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Data, Design 
 and Government
 2023/10/18

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2 1. はじめに ー Introduction

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3 Hikaru Kashida 早稲⽥⼤学理⼯学研究科を修了後、外資系戦略コンサルティング会社やデータ分析 専⾨会社などを経て、株式会社メルカリに参画。上場前後の成⻑戦略やプロダクト 改善をデータ分析チームの責任者として⽀える。2022年よりデジタル庁。 2022 ‒ 現在:⽇本政府デジタル庁 - Head of Fact & Data 2016 ‒ 2020:株式会社メルカリ - Head of Data Analyst 2008 ‒ 2016:外資戦略コンサル / データ分析専⾨会社 など Arata Shimizu 東京都⽴⼤学修⼠課程中にデジタル福祉機器のスタートアップを経験。卒業後、⼤ ⼿IT企業やDXコンサルティング会社で新規事業の企画やデザインに従事。Parsons DESIS Labで客員研究員を務め、NPO法⼈PolicyGarageの理事として活動中。 2022 ‒ 現在:⽇本政府デジタル庁 - Product Designer 2021 ‒ 現在:NPO法⼈PolicyGarage - Board Member 2014 ‒ 2023:デジタル福祉機器スタートアップ/⼤⼿IT企業 / DXコンサル / ⼤学など 1. はじめに

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4 デジタル⼤⾂ デジタル監 デジタル審議官 Fact & Data Unit Service Design Unit CPO CTO CA ‧‧‧ Unit Unit Unit Unit Unit ⺠間専⾨⼈材 Kashida Shimizu 組織戦略G 国⺠向け サービスG 共通機能G 省庁G Unit Unit 1. はじめに

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⽬次 1. はじめに 2. データと⾏政
 3. 第⼀歩としてのダッシュボード 4. デザインと⾏政 5. ダッシュボードのデザインと開発 6. 今後の展開 5 3 6 17 30 33 44

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6 2. データと⾏政 ー Data and Government

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7 2. データと⾏政 1 2 3 2.1 データについてのPrinciple(原則) データは戦略と実⾏の⼀致をはかるもの データ中⼼ではなくヒト中⼼で考える データでできることのレベル感を意識する

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8 1 データは戦略と実⾏の⼀致をはかるもの 参考: 戦略と実行をつなぐデータ (Kashida, 2023 Speakerdeckより) Q:なぜこの考え⽅が必要か? A:事業や政策の最⼤の課題は「戦略が正しく実⾏されないこと」、そして「ズレを補正できずに間違った⽅向へ進んでしまうこと」だと考えるから。 ⼀致を図る ⼀致を測る データ(数値)を元に 戦略が実⾏に⼀致することを図る データ(数値)を元に 実⾏が戦略に⼀致していることを測る 戦略(理想) 実⾏(現実) データ (数値) 2. データと⾏政

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9 2 Data-DrivenではなくData-Informed Q:なぜこの考え⽅が必要か? A:データは所詮、最終的にはヒトが判断するための材料のひとつ。⼈間がうまく咀嚼できる形にしないと価値が出ない。 データ主体 ヒト主体 参考: Data-Informed Decision Making(wikipedia) Data-Driven Data-Informed データ データ 規制 戦略 潮流 組織 etc.. 声 意思決定 意思決定 2. データと⾏政

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10 現状の把握 分解と差異の把握 原因の把握 ● 現在の売上合計がわかる ● 過去からの売上推移がわかる ● 数値を分解し、どのセグメントで 売上が⼤きく変化したのかがわかる ● なぜ売上が変化したかの要因がわかる ● 要因が変化に与えた影響度がわかる ● ある施策(介⼊)を⾏ったときに、 ● 売上にどのような影響を及すかがわかる 効果的な介⼊の⽅法が特定される 3 データでできることのレベル感を意識する Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 対応⽅法の把握 (介⼊効果) 関係者の認識の⼀致 状況の透明性の確保 課題および注力点の明確化 責任の所在の明⽰ 具体的な施策の⽴案 説明⼒の向上 再現性のある施策の実施 投資等への説明責任の担保 Q:なぜこの考え⽅が必要か? A:上位レベルを⾏うのは難易度が⾼い。状況にあったレベルから着実に積み上げないとデータ活⽤は失敗する。 2. データと⾏政

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11 2.2 政府におけるデータ活⽤(EBPM) ● 政府とEBPM(Evidence Based Policy Making) ● 政府の活動の難しさ ● 我々は何から始めるべきなのか 2. データと⾏政

