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QA to AQパターンの 活用事例と効果 2024.2.26

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私たちについて 2

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私たちについて 3 会社概要 社名 株式会社bubo 業務 ソフトウェアQAのコンサルティング会社 URL https://www.bubo.inc ミッション 「新しい」モノを「良い」モノに。

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特徴 ● 全社員が最前線で活動する技術者集団 ○ 日々技術力の研鑽を積んでいる ● ISTQB® のプラチナパートナー ○ 全社員がJSTQB Foundation Level以上を保有 ○ ソフトウェアテストの技術や知識を体系的に習得 私たちについて 4 ISTQB®はソフトウェアテストの基本概念から、テストプロセ ス全般の幅広い知識とスキルの習得を目的としたソフト ウェアテストの分野における世界的な認証制度です。

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特徴 ● Agile Testing Daysのスポンサー ○ 毎年ドイツのベルリンで開催されているアジャイルソフトウェア開発におけるテストに関 する国際カンファレンス ○ アジャイルソフトウェア開発におけるテストの普及と発展に貢献 ○ アジャイルテストに関する知見を深めアジャイルテストの品質を向上 私たちについて 5

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私たちについて 6 ソリューション QA to AQを活用した アジャイルQA支援ソリューション を提供 概要 QA to AQを活用したアジャイル開発プロジェクトにおける 品質活動の構築&最適化 1. アセスメント a. 現場の活動をパターン化 b. 現場オリジナルのパターン定義 2. 分析 3. 改善提案 4. 改善推進

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QA to AQ の活用事例
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QA to AQ の活用事例 8 自己紹介 名前 岩田 雅弘(株式会社bubo) 略歴 ソフトウェアテストの実務経験を 20年以上 主に組み込み系の開発プロジェクトで QAエンジニアとして活動 資格 ● JSTQB Advanced Level テストマネージャ ● JSTQB Advanced Level テストアナリスト ● JSTQB Specialist 自動車ソフトウェアテスト担当者

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QA to AQ の活用事例 9 概要 弊社が提供している、アジャイル QA支援ソリューションのアセスメントを現場の事例をもとに説明しま す アセスメント事例 ● 参加したアジャイル開発現場の活動を QAtoAQのパターンに分類 ● 現場の良い活動を再利用できるように QAtoAQのパターンを参照し、現 場オリジナルのパターンとして定義 分析事例 ● 現場の課題に対して分析から導出したパターン適用例の紹介

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アセスメント事例
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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 11

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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 12

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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 13

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QA to AQ の活用事例 14 システム品質アンドン 活動 デイリースタンドアップでリスクが発生したことを全員に共有し、その場でリスク解消 するための担当者をアサインする 目的 ● 品質リスクを全員が識別する ● 発生したリスクに即座に対処する ● リスク解消をチームの最優先事項とする 重要 全員がリスク解消に向けた支援を行う 効果 リスク発生から解消までのリードタイムを短くする 呼称 スタンドアップアンドン 適用 重要な品質のリスク発生から解消までに時間がかかっている  例:ビルドエラー、性能の問題、耐久性の問題 など

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QA to AQ の活用事例 15 スタンドアップアンドン アンドン点灯 スタンドアップ 解消アクション アンドン消灯 自動ビルド 性能テスト 耐久テスト NG 全員に共有する 主担当、補助担当を アサインする 性能テスト OK OK OK 自動ビルド 耐久テスト OK OK 主 補 全員で 支援 リスク発生から解消までのリードタイムを短くする

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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 16

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QA to AQ の活用事例 17 品質スプリント 活動 ユーザーストーリーの機能開発を進めながら、重要な品質を確認するためのスプリ ントを並走する 目的 柔軟に品質スプリントを計画して実施する ● 全員を品質スプリントにアサインするのが難しい ● 品質スプリントが1スプリント内に完結しない 重要 できるだけ品質スプリントに比重を置く 効果 リソースを最大限活用しながら品質スプリントを実行できる 呼称 オーバーラップスプリント 適用 ● 品質スプリントに必要なスキルが全員に備わっていない ● 品質スプリントの開始タイミングがスプリントサイクルに合わない

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オーバーラップスプリント 機能開発 品質スプリント 品質スプリントを置き換えて実施 スプリント1 スプリント2 スプリント3 スプリント4 機能開発 品質スプリント QA to AQ の活用事例 18 オーバーラップスプリント 柔軟に品質スプリントを計画し実施できる 品質スプリントにアサイ ンできないメンバーが 発生 できるだけ品質スプリ ントに比重を置く 品質スプリントと並走さ せる

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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 19

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QA to AQ の活用事例 20 品質スプリント / 着陸ゾーン 活動 ● 品質測定可能な状態か確認する ● 定性的な着陸ゾーンで品質を測定する ● 着陸ゾーンを定量化するために測定する 目的 ● プロダクト品質を定量的な測定ができる状態にする ● 定量的な着陸ゾーンを決定する 重要 早期に品質スプリントを開始する 効果 品質スプリント期間内に着陸ゾーンに着陸させる 呼称 味見 適用 品質スプリントが達成できない

