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コミュニティを後押しする キーパーソンの 見つけ方と育て方 2024年12月11日 コミュニティマーケティング推進協会 代表理事・小島 英揮

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早くも9回目の開催! 地方開催ではNo.2 !!

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自己紹介:小島 英揮(Hideki Ojima) パラレルマーケター / シリアルコミュニティビルダー 一般社団法人コミュニティマーケティング推進協会 代表理事 Still Day One合同会社 代表社員 CMC_Meetup / CLS高知 創設者 株式会社ヌーラボ 取締役 CRO ←【New】 𝕏 : @hide69oz Blog: https://stilldayone.hatenablog.jp/ 立ち上げた主なコミュニティと イベント開催回数(累計): 著書:「コミュニティマーケティング」 / 「DevRel の3C」 2010年~ 2016年~ 2017年~ 数千回 140+回 130+回 2018年~ 14回(年二回開催)

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コミュニティマーケティング推進協会 (2024年2月設立 → 2029年解散予定) “コミュニティマーケティング をあたりまえに”するべく、 5年の時限組織の一般社団法人 として設立 コミュニティ マーケティング に対する理解度 コミュニティマーケティング が機能し効果を上げている状態 「わかる」から「できる」へ 「潜在層」から 「顕在層」へ Stage1 Stage2 Stage3 協会が推進する2つのステップ

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本日お話させていただきたいこと • コミュニティマーケティングの目的とお作法(おさらい) • コミュニティマーケティングのステップと登場人物 • 更に学びたい方は・・・

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協会の定義:コミュニティマーケティングとは? 事業者等が、製品やサービス利用者を対象として主宰する「コミュニティ」との 双方向のコミュニケーションを通して、顧客同士の交流と情報発信を促すことで、 顧客の製品・サービスへのロイヤルティ創出、向上に貢献すると共に、①顧客理解、 ②顧客育成、③顧客創造を、相互に連動させ、スケーラブルに実施すること。 コミュニティでの顧客同士(CtoC)の交流&情報発信 顧客理解 顧客育成 顧客創造 コミュニティ の目的

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コミュニティマーケティングで成功している企業は、 国内でもB2B / B2C / D2C の垣根なく存在

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「地域」や「社内」で仲間を 増やしたり、 ムーブメントを起こすときも 「コミュニティマーケティング」の力学が スケーラブル&サスティナブルに作用 ↓ 社内コミュニティや、地域課題解決 コミュニティ構築にも注目が 企業のビジネス拡大だけでなく、 地域活性化、関係人口創出、社内DX推進等にも有効

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コミュニティの4分類 成長する コミュニティ の領域 関心軸 所属組織 ・地域軸 クローズド オープン 町内会などの 領域 今回フォーカス する領域

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Sell Through the Community ベンダー コミュニティ 単なる認知でなく、「想起」を促す! 想起の連鎖⇒行動の連鎖が、規模と 継続性をもたらす コミュニティマーケティングで目指すモデル

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ベンダー コミュニティ “Sell Through the Community“ を焚き火の3ステップで説明 「種火」を作る よく乾燥した 「小枝」や 「着火剤」を投入 長く燃える 「薪」を投入

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ベンダー コミュニティ “Sell Through the Community“ を焚き火の3ステップで説明

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本日お話させていただきたいこと • コミュニティマーケティングの目的とお作法(おさらい) • コミュニティマーケティングのステップと登場人物 • 更に学びたい方は・・・

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遠くに行くなら、 みんなで行け! とはいうけれど・・・・

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どこへ行くか? 誰と行くか? がとても重要

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Where there’s a will, There’s a way!! 意志あるところに道は開ける。 まずはゴール設定を!

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ステップ0 ステップ0:コミュニティの行き先と、 誰と一緒に行くかを決める

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OWWHでコミュニティの設計図を作成 Objective (目的・勝利条件) = Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ステップ0

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上位課題&3年後から逆算して当年度(1年後) のObjective設定をすることで、活動の一貫性が増す 1年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 1年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) 3年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 3年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) 3年後を山の頂上だとした ときに、1年後に「何合目」 まで登る必要があるのか? を設定する ステップ0

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3年後を見据えた全体のObjectiveから、 コミュニティのOWWHを設計 3年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 3年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) 1年後のビジネス /マーケ全体のObjective (目的・勝利条件) 1年後のコミュニティ 施策のObjective (目的・勝利条件) = Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × Who (誰に) What (何を) How (どうやって) × × ①全体のObjectiveに基づき、 コミュニティ施策の Objective を設定 ②コミュニティ施策のObjectiveに 基づき、Who/What/Howを設定 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ステップ0

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参考記事 日経クロストレンド 「コミュニティマーケティング」の成功法則 コミュニティ設計のフレームワーク「OWWH」とは? 何からやるべきか ステップ0

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ステップ1 ステップ0:コミュニティの行き先と、 誰と一緒に行くかを決める OWWHの設定者が必要!

