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© 2023 Ateam Inc. Hyperdrive試してみた🛸 Cloudflare Meetup Nagoya #3

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© 2023 Ateam Inc. ⾃⼰紹介 Who am I ? Name: Aiji Uejima X(旧Twitter): aiji42_dev Github: aiji42 株式会社エイチームライフデザイン技術開発室所属 リードエンジニア 最近興味があるのはエッジランタイム。 毎⽇プライベートでGithubに草⽣やしながら頑張ってます! 2

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© 2023 Ateam Inc. 🚧 注意 3 本⽇発表する内容は 2023-10-06 時点の情報です。 現在の Hyperdrive のステータスはオープンベータです。 よって、仕様が変更される可能性があります。

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© 2023 Ateam Inc. Birthday Weekでの発表 4 https://blog.cloudflare.com/ja-jp/hyperdrive-making-regional-databases-feel-distributed-ja-jp/ 先⽉末(2023年9⽉)のBirthday WeekにてブログでHyperdriveなるものが発表されました。

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveとは 6 https://blog.cloudflare.com/ja-jp/hyperdrive-making-regional-databases-feel-distributed-ja-jp/ Hyperdriveは当社のグローバルネットワークを使用して、レガシーなクラ ウドプロバイダーであろうとお気に入りのサーバーレスデータベースプロ バイダーであろうと、既存のデータベースへのクエリーを高速化し、新しい データベース接続を繰り返し設定することで発生する遅延を劇的に短縮 し、データベースに対して最も一般的な読取りクエリーをキャッシュしま す。 端的に⾔うとWorkerとDBの接続を⾼速化するものらしい

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© 2023 Ateam Inc. WorkerからTCPでDBと接続する上での課題 7 ACK SYN-ACK SYN ClientHello ServerHello Certificate ServerHelloDone ClientKeyExchange ChangeCipherSpec Finished ChangeCipherSpec Finished ‧ ‧ ‧ 先述のブログによれば、WorkerとDBのコネ クション確⽴において TCP + TLS + 認証のた めに最低7往復の通信が⾛る(らしい) ※TCPで1往復、TLSで2往復、残りの4往復は具体的に何な のかわからない(詳しい⼈教えて下さい) 例えば北⽶(オレゴン)にDBがあり、名古屋から 接続すると最寄り(東京or⼤阪)のWorkerが割り 当てられる。 東京‧オレゴン間で1往復に100~300msかかる とすると、コネクションの確⽴に1~2sは要する Workerが⽴ち上がるたびにこのオーバヘッドが 必要になる SQL Query SQL Execute Result + 4? (Auth)

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© 2023 Ateam Inc. この問題を解決するためのHyperdrive Workerに近い位置で寿命が⻑めのリソース (Hyperdrive)を⽤意しておき、先にDBとのコ ネクションを確⽴しておく。 WorkerはHyperdriveとコネクトするが、 物理的に距離が近いのでDBとダイレクトにコ ネクトするよりも速い。 加えてHyperdriveはクエリキャッシュの機能も 備えている。 https://blog.cloudflare.com/ja-jp/hyperdrive-making-regional-databases-feel-distributed-ja-jp/

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveがオーバヘッドを低減するイメージ 9 ‧ ‧ ‧ ‧ ‧ pre connect Hyperdriveなし Hyperdriveあり

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© 2023 Ateam Inc. 実際にCloudflareが⽤意したデモサイト 10 https://hyperdrive-demo.pages.dev/

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© 2023 Ateam Inc. 試しに使って計測してみた 11 https://zenn.dev/aiji42/scraps/62411e4b0daaed 時間の都合上駆け⾜でいきますので、 コードに関して気になる⽅は私のZennのスクラップを参照してください。

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveの⽤意 12 wrangler hyperdrive create --connection-string="postgres://…" `wrangler hyperdrive create`コマンドで任意のDBをHyperdriveに登録 Webのコンソールからは登録‧確認等はできない Postgresのみ対応(MySQLは年内に対応されるとのこと) 登録後は `wrangler hyperdrive list` で確認できる

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© 2023 Ateam Inc. wrangler.tomlにBindingsとして追加 13 `hyperdrive create`(もしくは`hyperdrive list`)実⾏時に表⽰されたidを wrangler.tomlに記載すれば即利⽤可能になる。

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© 2023 Ateam Inc. Workerから利⽤する 14 `env.HYPERDRIVE`を使ってSQLクライアントを⽣成 $ wrangler dev ‒remote で⽴ち上げれば利⽤可能になる

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© 2023 Ateam Inc. 計測を開始 15 データベースは Neon オハイオリージョン 1リクエスト中で同⼀のSELECTを複数回実⾏し、クエリが解決される時間を計測 計測ケース 1. HyperdriveなしTCP接続 2. Hyperdriveあり+クエリキャッシュなし 3. Hyperdriveあり+クエリキャッシュあり

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© 2023 Ateam Inc. 計測結果 16

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© 2023 Ateam Inc. 計測結果 17 Hyperdriveなしでは初期コネクションのオーバヘッドが著しく⼤きく Hyperdriveによってそれが緩和されていることがわかる

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© 2023 Ateam Inc. 計測結果 18 クエリキャッシュがヒットしている状態であれば、かなりパフォーマンスが改善 されている