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12 デジタル社会の実現に向けた重点計画 (2023.6.9閣議決定)*1 *1 https://www.digital.go.jp/policies/priority-policy-program(デジタル庁 HP) 政府は “EBPM” を推進していく 誰⼀⼈取り残されないデジタル社会の実現に向けた上記 の各取組の実効性を確保するため、デジタル化による利 便性向上や利活⽤の実態等をできる限り可視化するとと もに、EBPM(Evidence Based Policy Making)の考 え⽅に基づき定量的な費⽤対効果の測定⽅法等を検討 し、適時適切に不断の⾒直しを⾏う。 2. データと⾏政

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出典 EBPMに関する定義 内閣府 *1 EBPM(証拠に基づく政策立案)とは、政策の企画をその場限りのエ ピソードに頼るのではなく、 政策目的を明確化したうえで合理的根拠 (エビデンス)に基づくものとすること です。 経済産業研究所 *2 個々の政策に実質的な 効果があるかどうかを可能な限り厳密に検証 して、実質的な効果があるという証拠があるものを優先的に実施しよ うとする態度 厚生労働省 *3 (EBPMでは)以下の3つが明示されていることが重要 ① 政策立案の前提となる事実認識 ② 立案された政策とその効果を結びつけるロジック ③ 政策のコストと効果の関係 *1 内閣府 EBPMの概要(内閣府HP) *2 RIETI EBPMとはなにか(独立行政法人経済産業研究所 HP) *3 厚生労働省 EBPMの取組みの概要 (厚生労働省) Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.4 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.1 「EBPM」の扱う範囲は解釈に幅がある 13 2. データと⾏政

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活動 Activities 結果 Output 成果 Outcome 社会的な影響 Impact 実際のアクションと求められる効果に常に距離がある (例) デジタル環境の整備 ・マイナンバーカードを社会に普及させる ・デジタル手続きができる場所を増やす ・ICT教育を推進する (例) デジタルの活用 ・オンライン申請が増える ・ICT教育を取り入れる学校が増える (例) ポジティブな効果 ・手続きに使う手間の短縮 ・教育の質の向上/ 教員の時間の使い方の変化 14 活動 Activities 結果 Output 成果 Outcome 社会的な影響 Impact ⾏政が主に介⼊する範囲 最終的に期待されること Q:なぜこの理解が必要か? A:この構図が政策運営の難しさの⼀部の要因となっている。この構造を踏まえ、データの価値を適応していく領域を整理する必要がある。 2. データと⾏政

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活動 Activities 結果 Output 成果 Outcome 社会的な影響 Impact データによって、政策運営に伴う難しさを解決しうる 15 難しい点 ① 時間軸と範囲の⼤きさ 1 難しい点 ① 因果関係の遠さ 2 難しい点 ① 効果を問われる 3    前提を整えるだけで長い時間がかかる    本当に良い影響を起こすかが明示的でない 進捗状況を正しくモニタリング・開示 (解決タイプ1) 因果の検証・証明 (解決タイプ2)    効果は活動の費用に対して妥当だったのか? 経済効果などの妥当な効果数値に換算 (解決タイプ3) 1 2 3 ⾏政のプロジェクトの難しい点 データの⼒による解決の⽅法(3つのタイプ) 2. データと⾏政

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? 16 という状況の中で.... 我々は何から始めるべきか 2. データと⾏政

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17 3. 第⼀歩としてのダッシュボード ー Dashboards as a first step

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18 3. 第⼀歩としてのダッシュボード マイナンバーカードの普及に関するダッシュボード マイナンバーカードの利活⽤に関するダッシュボード ⾃治体での⼦育て‧介護関係の26⼿続の オンライン化に関するダッシュボード アナログ規制⾒直しに関するダッシュボード 政策データダッシュボードプロジェクト 2022-

