ここ一年のCCoEとしてのAWSコスト最適化を振り返る / CCoE AWS Cost Optimization devio2025
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MasahiroKawahara
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イントロ 2
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自己紹介 ブログURL: 最近やっていること AWS マルチアカウント環境のセキュリティ可視化 AWS コスト最適化いろいろ Claude Code と一緒にタスク推進を試行錯誤中 好きなこと ツーリング、ゲーム、Emacs 、愛猫と戯れる https://dev.classmethod.jp/author/kawahara-masahiro/ 3
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アジェンダ 前提や背景 AWS コスト最適化、どう進めたか? 各ステップでやったこと 4
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注意項事 あくまで1 例 あり、道半ばです コスト " 可視化" の話が多めです 画像: クラウド財務管理はコスト削減以上のメリットをもたらす | Amazon Web Services ブログ 5
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前提や背景 6
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前提1: AWS 環境について AWS Organizations 環境 AWS アカウント数: 40 以上 複数の利用部門/ システムが存在 7
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前提2: CCoE と私のポジション CCoE の技術メンバー として活動 全AWS アカウントの統制( ベースライン) 各利用部門とのコミュニケーション ※ CCoE(Cloud Center of Excellence): クラウド利用を標準化・統制する専門チーム 8
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活動を本格化した背景 円安の影響 使用量の拡大 … など 9
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AWS コスト最適化、どう進めたか? 10
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まず参考にしたもの: CFM フレームワーク 画像: AWS Cloud Financial Management (CFM) - Speaker Deck 11
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おすすめ書籍 やること一覧を良い感じに把握できます。 書評ブログ: オンプレミスからAWS へ移行した後の『次の一歩』がよくわかる「AWS コスト最適化ガイドブ ック」 | DevelopersIO 12
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とはいえ やること、めっちゃ多いな… 🤔 どこから始めよう… 🤔 引用: より、目次部分 AWS コスト最適化ガイドブック - Amazon 13
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とりあえず走り出してみた CFM フレームワークを参考にしつつ できるところから着手 14
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1 年走ってみて、こんな感じでした 15
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ステップ1, ステップ2 ステップ1-2: 可視化と最適化をとにかく繰り返し 16
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ステップ1, ステップ2 + ステップ3 ステップ1-2: 可視化と最適化をとにかく繰り返し ステップ3: CFM を徐々に意識 ※ まだまだ道半ば 17
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ステップ1: とにかく可視化 40+ アカウントの コストの全体像 を把握するところから開始 18
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大方針: 情報を集約する マルチアカウント環境の課題 40+ アカウントを個別に見回るのは限界がある 横断的な把握が困難 AWS Organizations 管理アカウントの権限を活用して可能な限り集約 19
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集約したい情報 必須: 実際のコスト/ 使用量 必須: リソースに関するメタデータ できれば: コストに関する推奨事項 20
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実際に使ったもの 必須: 実際のコスト/ 使用量 → Cost Explorer 必須: リソースに関するメタデータ → AWS Config , Resource Explorer できれば: コストに関する推奨事項 → Compute Optimizer ( 使わなかったものも後述) 21
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AWS Cost Explorer AWS が提供するコスト可視化・分析の標準ツール Organizations 管理アカウントからメンバーアカウントのコストを一元 的に確認可能 22
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コスト可視化の( 個人的) MUST 項目 以下項目でフィルタ/ グループ化ができること! AWS アカウントごと AWS サービスごと 使用タイプごと リソースごと 23
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項目ごとに気付けることの例 項目 気付けることの例 AWS アカウ ント XXX-PRD アカウント でコストになっている AWS サービ ス CloudWatch でコストになっている 使用タイプ ロググループ取り込み料金 でコストになっている リソース hoge-app-log ロググループ でコストになっている → hoge 担 当メンバーに聞いてみよう 24
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AWS Config / Resource Explorer 目的: 対象リソースのメタデータ( タグ情報や関連リソース) を素早く把握 AWS Config: リソースの設定情報と変更履歴を記録するサービス Resource Explorer: リソースを横断的に検索できるサービス( 無料) 画像: AWS Config アグリゲータを使って組織内のAWS リソース情報を集約できる( ) 参考 25
