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AWSとGitHubを用いた パターン別CI/CD構成解説 2023/7/17 AWS事業本部 つくぼし

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自己紹介 2 ★ 名前 ○ つくぼし ★ 所属 ○ AWS事業本部コンサルティング部 ○ ソリューションアーキテクト ★ 最近ハマっているAWSサービス ○ AWS SAM ★ SNS/ブログ ○ Twitter(@tsukuboshi0755) ○ DevelopersIO(つくぼし)

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目次 3 1. 初めに 2. AWSにおけるCodeシリーズの紹介 3. GitHubにおけるCI/CD関連サービスの紹介 4. CI/CDパターン実践 5. 最後に

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初めに 4

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CI/CDに関してこんな悩みはありませんか? 5 AWS基盤の CI/CDって どう作るべき? Codeシリーズと GitHubの どちらを使うべき? Codeシリーズと GitHubを 組み合わせるのは あり? AWSではどんな CI/CDサービスが 使えるのか?

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想定読者 6 ● AWS上で稼働しているアプリケーションに対して、初めてCI/CDパイプ ラインを組み込む方 ● AWSやGitHubでどのようにCI/CDパイプラインを実現できるかいまい ち分からない方 ● AWSのCodeシリーズやGitHubについては何となく知っているが、どの ように使い分けるべきかピンと来ていない方

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AWSにおけるCodeシリーズの紹介 7

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AWS CodeCommit ● プライベート Git リポジトリをホストする、フルマネージド型の ソース管理サービス ● スケーラブルでセキュア、既存のGitツールともシームレスに連 携可能 ● アクティブユーザー数/Gitリクエスト数/ストレージ容量による課 金体系、無料利用枠あり 8

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AWS CodeBuild 9 ● ソースコードをコンパイル、テスト実行し、デプロイ可能なソフト ウェアパッケージを作成できるフルマネージド型のビルド/テスト サービス ● ビルド用のサーバーをプロビジョニング・管理する必要がない ● ビルド時間(分単位)による課金体系、月100分の無料利用枠

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AWS CodeDeploy 10 ● 様々なコンピューティングリソース(EC2、ECS、Lambda等)に 対するソフトウェアデプロイを自動化するフルマネージド型のデ プロイサービス ● オートスケーリングする構成に対しても、連動して自動でデプロ イする ● AWS上のデプロイであれば無料で使用可能

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AWS CodePipeline 11 ● ソフトウェアをリリースするために必要なステップのモデル化、 視覚化、および自動化に使用できるフルマネージド型の継続的 デリバリーサービス ● ソースの変更をトリガーに、ビルド、テスト、デプロイ等の一連の リリースプロセスを自動的に実行 ● アクティブなパイプライン数による課金体系、月1つの無料利用 枠あり

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GitHubにおける CI/CD関連サービスの紹介 12

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GitHub Repository 13 ● フルマネージド型のソース管理サービス ● セキュアな管理、様々なツールと連携可能、世界最大級の開発 者コミュニティ ● パプリックリポジトリ・プライベートリポジトリ共に基本機能は無 料で使用可能

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GitHub Actions 14 ● CI/CDパイプラインを自動化できるフルマネージド型の ビルド/テスト/デプロイサービス ● ワークフローを定義する事で、リポジトリの特定イベントに対し て自動でビルド/テスト/デプロイが実施される ● ビルド時間(分単位)による課金体系、フリープランの場合月 2000分の無料利用枠

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CI/CDパターンの実践 15

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お題構成(ECR + ECS + RDS) 16 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task

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パターン1. AWS Codeシリーズのみの構成 17 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task CodePipeline CodeCommit CodeBuild CodeDeploy アプリケーションサービスを ECSにデプロイ マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ S3 (Artifact Bucket)

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パターン1のメリット 18 ● AWSのみで完結するため、作成したリソースの管理や、他のAWSサービ スとの連携が容易 ● AWS公式のドキュメントが豊富 ● CodeBuildによりビルド環境のスペックを柔軟に変更できる ● CodeDeployにより、Blue/Green デプロイや、デプロイ失敗時のロール バックを容易に実現可能

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パターン1のデメリット 19 ● CodeCommitの機能は少なめ(プロジェクト管理機能がない、通知機能 が弱い、大きいファイルを表示できない等) ● CodeCommit自体の情報が少ない ● CodeBuildの無料利用枠が少なめ(月100分) ● 権限設定に必要なIAM認証周りがややこしい

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パターン2. GitHubサービスのみの構成 20 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task アプリケーションサービスを ECSにデプロイ マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ GitHub Actions (Build) GitHub Actions (Deploy) GitHub Repository

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パターン2のメリット 21 ● GitHub公式のドキュメントが豊富 ● GitHub Repositoryは公開されているものが多数存在するため、リポジト リ設計を参照しやすい ● GitHub Repositoryの機能が豊富(プロジェクト管理機能、通知機能等) ● GitHub Actionsの無料利用枠が多い(フリープランの場合月2000分)

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パターン2のデメリット 22 ● AWSとGitHub両方の管理が必要 ● GitHub ActionsからAWSへのアクセス方法が複雑になりやすい ● GitHub Actionsではビルド環境のスペックはGA版では変更できない (2023年6月時点では有料プランのベータ版でのみ提供あり) ● GitHub Actionsのみでは、Blue/Greenデプロイの実現が困難(デプロイ 手法はワークフローで実施するCLIやIaCに依存する)

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パターン3. AWS + GitHubの構成 23 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task アプリケーションサービスを ECSにデプロイ マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ GitHub Actions (Build) GitHub Repository CodePipeline CodeBuild CodeDeploy S3 (Artifact Bucket) イメージプッシュを トリガーに パイプライン実行

