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AWSに超詳しいエンジニアが 育つ環境をつくる方法 クラスメソッド株式会社 AWS事業本部 コンサルティング部 マネージャー 豊崎 隆

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2 自己紹介 豊崎 隆 (@ohayougenki) クラスメソッド株式会社 AWS事業本部コンサルティング部 マネージャー シニアソリューションアーキテクト

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3 自己紹介 豊崎 隆 (@ohayougenki) クラスメソッド株式会社 AWS事業本部コンサルティング部 マネージャー シニアソリューションアーキテクト

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4 今日お話しすること クラスメソッドAWS事業本部育成チームの 環境づくりについて 実際の現場の話をしていきます

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5 エンジニアが育つ環境? “エンジニアが育つ環境”って? なにが準備できればエンジニアが成長するのか? ・カルチャー:ブレない考えと行動 ・楽しさ:没頭と喜び ・支える仕組みと雰囲気:組織でいる意味

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6 Agenda • カルチャーについて • 楽しさについて • 支える仕組みと雰囲気について • まとめ

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7 Agenda • カルチャーについて • 楽しさについて • 支える仕組みと雰囲気について • まとめ

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8 カルチャーについて 8 組織のカルチャー

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9 企業におけるカルチャーとは?

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10 企業におけるカルチャーとは? 企業で働く人たちが時間 をかけて積み重ねてきた、 意識的あるいは無意識的 に共有されている価値観 や行動規範

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`Culture eats strategy for breakfast.` - Peter Drucker 11

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12 Culture eats strategy for breakfast. • 戦略がどうあろうとも、大切なのは社員 がどのような共通の価値観を持っている か • 共通の価値観があれば、どのような戦略 にも対応出来る

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13 Building a winning culture • 2006年にBain & Companyが公開したホ ワイトペーパー • http://www2.bain.com/I mages/BB_Building_winni ng_culture.pdf

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14 Building a winning culture “Bain & Company research found that nearly 70% of business leaders agree: Culture provides the greatest source of competitive advantage. --snip-- Yet, while business leaders recognize culture’s crucial role, our research also indicates that fewer than 10% of companies succeed in building a winning culture.” “Bain&Companyの調査では、文化は競争 上の優位性の最大の源であると、ビジネス リーダーの約70%が同意しています。 --snip– しかし、ビジネスリーダーは文化の重要な役 割を認識していますが、当社の調査では、文 化の構築に成功した企業は10%未満であるこ とも示しています。“

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15 カルチャービルディング

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16 企業理念≠カルチャー • 企業理念だけでカルチャーが出来るわけ ではない • 企業理念が無くて出来上がった共有意識 はただの雰囲気でカルチャーではない • 企業理念を意識しながら過ごしてきた時 間が、結果としてカルチャーになる • 企業理念が実体験からブレイクダウンされ たものがカルチャー

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17 なぜ今、企業カルチャーが重要視されているのか

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18 変化のスピードが激しい時代 • ビジネスや技術の革新が一夜にして生ま れ、変わり、終わる時代 • 変化のスピードに追従出来ないと生き残 れない • 変化に追従するためには何が必要か?

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19 今求められる企業の姿 • 変化に合わせて自らを変革し続ける • 失敗を恐れず打席に立ち続ける • リスクを恐れずチャレンジをし続ける • 学習し続ける • それらを一緒に協働出来る信頼出来る仲 間が必要

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20 組織全体のカルチャー クラスメソッドのカルチャーの明文化

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21 組織全体のカルチャー https://classmethod.jp/company/culture/

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22 組織全体のカルチャー

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23 組織全体のカルチャー

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24 組織全体のカルチャー

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25 組織全体のカルチャー

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26 組織全体のカルチャー

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27 組織全体のカルチャー

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28 組織全体のカルチャー

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29 組織全体のカルチャー

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30 組織全体のカルチャー

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31 組織全体のカルチャー

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32 AWS事業本部のポリシー 部署単位でのポリシーもあります

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世界最強のAWSエンジニア集団として 業界を正しく導いていく 33 AWS事業本部のポリシー

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34 AWS事業本部のポリシー

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35 Agenda • カルチャーについて • 楽しさについて • 支える仕組みと雰囲気について • まとめ

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36 楽しさについて 36 楽しみがエンジニアの成長を助ける

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37 楽しさについて • 私たちはエンジニアは

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38 楽しさについて • 学習コストが高い職業 • ツライ勉強を長く続けるのはキツイ

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39 楽しさについて • 技術を楽しみたい • なるべくなら楽しみながら成長したい

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40 楽しさについて • どうしたら楽しくなるの?