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スプリント1 スプリント2 スプリント3 スプリント4 機能開発 品質スプリント QA to AQ の活用事例 21 本番 味見 1 味見1 品質が測れる状態かどうかを確認(連続で動作するか … など) 味見2 定性的な着陸ゾーンで測定(遅すぎないか … など) 味見3 着陸ゾーンを定量化するための測定( 100ms~500ms の範囲に収まりそうか … など) 本番 着陸ゾーンを基準に品質測定 味見 2 味見 3

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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 22

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QA to AQ の活用事例 23 品質作業の分散 / QAリーダーとペアリング 活動 設計時にQAも参加して意見交換を行う ● 明文化されていないテストベースのヒアリングとレビューを行う ● テスト実行方法についてブレストする 目的 ● 基本設計時に混入する不具合を検出する ● テストを設計するためにテストベースを入手する ● 最適なテスト技法を適用するためにテスト担当範囲を決める 重要 障壁の解体、QAを含むOneチームが達成できていることが前提 効果 ● プロダクト品質の向上 ● テスト品質の向上 ● コストの最適化 呼称 Oneチームでの設計 適用 テストベースが不十分でテスト品質が低い

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QA to AQ の活用事例 24 Oneチームでの設計 障壁の解体、QAを含むOneチームが達成できていることが前提 機能開発の流れ SE QA 要求の実現方法 処理フロー 他機能への影響 データフロー テストの実現手段 テストベースのヒアリングとレビュー ユーザーインター フェース 設計 実装 テスト 基本 設計書 テスト 設計書 プロダク ト品質の 向上 テスト品 質の向上

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QA to AQ の活用事例 25 Oneチームでの設計 障壁の解体、QAを含むOneチームが達成できていることが前提 SE QA SE QA コストの 最適化 テスト品質 の向上 技法の適用 カスタムツール 作成:内部処理把握とプログラミング スキルに長ける 利用:ユーザ視点把握とテストスキ ルに猛ける ホワイトボックスで実施することが最 適なものを担当 ブラックボックスで実施することが最 適なものを担当 テスト実施方法のブレスト テスト技法 テスト容易性

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QA to AQ の活用事例 26 品質作業の分散 / QAリーダーとペアリング 活動 実装時に ● デバッグ作業を分担して行う ● 不具合の修正方針を一緒に検討する 目的 ● SEが実装に注力する ● 不具合の修正プロセスを軽量化する ● 不具合の修正不十分を無くす 重要 障壁の解体、QAを含むOneチームが達成できていること 効果 実装からテスト完了までのリードタイムが短くなる 呼称 アタック 適用 不具合の修正コストが肥大化し、スプリントゴールが達成できない

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QA to AQ の活用事例 27 リリースまでのリードタイムが長い。環境違いなどで手戻り発生する。不具合修正プロセスが重くなりがち。 SE QA 実装 →デバッグ→修正 テスト →動作不良 テスト →修正不足 テスト →処理不正 テスト 完了 実装  修正 実装  修正 実装  修正 ペアで、実装から修正を軽量かつ速く回し、システムテストの完了を早める。 実装 →修正 アタック →動作確認・修正検討  テスト  →処理不正 テスト 完了 短縮 実装  修正 SE QA

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分析事例
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QA to AQ の活用事例 29 困りごと ● 重要な品質をテストできるエキスパートを増やしたいが、うまくいっていない ○ 別のプロジェクトにもアサインしたい ○ 業務負荷が集中したときにボトルネックになるリスクがある 分析結果 分析 ● 期間や知識(ドメイン、テスト技術)だけではうまく育たない 課題 ● 重要な品質のテスト難易度が高く、必要なスキルの習得が困難 原因 ● 習得プロセスの構築にコストがかかる ● 必要なマインドセットを明確にできていない ● 探索的テストが有効なプロダクトである

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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 30

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QA to AQ の活用事例 31 原因 効果 重要 技術スキルの習得プロセス構 築にコストがかかる 習得プロセスがなくても技術スキルが習 得できる 業務手順の意味を理解する 必要なマインドセットを明確に できていない 行動の意図を理解し、同じ結果が出せる ようになる ● 必要なマインドセットが継承されたことにな る ● 探索的テストの勘所を実施しながら共有し 教育することで、ハイレベルテストケースか らローレベルテストケースの想像力が養わ れる 理解の正当性を確認する 事象の要素とその構造を理解 する 探索的テストが有効なプロダ クトである 見解 ● 双方が重要なポイントを意識して取り組む必要がある ● 弟子側の適性も必要である ● シャドーイングを通じて業務手順やマインドセットの明文化も副次的にできる

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最後に
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品質のアジャイルなあり方 品質の特定 品質の可視化 QAを含むOneチーム 重要な品質の発見 品質ロードマップ 品質スプリント 品質シナリオ 品質バックログ プロダクト品質チャンピオン 品質ストーリー システム品質ダッシュボード アジャイル品質スペシャリスト 測定可能なシステム品質 システム品質アンドン 品質チェックリスト 品質の折り込み 品質作業の分散 着陸ゾーン 品質エキスパートをシャドーイング 着陸ゾーンの再調整 QAリーダーとペアリング 着陸ゾーンの合意 できるだけ自動化 QA to AQ の活用事例 中核 アジャイル品質プロセス 障壁の解体 33

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QA to AQ の活用事例 ご清聴ありがとうございました。 「新しい」モノを「良い」モノに。 https://www.bubo.inc 34