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パターン3のメリット 24 ● GitHubのリポジトリ機能とAWSのデプロイ機能のいいとこ取りが可能 ● CI/CDのシチュエーションに応じて、ビルド機能にGitHub Actions、 CodeBuild、あるいはその両方を選択可能

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パターン3のデメリット 25 ● 公式ドキュメントが少なめ ● AWSとGitHub両方の管理が必要 ● GitHub ActionsからAWSリソースへのアクセス方法が複雑になりやすい

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パターン3の検討事項 26 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task アプリケーションサービスを ECSにデプロイ マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ GitHub Actions (Build) GitHub Repository CodePipeline CodeDeploy S3 (Artifact Bucket) ビルドステージの サービスの組み合わせ について検討事項あり CodeBuild イメージプッシュを トリガーに パイプライン実行

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パターン3-1. GitHub Actionsのみ 27 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task アプリケーションサービスを ECSにデプロイ マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ GitHub Actions (Build) GitHub Repository CodeDeploy OIDCを用いた認証により AWSリソースにアクセス

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パターン3-2. CodeBuildのみ 28 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task アプリケーションサービスを ECSにデプロイ マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ GitHub Repository CodePipeline CodeBuild CodeDeploy S3 (Artifact Bucket) GitHub接続を使用

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パターン3-3. GitHub Actions + CodeBuild 29 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 DBに対して マイグレーション Migration Task アプリケーションサービスを ECSにデプロイ マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ GitHub Actions (Build) GitHub Repository CodePipeline CodeBuild CodeDeploy S3 (Artifact Bucket) イメージプッシュを トリガーに パイプライン実行

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パターン3のビルドサービスの選び方 30 ● まずは無料利用枠が多いパターン3-1(GitHub Actionsのみ)がオススメ ● 負荷の大きいテストを実施する必要がある場合は、パターン 3-2(CodeBuildのみ)を推奨 ● パターン3-1または3-2を採用した上で、必要に応じて負荷の小さいテスト をGitHub Actions、負荷の大きいテストをCodeBuildで実施するパターン 3-3への切り替えを検討すると良い

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最後に 31

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まとめ 32 ● AWSでは様々なCI/CDサービスが提供されている ● GitHubだけでもCI/CDパイプラインは実現可能 ● AWSとGitHub各々で提供されているCI/CDサービスを組み合わせて、良 いとこ取りをした最適なCI/CDパイプラインを実現しよう

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今後のCI/CD学習教材 33 ★ https://zenn.dev/reireias/articles/8e987af2762eaa ○ ECSパイプライン構成の比較詳細がまとまっているため最初に見てほしい ★ https://zenn.dev/hukurouo/books/cfn-hands-on/viewer/cfn-code-deploy ○ パターン3-1におけるGitHub ActionsからOIDC認証を用いたCodeDeployへの アクセス方法の記載あり ★ https://zenn.dev/ttani/articles/aws-ecs-autodeploy ○ パターン3-2におけるCodePipelineのGitHub接続設定方法の記載あり ★ https://dev.classmethod.jp/articles/ecr_push_ecs_simple_codepipeline ○ パターン3-3におけるCodePipelineのECRトリガー設定方法の記載あり

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付録 34

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AWS CodeArtifact 35 ・ソフトウェアパッケージを保存・共有できるマネージド型のアー ティファクトリポジトリサービス ・ソフトウェアパッケージのアクセス制御が可能となり、組織内で 承認されるパッケージのみを開発者に提供可能 ・ストレージ量/リクエスト数/データ転送量による課金体系、無料 利用枠あり

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AWS CodeStar 36 ・AWS でソフトウェア開発プロジェクトを作成、管理、および操作 するクラウドベースのサービス ・プロジェクトテンプレートを指定する事で、ソース管理、ビルド、 デプロイ、及びコンピューティングリソースのサービス群をまとめ てプロビジョニング可能 ・CodeStarプロジェクトでプロビジョニングしたAWSリソースのみ 課金される

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Amazon CodeCatalyst 37 ・ソフトウェア開発プロセスにCI/CDシステムを導入する統合サー ビス ・AWSアカウントに関連付けられたスペースの中にプロジェクトを 作成する事で、Issue や Git リポジトリ、ワークフローを管理可能 ・スペース単位による課金

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パターン1. CI部分 38 ECS ECR RDS Migration Task CodePipeline CodeCommit CodeBuild CodeDeploy マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ S3 (Artifact Bucket) DBに対して マイグレーション

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パターン1. CD部分 39 ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 CodePipeline CodeCommit CodeBuild CodeDeploy アプリケーションサービスを ECSにデプロイ S3 (Artifact Bucket) ECS

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パターン2. CI部分 40 ECS ECR RDS DBに対して マイグレーション Migration Task マイグレーション専用 タスクを起動 イメージをプッシュ GitHub Actions (Build) GitHub Actions (Deploy) GitHub Repository

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パターン2. CD部分 41 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 アプリケーションサービスを ECSにデプロイ GitHub Actions (Build) GitHub Actions (Deploy) GitHub Repository

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パターン3. CI部分 42 ECS ECR RDS DBに対して マイグレーション Migration Task イメージをプッシュ GitHub Actions (Build) GitHub Repository CodePipeline CodeDeploy S3 (Artifact Bucket) マイグレーション専用 タスクを起動 CodeBuild イメージプッシュを トリガーに パイプライン実行

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パターン3. CD部分 43 ECS ECR App Service RDS イメージから アプリケーションコンテナ を起動 アプリケーションサービスを ECSにデプロイ GitHub Actions (Build) GitHub Repository CodePipeline CodeDeploy S3 (Artifact Bucket) CodeBuild