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新規AIプロダクトで、 事前に知るべきだった3つの壁 〜医療AIを1年間作って、従来の開発が通⽤しなかった話〜 Ubie株式会社 プロダクトマネージャー 敷地 琢也 (@shikichee) 2026/01/28 AI時代のプロダクトマネジメント反省会 成功も失敗も語るしかNight

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今⽇話すこと ● 医療AIプロダクト⽴ち上げ1年間の迷⾛と反省 ● その中で直⾯した 3つの壁 ● AIプロダクトを始める前に知っておきたかった こと 2

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⾃⼰紹介 ● エンジニア@リクルート ● Ubie1⼈⽬の従業員として2017年に参画 ● エンジニアから、0→1特化のPdM に Ubie株式会社 新規事業 プロダクトマネージャー 敷地 琢也 (@shikichee) 1年前から⽣成AI × 新規プロダクト 医療AIパートナー ユビーの⽴ち上げPdM 経歴 ユーザーインサイト起点の⾼速仮説検証 強み 仕事 3

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医療AIパートナー ユビーとは 4 24時間いつでも病気や健康の相談ができる医療AIパートナー 2025年2⽉ベータ版リリース、 2025年9⽉正式リリース

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⽴ち上げのきっかけはユーザーの「彼⽒」 5

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しかし、ここから⻑い迷⾛が始まる。 当時の私は、 AIプロダクトを作るということが 何を意味するのか、分かっていなかった。

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2025年、私がぶつかった3つの壁 AIで「パートナー」を作ることが、想像以上に難しかった 1. 使い始めてもらえない 2. ⾏動につながらない 3. 品質が安定しない 7

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壁1. 使い始めてもらえない 「今⽇はどんなことを話したい?」と聞く 会話のきっかけを掴めない⽇々が続く 2ヶ⽉で、⾃由⼊⼒UIのMVPをリリース 結果:多くのユーザーが ⼀⾔も⼊⼒せず離脱    会話が始まらない ⾃由すぎるUIは、 不親切。 ユーザーは何がで きるか分からない 8

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開始対策:使い⽅の想起が必要だった 例3:具体ユースケースの作成と使い⽅のヒント提⽰ 例1: オンボーディングで具体例を提⽰ 例2: 会話中で選択肢の提⽰ 受診前に体調を振り返る受診メモ機能 「これまでの会話をまとめて」とユーザーが⾔うのはハードルが⾼い ユースケースを作り、使い⽅を想起させる ローディング時の 使い⽅ヒント 受診時のメモという 具体ユースケース Before 何でも⾃由⼊⼒できるAI After 使いどころの想起ができるAIへ 9

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「よし、やっと使われ始めた。 あとは、機能を⾜していけば 価値は積み上がるはずだ。」 10

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壁2. ⾏動につながらない ● ⼤きなユーザーセグメントの 課題を解けば、価値になる ● 症状がある⼈には、病院に⾏き やすくなる機能が必要なはず 結果:医学的にも、プロダクト的にも 正しいはずの機能がほとんど使われなかった 当時の考え 作った機能 病院検索、受診導線を提⽰する機能 11

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なぜ正しい課題解決が通⽤しなかったのか? 症状がある⼈向けに → 病院検索‧受診導線を提⽰ 医学的にも、プロダクト的にも「正しい」はず でも、ほとんど使われなかった ユーザーは、まだ解決される準備ができていなかった 解決策を出す前に、信頼される必要があった 12

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⾏動対策1:正しい機能から、ふるまいの設計へ 例3: 寄り添う通知の体験 例2:⽂脈を覚える記憶体験 例1: キャラのガイドライン化 Before 機能を作って出す After まず受け止め信頼を作る 13

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⾏動対策2:信頼を測るために、KPIを作り直した 14

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ユーザーからの感謝は、 確かに増えていった。 それでも、⼀度の違和感が、 離脱につながることが 15

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壁3. 品質が安定しない AIプロダクトでは、「たまに失敗する」は致命傷になる 16

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品質安定対策: ⼈が頑張るのをやめて、仕組みで品質を守った Before 出⼒を⼿動で評価‧調整 After 出力評価の自動化 17

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やりがち やるべき 1. 使い始めてもらえない 何でも⼊⼒できる AIを作る (勝⼿に使われるだろう) 使いどころの想起が できるAIへ (何ができるかの想起が⼤事) 2. ⾏動につながらない 機能を作って出す (課題を解決する機能が⼤事) まず受け⽌め 信頼を作る (機能で課題解決は信頼のあと) 3. 品質が安定しない 出⼒を⼿動で 評価‧調整 (不具合を直すのと同じように対応) 出⼒評価の早期⾃動化 (出⼒を⼈⼿だけで評価は無理) まとめ:AIプロダクト、こう作ればよかったと後悔したこと 18

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機能を作ることよりも、 「信頼される存在」をどう設計‧維持するか。 AIプロダクトは、出してからが本番。

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