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スクラムマスターを目指すために、ギャルに なってみた話 サーバントリーダーシップについての考察

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チームには課題があった

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チームには課題があった ● 作るものが決まらない状況が多く・手戻りも少なくなかった。 ● 役割も不明瞭なカオス状態。 ● 見通しが立てにくく、自分たちのチームの状態を人に説明する工数大。 ○ 見通しや実力値が説明できないので、実力値を超えたタスクや期日に見合わないタスクがアサイン されるミスマッチも少なくなかった。

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課題を「暫定的」に解決した

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暫定的な解決 チームが稼働できない最悪の状態を回避するために、暫定的な施策を行った。 ● 作るものを決めるために、プロダクトオーナーが仕様検討に集中できる状況を作る。 ○ 作るものが決まらない状況が多く・手戻りも少なくなかった。 ● 旗振り役として、リーダーを置く。 ○ リーダーが役割に合わせて「アサイン」する ○ リーダーの独断と偏見でガントチャートで見通しを立てて、自分たちのチームの状態を人に説明可 能にした。

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暫定的な解決 ● この2つの施策を行うことで、「最悪、チームが動かない」状況からは脱却することが できたが、とてもストレスフルな環境が完成してしまった。

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ストレスフルな環境

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ストレスフルな環境 ● リーダーの配下になるストレス ● アイデアを話しにくいストレス ● タスクをアサインされるストレス ● タスクアサインが難しくなった時のストレス ● 「リーダーのチーム」である空気感 ● 要件が決まらない事をチーム内部で突き上げる空気感に対するストレス

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ストレスフルな環境 ● 良くも悪くも、「リーダーの力量」によって、 「チームの力量」が増減する構造 ○ メンバーに上下関係はない!とメンバーに怒られるが、上下関係を持たないと前に進めないジレン マがあったり、、 ○ チームが進む道をリードして頭を使わないといけなかったり、、 ○ リーダーの頭になかったタスクはチームのタスクから漏れ、事故につながる。 ○ リーダーがチームを牽引するので、責任過多により疲弊。 ○ リーダーよりもスキルのある人がつまらない思いをする。 ○ ヒエラルキーの上か下かを意識せざるを得ない。

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スクラムに救いを求めた

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スクラムの何に救いを求めたか ● 自己組織化 ○ スクラムには、「リーダー」がいない。 ● 自己責任でチームに貢献するので、思う存分に自分の判断でメンバーが動ける。 ● 逆にヒエラルキーの上か下かを意識してはいけない。

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スクラムを やってみることにした

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要は、 自分が「リーダー」になって、スクラム を回せばいいんだろ? 簡単じゃん。

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スクラムをやってみることにした ● スクラムをやってみるにあたり、決められたフレームワークを理解する必要があった が、 ○ なんとなく、「スプリントレビュー」「レトロスペクティブ」「リファインメント」「プランニング」というフェーズ があることは知っていた。 ○ あと、プロダクトオーナー・スクラムマスター・開発メンバーなどの役割があることもなんとなく知ってい た。

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全然、進まなかった

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全然、進まなかった ● やり方はわかっているし、決まったフレームワークを回すだけなのに、全然進みませ んでした。

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進まなかった原因 ● スクラムマスターの行動原理がまるで理解できなかったから。 ○ 「タスク」をアサインしてはいけない。 ○ 仕様を決めてはいけない。 ○ チームの課題を取り去る為に奔走するが、指示をしてはいけない。 ■ アサインになるから。 ○ ファシリテーションはする。

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スクラムマスターへの理解に苦し む

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スクラムマスターへの理解に苦しむ ● スクラムマスターが理解できない背景には、以下があった。 ○ 「カリスマ型リーダーシップ」をとってきた自分のマインドセットでは、「サーバントリーダーシップ」がま るで理解できる代物ではなかった。 ○ そもそもサーバントリーダーシップのマインドをもっていないと、スクラムマスターの行動理念を理解 することができなかった。

