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2023/07/19 データアナリティクス事業本部 クルトン Amazon SageMaker Clarifyで 始めるモデルモニタリング

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● 名前:クルトン
 ● 所属:インテグレーション部 MLチーム
 ● 経歴:2022年新卒入社
 ○ 入社前はクラウドほとんど未経験
 自己紹介

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ご意見・ご感想は #devio2023 を入れてツイートしてください!

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本スライドで使う用語:その1 ● 学習 ○ モデルにデータを与えてより良い予測ができるようにする 学習データ セット インプット モデル

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本スライドで使う用語:その2 ● 推論 ○ データを与えた時にどういうものを指すか予測する 99%の確率 で”猫”です 推論データ セット インプット モデル

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本スライドで使う用語:その3 ● 特徴量 ○ データの名前 例えば猫なら…… 種類 体重[kg] 年齢[年] メインクーン 5 1 ラグドール 4.5 1 ベンガル 5 7

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セッション概要 モデルを作りっぱなしにしていませんか? モデルは学習させて推論させる以外にも見ておくべき情報 があります。 今回はSageMakerで使えるClarifyを使った方法をご紹介 します。

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推論以外の情報 推論以外の見ておくべき情報とは?

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例えば ビジネスに活用で きそう 推論データ セット インプット 99%の確率 で”猫”です モデル

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他者の反応 で、なんでそう予測し たの? 上司Aさん

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推論できるだけで良いの? 誰かに説明するには根拠が必要!

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モデルが推論をした理由

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モデルモニタリング ● モデルが適切であること ○ 学習結果が適切であること ○ 運用中のモデルが適切であること ○ モデルの予測が適切であること ● データが適切であること ○ 異常なデータが入っていないこと(ドリフト検出)

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モデルモニタリング ● モデルが適切であること ○ 学習結果が適切であること ○ 運用中のモデルが適切であること ○ モデルの予測が適切であること ● データが適切であること ○ 異常なデータが入っていないこと(ドリフト検出) 今回の説明はここ

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● SageMakerについて
 ● SageMakerでの一連の処理の流れ
 ○ モデル学習のコード
 ● SageMaker Clarifyで出力するレポートについて
 ○ レポート出力をさせるコード
 ● Clarifyで出力したレポートの見方 お品書き

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機械学習モデルの学習・推論が簡単にできるサービス
 SageMakerについて https://aws.amazon.com/jp/cdp/sagemaker/

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3つの開発環境
 
 ● SageMaker notebook instance
 ● SageMaker Studio
 ● SageMaker Studio Lab
 SageMakerの開発環境 Jupyterノートブックインスタンスが立ち上がり開発 ができる

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 1. データを用意
 2. S3バケットへ用意したデータをアップロード
 3. モデルを用意
 4. S3にあるデータを使って学習
 5. モデルを推論エンドポイントへデプロイ
 6. 推論エンドポイントを使って予測 SageMakerの特徴 学習データ準備 モデル学習 推論 プロビジョニングや環境構築を 自分でしなくて良い!

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SageMaker Studioの画面例

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 1. データを用意
 2. S3バケットへ用意したデータをアップロード
 3. モデルを用意
 4. S3にあるデータを使って学習
 5. 学習済みモデルで推論エンドポイント作成
 6. 推論エンドポイントを使って予測 SageMakerの一通りの処理の流れ

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 1. データを用意
 2. S3バケットへ用意したデータをアップロード
 3. モデルを用意
 4. S3にあるデータを使って学習
 5. 学習済みモデルで推論エンドポイント作成
 6. 推論エンドポイントを使って予測 SageMakerの一通りの流れ 学習データ準備

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 1. データを用意
 2. S3バケットへ用意したデータをアップロード
 3. モデルを用意
 4. S3にあるデータを使って学習
 5. 学習済みモデルで推論エンドポイント作成
 6. 推論エンドポイントを使って予測 SageMakerの一通りの流れ 学習データ準備 モデル学習 推論

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 1. データを用意
 2. S3バケットへ用意したデータをアップロード
 3. モデルを用意
 4. S3にあるデータを使って学習
 5. 学習済みモデルで推論エンドポイント作成
 6. 推論エンドポイントを使って予測 SageMakerの一通りの流れ 学習データ準備 モデル学習 推論