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19 1 2 3 データについてのPrinciple(原則) データは戦略と実⾏の⼀致をはかるもの データ中⼼ではなくヒト中⼼で考える データでできることのレベル感を意識する 再 掲 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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20 あえて、最もベースラインとなるところから始めることとした。 まず最初は⾼度でなくとも、シンプルなデータで良いのでまずは始めて⾒ること(原則❸) データによって、政府の取組が関係者の誰からでもわかりやすい形で伝わること(原則❷) 状況が可視化され、計画(戦略)が正しく実⾏‧進捗しているのかを、みんなが知れること(原則❶) 基礎的だが、これまでの政府が必ずしも徹底できていなかったことをやる。 政策ダッシュボードのプロジェクトの構想 政策の進捗をわかりやすい形でモニタリングできる データダッシュボードを作り、誰でも⾒れるように公開することとした。 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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21 Gov.uk climate change イギリス‧GOV.UK Singapore Department of Statistics シンガポール‧通商産業省 GSA Data to Decisions: D2D アメリカ合衆国‧⽶連邦政府⼀般調達局 英国気候変動統計ポータルは、気候変動に関わる 6つの指標を公開しています。政策⽴案者や市⺠ は、英国の気候変動、温室効果ガス排出量、排出 量と国際貿易の関係について知ることができます シンガポール通商産業省は、データの提供や可視 化など、意思決定を⽀援する統計サービスを提供 しています。公的機関、⼀般市⺠などの幅広い関 係者によって、様々な⽬的のための重要な情報と して使⽤されています。 ⽶連邦政府⼀般調達局は、政府機関職員がデータ に基づく意思決定をするため、連邦政府のオープ ンデータ、コロナ関連、不動産登記関連等の幅広 いデータと、分析‧活⽤のために必要な機能を提 供しています。 参考:Singapore Department of Statistics‧GSA Data to Decisions: D2D‧Gov.uk climate change 各政府も政策のデータによる⾒える化を推進 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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Principleに沿って考える(最初の着⼿領域の選定) 22 活動 Activities 結果 Output 成果 Outcome 成果を出すための前提を整える領域に注⼒ 状況を見える化し、愚直に進捗をきちんと追いかけていくことが重要 サービスを受けられる 対象者を増やす 例)マイナンバーカードの交付数 利用シーンを増やす 例)自治体のオンライン手続き 使いやすさ 前提となる条件(法令・規制) 例)デジタル化を阻害するアナログ規制 *1 サービスの 利用が増える 例)マイナンバーカードを 用いた各種の行政手続きなど *1 アナログ規制見直しの取り組み (デジタル庁 HP) 実際の 社会インパクト 最初に注⼒する領域 principle❸ レベル感を意識する 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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23 フォーマットの課題 (Excel / PDFでの公開) 更新性 情報設計 指標設計の課題 直感的に伝わるデザイン principle❷ ヒト中⼼で考える これまでの政府 政策ダッシュボードの設計思想 参考: 自治体での子育て・介護関係の 26手続のオンライン化取組状況に関するダッシュボード (デジタル庁 HP) Principleに沿って考える(設計の中⼼思想) 現状の進捗と課題をわかりやすく principle❶ 戦略と実⾏の⼀致をはかる 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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24 2022/12 2022/8 2023/3 2023/9 デジタル庁内で試験的に ダッシュボードを公開 最初のダッシュボードを ウェブサイトで⼀般公開 (マイナンバーカード普及ダッシュボード) 参考:マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ (第8回, 2023/3/29 開催) デジタル庁主催の外部会議 *1 にて、 政策データの定期的な モニタリングの必要性を提⾔ 3つのダッシュボードを 同時に公開 (規制⾒直し‧⾃治体の取り組みなど) 政策データダッシュボードプロジェクト 2022- 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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25 マイナンバーカードの普及に関するダッシュボード マイナンバーカードの利活⽤に関するダッシュボード ⾃治体での⼦育て‧介護関係の26⼿続の オンライン化に関するダッシュボード アナログ規制⾒直しに関するダッシュボード 政策データダッシュボードプロジェクト 2022- 再 掲 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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26 政策の進捗が可視化される素晴らしい 取り組み。今までの霞が関では躊躇し てしまうことも、⺠間が混ざることで 新しい⽂化が⽣まれることは良いこと わかりやすい&おもしろいな。アナロ グ規制⾒直し対象の条項って1万件弱 もあるのね。 数千規模の条項の改正合理化を進めて いるのも知らなかったけど素晴らし。 これはスゴイ。わかりやすい。 そして、東京都の⼦育て‧介護関係の ⼿続オンライン化の取り組み状況が関 東県内で下から2番⽬の約30%という のは驚き。 住⺠や関係者の皆さんから⾊々なデー タを求められるので、提⽰する際に活 ⽤させて頂いてます。まとめてくれる のとてもありがたいです。 代議⼠ 国⺠ 国⺠ ⾃治体職員 課題と現状のわかりやすい⾒える化に好感の声が多い 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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27 これは素敵。可視化はとても必要で重 要だと思うし、施策⽴案〜決議経緯〜 予算消化状況〜効果確認まで⼀気通貫 で⾒れるようなダッシュボードも欲し い。 デジタル庁の政策進捗や⾏政サービス の利⽤実績に関するダッシュボード (中略) 〇〇区でもこういうのあったら⾊々⾏ 政に関⼼をもってもらえそうです 元⾏政の⾝としては嬉しい取り組み! データを知れると⼈の⾏動が変わりそ う。⽬に⾒えてなかったものをわかり やすく可視化して物事を動かす⼒がデ ザインにはあるのだよなと感じた。 こういった、完了まで確実に追う姿勢 を各⽅⾯に展開してほしいです。 予算の使い⽅とかもすべて。 国⺠ 元⾏政職員 区議会議員 国⺠ 課題と現状のわかりやすい⾒える化に好感の声が多い 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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28 データダッシュボード (基礎的な数値のモニタリング) 政府の 透明性の担保 関係者間での 課題‧⽬的達成 意識の共有 政策への 興味喚起 より⾼度な データ活⽤への 意識醸成 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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3つのPrincipleを守りながら
 取り組みを広げていく
 29 3. 第⼀歩としてのダッシュボード

