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PM初心者が 「MyPM像」を確立するまでの ストーリー 吉岡 詩織

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本セッションについて 【主な対象】 PM初心者 PM育成者 PMに興味がある方 【テーマ】 「PMとして成長する」 【お話しすること】 前半は私の具体の体験談、 後半はそれを一歩抽象化したお話をします

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セッションを通じてどうなってほしいか 【PM初心者の方】 ・PMとしての成長戦略を考えてみようと思える ・PMとして成長することにワクワクしている 【PM育成者の方】 ・PM初心者の苦悩が理解できる ・成長を後押しするヒントがわかる 【これからPMになりたい方】 ・自分がPMになった時にぶつかる悩みが想像できる ・その上で、PMへのワクワクを感じられる

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まずは自己紹介

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自己紹介 コネヒト 吉岡 詩織(よしおか しおり) ママリアプリのプロダクトマネージャー コネヒトもPMも2年目🐥 前職:Webディレクター, 新規事業 ▼SNS、Blog twitter:@soracoco440 https://twitter.com/soracoco440 note:よしおかし・おり🍞 https://note.com/shiori440 ▼Like ダイビング、サイクリング、お酒、パン作り 会社でパン屋やりました(note見てね)

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コネヒトについて

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コネヒトのVISION ありとあらゆる価値観が見つめ直され、 それぞれに思い描く家族の姿はどんどん変わっている 家族の数だけ形があって、つくりたい未来がある 私たちコネヒトは「家族像」というテーマに向き合う会社です

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コネヒトの事業 「あなたの家族像が実現できる社会をつくる」 というVISIONに基づく中期的な目標として 子どもを望む家族像の多様性を実現するために日々取り組んでいます サービス | コネヒト株式会社

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ママリについて 家族に向き合うママの毎日は、新しい選択の連続。慌ただ しい日々の中で、正解のない選択をし続けることは容易な ことではありません 「ママの一歩を支える」をミッションに、悩みの「解消」 と「共感」を軸に、妊活中女性・プレママ・ママに寄り添 うコミュニティを運営しています 子どもを出産したママの3人に1人(※)が利用するアプリ に加え、Instagram、LINE、Twitter、facebookといった SNS、情報サイトを通じて、ママが日々の選択に自信を もって一歩を踏み出せるよう取り組んでいます ※「ママリ」で2019年内に出産予定と設定したユーザー数と、厚生労 働省発表「人口動態統計」の出生数から算出

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コネヒトの開発・PM体制

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開発チーム CPO PM PM PM ママリアプリ ママリWeb アフィリエイト PM 家族ノート 開発 デザイナー 開発 デザイナー 開発 デザイナー 開発 デザイナー

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開発チーム CPO PM PM PM ママリアプリ ママリWeb アフィリエイト PM 家族ノート 開発 デザイナー 開発 デザイナー 開発 デザイナー 開発 デザイナー わたし🐥

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本題

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「PMとして成長したい!」

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・・・・どうやって?

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PMとして成長する難しさ なんかすごくデキる世のPMたち (母数少ないので身近には少ない) めちゃくちゃ幅広く求められそう なスキルマップ 学びが多いが即実行に落とし込み づらい名著たち 参考: プロダクトマネジメントトライアングル 初心者PM🔰

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PMとして成長する難しさ なんかすごくデキる世のPMたち (母数少ないので身近には少ない) めちゃくちゃ幅広く求められそう なスキルマップ 学びが多いが即実行に落とし込み づらい名著たち 参考: プロダクトマネジメントトライアングル 初心者PM🔰

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そもそもPMという仕事の難しさ PMは、「正解のない問いに向き合う職種」 ●二律背反、トレードオフの中での意思決定 例えば、ユーザー体験と利益が一見二律背反する場合どうするか (特にtoCで主にBから収益を得ている場合など。ママリも該当) ●不確実性が高い中での意思決定 ユーザーは求めていることを言語化できない。 課題や解決策の妥当性は世の中に出してみて初めてわかる。 ※もちろん不確実性を低くすることは可能

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つまり、 「PMとして成長する」って なんだか難易度が高そうだ

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私の話

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ふわふわ頑張るぞ期 コネヒトにPMとして入社 最初はチームに2人目のPM 3ヶ月後、チームで1人のPMに なんかワクワク、頑張るぞ!

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自信喪失期 チーム前任のPMと比べて頼り甲斐ない自分… PM目線で意見くれて動いてくれる開発に甘える自分… 私なんかの意思決定で本当にいいのかな? 自分のパフォーマンス is 何…

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学ばなきゃ!成長しなきゃ! なんかすごくデキる世のPMたち (母数少ないので身近には少ない) めちゃくちゃ幅広く求められそう なスキルマップ 学びが多いが即実行に落とし込み づらい名著たち 参考: プロダクトマネジメントトライアングル わたし🔰

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やっぱりこうなる なんかすごくデキる世のPMたち (母数少ないので身近には少ない) めちゃくちゃ幅広く求められそう なスキルマップ 学びが多いが即実行に落とし込み づらい名著たち 参考: プロダクトマネジメントトライアングル わたし🔰

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皆さんもこんなふうに 悩んだことはないですか?