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 1. データを用意
 2. S3バケットへ用意したデータをアップロード
 3. モデルを用意
 4. S3にあるデータを使って学習
 5. 学習済みモデルで推論エンドポイント作成
 6. 推論エンドポイントを使って予測 SageMakerの一通りの流れ 学習データ準備 モデル学習 推論

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SageMakerの一通りの流れ Amazon SageMaker Amazon S3 (学習データ) Amazon S3 (推論データ) 推論エンドポイント 学習データ セット アップロード 学習 作成 アップロード 推論結果 推論

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 1. データを用意
 2. S3バケットへ用意したデータをアップロード
 3. モデルを用意
 4. S3にあるデータを使って学習
 5. モデルを推論エンドポイントへデプロイ
 6. 推論エンドポイントを使って予測 SageMakerの特徴2 学習データ準備 モデル学習 推論 開発に集中できるサービス

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学習時のコード import sagemaker sess = sagemaker.Session() bucket = sess.default_bucket() prefix = "<フォルダ名>" import boto3 from sagemaker import get_execution_role role = get_execution_role() sagemaker-リージョン名-ア カウントID 実行するのに必要な権限を 揃えたRole

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モデル用意: コンテナの準備2選 ● 公式が用意しているコンテナの読み込み ● ECRに登録したカスタムコンテナのURIをstr型で書く container = sagemaker.image_uris.retrieve("xgboost",sess.boto_region_nam e, "1.5-1") container = '<ご自身のアカウントID>.dkr.ecr.<リージョン名>.amazonaws.com/<コン テナ名>:latest'

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モデル学習 xgb = sagemaker.estimator.Estimator( container, role, instance_count=1, instance_type="ml.m4.xlarge", output_path="s3://{}/{}/output".format(bucket, prefix), sagemaker_session=sess, ) xgb.fit("<学習用データセットがあるS3 URI>")

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マネージメントコンソールにおける実行画面

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● Clarifyでレポート出力 ○ 推論結果の理由を考えられる ○ PDP, SHAPの2種類 レポート出力の概要 基本的にPDPとSHAP両方を出力して確認しよう!

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レポートの出力内容: PDP 特徴量A

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レポートの出力内容: SHAPその1 特徴量名

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レポートの出力内容: SHAPその2 特徴量A 特徴量B

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PDPとは ある特徴量1つ(2つ)が与える予測への平均的な影響を確認 できるもの

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PDP: 特徴量Aを確認 元のデータ 特徴量A 特徴量B 特徴量C 予測結果 3 3 6 f(3,3,6) = 0.113 5 4 1 f(5,4,1) = 0.314 5 5 3 f(5,5,3) = 0.697 予測結果の平均: 0.374666…

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PDP: 値を変更して確かめる 値を変更後のデータ 何度か値の変更を繰り返して結果を確認 予測結果の平均: 0.373666…(←元データ: 0.374666…) 特徴量A 特徴量B 特徴量C 予測結果 4(←3) 3 6 0.223(←0.113) 4(←5) 4 1 0.301(←0.314) 4(←5) 5 3 0.597(←0.697)

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SHAPとは 特徴量が予測にどれだけ役立ったか確認できるもの

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SHAPとは: 前提のShapley値 とある職場にて 人物 作られる商品の個数 A 5 B 4 C 5 A, B 8 A, C 11 B, C 7 A,B,C 20

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SHAPとは: 限界貢献度 Aさんが作る商品数の各状況における最大数を確認したい ● Aさんのみなら5個 ● Bさんが働いてる時 ○ Aさん加わると8-4=4個がプラス ● Cさんが働いてる時 ○ Aさん加わると11-5=6個がプラス ● BさんとCさんが働いてる時 ○ Aさん加わると20-7=13個がプラス 人物 作られる商品 の個数 A 5 B 4 C 5 A, B 8 A, C 11 B, C 7 A,B,C 20

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SHAPとは: 限界貢献度 Aさんが作る商品数の各状況における最大数を確認したい ● Aさんのみなら5個 ● Bさんが働いてる時 ○ Aさん加わると8-4=4個がプラス ● Cさんが働いてる時 ○ Aさん加わると11-5=6個がプラス ● BさんとCさんが働いてる時 ○ Aさん加わると20-7=13個がプラス 人物 作られる商品 の個数 A 5 B 4 C 5 A, B 8 A, C 11 B, C 7 A,B,C 20 各データにおいて 注目している特徴量でどういったデータが予 測に役立っているか確認可能