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41 楽しさについて • 手を動かして何かを作るのは楽しい • 興味のある技術をさわるのは楽しい →AWS検証アカウントを全員分用意 →興味を基に案件以外でも技術を触ってもらう →アウトプット前提でいろんなイベントに参加

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42 楽しさを阻害しない • 楽しさを阻害する要素を取り除く • 仕事を管理されることはストレスになる • 管理自体が管理職/エンジニア共に高コスト →責任と裁量を与えて自分で仕事を管理 →マイクロマネジメントしない →ビジネス価値のあるアウトプットで判断

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43 楽しさについて • ビジネス価値のあるアウトプットって? →案件の受注や対応 →社内Wikiへナレッジの蓄積 →サービスを生み出す →イベントで登壇する →書籍の執筆 →などなど 最もカジュアルなアウトプットの場 →Developers.IO=技術ブログを書く

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44 Blog it! 技術ブログを書くことは楽しい

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45 Blog it! • なぜ技術ブログを書くことが楽しいのか? →いろんな人に読んでもらえる →お客様から読んだよと言われる →同じことに悩んでいる人を救える →悩んでいる人は社内にいる場合もある →感謝される →いっぱい書くと社内で少しだけチヤホヤされる →シェアやページビューによって経験値がたまる →特に何ももらえないけどRANKが上がる

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46 Blog it! • 私は年間50-60本くらいのブログを書きます • インプットが無いとアウトプットできません • 必然的にインプットを行うようになります

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47 Blog it! • 技術のインプットはどうしてる? AWS公式ドキュメント AWS公式ブログ BlackBelt Developers.IO 社内Slack(技術相談やRSS 勉強会(社内外 案件対応 書籍 SNS などなど

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48 Blog it! AWS公式ドキュメント https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/ AWS公式ブログ https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/ AWS クラウドサービス活用資料集 https://aws.amazon.com/jp/aws-jp-introduction/ Developers.IO https://dev.classmethod.jp/ 勉強会(社外 connpass : https://connpass.com/ TECH PLAY:https://techplay.jp/ Doorkeeper:https://www.doorkeeper.jp/ 案件対応 社内Slack(技術相談やRSS 技術系書籍 お好きなものを SNS Facebook:好きな企業やエンジニアをフォロー Twitter :好きな企業やエンジニアをフォロー などなど

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49 Blog it! ブログを書くことによる副産物 →自然と登壇できるようになる?

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50 Blog it! 社内 • 頻繁に行われる勉強会 • LT大会 社外 • 自社/他社/有志のイベント

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51 Blog it! 社内 • 頻繁に行われる勉強会 • LT大会 社外 • 勉強会 • 自社/他社/有志のイベント

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52 Blog it! 社内 • 頻繁に行われる勉強会 • LT大会 社外 • 勉強会 • 自社/他社/有志のイベント 9月25日~10月8日までの 約2週間の間に8イベントに ついてアナウンスがある 各分野に詳しい約60人の メンバーが登壇

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53 違う角度から学習について考える 講義 読書 視聴覚 デモンストレーション グループ討論 自ら体験する 人に教える 5% 10% 20% 30% 75% 90% 平均学習定着率 50% 受動的な学習 能動的な学習 ラーニングピラミッド アメリカ国立訓練研究所 (National Training Laboratories) 勉強の仕方を定着率順に並べたもの

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54 違う角度から学習について考える 講義 読書 視聴覚 デモンストレーション グループ討論 自ら体験する 人に教える 5% 10% 20% 30% 75% 90% 平均学習定着率 50% 受動的な学習 能動的な学習 Developers.IO 社内勉強会・Slack BlackBelt・各種動画 AWS公式ドキュメント セミナー・勉強会 セミナー・勉強会(実演 登壇 Slackの技術相談部屋

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55 違う角度から学習について考える Developers.IO 社内勉強会・Slack BlackBelt・各種動画 AWS公式ドキュメント セミナー・勉強会 セミナー・勉強会(実演 登壇 技術相談部屋 技術要素のアウトラインの認識 手を動かすためのインプット 認識できていなかった部分の穴埋め 理解を深めたり 知識を定着させる 定着した知識を整理する

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56 Agenda • カルチャーについて • 楽しさについて • 支える仕組みと雰囲気について • まとめ

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57 支える仕組みと雰囲気について 57 成長を支える仕組みと雰囲気

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58 1on1ミーティング 1on1ミーティング

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59 メンバーの為の1on1ミーティング 1on1ミーティングとは 上司とメンバーが定期的に時間を作って行う 1対1の対話で “メンバーのための面談”です

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60 メンバーの為の1on1ミーティング 相互理解 信頼関係の確立 埋もれてしまう課題をキャッチアップ 成果を最大にする手伝い プライベートな相談

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61 1on1ミーティング 頻度は1週間または2週間に1回 時間は基本30min

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62 1on1で相互理解を深める • メンバーについて何を知っていますか?

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63 メンバーについて知ってること • どんな技術が好きか? • 何にモチベーションをもっているか? • 将来のエンジニア像は? • そして今、どんな仕事をしたいか? • パーソナリティについては? • etc...

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64 リーダー・マネージャーについて知ってること • これまでの経歴などについて? • 何にモチベーションをもっているか? • 将来のビジョンは? • メンバーに何を求めているか? • パーソナリティについては? • etc...