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サーバントリーダーシップ ってなんなんだよ

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● サーバントリーダーシップは 「自分自身が強くなってチームをリードして引っ張る」スタイルではなく、「チームの成 長を促し、チームが自走できる力を育てる」スタイル。 ● サーバントリーダーはそれを実現させるために、「チームを育てる」役割である。 サーバントリーダーシップってなんだよ

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どうなったらサーバントリーダーシップが得られる? ● サーバントリーダーシップの主な特性 ● 1. 傾聴 ● 2. 共感 ● 3. 癒し ● 4. 気づき ● 5. 納得 ● 6. 概念化 ● 7. 先見力 ● 8. 執事役 ● 9. 成長への関与 ● 10. コミュニティづくり

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聖人かよ!

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聖人かよ! ● 正直今までカリスマ型リーダーシップをとってきた自分にとっては、理解できない要 素の羅列。 ● これを心から理解できるマインドセットに切り替えなければ、サーバントリーダーシッ プを行使できない。 ● サーバントリーダーシップが行使できないと、スクラムマスターをやっても「ちゃんとし たスクラム」にならない。 ● チームのストレスが解消されない!

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無理矢理にでもマインドセットを 入れ替える必要がでた

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無理矢理にでもマインドセットを入れ替えるために ● 自分にとってまるで理解できない存在への進化をしなければならなかった。 ● どうやってなればいいかわからなかったので、「言霊」の力を借りる。 ○ 持ちたるマインドから言動が生まれるのではなく、言動を通してマインドが宿るイズム ● 言霊を借りるにしても何から借りたらいいかわからなかったので、今度は一休さんを 頼ることにした。 ○ 「守・破・離」の教え ○ まずは先生の真似をして、それをちょっとずつ破り、ついには自分のスタイルにするイズム。

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支持する「先生」を探す

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支持する先生を探す ● 以下の10要素を全て持っている先生を探すために考えた。 ○ 1. 傾聴 ○ 2. 共感 ○ 3. 癒し ○ 4. 気づき ○ 5. 納得 ○ 6. 概念化 ○ 7. 先見力 ○ 8. 執事役 ○ 9. 成長への関与 ○ 10. コミュニティづくり

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なんでか ギャルを 連想した

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ギャル

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ギャル ● 1. 傾聴: ○ 「やばい、ちょーうけるんですけどー」って言いながら、すごい話に興味を持って聞いてくれる傾聴力の高さがあ る。 ● 2. 共感: ○ 「まじでわかりみ」って言いながら、共感する共感力の高さがある。 ● 3. 癒し: ○ 「〇〇ってまじすげぇから!!まじレベチ」って真っ直ぐに評価して、人を癒せる力を有する。 ● 4. 気づき: ○ 「〇〇、ネイル変えたー???ちょーいいね」と変化に気づき、フィードバックすることができる。 ● 5. 納得: ○ 「あーね」で受け止め、一旦受理することができるが、不利益被るとき「まじえぐいんですけど」といい、ディベート に持ち込む芯の強さもある。

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ギャル ● 6. 概念化: ○ 世の中の流行りよりも自分のなりたいスタイルを最優先にして突き進むゴールのイメージを常に有している。 ● 7. 先見力: ○ 「これまじ流行ってるらしいよ」って常に最新の情報にキャッチアップしている。めっちゃふっかる。 ● 8. 執事役: ○ 「ゆるぼ」や「メンケアしてー」「まじキャパいんすけど」などで、自分の状態を開示することにより、人間関係の疎結合かを実施している。 そのため、心理的安全性が高い状態が形成できている。 ● 9. 成長への関与: ○ あまり良い状態のチームじゃなかったり、交友関係の状態だった場合、「ねぇまじきいてーー」と切り出し、状態改善や相手への成長に対 するアドバイスをする。相手に対する誕生日などのヒューマンに関わる部分のケアも徹底する。 ● 10. コミュニティづくり : ○ ギャルサーの同一理念を持つメンバーの集客と運営力と継続力。常に明るい・鬼のメンタル