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© 2023 Ateam Inc. 計測結果 19 Hyperdriveありの⽅が、1クエリごとの処理時間は40~50ms増加している

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveを経由することによるレイテンシ Hyperdriveを経由するラウンドトリップ分の レイテンシが計上される

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© 2023 Ateam Inc. 実測から⾒えてきたHyperdrive利⽤の勘所 21 - 1,2回しかクエリを発⾏しないのであればHyperdriveを利⽤した⽅が速い - 初回コネクションオーバヘッドの低減効果が⼤きい - クエリを直列に複数回発⾏するケースでは逆転する可能性がある - Hyperdriveを経由する分のレイテンシが発⽣するため - コネクション確⽴のオーバヘッド vs 各クエリのレイテンシ累計 - クエリキャッシュの効果は絶⼤ - 何をキーにキャッシュしているのか、TTLや破棄される条件などは、情報が明 かされていないので注意が必要 - `$ wrangler hyperdrive update`でQCはオフにできる(デフォルトはオン)

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© 2023 Ateam Inc. 22 < でもよく考えたら北⽶にDB置くケースは⾃分にはなかったわ...

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© 2023 Ateam Inc. 国内で完結する構成で再計測してみる 23 データベースは Supabase バージニアリージョンと東京リージョンを⽤意 (Neonはアジアはシンガポールにしかリージョンがないので、⽐較しやすいようにSupabaseに変更) 1リクエスト中で同⼀のSELECTを複数回実⾏し、クエリが解決される時間を計測 計測ケース 1. HyperdriveなしTCP接続 2. Hyperdriveあり+クエリキャッシュなし (クエリキャッシュありは省略)

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© 2023 Ateam Inc. 再計測 24 バージニア 東京

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© 2023 Ateam Inc. 再計測 25 バージニア 東京 物理距離がパフォーマンスに与える影響が⽀配的であることがわかる

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© 2023 Ateam Inc. 再計測 26 バージニア 東京 バージニアほどの差は無いが、近距離でも初期コネクションのオーバヘッド低減 効果は⼀定ある(距離が短いとはいえ7往復もしていればこのくらいの差は出る)

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© 2023 Ateam Inc. 再計測 27 バージニア 東京 Hyperdrive経由分のレイテンシは若⼲あるが3ms程度なら無視できるかも

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© 2023 Ateam Inc. 改めて利⽤における勘所 28 - DBのロケーションに関わらず、とりあえずHyperdriveは利⽤すると良さそう - 初期コネクションオーバヘッドの低減のため - 各クエリに上乗せされるレイテンシは近距離であれば数ms - 遠距離であっても、1クエリで解決させるとか、Promiseで⾮同期に処理させる など、⼯夫次第でこのレイテンシは改善できる - クエリキャッシュは効果が期待できるが、キャッシュの仕様が明かされていないの で、事故を避けるため⼀旦オフで良いと思う ※あくまで⾃⾝のユースケースで評価した個⼈的⾒解です

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© 2023 Ateam Inc. 29 < でもHyperdriveなくても国内完結なら⼗分速くない? < まあ確かに... (てか、この狭い国⼟に複数リージョンあるって⽇本すげーな)

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveの利⽤を後押しする話(料⾦) 30 https://developers.cloudflare.com/hyperdrive/platform/pricing/ ベータ期間中は有料アカウントなら誰でも使⽤可能 コネクションプーリングに関しては永続無料、クエリキャッシュは有料化予定

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveの利⽤を後押しする話(コネクションプール) 31 そもそもDBとWorkerが1対1なんてことは稀

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveの利⽤を後押しする話(コネクションプール) 32 Workerはスケールし、その分だけコネクションが発⽣するため、 コネクションプールがないとリソースが枯渇して新たにコネクションを確⽴できなくなる ❌ ❌

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveの利⽤を後押しする話(コネクションプール) 33 Supabase などの最近のDBaaSや、Aurora Serverlessなどはサーバレスから接続 されることが前提にあるので、プーリングを持っているサービスも増えている https://supabase.com/blog/supabase-pgbouncer

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© 2023 Ateam Inc. Hyperdriveの利⽤を後押しする話(コネクションプール) 34 プーリングを持たないDBを利⽤したいときには、Hyperdriveを使⽤して枯渇を 防⽌したほうが良い(無料だし) region A region B

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© 2023 Ateam Inc. 改めて利⽤における勘所(再掲) 35 - DBのロケーションに関わらず、とりあえずHyperdriveは利⽤すると良さそう - 初期コネクションオーバヘッドの低減のため - 各クエリに上乗せされるレイテンシは近距離であれば数ms(誤差程度) - 遠距離であっても、1クエリで解決させるとか、Promiseで⾮同期に処理させる など、⼯夫次第でこのレイテンシは改善できる - コネクションプールとしての利⽤もあり(DB側に機能がないなら) - 無料だし - クエリキャッシュは効果が期待できるが、キャッシュの仕様が明かされていないの で、事故を避けるため⼀旦オフで良いと思う - こちらは将来的に有料化予定 ※あくまで⾃⾝のユースケースで評価した個⼈的⾒解です

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© 2023 Ateam Inc. 36 ご清聴ありがとうございました󰢛