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65 1on1ミーティング お互いを知り信頼関係を深めながら 互いを理解し目標や課題に対する アクションプランについて話し合います

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66 セルフマネジメント セルフマネジメント

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67 セルフマネジメント 色々なタスクが発生します ・案件 ・ブログ ・社内業務におけるタスクフォース ・マーケティング施策 ・各種登壇 ・ホワイトペーパーの執筆 ・技術書の執筆 ・各種イベント対応 ・ツールの調査 ・会社系認定資格

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68 セルフマネジメント • 自律的にアクションを行う前提で エンジニア自身がタスクをコントロール • 管理者への進捗報告などにかかるコスト をアウトプットに向ける

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69 リモートワーク リモートワーク

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70 リモートワーク制度 • 業務効率化のためリモートワーク制度 • 通勤による消耗や時間のロスをなくす • 自律的に動けるメンバーだから成り立つ

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71 案件のアサイン 案件のアサイン

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72 たくさんの実戦経験を積む • 案件アサインは挙手性 • 案件の内容に対しモチベーションの 高いメンバーが対応できる

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73 チャレンジ 継続的なチャレンジ

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74 チャレンジし続ける • チャレンジをして成功体験を積み上げる →そのためにチャレンジしやすい環境を作る

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75 チャレンジしやすい環境 • チャレンジしやすい環境とは? →失敗を怖がる必要のない雰囲気と環境 →失敗を叱責するのではなく、 チャレンジが称賛される

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76 チャレンジ • チャレンジしやすい環境とは? →失敗を怖がる必要のない雰囲気と環境 →失敗を叱責するのではなく、 チャレンジが称賛される

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77 チャレンジに対するフォロー • 案件/技術質問は専用のSlackチャンネル • 質問には全員で即レス文化

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• 組織でリカバリーできる仕組み • 案件/技術質問は専用のSlackチャンネル • 質問には全員で即レス文化 78 チャレンジに対するフォロー

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79 チャレンジに対するフォロー • メンバーからのアラート • 問題や障害が起こることもある →可能な限り早い段階でアラートをあ げるてくれたことを評価する →組織としてフォロー体制を作り課題 の解決する

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80 称賛や評価 称賛や評価

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81 称賛 • 個人としてしっかり気持ちをつたえる • 感謝や称賛を伝えたり、 すばらしいアクションに対して 「すばらしい!」って伝える • だいたい素晴らしいことが起こるので いつも「最高です!」って言ってます

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82 称賛 • 個人としてしっかり気持ちをつたえる • 感謝や称賛を伝えたり、 すばらしいアクションに対して 「すばらしい!」って伝える • だいたい素晴らしいことが起こるので いつも「最高です!」って言ってます

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83 評価 • 組織としての評価は人事考課 • アウトプットによって会社の利益に 貢献があれば正当に人事考課すること

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84 モチベーションについて モチベーションについて

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85 モチベーションは低下する • モチベーションを維持できる人 • モチベーションを維持できない人 パーソナリティの部分だけなのでしょうか?

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86 モチベーションは低下する • ノルアドレナリン型モチベーション →危機回避用モチベーション →即効性と強いストレスを伴う • ドーパミン型モチベーション →結果と報酬によるモチベーション →即効性もストレスもないがルーチン化可能 →長期的なモチベーション維持に向いている

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87 モチベーションは維持できる • ドーパミン型モチベーション ドーパミン型のモチベーション継続の典型例 1. 目標を設定する 2. 達成時、どうなるかを具体的に想像する 3. 目標を繰り返し確認する 4. 楽しみながら実行する 5. 目標達成したらご褒美 6. すぐに新しい目標を設定 7. 1-6を繰り返し

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88 モチベーションは維持できる • ドーパミン型モチベーション ドーパミン型のモチベーション継続の典型例 1. 目標を設定する 2. 達成時、どうなるかを具体的に想像する 3. 目標を繰り返し確認する 4. 楽しみながら実行する 5. 目標達成したらご褒美 6. すぐに新しい目標を設定 7. 1-6を繰り返し 1on1

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89 モチベーションは維持できる • ドーパミン型モチベーション ドーパミン型のモチベーション継続の典型例 1. 目標を設定する 2. 達成時、どうなるかを具体的に想像する 3. 目標を繰り返し確認する 4. 楽しみながら実行する 5. 目標達成したらご褒美 6. すぐに新しい目標を設定 7. 1-6を繰り返し 楽しみ

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90 モチベーションは維持できる • ドーパミン型モチベーション ドーパミン型のモチベーション継続の典型例 1. 目標を設定する 2. 達成時、どうなるかを具体的に想像する 3. 目標を繰り返し確認する 4. 楽しみながら実行する 5. 目標達成したらご褒美 6. すぐに新しい目標を設定 7. 1-6を繰り返し 感謝や人事考課

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91 モチベーションは維持できる 目標設定 実行 目標達成 ご褒美 ドーパミン型 モチベーション サイクル

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92 最終形 • 好循環に入るとどうなるか? • →すごいエンジニアが量産されます

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93 Agenda • カルチャーについて • 楽しさについて • 支える仕組みと雰囲気について • まとめ

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94 まとめ ・カルチャーでブレない考えと行動を ・楽しみをつくりだし没頭と喜びを ・組織的に支える仕組みと雰囲気をつくりだして AWS(などの技術)に超詳しいエンジニアが 育つ環境をつくりあげましょう!

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