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ギャル ● サーバントリーダーシップ獲得のために、ギャルを模倣するのはありだと考えた。 ● ギャルマインドの獲得のために、言動をギャル化させてみた。

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ギャルを「模倣」する

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今までの発言をギャル化する。 ● 今週は〇〇のタスクをいつまでにお願いします。 ○ はい。 ● 〇〇までの納期に向かって、頑張りましょう。 ○ はい。 ● きっと先にこういうトラブルがあるので、事前に〇〇しておくべきだ。 ○ わかりました。 ● タスクが終わったら、次のタスクをお願いします。 ○ はい。

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今までの発言をギャル化する。 ● 〇〇さん、今週なにやっていく感じー? ○ *** とか進めたいなぁー。 ○ いいじゃん。やっちゃおうよ。 ○ いいね、やっちゃお。 ● 〇〇までやりきるとしたら、どれくらい時間欲しいっすか?? ○ リスクあるから〇〇くらいかなー。 ○ まぢ?もうちょっと早くするために、困ってることあったら言っちゃってよ。 ○ 実は****でー。 ○ 教えてくれてまじ感謝だわ。みんなで改善したいから知恵貸しちゃってもらえるとアガるよー。 ○ いいじゃん。やっちゃおー。 ● このまま行ったら、〇〇くない?? ○ あー、わかりみー。 ○ 気づいちゃったから、考えちゃお。 ○ いいじゃん。やろー。 ● タスク終わった!?はや。いいじゃん。見せてよ。 ○ でも、ここがうまくできてなくてー。 ○ でもいいじゃん!動くのはアガる。 ○ つぎもやってこー。 ○ やっちゃお。

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チームが育ってきた

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リーダーがギャル化すると ● メンバーが気軽にアイデアを教えてくれるようになった。 ● バックログから個人タスクが消え始めた。 ○ みんなで大きいタスクをクリアできたら、みんな嬉しい。 ○ みんな頑張ってるのは知ってるから、タスクの消化だけが存在価値では無くなった。 ● 雑談を毎日30分するようになった。 ○ なんでも話せる間になると、厳しいことも言い合えるようになった。 ○ 意思疎通のコストが低くなってきた ○ レトロスペクティブがゴリゴリになる。 ● 褒めあえる文化ができた ○ いいじゃん ● オープンなコミュニケーションが増えた

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チームが育ってきた ● 毎週の目標設定が始まった。 ○ まずはベロシティを測ってみることに。 ● PO・スクラムマスター・デザイナー・エンジニア のバランスが生まれてきた。 ○ 各々のアイデアで動けるように。 ○ 誰かには見えていたがリーダーには見えなかったタスクが見える化されて、気づいたら終わっている 世界に。 ● ざっくりした見積もりができるようになってきた。 ○ POがROIを考えられる土壌が生まれ始めた。 ● PDCAが回り始めた。

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まとめ

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まとめ ● リーダーが「カリスマ型リーダーシップ」をとっている状態では、スクラムイベントが「指 示」や「プレッシャー」に変わる。 ○ ロールの強制が始まる。 ○ だから、スクラムが未遂に終わる。 ● ちゃんとしたスクラムを始めるには、おそらくリーダーのマインドセットを切り替える フェーズが必要。 ○ サーバントリーダーシップじゃないと、チームの支持待ち体質を改善できなくなる。 ○ 「報告」が「提案」に変わっていくことが大事なんだと思う。 ● サーバントリーダーシップは、ギャルマインドに近そう。 ○ サーバントリーダーシップを身につけたい、カリスマ型リーダーシップマインドの人は、「ギャルにな る」ことをお勧めする。