2022年2月24日(木) 12:00~ 13:30
保育所プロジェクト ~取組の現在地~ 株式会社サイバーエージェント AILab 経済学社会実装チーム 森脇大輔 https://sites.google.com/site/dmoriwaki/
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プロジェクトの開始 ● 2021年にUTMDと共同研究を開始 ● 利用調整の実態をヒアリング ● 匿名化データの分析 ● 渋谷区・多摩市との共同実証実験を開始
渋谷区における事例 ● テーマ ○ 保育所手続きのデジタル化 ○ 利用調整アルゴリズムの改善
利用調整アルゴリズムの改善 ● SOFMアルゴリズムを適用した場合のシミュレーション分析を実施 第N番目に希望した保育所に入所 児童数 不公平が起きたケース
現実応用のための課題 ● 部屋の共有の現実性 ● あまり定員の排除 ● 保育所側のインセンティブの確保 ○ 一部自治体では補助金を用いて年齢別定員を調整 事務調整コストを超える効果を出せるか保育所にとってインセンティブがあるか保育士の稼働率を妥当な範囲に抑えられるか人数に応じて部屋のレイアウトを変えられるかあまり定員をなくせるか
さまざまなアルゴリズムとその性質 アルゴリズム 特徴SOFMカリフォルニア大鎌田准教授、東京大学小島教授● 職員数や施設面積等の制約下で定員を調整● なるべく多くの児童をマッチできないか探索する● ◯ マッチ数が現状より大きく増える、きょうだい同所入所● ✕ 年齢別定員が大きく変化するNRMP米国研修医マッチングで利用● きょうだい同所入所に対応した受入留保アルゴリズム● ◯ 年齢別定員が変化しない、きょうだい同所入所● ✕ マッチ数が現状と変わらない、アルゴリズムが収束しない場合があるNguyen-Vorha ● 最大2名の定員変化を許容することで、NRMPと似たマッチングを導く● ◯ マッチ数が現状より少し増える、きょうだい同所入所● △年齢別定員の多少の調整が必要な場合もあるOkumura東京海洋大学 奥村准教授● 職員数や施設面積等の制約下で定員を調整● 受入保留など他のアルゴリズムと組み合わせ可能● ◯ マッチ数が現状より増える● ✕ 年齢別定員が変化するBiro et al. ● きょうだいの同所などを含めて整数問題として計算● 目標とする指標を最大化● ×解が見つからない場合もある
利用申請システムの改善 ● システムによって「本来の」選好を引き出す ● 豊富な情報・使いやすさ・検討のしやすさ 開発中画面
多摩市における事例 ● 利用調整についての実証実験 ● 課題感 ○ 利用調整の自動化 ○ アルゴリズムの最適化
利用調整ルールの改善 ジニ係数 2021年:0.475 2022年:0.484
転園処理 保育課の方に伝えたいこと ● 現状アルゴリズムについての理解 ○ そもそもどういうアルゴリズムを採用しているのか ○ ブラックボックスになっていないか ● データを用いた客観的検証 ○ どのような指標を重視するのか ○ ほかのアルゴリズムとの比較 公平性 待機児童数 きょうだいの同所率 資源の無駄 希望の充足度
保育所の利用申請の全体最適化を目指す 利用調整結果通知二次募集※さらに居宅事業等への斡旋など 利用申し込み見学・情報取集・・・Twitter: @dmoriwaki mail: [email protected]