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チームで盛り上げる ファシリテーション @開発PM勉強会vol.13 株式会社グロービス Globis Digital Platform CPO/PM 久津佑介

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2 自己紹介 久津 佑介 / Yusuke Hisatsu 株式会社グロービス Globis Digital Platform 学習サービス事業部 CPO 兼 法人開発チーム PM @Nunerm プロダクトマネージャーカンファレンス実行委員会もやってます(今年は11/2開催です)

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3 今日話したいこと フィードバックが出てこない スプリントレビューを改善するために チームでファシリテーション改革に取り組んだ話

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4 当時の状況 プロジェクト ● 法人向けプロダクトの大規模な機能のリニューアル ● 少しずつリリースするのではなく、まとめてリリースする ● リリースは半年以上先の予定 ● プロダクトの特性上、カスタマーサクセスやセールスとの連携が重要

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5 当時の状況 チーム ● スクラム開発で、スプリントレビューは週1回 ● 当時は事業チームと開発チームの間に少し壁があり、同じ価値基準を持てて いない(≒根拠となるデータの出どころが違う)

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6 当時のスプリントレビューの様子 スプリントレビューを始めます! 今回の機能の目的は○○で、以前の機能との差分は△△です! エンジニアよりデモをお見せしますので、フィードバックをください! ・・・ (デモで機能を淡々と説明…) ありがとうございます では、感想でも質問いいのでフィードバックいただけますと! では以上としますー

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7 これがしばらく続いた結果… ● スプリントレビューでフィードバックが得られない ● 後から質問や指摘が来て手戻りが発生する ● 一度説明したことを忘れられ、何度も説明する手間がかかる ● 開発チームのパフォーマンスとモチベーションが低下していく ● だんだん参加者が減っていく ● 「スプリントレビューに間に合わなくてもいっか」となり形骸化する

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8 なぜこうなっていたのか? ● 「ちゃんとしたことを言わないといけない」雰囲気(心理的ハードル) ○ 進行が形式的すぎる ○ 事業チームと開発チームの前提情報が異なるので「自分が知らないだけ かも」と思い、気軽に意見や疑問を言えない ● 自分ごとにならない(無関心) ○ リリースが半年も先なので緊迫感がない ○ 「また後で言えばいいか」と思う ● 面白くない(ネガティブ) ○ 淡々とした説明を聞くだけのイベント ○ 内職しがち

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9 チームの振り返りで改善議論

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10 変えたこと1:「気軽に意見を言える」雰囲気作り ● ミーティング内の発言者の母数を増やす ○ 総合司会形式を止め、開発チームメンバー全員で説明する ○ 「では次は〇〇さんからイケてる機能の説明です!」とバトンを回す ○ 説明中もツッコミやガヤをガンガン言っていく ● どんなフィードバックもありがたいと繰り返し伝える ○ 冒頭で「どんなフィードバックでも大丈夫です!」と強調する ○ フィードバックが出たらZoomチャットで「ありがとうございます!」「いい 指摘!」「ガーサス」と全員で書き込みまくる ○ 仮に前提がずれてるフィードバックが出たら、別途前提を合わせる機会を設 ける(その場では「あ、前提がそもそも違ってて…」とは言わない) ● 意見を出してほしい人を名指しする ○ 「〇〇さん、ここ大事だから聞いておいてね」と言っておく ○ リアルでは体の向きでなんとなく伝わるが、オンラインでは言わないと伝わ らない

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11 変えたこと1:「気軽に意見を言える」雰囲気作り

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12 変えたこと1:「気軽に意見を言える」雰囲気作り ● 余談:うちのスクラムマスターの「場を凍らせる」特殊能力 (アイスブレイク中…) あ、○○さんのバーチャル背景かわいいねー あ、ほんとだー いいですねーそれ(ワイワイ) ま、私の方がかわいいけどね!(唐突) (シーン) あ、凍った?HAHAHA(爆笑) はい、ではスプリントレビュー始めまーす これと比べれば もう何を言っても大丈夫 みたいな雰囲気ができる …?

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13 変えたこと1:「気軽に意見を言える」雰囲気作り

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14 変えたこと2:参加型スプリントレビュー ● 参加者に機能を触ってもらう ○ ブレイクアウトルームで少人数に ○ 新機能に関するお題を出す ○ 1ルームごとに1人以上開発メン バーを入れ、気軽に疑問に答えられ るようにする ● (半ば強制的に)自分ごとになる ● 大勢の前では言いづらいことも言いやす くなる

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15 変えたこと3:お祭り感 ● 参加してみたくなるイベント感 ○ 告知を派手にする ○ 「ここに来ると何かいいことを知ることができる感」 ○ 「単純に面白そう感」

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16 変えたこと3:お祭り感 ● Zoomチャットでの全力のガヤ これきっかけで議論が始 まることもある

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17 どうなったか? ● フィードバックの数は3倍以上に ○ 漏れていた観点などをリリース前に検知できるようになった ○ 開発チームのモチベーションもアップ ○ 後出し質問や手戻りも減少傾向になった ● プロトタイプでのレビューもできるように ○ ラフな仮説の状態での壁打ちも可能になった ● 参加者の数が自然と増えた ○ 噂を聞きつけた他チームの見学者も来るようになった ● PMのやることがなくなった ○ ガヤのしすぎで、最近スルーされるように…(´・ω・`) やることなくて遊び出すPM↓

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18 まとめ ● ファシリテーションは必ずしも1人でやる必要はなく、 チーム全員で良い場を作ることもできるはず ● ファシリテーションに課題を感じたら、まず振り返りで 話題に出してみよう ● そして場が盛り上がらない原因を突き止め、一つずつ解 決していこう

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