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ここで、転機となるとある2人からのことば

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ここで、転機となるとある2人からのことば 「前任者と比べる必要はない」 部長 (現CPO)

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ここで、転機となるとある2人からのことば 「前任者と比べる必要はない」 「甘えることを何でだめだと思うんですかね?」 部長 (現CPO) 開発者 (現VPoE)

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ここで、転機となるとある2人からのことば 部長 (現CPO) 開発者 (現VPoE) 「前任者と比べる必要はない」 「甘えることを何でだめだと思うんですかね?」 自分らしく&今の環境にあった形で行動しよう!

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行動指針のヒント 自分 性質・好き・得意 バックグラウンド 組織 開発者の特性 チームの形態 事業 事業の特性 フェーズ

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実際のアクションを3つPickUp ユーザーインタビュー芸人 ワークショップ芸人 可視化芸人

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①ユーザーインタビュー芸人 ・これまで接点がなかったアプリ離脱ユーザーのインタビュー開拓 ・デザイナーと連携し、インタビュー頻度UP ・(業務外)社内でのママさんランチ企画 なぜやったか 何をやったか 事業 自分 ユーザー体験の側面から課題と解決策の確度を高める必要性 前職の経験から、得意&好き

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①ユーザーインタビュー芸人 インタビュー設計・実施はデザイナーと二人三脚で🏃🏃 自らできるアクションはどんどん推進、 新規層を開拓したり頻度を増やして資産も蓄積されました ▼インタビュー結果はデータベース化して資産に 業務外ですが、個人的なママさん理解を深め るため、社内のママさんと積極的に接点を 持つようにしました

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①ユーザーインタビュー芸人 おまけ 参考までに、よかったらこの辺りの記事も読んでみてください💡 ▼アプリ離脱ユーザーインタビューの話 https://note.com/hn0920/n/n51d2d6624efe デザイナーが書いてくれた記事です! ▼リモートにおけるユーザーテストの話 https://note.com/shiori440/n/n2aeebe115a56 ちょっと今回のとは話が違うのですが、 普段どんなふうにユーザーリサーチについて試行錯誤しているかが表れています

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②ワークショップ芸人 ・ユーザーインタビューをもとにしたワークの設計 ・期末の数字コミットのための施策ブレストワークの実施 ・ワーク以外でも、日常的な意見の吸い上げ なぜやったか 何をやったか 組織 自分 WHYにもコミットし、意見・アイデアをどんどん上げてくれる組織 コミュニケーションや巻き込みが得意領域

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②ワークショップ芸人 ワークはできるだけ変化を加え、 みんなが常に楽しく新鮮な気持ちで取り組めるように工夫 メンバーの意見やアイデアをどのように拾い上げるかに フォーカスをあてたことで、私の視点もぐっと広がった 広がった例: 💭こういう施策なら既存の仕組みを使って  ライトにできるかも? 💭この施策は(私は想定していなかった)  こういう層に刺さるかも? 💭これを検証したいのなら、  最初はこういう施策から始めてみたら最短で  検証できると思うけどどうだろう? などなど

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③可視化芸人 ・とにかくMiroを活用!(周りからはMiro芸人と言われています) ・考えているやりたいことについて、できるだけ図にしていく なぜやったか 何をやったか 自分 (強) 自分 (弱) 絵にする・構造化するのが比較的得意 開発理解が弱いため、会話の中で認識齟齬が起こる可能性が高い

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③可視化(Miro) 芸人 施策を頭出しして議論するとき、まずユーザーストーリー をMiroに書き出し、そこに懸念点や考慮漏れをみんなで記 載していく 進行中の施策について相談する際もできるだけ可 視化して話し合う

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こんなふうに行動しているうちに、 自分らしいPMスタイル=「MyPM像」が 確立されていることに気づいた!

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吉岡詩織のMyPM像 ・とにかく行動&発信してみることで、応援されるように ・チームの声を積極的に吸い上げ、議論しやすい状況を作ることで  さらに声が上がるチームに 「愛され」なんて言語化するのは本当はとても恥ずかしいです・・・ でも言語化することでいいことがあるので、あえて公言しています。 愛され型PM ※全然関係ないのですが会社で誕生日お祝い してもらった写真です

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MyPM像を確立するといいこと ①自分スタイルで コトが進めやすくなる ②自分の成長戦略が 見えてくる ③不足部分を 誰かと補いあえる 変に誰かと比較して凹んだりその人を真似るばかりではなく 「私の場合はこう進めると良さそうだ」という視点になれる 反対に弱みも見えてくる 私の場合、一緒に働くメンバーの声にフォーカスがあたりすぎることがあるので 「即座に決め切る力」が求められる時に決断する力が必要 とはいえ、完璧な人はいないので、チームとしてどう補っていくかを考えるとgood 新たにPMを採用する時の観点にもなるかも

