をあれこれ • 仕事でやりたいこと:意思決定のための情報分析をする人 • 仕事でやってること:データをうまく使えるようにする人 自己紹介

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依頼を受ける際の基本戦術

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• 依頼を受ける際の基本戦術 1.まずは依頼をきちんと聞く 2.納期をとにかく確認する 3.依頼もデータも鵜呑みにしない • まずはこの3つは何はともあれ守るようにしている 依頼を受ける際の基本戦術

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• 相手は何か知りたいから依頼をしているのだからともあれ きちんと話を聞くようにしている • 特にデータのことに詳しくない人が膨大な時間がかかるこ とを知らずに気軽に言ってきた時や、ごく簡単にできるこ とを依頼してきた場合でも邪険にしないよう注意している • 理由はこちらはデータで仕事をしているが依頼者の大半は そうではないから • まず話をきちんと聞いた上でこちらの事情も説明する、の 流れを守っていきたい 依頼をきちんと聞く

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• 必要な時に間に合わなければ意味をなさない • 何が知りたいかと合わせて希望納期を聞かないととできる ことを吟味したり他案件との調整ができない • 「なるはや」はそのままにせずざっくりとでもいつどんな 時に使いたいのかを聞く。なるべくだからと後回しにした ら必要な時が過ぎていた、ではいけない • 「あればうれしいがいつでも良い」は具体的な行動に繋が らないので聞くだけ聞いて放置で問題になることは経験上 まずないが、たまに棚卸して改めて必要かを聞く 納期をとにかく確認する

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• きちんと聞くのとそれをそのまま受け入れるのは別の話 • 依頼者のスキルが低いとあるべき依頼になっていないので 依頼に答えても追加変更が続いて終わらないか、最悪の場 合はやったことが全て無駄になる • つまり聞いたまま鵜呑みにして進めると関係者全員もれな く不幸になるので避けるべき 依頼もデータも鵜呑みにしない

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• 例えばとある友人の話 • 慣れない環境(会社・部署・プロジェクト・データなど) で慣れない相手からの依頼 • あいまいな依頼だがあまり知らない相手&自分が知らない ことも多いのできちんとヒアリングできず • データに慣れるのも兼ねてとりあえずざっくりやってみた らグタグタ&横から「それはもっと詳しくやっている」 • しかもプロジェクトは終わりかけで行動に結びつかない • 時間の無駄になったのは最初が悪かった 関係者全員漏れなく不幸な例

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良い依頼をどうやって探るか

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• 目的は依頼に答えることではなく、依頼者のやりたいこと を実現すること • 依頼を正しく出すのはやりたいことのある本人である依頼 者側の責任なのはたしかだが、自分の仕事を無駄にしない ためにも本当にしたいことを掴むことは重要 • 鵜呑みにしないでどうやって本当に必要なことを探り出す か 目的は何か

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• そのためにまず確かめるのがよさそうだと最近思っている のが、求められているのがデータか、分析か、提案なのか • 依頼する側とされる側で認識がずれていると後は何をどう しようがうまくいかなくなる • データは依頼者が分析するため、分析は意思決定の不確実 性を減らすための洞察、提案はどうするかの施策 • 提案はコンサルタントやマーケター、分析はアナリストの 話になるので今回はデータの話に絞る 最初に確かめること

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• 依頼者が自分で分析するためにあるデータが欲しいと依頼 をしてくる • ではその依頼は果たして本当に依頼者が分析するためのデ ータになっているのか • もしその依頼そのものが間違えていたら、依頼にどんなに 早く正確に答えても無駄になる • 本当に必要なデータと依頼として要求されるデータの違い が起きる原因は何か 依頼そのものが間違えていたら

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• 依頼者のフィルタを通して「こういうデータが欲しい」が 顕在化すると過不足が起きる • 本当はもっとできることがあるが知らないので思いつかな い、逆に今あるデータだけでできることしか考えない • 「やらなければいけないこと」と「単に興味がある」が混 ざる • 現実的なところに落とし込めない • データにより近い側でもよく起きる話なので、データに慣 れていない人はなおさらのこと 目的を果たせない依頼になる原因

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解決策(案)

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• 「どんなデータが欲しいのか」にそのまま答えるのではな く「いつまでに何が知りたいのか」を依頼を受ける側から 聞いて掘り下げて、現実的に「何がどれぐらいまでできる か」を最初に返す以外にないのでは • つまり依頼そのものは聞き流す、ぐらいの気持ちでいい 解決策(案)

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• 依頼されてからでは必要なデータが無いこともあるので企 画の段階から先に介入してデータが取れているか、取れな いならばどうするかに関わる方が望ましい • が、限界はあるのでどの課題にどこまで関わるかの優先順 位付けは必要 解決策(案)

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その他に注意していること

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• その他にも注意していることがいくつか • 納期に遅れそう、だめそうならはやめに連絡して対応を考 える。ここでもやはり「いつまでなら何ができるか」を提 示すると話が進みやすい • アウトプットは相手の好みに合わせる。集計結果だけ欲し い人、データも細かく見たい人、集計表だけもらえればあ とは自分でやる人と様々なのでどうしたいかも聞く その他に注意していること

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• 相手によってはこちらからの提案をしても聞かない人もい る。無理強いは無駄かつ不可能なのであきらめる。だから といって提案しないと話は進まないのでそこはやる • 後で「やっぱりこれも欲しい」があるのを見込んで期間、 地域など範囲は依頼された以上に取れるようにしておく。 工数が膨大に膨れ上がったり目的が明確な場合(例えば特 定のレポート用に数字が欲しい)は例外 その他に注意していること

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まとめ

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• 今まで考えて来たことを改めて整理してみたが、いかに早 い段階で介入するかが鍵となるという結論でまぁそうだよ ね、ぐらいの話に落ち着いた • が、それが理解できるのと実行するには大きな隔たりがあ って、今までも全然できていなくて失敗ばかり • 完璧を10とするなら多分まだ2とか3のレベルで、どう やったらもっと基礎を固めてうまくやれるかは引き続き追 い続けていこうと改めて思う まとめ

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宣伝

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• 第3回の開催決定 • 日程:3/3(火) • 場所:レコチョク様(渋谷) • 募集:2/7 20:00 募集開始予定 • Twitter枠・ブログ枠あり(先着順)、登壇者公募なし • 第4回はLT中心にやろうかなと思っている • 4月後半あたりで場所探し中 • LT発表者は公募予定。詳しくは近日中にお知らせ 次回&次々回 前向きデータ整備人

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• SQLに特化した「DI-SQL」を作った • https://sql.analytics-and-intelligence.net/ • データ分析のためのSQLについて文法の解説、練習問題と その回答、その他TIPS • 利用についての制限は設けない。企業・個人を問わず自由 に利用できるので自習にも社内研修にもどうぞ • こんなこと書いてほしいリクエストがあれば優先して書き ます DI-DQL

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• データ分析やその周辺にまつわる色々なイベントを開催中 • Compassで「データ分析とインテリジェンス」というグル ープがあるので興味があれば登録しておくと新しいイベン トの登録や募集開始時に連絡がいきます https://analytics-and-intelligence.connpass.com/ Compassグループ

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ご清聴ありがとうございました しんゆう@データ分析とインテリジェンス https://analytics-and-intelligence.net/ Twitter:@data_analyst_