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30 4. デザインと⾏政 ー Design and Government

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31 Hikaru Kashida 早稲⽥⼤学理⼯学研究科を修了後、外資系戦略コンサルティング会社やデータ分析 専⾨会社などを経て、株式会社メルカリに参画。上場前後の成⻑戦略やプロダクト 改善をデータ分析チームの責任者として⽀える。2022年よりデジタル庁。 2022 ‒ 現在:⽇本政府デジタル庁 - Head of Fact & Data 2016 ‒ 2020:株式会社メルカリ - Head of Data Analyst 2008 ‒ 2016:外資戦略コンサル / データ分析専⾨会社 など Arata Shimizu 東京都⽴⼤学修⼠課程中にデジタル福祉機器のスタートアップを経験。卒業後、⼤ ⼿IT企業やDXコンサルティング会社で新規事業の企画やデザインに従事。Parsons DESIS Labで客員研究員を務め、NPO法⼈PolicyGarageの理事として活動中。 2022 ‒ 現在:⽇本政府デジタル庁 - Product Designer 2021 ‒ 現在:NPO法⼈PolicyGarage - Board Member 2014 ‒ 2023:デジタル福祉機器スタートアップ/⼤⼿IT企業 / DXコンサル / ⼤学など 1. はじめに

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32 4. デザインと⾏政 デザインの対象は国⺠の体験から政策まで 国⺠ 政府 国⺠が触れる部分のデザイン ⾏政サービスのデザイン 政策のデザイン デジタルプロダクト‧コミュニケーション 体験‧業務‧システム 政策‧法律‧制度 ⺠間出⾝⼈材 ⾏政出⾝⼈材

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33 デザインの対象は国⺠の体験から政策まで 国⺠が触れる部分のデザイン ⾏政サービスのデザイン 政策のデザイン マイナポータル実証版 マイナポータルでは、体験を⾒直し、⼀部機能や画 ⾯から実証ベータ版として提供しています。公⾦受 取⼝座の登録や健康保険証との紐付け状況を簡単に 確認できます。また、医療費の記録を簡単にふりか えったり、お住まいの⾃治体の⼿続きを知ることが できます。 Visit Japan Web ⼊国⼿続き「検疫」、「⼊国審査」、「税関申 告」、「免税購⼊」をウェブで⾏うことができる サービスです。海外から⼊国される⽅のほか、⽇本 に帰国される⽅もご利⽤頂くことができます。 Oslo City Bike オスロ市内を移動する最も効率的な⽅法は⾃転⾞で す。短距離の移動や公共交通機関の補助として利⽤ されています。オスロ市では約10万⼈がシティサイ クルを利⽤しており、2018年には270万⼈以上が⾃ 転⾞で移動しています。*1 *1 https://oslobysykkel.no/en/about(Oslo City Bike) 4. デザインと⾏政

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34 5. ダッシュボードのデザインと開発 ー Dashboard design and development

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35 5. ダッシュボードのデザインと開発 Fact & Data Team マーケティング 担当原課 関係省庁 ディレクター デザイナー データエンジニア PM ⾏政官 ⾏政官 広報担当 約3 - 4ヶ⽉でダッシュボードを設計開発 データの収集‧整備‧ダッシュボードの設計‧機能開発 コミュニケーション設計‧デジタル庁内外の関係者との調整までを⼀括して⾏う

