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企画からリリースまで、 新規サービス開発における PMの立ち回りと成功・失敗 2022/9/29 note株式会社 プロダクトマネージャー 浅子 拓耶

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note inc. 2 自己紹介 浅子 拓耶(あさこ たくや) note株式会社プロダクトマネージャー 1社目: セブ拠点のオフショア開発    Webディレクター兼なんでも屋 2社目: モンスター・ラボでベトナムや    バングラデシュ拠点と受託開発    PjM・SMなどがメイン 3社目: Adobeでマーケ製品のPgM 4社目: PjMとしてnoteに入社    2021/06〜PdMを担当 葉山在住、旅と音楽と海と写真と動物がスキ taku_yeah taku_yeah

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note inc. 3 noteについて

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note inc. クリエイターが文章や画像、音声、動画を投稿して、ユーザーがそのコンテンツを楽しんで 応援できるメディアプラットフォーム。だれもが創作を楽しんで続けられるよう、安心できる 雰囲気や、多様性を大切にしています。
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note inc. 01 前提:メンバーシップってなに? 02 企画:関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 03 検証:「らしさ」を追求するがゆえの苦難 04 開発:はじめかた・進め方の失敗と学び 05 発信:コミュニケーションの要としてのPM 6 本日のお品書き

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note inc. 01 前提:メンバーシップってなに? 02 企画:関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 03 検証:「らしさ」を追求するがゆえの苦難 04 開発:はじめかた・進め方の失敗と学び 05 発信:コミュニケーションの要としてのPM 7

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note inc. 8 メンバーシップってなに?

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note inc. 9 ● ファンクラブ・コミュニティ・サロンなどが気軽につくれる ● 限られた人と、クローズドな場で交流できる ● 多様な職種・用途で利用することができる メンバーシップってなに?

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note inc. 01 前提:メンバーシップってなに? 02 企画:関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 03 検証:「らしさ」を追求するがゆえの苦難 04 開発:はじめかた・進め方の失敗と学び 05 発信:コミュニケーションの要としてのPM 10

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note inc. 11 ● キックオフ時のメンバー:18人 ● 最終的に関わったメンバー:80人オーバー(社員の半数) 関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 メインの開発チーム・周囲の開発チーム・データチーム・デザイナー イラストレーター・事業開発・PR・ユーザーコミュニケーション 編成・インハウスエディタ・CS・審査チーム・法務チーム リサーチチーム・CFO室…

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note inc. 12 ● キックオフ時のメンバー:18人 ● 最終的に関わったメンバー:80人オーバー(社員の半数) 関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 メインの開発チーム・周囲の開発チーム・データチーム・デザイナー イラストレーター・事業開発・PR・ユーザーコミュニケーション 編成・インハウスエディタ・CS・審査チーム・法務チーム リサーチチーム・CFO室… 関係する人みんなが、同じ方向を向いて進むために 羅針盤が必要!

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note inc. 13 ● AmazonのBackwards Press Release的なアプローチ ○ ◯◯は何で、誰を、どういう手段で、どう幸せにする? ○ noteクリエイターはどういうお知らせが出たら興味を持つ? ○ 非noteクリエイターはどういうお知らせが出たら興味を持つ? ● 上記を達成するために、リリース時に何が揃っているといい? ○ 仮ツイート・仮プレスリリース・仮LP ○ 必要タスクの関連図を作成 企画は「ユーザーの反応から逆算して」

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note inc. 14 企画は「ユーザーの反応から逆算して」

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note inc. 01 前提:メンバーシップってなに? 02 企画:関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 03 検証:「らしさ」を追求するがゆえの苦難 04 開発:はじめかた・進め方の失敗と学び 05 発信:コミュニケーションの要としてのPM 15

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note inc. 16 ● だれもが 創作をはじめ、続けられるようにするのがミッション 「らしさ」を追求するがゆえの苦難  特定のカテゴリ・層のクリエイターのみに向けた機能・施策  どんなクリエイターでも気持ちよく使える機能・施策

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note inc. 17 ● だれもが 創作をはじめ、続けられるようにするのがミッション 「らしさ」を追求するがゆえの苦難  ✕:特定のカテゴリ・層のクリエイターのみに向けた機能・施 策  ◎:どんなクリエイターでも気持ちよく使える機能・施策 とはいえ、会社のリソースは限られているので、 どのカテゴリ・層に向けて施策を打っていくかの優先度付けは必須

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note inc. 18 ● 試したこと① ○ 「使ってもらいたい人たち」を言語化する ○ どの層をターゲットの中心とするか、センターピンを立てる 「らしさ」を追求するがゆえの苦難 潜在 クリエイター 全員 まずメイン ターゲットに したい クリエイター ※画像はイメージです

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note inc. 19 ● 試したこと① ○ 「使ってもらいたい人たち」を言語化する ○ どの層をターゲットの中心とするか、センターピンを立てる 「らしさ」を追求するがゆえの苦難 潜在 クリエイター 全員 まずメイン ターゲットに したい クリエイター ※画像はイメージです ユーザーコミュニケーション・ライティング PRなど、チーム横断でのアウトプットの 方向性・トンマナなどを決めやすくなった🎉 間口を広げることを意識しすぎて、説明がし にくい・理解してもらうのに障壁がある

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note inc. 20 ● 試したこと② ○ 既存クリエイターへの提案・デモ ■ カウンターパートのメンバーが中心に実施 ■ 極力PMも同席し、画像やワーキングデモを見ながら説明 ■ その場でQ&Aに回答 「らしさ」を追求するがゆえの苦難