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私の話を抽象化する

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吉岡流PMモデル プロダクトの成功を願うマインド ユーザーを幸せにしたい気持ち Mind Knowledge ビジネス: 顧客・市場・製品への理解 ものづくり: 開発・デザインの理解 Technical Skill 意思決定・推進力 課題定義 Empirical Skill ないと失格 学ぼう 経験しよう 仕様策定・データ分析 ファシリテーションなど

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吉岡流PMモデル プロダクトの成功を願うマインド ユーザーを幸せにしたい気持ち Mind Knowledge ビジネス: 顧客・市場・製品への理解 ものづくり: 開発・デザインの理解 Technical Skill 意思決定・推進力 課題定義 Empirical Skill ないと失格 学ぼう 経験しよう 仕様策定・データ分析 ファシリテーションなど ・得意不得意や個性が表れやすい ・経験者との差が出やすい ・ここで評価される(めちゃ大事なので) (ちなみに、昨年Retty野口さんのセッションで紹介されていた 5つのPMスキルがここに当てはまりそうだと思っています)

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吉岡流PMモデル プロダクトの成功を願うマインド ユーザーを幸せにしたい気持ち Mind Knowledge ビジネス: 顧客・市場・製品への理解 ものづくり: 開発・デザインの理解 Technical Skill 意思決定・推進力 課題定義 Empirical Skill ないと失格 学ぼう 経験しよう 仕様策定・データ分析 ファシリテーションなど Character その人がその環境で、最も パフォーマンスを発揮できる在り方 相互作用

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吉岡流PMモデル プロダクトの成功を願うマインド ユーザーを幸せにしたい気持ち Mind Knowledge ビジネス: 顧客・市場・製品への理解 ものづくり: 開発・デザインの理解 Technical Skill 意思決定・推進力 課題定義 Empirical Skill ないと失格 学ぼう 経験しよう 仕様策定・データ分析 ファシリテーションなど その人がその環境で、最も パフォーマンスを発揮できる在り方 相互作用 MyPM像 いきなり完璧を目指すのは難しいので どの領域から得意にしていけるかを 自分(や環境)の特性から見つけていく Character

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MyPM像を考えるヒント 自分 性質・好き・得意 バックグラウンド 組織 開発者の特性 チームの形態 事業 事業の特性 フェーズ 第三者からのフィードバック その上でアクションを起こす🏃 フィードバックをもらうための 日頃の自己開示 ※フィードバックは批判ではなくギフトです 対話機会 ポエム発信

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MyPM像を考えるヒント 自分 性質・好き・得意 バックグラウンド 組織 開発者の特性 チームの形態 事業 事業の特性 フェーズ 第三者からのフィードバック その上でアクションを起こす🏃 フィードバックをもらうための 日頃の自己開示 ※フィードバックは批判ではなくギフトです 対話機会 ポエム発信 アクションによって またフィードバックがもらえる

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最後に、心得的な話

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今回のアクション過程で得られたもの ユーザー理解 開発理解

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今回のアクション過程で得られたもの ユーザー理解 信頼 成果 開発理解

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PMの信頼 PMのベースは『信頼』 信頼してくれるメンバーがいて、良いプロダクトを創ることができる。 ▼信頼をどう得るのか? ・成果だけでなく、行動でも ・思考プロセスの見える化、自己開示 ・メンバーとの対話、Slackのつぶやきにも敏感に

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PMの成果 目標数字の達成だけが『成果』ではない(目標へのコミットは大前提) PMは正解のない問いに向き合う職種。 仮説を持って行動し、何か学びを得ることができれば、 例え目標に達しなくてもそれもまた大きな成果 ▼学びをどう生かすのか? ・仮説や得られた結果を施策ごとにドキュメント化 ・自分だけに閉じず積極的に全社やチームに展開 (チームの朝会やスプリントレビューの時間も活用)

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初心者と育成者に伝えたいこと

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PM初心者に伝えたいこと 💡MyPM像を描いてみると、今後の成長のヒントが得られるかもしれません 💡そのためにぜひこんなことにトライしてみてください  ①自分と組織と事業の特性を踏まえてみること  ②アクションを重ねてみること(私のアクション例も参考にしてみてください)  ③積極的に自己開示すること 💡PMは信頼がベースです  行動と成果(学びも含む成果)で語っていきましょう!

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PM育成者にお願いしたいこと 💡是非「あなたはこんなPMだよね」と言語化してあげてください  キャッチーなキーワードだと心に刺さりやすいです (私の「愛され」は現上長から授かりました💌) 💡積極的に自己開示させてみてください  上長に閉じず、関わるいろんな人に発信させてみてください 💡学びも十分な成果です  必ずしも数字的成果に繋がらなくても、「学びを得られたか」を  評価してあげてください

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仲間を募集しています💌 コネヒトではPM(エンジニア・デザイナーも)募集中! 新しい領域にチャレンジするコネヒトに興味がある方、 ぜひお気軽にSNS等でご連絡ください☺ 私のtwitter:@soracoco440