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36 理想的な状態から関係者と議論を重ね、 現実解に落とし込む データ収集& ヒアリング データの整備 要件整理 理想の設計 関係者と 擦り合わせ 専⾨家 レビュー デザインを 最終化 ダッシュボード の開発 リリース 理想 現実解 多様な専⾨家との 改善のサイクル こんな感じ? ソウゾウ 5. ダッシュボードのデザインと開発

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37 5. ダッシュボードのデザインと開発

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38 5. ダッシュボードのデザインと開発

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39 5. ダッシュボードのデザインと開発

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40 5. ダッシュボードのデザインと開発

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41 ダッシュボードにおけるデザイン⽅針 ● ⼀般の⽅も専⾨家もわかりやすい情報設計 ● ユーザビリティとウェブアクセシビリティへの配慮 ● 誰でもつくれる再現性のある設計 5. ダッシュボードのデザインと開発

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42 ⼀般の⽅も専⾨家もわかりやすい情報設計 全体感を把握するための シングルナンバー シンプルに保つための データ‧インク⽐ データは基本的に「全体」から 「そのサブセット(場所別‧属性別等)」と流 れる。例えば「⽇本の全体⼈⼝」→ 「地域別の⼈⼝」「男⼥別の⼈⼝」という ふうに情報がブレークダウンされていくのが⼀般的である。⾒る⼈が全体とし ての数値を⾒失わないようにするために、全体に関わる情報をシングルナン バーとして配置する。 データ‧インク⽐を⾼くすること。重要なメッセージへのフォーカスを⾼める ために、不必要な情報や付加価値のない要素をすべてビジュアライゼーション から取り除くことで、コンテンツの内容を理解してもらうのを容易にする。 Less is moreの考え⽅と同じく、引き算で情報設計を⾏う。 5. ダッシュボードのデザインと開発

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43 ユーザビリティとウェブアクセシビリティへの配慮 概要版と 詳細版の配置 デザインシステムに準拠した カラーパレット スクリーンリーダーによる 読み上げ順の設定 マルチデバイスで公開しているダッシュボードや データが⾒られることを考慮する。情報量が多く、 操作が必要になるダッシュボードの場合でもスマホ ユーザーが情報にアクセスできるように概要版を⽤ 意する。 デジタル庁で公開されているデザインシステムのカ ラーパレットに準拠してチャートを配⾊。 ※今後も、⾊覚多様性の⽅への配慮やコントラスト ⽐の調整などで視認性を⾼めることが必要。 視覚障がいの⽅のために、ダッシュボードの情報に アクセスするための代替⼿段を提供する。エクセル データの提供やスクリーンリーダーで読み上げても 情報が理解できるように設定する。画像の場合は、 ALT(画像の代わりとなるテキスト情報)を追加す る。 5. ダッシュボードのデザインと開発

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44 誰でもつくれる再現性のある設計 柔軟性のあるレイアウト構造 ⽬的毎のチャートサンプル コンテンツに応じて、1〜6カラムで⾃由に構成できるレイアウト構造。コンテ ンツエリアは20ブロックに分割されており、設計者はガイドに沿ってレイアウ トを検討することができる。 チャートサンプルやスタイルガイド、コンポーネントなど、ダッシュボード作 成に必要な素材をテンプレートとして⽤意。グラフの平仄や判例のルールや配 ⾊など、チャート作りに必要な要素を整えている。 5. ダッシュボードのデザインと開発

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45 6. 今後の展望 ー Data, Design and Government

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46 今後の展開 ● ⾏政のデータを⾒せる‧⾒る‧追うことで 政策⽴案に良い影響を与える ● ダッシュボードのためのデザインシステムを公開 ● データとデザインの関係を次のステップへ 6. 今後の展望

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47 ⾏政のデータを⾒せる‧⾒る‧追うことで 政策⽴案に良い影響を与える 戦略 規制 データ 潮流 組織 etc.. 声 政策⽴案 6. 今後の展望

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48 ダッシュボードのためのデザインシステムを公開 デジタル庁のデータ公開 ダッシュボードのための デザインシステム 他組織のデータ公開 設計開発中 6. 今後の展望

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49 データとデザインの関係を次のステップへ STEP 1
 STEP 2
 データを誰でも わかるように伝える データとファクトの 両輪による課題の深掘り STEP 3
 PDCAサイクルの スピードと正確性を⾼める 6. 今後の展望

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