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プログラマとして 良心に従い続ける ために どうすれ 良い か? 2021/07/10 Agile Tech Expo #2 SonicGarden 西見 公宏 (@mah_lab)

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西見 公宏(にしみ まさひろ) 移住先で庭いじりする様子 ソニックガーデン執行役員 / ファシリテータ 中学生からずっとプログラマー 2011年入社、n2jk※ 経営チームフロント担当 2021年4月に東京から山梨に移住 / 3児 父 年間100件以上 新規事業企画、既存システム 見直し、業務システム(DX) ご相談を担当、 プロジェクト 立ち上げを支援 ※n2jk=「納品 ない受託開発」 略称

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ソニックガーデン ご紹介 社名 株式会社ソニックガーデン (SonicGarden Inc.) 設立 2011年7月1日(決算期:6月) 事業内容 「納品 ない受託開発」 、自社企画 クラウドサービス 各種資格 届出電気通信事業者: A-27-14398 プライバシーマーク付与事業者: 10824905 関連会社 ケアコラボ株式会社、株式会社ジェントルワークス 沿革 2009年5月 TIS株式会社 社内ベンチャーとして創業 2011年10月 TIS株式会社からMBOを実施 2015年9月 取締役に西見が新任 2021年7月 野上・遠藤が執行役員に就任

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創業当初からリモートワーク 社員数:5名→52名(※常勤 業務委託も含む) 2015年にリモートワーク関連書籍を出版 2016年、オフィス廃止

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納品 ない受託開発 まるで優秀な内製チーム、しかもマネジメント不要 月額定額 顧問形式で、事業 成長を支え続けます 新規事業を 立ち上げたい 既存システムに 課題がある 基幹業務を システム化したい 業務改善で 効率化を図りたい

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納品 ない受託開発 ひろがり ● 創業年度 8社 → 現在 105社 お客さまをサポート ● 創業年度 10サービス → 現在 104サービスを運用 ● プログラマ43名で開発・運用を継続的に提供 ※運用サービスに 死活監視を導入しているも みカウント

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なぜ今、良心 話な か?

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既製品 カスタマイズ 方がコストが低いと思われる とてもやりづらい 既にあるコードを改修すれ すぐですよ 6年前 コードだけど よろしく いや、これムリじゃ ? (現実的に) と、プログラマが 言ってまして マジかよ プログラマー空気読めよ 良いじゃん!

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よく分からない人が勝手に仕様をまとめてくる とてもやりづらい こ 仕様 XXXでいきま しょう! こ 仕様 XXXだから、 よろしく いや、これムリじゃ ? (現実的に) と、プログラマが 言ってまして マジかよ プログラマー空気読めよ いい !

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勝手にクリティカルなスケジュールが決まってしまう とてもやりづらい 連携サービス 仕様が決 まる リリース直前です 仕様 未確定だけど 何とかよろしく いや、これムリじゃ ? (現実的に) と、プログラマが 言ってまして マジかよ プログラマー空気読めよ まぁ大丈夫っ しょ

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あらぶる技術的負債ループ ミドルウェア バージョンアップがで きない フレームワーク バージョンアップがで きない 無理な設計 変更しづらさ ライブラリ バージョンアップがで きない セキュリティ脆弱性 バージョンアップ 放置 そ 場し ぎ コード そ 場し ぎ コードによって バージョンアップが困難になるループ メンテナンス性がどんどん 落ちていくループ 要素技術 幅 特定 人へ 負荷 書かれないテスト 人材採用 人的コスト 売上を増やすため 開発加 無理な 期限設定 メンテされない コード量 機能削減ができない 2019/8/23「技術的負債を生み出す構 とそ 対処について」講演資料より抜粋

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プログラマとして 直感と現実が異なる 現実として現れる問題 直感的に正しいと思う振る舞い テストを書くよりも機能を実装する テストコードを土台に機能を実装する 生産性を高めるために細かく分業する チーム全員がシステム全体を把握する 動いているコード わざわざ触らない 実態にあわせてリファクタリングする 一度設計を進めたら後戻りできない いつでも設計を見直すことができる 最初に決めたことが正で、それ以外 悪 ふりかえりながら仕様をチューニング 急ぎなら設計がいびつでも仕方がない 無理なく品質を向上させながらリリース バグゼロが前提で全て 不具合 許されない リスク評価にあわせて不具合に対処する 本当にやりたかった どちらか?

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プログラマ 願いと ? たくさん 人を入れても 生産性と品質を出せる ように考える 少人数 ままで一人当たり 出来ることを増やして生産 性と品質を高めるように考え る 抽象化や仮想化を重 る ソフトウェア開発技術 進化 方向性 どちらな か?