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note inc. 21 ● 試したこと② ○ 既存クリエイターへの提案・デモ ■ カウンターパートのメンバーが中心に実施 ■ 極力PMも同席し、画像やワーキングデモを見ながら説明 ■ その場でQ&Aに回答 「らしさ」を追求するがゆえの苦難 ユーザーからの直接の声を参考にユースケースをイメージできた ユーザーに利用イメージをしてもらいやすくなった

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note inc. 22 ● 試したこと③ ○ 幅広いクリエイターへのユーザーインタビュー ■ noteでコミュニティ運営を試してうまくいっている人 ■ 過去にコミュニティ運営して、うまくいかなかった人 「らしさ」を追求するがゆえの苦難

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note inc. 23 ● 試したこと③ ○ 幅広いクリエイターへのユーザーインタビュー ■ noteでコミュニティ運営を試してうまくいっている人 ■ 過去にコミュニティ運営して、うまくいかなかった人 「らしさ」を追求するがゆえの苦難 ユーザーからの直接の声を参考にユースケースをイメージできた うまくいかなかったケースから、足りない要素を把握できた

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note inc. 24 ● 試したこと④ ○ サービス名のフィジビリ検証 ■ 社員の身内・身近な人に、「メンバーシップ」と聞いてイ メージするもの・他の名称を聞いたときにどんなことがで きそうだと思うかなどをヒアリング 「らしさ」を追求するがゆえの苦難

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note inc. 25 ● 試したこと③ ○ 幅広いクリエイターへのユーザーインタビュー ■ noteでコミュニティ運営を試してうまくいっている人 ■ 過去にコミュニティ運営して、うまくいかなかった人 「らしさ」を追求するがゆえの苦難 サービス名からできることが想像できないことに起因して 初動にコケる可能性を少し潰せた (?)

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note inc. 01 前提:メンバーシップってなに? 02 企画:関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 03 検証:「らしさ」を追求するがゆえの苦難 04 開発:はじめかた・進め方の失敗と学び 05 発信:コミュニケーションの要としてのPM 26

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note inc. 27 ● noteのシステム全体の概要 ○ 元々noteは大きな1つのプラットフォーム ■ できるところからモジュール分割してはいる ● 詳細はこちら ○ 自分たち積み重ねてきた歴史が足枷になることも多い ■ 過去意思決定時には見通しきれなかった ■ 要件レイヤーで複雑な機能が存在する 既存の枠組みを前提に、どうつくるか?

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note inc. 28 ● 開発の実態は、既存機能を元にした機能追加 に近い ○ DB・フロントエンド・バックエンドとも既存のコードを踏襲 ○ 新サービスの体験設計に基づいて画面追加・改修 ○ 記事作成・マガジン・決済などnote全体に関わる仕様を考慮 既存の枠組みを前提に、どうつくるか? 既存仕様に引っ張られつつも、 あるべき体験・既存仕様のバランスを見つつ要件を決められた

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note inc. 29 ● 画面イメージを作成して全体の流れを合意 ● 本番DB接続された検証環境を確保し、できたものを毎日deploy ○ 触っていて気付くものがあれば随時issue化 & やるやら検討 ● 動作確認OKなバックエンドのコードは都度本番環境にdeploy ○ ビッグバンリリースによるコンフリクト・バグを防ぐため ● エンジニア・デザイナー・PMみんなでテスト ○ 気になることがあれば都度相談、issue化、やるやら検討 開発の進め方 - やったこと

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note inc. 30 ● クリエイターの実データを表示してのデモ ○ ダミーモックだと実際に使うイメージができない ■ 社内合意形成・クリエイターへの紹介がしづらかった ● 広く社内に向けたドッグフーディング ○ 検証環境でのテストはできるが、実際に運用してみないと わからない改善点がたくさんある ■ リリース直後に社内みんなに触ってもらって一気に バグ改修することで担保 開発の進め方 - できなかったこと

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note inc. 01 前提:メンバーシップってなに? 02 企画:関係者多すぎ、合意形成難しすぎ問題 03 検証:「らしさ」を追求するがゆえの苦難 04 開発:はじめかた・進め方の失敗と学び 05 発信:コミュニケーションの要としてのPM 31

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note inc. 32 ● リリース時にやったこと ○ ツイート・プレスリリース・告知記事/関連記事・LP メルマガ・イベント資料・ヘルプ・プロダクト上の文言など 『どう届けるか』が超重要 世界観がどう伝わるか、言っていることの整合性が合っているか トンマナ揃っているか…など全体俯瞰しての品質コントロールが必要

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note inc. 33 ● リリース時にやったこと ○ ツイート・プレスリリース・告知記事/関連記事・LP メルマガ・イベント資料・ヘルプ・プロダクト上の文言など 『どう届けるか』が超重要 世界観がどう伝わるか、言っていることの整合性が合っているか トンマナ揃っているか…など全体俯瞰しての品質コントロールが必要 PMがハブとなりMTG参加・レビュー・Slackでの会話をすることで なんとか切り抜けた(全然サステナブルではなかった)

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note inc. 34 さいごに宣伝

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note inc. 35 ● PMのみんなに役立つ記事をまとめています 学んだこと、知見など、noteに書いてみてね

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note inc. 36 ● こんな人におすすめ ○ ご自身で継続的に発信して収益化したい方 ○ クローズドな場で発信したり・コミュニケーションしたい方 ● 気になるクリエイターのメンバーシップも入ってみてね ○ ここから探せます メンバーシップ使ってね!

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note inc. 37 ● まずは雑談してみませんか? ○ 選考に進む意志がなくてもOK👌 ○ 詳細は記事をご覧ください ● PM以外の職種も随時募集中 ○ エンジニア・デザイナー・事業開発・セールスなどなど ○ 詳細は記事をご覧ください PMはじめ多くの職種で採用してます

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