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©2023 10X, Inc. 10Xが掲げる オリジナルの品質特性について Nihonbashi Test Talk #2

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©2023 10X, Inc. 2 自己紹介 ● 風間裕也(ブロッコリー) ● 所属 ○ 株式会社10X 品質管理チーム ○ 株式会社iCARE フェロー(QAE技術顧問) ○ B-Testing(個人事業主) ● 社外活動 ○ JaSST Review実行委員長 ■ ソフトウェアレビューシンポジウム ○ WACATE実行委員長 ■ ソフトウェアテストの合宿型ワークショップ形式勉強会

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©2023 10X, Inc. 執筆書籍 (寄稿) 翻訳書籍 翻訳・執筆活動の紹介 3

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©2023 10X, Inc. 目次 4 1. テストにおける品質特性の立ち位置 2. ISTQBで取り上げているテストタイプの例 3. その他のテストタイプの例 4. テストタイプ活用時のアンチパターン 5. 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 6. 余談:目指すべき品質を元に指標を考える 7. おわりに

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©2023 10X, Inc. 5 テストにおける品質特性の立ち位置

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©2023 10X, Inc. テストの全体感を持つための3つの軸 6 テストにおける品質特性の立ち位置 参考:テストの極みを目指して~さあ、理想に近づくための一歩を踏みだそう!~ (JaSST'17 Tohoku))

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©2023 10X, Inc. テストの全体感を持つための3つの軸 7 テストにおける品質特性の立ち位置 参考:テストの極みを目指して~さあ、理想に近づくための一歩を踏みだそう!~ (JaSST'17 Tohoku))

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©2023 10X, Inc. テストタイプとは何か コンポーネントやシステムの ある特性に対応したテストの目的を基に テスト活動をまとめたもの。 引用:テストタイプ(test type) - ISTQB 用語集 8 テストにおける品質特性の立ち位置

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©2023 10X, Inc. テストタイプとは何か コンポーネントやシステムの ある特性に対応したテストの目的を基に テスト活動をまとめたもの。 引用:テストタイプ(test type) - ISTQB 用語集 9 テストにおける品質特性の立ち位置 品質特性を 利用

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©2023 10X, Inc. 10 ISTQBで取り上げているテストタイプの例

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©2023 10X, Inc. ISTQBで取り上げているテストタイプの例 ● 例1)ブラックボックステストとホワイトボックステスト ● 例2)機能テストと非機能テスト ○ SQuaREシリーズなどを用いて分類することが多い ● 例3)アジャイルテストの四象限 ○ 「FLシラバス(Extension)アジャイルテスト担当者」に記載あり 11 ISTQBで取り上げているテストタイプの例

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©2023 10X, Inc. 例1)ブラックボックステストとホワイトボックステスト ● ブラックボックステスト ○ プロダクトの振る舞いに注目するテスト ● ホワイトボックステスト ○ プログラムや構造に注目するテスト 12 ISTQBで取り上げているテストタイプの例

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©2023 10X, Inc. 例2)機能テストと非機能テスト ● 機能テスト ○ コンポーネント、およびシステムが実行する機能を評価する。 ○ 機能とはテスト対象が「何」をすべきかである。 ● 非機能テスト ○ コンポーネント、およびシステムが実行する 機能特性以外の属性を評価する。 ○ システムが「どのようにうまく振る舞うか」をテストする。 13 ISTQBで取り上げているテストタイプの例 参考:ISTQBテスト技術者資格制度 Foundation Level シラバス 日本語版 Version 2023V4.0.J01

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©2023 10X, Inc. システム/ソフトウェア製品品質 by SQuaREシリーズ 14 ISTQBで取り上げているテストタイプの例 参考:つながる世界のソフトウェア品質ガイド あたらしい価値提供のための品質モデル活用のすすめ

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©2023 10X, Inc. システム/ソフトウェア製品品質 by SQuaREシリーズ 15 ISTQBで取り上げているテストタイプの例 参考:つながる世界のソフトウェア品質ガイド あたらしい価値提供のための品質モデル活用のすすめ 機能性

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©2023 10X, Inc. システム/ソフトウェア製品品質 by SQuaREシリーズ 16 ISTQBで取り上げているテストタイプの例 参考:つながる世界のソフトウェア品質ガイド あたらしい価値提供のための品質モデル活用のすすめ 非機能性

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©2023 10X, Inc. 利用時の品質 by SQuaREシリーズ 17 ISTQBで取り上げているテストタイプの例 参考:つながる世界のソフトウェア品質ガイド あたらしい価値提供のための品質モデル活用のすすめ

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©2023 10X, Inc. 例3)アジャイルテストの四象限 18 ISTQBで取り上げているテストタイプの例 参考:Agile Testing Condensed Japanese Edition

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©2023 10X, Inc. 19 その他のテストタイプの例

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©2023 10X, Inc. 20 その他のテストタイプの例 狩野モデル 参考:狩野モデル-品質とは

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©2023 10X, Inc. 21 テストタイプ活用時のアンチパターン

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©2023 10X, Inc. ①システム/ソフトウェア製品品質の図のみを品質特性と呼ぶ 22 テストタイプ活用時のアンチパターン 参考:つながる世界のソフトウェア品質ガイド あたらしい価値提供のための品質モデル活用のすすめ

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©2023 10X, Inc. ②モデルの本来の使い方と違う 23 テストタイプ活用時のアンチパターン 月間稼働率90%は当り前品質 月間稼働率99.9%は魅力的品質 参考:狩野モデル-品質とは

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©2023 10X, Inc. ②モデルの本来の使い方と違う 24 テストタイプ活用時のアンチパターン 月間稼働率90%は当り前品質 月間稼働率99.9%は魅力的品質 参考:狩野モデル-品質とは →一元的品質では?