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それで 一体どうすれ 良い か?

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「ソフトウェア 事業 写像である」という前提 事業 ソフトウェア 事業とソフトウェア 表裏一体で切っても切れない関係 事業とソフトウェア アップデート 同時に行われる

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そもそも事業にあわせてアップデートできない構 何が必要か 予想が難しい 納品したら 開発者 解散 使い始めてから 不満が出てくる 直したくても 直せない

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本当にありたい姿を実現するために ? 少しずつ 相談しながら作る 開発者にいつでも 相談できる どんどん便利に なっていく 安心して 事業展開できる 継続したアップデート

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「納品 ない受託開発」 キーコンセプト ● 投資に対するソフトウェア 価値を最大化する ● お客様 パートナーとなって事業を支え続ける ● 習慣を変えること できるソフトウェアを創る 月額定額 見積りなし まるで内製

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「納品 ない受託開発」 技術戦略 ● 継続的バージョンアップを前提にした開発プロセス ● 技術的負債ゼロを実現するプラットフォーム型戦略 ● コード品質を最重要視するコードレビュープロセス

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継続的バージョンアップを前提にした開発プロセス 開発期間 定例ミーティング ...繰り返す 決定 開発 デモ タスク ソフトウェア ● 事業に関する状況 共有(事業) ● 開発してきた機能 デモ(開発) ○ 成果へ フィードバック ● 次に開発する機能 ディスカッション ○ 機能・画面設計、見積もり ○ 優先順位 見直し 内容 開発期間 ● プログラマ 運用しながら、定例で決めたタスクを実装する ● 事業サイド 次 定例に向けた調査や検討を進める 専用プロジェクト管理ツール「 Sonic」 納品 ない受託開発 開発プロセスにあわせてスムーズに開発を進 めるため、本サービスで 専用プロジェクト管理ツールである「 Sonic」 をご提供しております。日常 コミュニケーションや、定例ミーティング 時に出てきたタスク 管理機能など、納品 ない受託開発に必要な要 素が全てそろっています。

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技術的負債ゼロを実現するプラットフォーム型戦略 n2jk運用基盤 サービスA サービスB サービスC ・・・ 要素技術 共通化 インフラ アップデート 運用環境 (本番、テスト) サービス 監視 アップデート 監視 専用ツール セキュリティ 対策 顧問プログラマが基盤を利用する と共にアップデートなど 整備にも 参加する(DevOps) ● サービス個別に技術選定する で なく、採用技術 も含めて共通 基盤 上で運用されるというプラット フォーム型 世界観 ● プラットフォームをアップデートすることによって、そ 上で運用されるサービスが最新化される ● 特定 誰かがアップデートを担う で なく、プログ ラマ全員がアップデート 責務を担っている

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コード品質を最重要視するコードレビュープロセス ● レビュー 観点を明確にすること ● 我が身に返ることを恐れずに指摘すること ● 何故悪いコードな かを論理的に説明すること ● 良いコードについて共通認識を持つこと ● 小さい単位でレビューを繰り返すこと ● 指摘 素直な気持ちで受け入れること ● 指摘 人格否定でないことを理解すること デキるプログラマだけが知っているコードレビュー7つ 秘訣 読む チェック する 改善 する プル・リクエスト 意思疎通 できる(可読性 高い) コードになっているか? 性能・リリース時障害・ロジック不備な ど品質に関わる観点で問題 ない か? 他に同様 問題が発生していない か?こ 学びをノウハウとして蓄積 できるか? ● 「あくまでコードがソフトウェア 中心である」という基本思想 ● だからこそコード 品質が何よりも大切で最重要視するポイント ● コード 品質が高いからこそ、迅 な変化へ対応が可能となる

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「納品 ない受託開発」 技術的全体像 定例ミーティング テスト環境 本番環境 CI コード レビュー Sonic n2jk運用基盤 (AWS、Firebase) Copytuner ※リリースなしで アプリ 文言変更が できる自社製ツール 委員会 AWS Firebase セキュリティ 参加 ツール開発 情シス 技術要素、セキュリティといった重要な要素に応じてチーム化。メン バー 社内公共活動として各委員会に関わる。 メンテナンス アップデート 顧問プログラマ お客さま

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「何をどうやる か」で なく そ 行動を「どこ」からする か

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本日お伝えしたかったこと ● 本当に開発者がありたい姿を無視してエンジニアリング組織 設計 をすること できない ● ありたい姿を開発者 良心をもって実態から明確にすること ● それを反映できる変更容易性 ある組織/事業構 にすること Don't just do agile, BE AGILE ニューノーマルに適応できる考え方

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プログラマを一生 仕事に

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ご清聴ありがとうございました