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ステップ1 ステップ1:「種火」を作る

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ベンダー/オーガナイザー コミュニティ “Sell Through the Community“ を焚き火の3ステップで説明 「種火」を作る よく乾燥した 「小枝」や 「着火剤」を投入 長く燃える 「薪」を投入

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「種火」を作る 探すべき人: ・販売している製品やサービスの良さを既に知っている「理解者」 ・広めようとしている考え方、理念への「共感者」 ・上記に関し、既に推してくれている「推奨者」 提供すべきコト: ・心理的安全性、信頼の確保 ・本人の意向とコミュニティのゴール(Objective)とのすり合わせ ・先廻り& 伴走による、徹底したサポート ステップ1

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リーダーシップとマネジメント コッターのリーダーシップ論 リーダーシップの役割 組織の変革を実現 ・変革の必要性を唱える ・変化を引き起こし変革へ ・変革の成功を継続循環 ・どちらも組織(コミュニティ)には必要 ・リーダーシップとマネジメントは別のメカニズム ・リーダーシップ:信頼べ―ス、先導力、巻込み力 ・マネジメント:役割ベース、計画、ルール、責任 マネジメントの役割 組織システムを確実に運営 ・秩序と統制 ・期待役割を安定的に実現 ・継続性の重視 ステップ1

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コミュニティリーダーを活かす コミュニティマネージャーの立ち位置 【コミュニティリーダー】 リーダーシップの体現者。 多くはユーザー側。 コミュニティマネージャーと共通のゴー ルに向けて、フォロワーを先導する 【コミュニティマネージャー】 コミュニティマネジメントの体現者。 多くはベンダー側。 コミュニティリーダーと共通のゴールをセット し、進みやすい環境を整える ステップ1

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信用力 製品理解力 (製品愛) 言語化 能 力 調整力 マーケファネル の理解 □信用力:社内外のステークホルダー に「信用」される能力 □製品理解力:信用を担保するための、 製品、サービスに対する理解と愛情 □調整力:コミュニティ施策で必要な ことを会社、組織に要求できる力 □言語化能力:数値以外の状況をステ ークホルダーに理解してもらう力 □マーケファネルの理解:マーケティ ング施策全体を理解し、コミュニティ 施策と結び付ける力 コミュニティマネジメント担当者(チーム)に 求められるスキル ステップ1

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ステップ1 ステップ1:「種火」を作る リーダー候補者と コミュニティマネージャーが必要

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ステップ2 ステップ2:「小枝」と「着火剤」で 火を大きくする

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ベンダー/オーガナイザー コミュニティ “Sell Through the Community“ を焚き火の3ステップで説明 「種火」を作る よく乾燥した 「小枝」や 「着火剤」を投入 長く燃える 「薪」を投入

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ステップ2:「種火」→「小枝」×「着火剤」 言い換えると、、、 発信者と受信者 (リーダーとフォロワー)の関係を構築する ステップ ステップ2

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ステップ2:「種火」→「小枝」×「着火剤」 = 商品、サービスのファン、かつ 「アウトプット」ができている人 = ロールモデルの「アウトプット」を 「フォロー」(追随)できる人 = 興味はあるが、インプットのみを要求 「アウトプット」も「フォロー」も しない人 リーダー フォロワー ワナビーズ ステップ2はここにフォーカス ステップ2

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フォロワーがリーダーを作る https://www.ted.com/talks/derek_sivers_how_to_start_a_movement?language=ja

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リーダー フォロワー ※リーダーの数をフォロワーが超えたところで、拡大がスタート

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リーダーの選定で重要なコト 広めたいオーディエンス層 =受信者/フォロワーから、 適切なリーダー像 =発信者/関心軸を考える ステップ2

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「小枝」×「着火剤」=火力向上 探すべき人: ・OWWHで決めた、これから「広めたい層」を母集団として ・Objective=ゴールに「関心がある」グループの中で ・ゴールに向かって「一歩踏み出しやすい」状態の人たち ↓ フォロワー属性がある人の抽出 提供すべきコト: ・リーダーが既にできているコトを共有:代理体験 ・リーダーや周りによる説得:社会的説得 ・実際の行動による小さな成功:制御体験 ↓ 自分もできるかも、という「自己効力感」につながる ステップ2

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火が大きくなる=行動連鎖のメカニズム 協会フェロー・長橋さんによる研究結果 ステップ2