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©2023 10X, Inc. ③穴埋めをして使う 25 テストタイプ活用時のアンチパターン 参考:つながる世界のソフトウェア品質ガイド あたらしい価値提供のための品質モデル活用のすすめ 我々のプロダクトは 使用性の アクセシビリティを 考えていなかったので 文字サイズを 今の3倍の大きさにしよう

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©2023 10X, Inc. ③穴埋めをして使う 26 テストタイプ活用時のアンチパターン 参考:Agile Testing Condensed Japanese Edition 我々は プロトタイプシミュレーションを やっていなかったので 今後はやることにしよう

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©2023 10X, Inc. ③穴埋めをして使う 27 テストタイプ活用時のアンチパターン 参考:Agile Testing Condensed Japanese Edition 我々は プロトタイプシミュレーションを やっていなかったので 今後はやることにしよう →本当に必要なの?

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©2023 10X, Inc. どのように活用すれば良いのか ● 既存のモデル(SQuaREシリーズ、アジャイルテストの 四象限、狩野モデルなど)は参考程度にする ● 自組織では、何が当てはまるのかを考える ○ 例)狩野モデルでいう   「当り前品質(不足は不満だが充足は満足にはならない)」   となる要素は何か考える 28 テストタイプ活用時のアンチパターン

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©2023 10X, Inc. 余談:「アジャイルテストの四象限」の元々の提示 ● アジャイルテストの四象限は元々、 空欄での記載だった ● 自分たちの組織において 「第1象限のテスト活動って 何をしているか?」 「今後、第3象限のテスト活動は 何をすべきか?」 などを話し合う材料として 使うためにあった 29 テストタイプ活用時のアンチパターン 参考:Agile Testing Condensed Japanese Edition

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©2023 10X, Inc. 30 10Xが掲げる オリジナルの品質特性について

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©2023 10X, Inc. 31 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 10X社内で品質特性について考えた 参考:チーム単位で保守性を高める:独自指標と向上にむけた実践

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©2023 10X, Inc. 32 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 10X社内で品質特性について考えた 参考:チーム単位で保守性を高める:独自指標と向上にむけた実践

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©2023 10X, Inc. 運営自律性とは何か 33 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 参考:チーム単位で保守性を高める:独自指標と向上にむけた実践

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©2023 10X, Inc. 運営自律性は10Xが目指す世界に相応しい独自指標 ● 10Xが提供しているプロダクト「Stailer」は、 プラットフォーム化を目指している ○ 以前にプラットフォームとしての内部方針を提示した 34 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について

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©2023 10X, Inc. プラットフォームとしての内部方針 35 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 参考:プラットフォーム化ヘの歩み

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©2023 10X, Inc. 運営自律性は10Xが目指す世界に相応しい独自指標 ● 10Xが提供しているプロダクト「Stailer」は、 プラットフォーム化を目指している ○ 以前にプラットフォームとしての内部方針を提示した ● プラットフォームを目指す上で、 「機能的個別性の排除」「全パートナーへの横展開」を 実現するためにも、運営自律性は大切 36 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について

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©2023 10X, Inc. 運営自律性という用語ができるまで 中期経営方針をもとに、これを達成するために必要な 「プロダクト品質のGap」を洗い出すという作業です。 具体的にはISO/IEC 25010 に定められる品質の8項目に対し、 あるべき姿と現状の差分を言語化を進めました。 この結果、最も大きなGapは「保守性」であるという結論に。 更に保守性を深掘りしていくと、「運営自律性」や 「システム運用効率性」、「テスト容易性」といった 独自のキーワードが浮かび上がりました (By CTO)。 37 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 参考:プラットフォーム化ヘの歩み

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©2023 10X, Inc. 私も運営自律性の活用を後押しした 38 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について こういった独自の用語で品質をキャプチャしていくこと自体が、 品質に向き合う第1歩で重要なことだ!というのを 品質管理部のブロッコリーさんからバックアップいただけたことは 私個人としても自信になりました。 参考:プラットフォーム化ヘの歩み

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©2023 10X, Inc. 私も運営自律性の活用を後押しした 39 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 参考:プラットフォーム化ヘの歩み

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©2023 10X, Inc. 運営自律性に寄与する具体的なテスト活動 40 10Xが掲げるオリジナルの品質特性について 参考:テストの完了をゴールにしない! ~仮説検証を繰り返し、開発・ QA・ユーザーが交流しながら開発することで見えてくる理想の姿~

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©2023 10X, Inc. 41 おわりに

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©2023 10X, Inc. 42 おわりに まとめ ● テストタイプを考えるにあたり、 品質特性の考えが重要になる ● ブラックボックステストとホワイトボックステスト、 機能テストと非機能テスト、アジャイルテストの四象限、 狩野モデルなどで分類することができる ● 既存のモデルを穴埋めして使わないこと、 深掘りして考えることが大切 ● 10Xというプラットフォームに相応しい独自指標を考えた

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©2023 10X, Inc. 宣伝:WACATE 2024 夏 開催決定! ● グループワーク主体のテストワークショップ ● 日程:6/22(土)〜23(日)の1泊2日 ● 場所:トーセイホテル&セミナー幕張 ○ JR京葉線 新習志野駅すぐ ● 参加費(宿泊費、食費込み) ○ 35歳以下:¥25,000 ○ 36歳以上:¥28,000 ● 詳細は公式ページにて ( https://wacate.jp/ ) ○ 「WACATE」で検索 43 おわりに