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保育所プロジェクト
 ~取組の現在地~
 株式会社サイバーエージェント
 AILab 経済学社会実装チーム 森脇大輔
 https://sites.google.com/site/dmoriwaki/


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プロジェクトの開始
 ● 2021年にUTMDと共同研究を開始 
 ● 利用調整の実態をヒアリング
 ● 匿名化データの分析
 ● 渋谷区・多摩市との共同実証実験を 開始


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渋谷区における事例
 ● テーマ
 ○ 保育所手続きのデジタル化
 ○ 利用調整アルゴリズムの改善


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利用調整アルゴリズムの改善
 ● SOFMアルゴリズムを適用した場合のシミュレーション分析を実施 
 第N番目に希望した保育所に入所 
 児童数
 不公平が起きたケース 


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現実応用のための課題
 ● 部屋の共有の現実性
 ● あまり定員の排除
 ● 保育所側のインセンティブの確保 
 ○ 一部自治体では補助金を用いて年齢 別定員を調整
 事務調整コストを 超える効果を出せ るか 保育所にとってインセンティ ブがあるか 保育士の稼働率を 妥当な範囲に抑え られるか 人数に応じて部屋のレイア ウトを変えられるか あまり定員をなくせ るか

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さまざまなアルゴリズムとその性質
 アルゴリズム 特徴 SOFM カリフォルニア大鎌田准教 授、東京大学小島教授 ● 職員数や施設面積等の制約下で定員を調整 ● なるべく多くの児童をマッチできないか探索する ● ◯ マッチ数が現状より大きく増える、きょうだい同所入所 ● ✕ 年齢別定員が大きく変化する NRMP 米国研修医マッチングで利 用 ● きょうだい同所入所に対応した受入留保アルゴリズム ● ◯ 年齢別定員が変化しない、きょうだい同所入所 ● ✕ マッチ数が現状と変わらない、アルゴリズムが収束しない場合がある Nguyen-Vorha ● 最大2名の定員変化を許容することで、NRMPと似たマッチングを導く ● ◯ マッチ数が現状より少し増える、きょうだい同所入所 ● △年齢別定員の多少の調整が必要な場合もある Okumura 東京海洋大学 奥村准教授 ● 職員数や施設面積等の制約下で定員を調整 ● 受入保留など他のアルゴリズムと組み合わせ可能 ● ◯ マッチ数が現状より増える ● ✕ 年齢別定員が変化する Biro et al. ● きょうだいの同所などを含めて整数問題として計算 ● 目標とする指標を最大化 ● ×解が見つからない場合もある

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利用申請システムの改善
 ● システムによって「本来の」選好を引き出す 
 ● 豊富な情報・使いやすさ・検討のしやすさ 
 開発中画面


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多摩市における事例
 ● 利用調整についての実証実験
 ● 課題感
 ○ 利用調整の自動化
 ○ アルゴリズムの最適化
 


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利用調整ルールの改善
 ジニ係数
 2021年:0.475
 2022年:0.484


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転園処理
 保育課の方に伝えたいこと
 ● 現状アルゴリズムについての理解 
 ○ そもそもどういうアルゴリズムを採用している のか
 ○ ブラックボックスになっていないか 
 ● データを用いた客観的検証
 ○ どのような指標を重視するのか 
 ○ ほかのアルゴリズムとの比較
 公平性
 待機児童数
 きょうだいの同所率 
 資源の無駄
 希望の充足度


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保育所の利用申請の全体最適化を目指す
 利 用 調 整 結 果 通 知 二 次 募 集 ※さらに居宅 事業等への斡 旋など
 利 用 申 し 込 み 見 学 ・ 情 報 取 集 ・・・ Twitter: @dmoriwaki
 mail: [email protected]