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SHAPとは: 限界貢献度の平均 Aさんが働いたら作られる商品の平均的な個数を知る 人物 できる商品の 個数 A 5 B 4 C 5 A, B 8 A, C 11 B, C 7 A,B,C 20 作業開始順 Aさんの限界 貢献度 A→B→C 5 A→C→B 5 B→A→C 4 B→C→A 13 C→A→B 6 C→B→A 13 (5+5+4+13+6+13) / 6 = 7.666……個

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SHAPとは: 限界貢献度の平均 Aさんが働いたら作られる商品の平均的な個数を知る 人物 できる商品の 個数 A 5 B 4 C 5 A, B 8 A, C 11 B, C 7 A,B,C 20 作業開始順 Aさんの限界 貢献度 A→B→C 5 A→C→B 5 B→A→C 4 B→C→A 13 C→A→B 6 C→B→A 13 (5+5+4+13+6+13) / 6 = 7.666……個 各特徴量について限界貢献度の平均を求め るとどの特徴量が予測に役立っているか 確認できる

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レポート出力までのステップ 
 1. モデルのデプロイ
 2. 4つのconfigを設定
 3. Clarifyを実行

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モデルのデプロイ model_name = "<学習済みモデルの名前>" model = xgb.create_model(name=model_name) container_def = model.prepare_container_def() sess.create_model(model_name,role,container_def) Modelクラスのイ ンスタンス作成 コンテナの情報を 取得 AWS環境へデプ ロイ

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デプロイしたモデルの確認

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レポート出力のための実行環境 Clarify実行時の環境設定をします。 from sagemaker import clarify clarify_processor = clarify.SageMakerClarifyProcessor(role=role,instance_ count=1, instance_type="ml.m4.xlarge",sagemaker_session=sess)

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config1つ目: PDPConfig PDPの出力を設定 pdp_config_with_shap = clarify.PDPConfig( top_k_features=5, grid_resolution=25) SHAPの結果を見 て重要度TOP5ま でPDPで確認 出力の平均を確 認する回数

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config2つ目: SHAPConfig SHAPの出力 shap_config = clarify.SHAPConfig( baseline=[<データ>], num_samples=15, agg_method="mean_abs", ) SHAP値計算の基 準 SHAP値の計算に 使うデータ数 SHAP値の絶対値 の平均

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config3つ目: DataConfig データの入出力先などを設定 explainability_data_config = clarify.DataConfig( s3_data_input_path="<学習に使っていないデータセットS3 URI>", s3_output_path="<レポートの出力先 S3 URI>", label="<正解ラベルの名前>", headers=<各特徴量の名前(list型)>, dataset_type="text/csv", )

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config4つ目: ModelConfig 推論エンドポイントのインスタンス model_config = clarify.ModelConfig( model_name=model_name, instance_type="ml.m4.xlarge", instance_count=1, accept_type="text/csv", content_type="text/csv", ) デプロイしたモデ ルの名前 モデルがアウトプットする ファイル拡張子 モデルがインプットを受け 付けるファイル拡張子

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Clarifyの実行 clarify_processor.run_explainability( data_config=explainability_data_config, model_config=model_config, explainability_config=[pdp_config_with_shap, shap_config], logs=False, )

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再掲: PDPとは ある特徴量1つ(2つ)が与える予測への平均的な影響を確認 できるもの

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PDP 横軸 割り当てた数値 縦軸 予測値 特徴量A

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再掲: SHAPとは 特徴量が予測にどれだけ役立ったか確認できるもの

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SHAP: 全体的な評価 上から順番に予測に 役立った特徴量 特徴量名

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SHAP: 各特徴量における結果 各特徴量における予測に役立ったデータがどれくらいあるか 確認できる分布 赤色: 特徴量の中で値が大きいもの 青色: 特徴量の中で値が小さいもの 特徴量A 特徴量B

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クルトン先輩によるまとめ ● 機械学習モデルは学習してから推論する ● SageMakerでは簡単に学習や推論ができる環境がある ● 良い推論であっても油断しちゃダメ!根拠は何? ● SageMaker Clarifyを使って推論結果について考えてみよ う

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