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リーダー属性、フォロワー属性の見極め クローズドな場でリーダー、フォロワーをセレクションする方法も リーダー、フォロワーを 選定後、ワナビーズも 参加できるオープンな カタチに移行 関心軸 所属組織 /地域軸 クローズド オープン クローズドな場で、 リーダー フォロワー見極め ステップ2

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リーダーやフォロワーは 「いる」ものではなく 「なる」もの 自身が「リーダー」や 「フォロワー」 であることを自覚するプロセス の実装が重要

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ステップ2 ステップ2:「小枝」と「着火剤」で 火を大きくする リーダー(発信者)と フォロワー(受信者)が必要

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ステップ3 ステップ3:長く燃える「薪」への着火

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ベンダー/オーガナイザー コミュニティ “Sell Through the Community“ を焚き火の3ステップで説明 「種火」を作る よく乾燥した 「小枝」や 「着火剤」を投入 長く燃える 「薪」を投入

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ステップ3:長く燃える「薪」への着火 = 商品、サービスのファン、かつ 「アウトプット」ができている人 = ロールモデルの「アウトプット」を 「フォロー」(追随)できる人 = 興味はあるが、インプットのみを要求 「アウトプット」も「フォロー」も しない人 リーダー フォロワー ワナビーズ Step3は「ワナビーズ」まで対象を広げる ステップ3

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ステップ3 ステップ3では、コミュニティの内外に 働きかける力=運営チームが不可欠 コミュニティマネージャー側から チーム組成を促す必要アリ

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ステップ3 コミュニティリーダーからチームリーダーへ の転換 出典:チームとコミュニティの違い、会社・組織をどう捉えるか(倉貫義人)

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ステップ3 運営チームが考えるべき、PULLとPUSH PULL=求心力 ・テーマ設定 ・スピーカー選定 ・参加しやすい「入口」設定 ・ロールモデルの存在 ・ ・ ・ (自分が見たい、やりたい、 よりも)、参加者にとって 興味を惹くか、 参加、越境しやすい仕掛けがあるか が重要 PUSH = 背中を押す力 ・参加を促す ・登壇を促す ・アウトプットを促す ・行動の連鎖を促す ・ ・ ・ 但し、押す(推す)べき相手の ヤル気、能力、タイミングの見極め 必要

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「株分け」で、コミュニティへの入り口や コミュニティ内の越境を加速し、全体の「火力」を増加 テーマ、関心軸ごとに焚き火台を分けて、 →コミュニティへの 入り口が増加 近くに他の焚き火台がある →コミュニティ 越境が増加 ステップ3

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越境を生みだすタテ糸(関心軸)とヨコ糸 (信頼軸)をコミュニティ活動や施策に実装 「関心軸」(インタレストグラフ) でのつながり 「信頼軸」 (ソーシャルグラフ) でのつながり ステップ3

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人を押す(推す)ときは、ヤル気、能力、 タイミングの見極め重要 B=MAP理論 行動(Behavior)は、 ・モチベーション(Motivation)、 ・能力(Ability)、 ・タイミング(Prompt) の掛け合わせで起こる ステップ3

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参考:名古屋が誇るコミュニティ運営チーム ①運営が"チーム"であるという自覚があること ②人と人で繋がっている ③全員がどの役割も担える ④親しき仲にも礼儀あり「LOVE&RESPECT」 ⑤やりたい人と一緒にやっている ⑥どんなに居心地が良くても、運営体制に 変化があることを理解している

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ステップ2 ステップ2:長く燃える「薪」への着火 コミュニティリーダー → チームリーダー への進化と、 ワナビーズの参加が必要

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でも、大事なのは・・・

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ワクワク、ドキドキな “エモさ”が原動力! No Emotional, No Community

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本日お話させていただきたいこと • コミュニティマーケティングの目的とお作法(おさらい) • コミュニティマーケティングのステップと登場人物 • 更に学びたい方は・・・

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コミュニティマーケティング、 より知りたい人は・・・ 書籍で学ぶ コミュニティで学ぶ

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個人向けコミュニティマーケティング講座(シーズン2) <全4回:Zoomでのオンライン開催> Day1:2025年2月12日(水)19:00~21:00 コミュニティマーケティングの基礎 Day2:2025年2月26日(水)19:00~21:00 OWWHを使ったコミュニティマーケティング設計 (ケーススタディ) Day3:2025年3月12日(水)19:00~21:00 OWWH実践ワークショップ① Day4:2025年3月26日(水)19:00~21:00 OWWH実践ワークショップ② ※各回、約1時間の「放課後」タイムあり