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AWS Compute Optimizer パフォーマンスとコスト最適化のための推奨事項を生成するツール 基本的に無料 + Organizations 連携で一元管理も可能 26
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使用しなかったツールたち AWS CUR (Cost and Usage Reports) 列数・ボリュームが多く、Athena でのクエリのハードルが高い 初期ではCost Explorer で十分だったので後回し コスト配分タグの整備 直接コスト削減に繋がらないので後回し Cost Optimization Hub これ自体が新規の推奨事項を生成するわけではないので後回し 27
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ステップ2: とにかく最適化 28
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大方針: 泥臭く進める 最適化 = 利用部門とのコミュニケーションが8 割 コミュニケーションをスムーズに進めるための材料(= 可視化) はち ゃんと準備しておく 泥臭く! 地道に1 つ1 つ積み重ねる 29
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やったこと一覧 CloudWatch ロググループ取り込 み量の削減 ( 抜粋) CloudWatch GetMetricData 使用 量の最適化 不要なEIP 解放 不要なEBS/DB スナップショット 削除 EC2 リサイズ S3 ライフサイクルルール最適化 VPC エンドポイント配置 Config 記録の最適化 Security Hub コントロール最適 化 30
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CloudWatch ロググループ最適化 可視化で分かったこと: APN1-DataProcessing-Bytes がCloudWatch コストの 7 割を占めていた そのうち 上位10 リソースだけで全体の8 割 を占めていた ※ APN1-DataProcessing-Bytes: 東京リージョンでのCloudWatch Logs ロググループ取り込み料金 31
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やったこと CCoE 内部 CCoE 管理のCloudWatch Logs リソースを最適化 利用部門向け ログ保管のガイドライン作成 横断的にロググループ最適化を提案 32
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↳ CCoE 管理のCloudWatch Logs リソースを最適化 aws-controltower/CloudTrailLogs ロググループ出力を オプトアウトして コスト削減。 参考: Control Tower 管理 CloudTrail をオプトアウトして CloudWatch Logs コストを削減 | DevelopersIO 33
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↳ ログ保管のガイドライン作成 簡易的なガイドラインを作成して利用部門に周知。 34
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↳ 横断的にロググループ最適化を提案 実際にやっていただいたことの一例: 最適化 ログ出力のレベルを WARN 以上に変更 リクエストに含まれる「デカいヘッダ」をログ出力しない 停止 普段監視で使っていない RDS 全般ログ(general) の出力を停止 長期保存/ 分析用途のみなので、S3 出力のみに変更 35
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ステップ3: CFM を意識した活動 36
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※ まだまだ道半ばなので言えることは少ない ステップ1-2 のサイクルを回しながら CFM を徐々に意識 画像: AWS Cloud Financial Management (CFM) - Speaker Deck 37
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おすすめ書籍( 再掲) やること一覧を良い感じに把握できます。 書評ブログ: オンプレミスからAWS へ移行した後の『次の一歩』がよくわかる「AWS コスト最適化ガイドブ ック」 | DevelopersIO 38
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抜粋: より進んだ可視化 39
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CUR(Cost and Usage Reports) 活用 一番のモチベーションは RI/SP 適用状況の把握 + 購入計画の効率化 。 他の AWS 機能では制約が多かった。 Cost Explorer : リソースレベル分析は 過去14 日分まで RI/SP 推奨事項: 最大 過去60 日 まで RI/SP カバレッジ・使用状況レポート: リソースレベルで見れない 40
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↳ CUR 導入後にやったこと RDS RI 適用状況のリソースレベル把握 SP 適用状況(EC2/Fargate) 把握するためのQuickSight ダッシュボード作成 Cloud Intelligence Dashboard (AWS Solution) の展開 41
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↳ Cloud Intelligence Dashboard (CID) 導入ブログ: AWS Cloud Intelligence Dashboards を使ってFinOps で役立つQuickSight ダッシュボードをサクッ と展開 | DevelopersIO 42
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コスト配分タグ付与 目的: プロジェクトが混在したAWS アカウントのコスト可視化 泥臭くタグ付けして、カバレッジを向上 → コストの9 割をプロジェクト別に可視化できるように 参考: クラスメソッドメンバーズ提供CUR を使ってコスト配分タグ未付与を( 泥臭く) 撲滅する | DevelopersIO 43
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おわりにむけて 特に伝えたかったところ 44
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1 年間を振り返って ステップ1-2: 可視化と最適化をとにかく繰り返し ステップ3: CFM を徐々に意識 ※ まだまだ道半ば 45
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可視化で大事だと思ったこと 情報を集約 する 以下コスト項目をサクッと見られるようにする AWS アカウントごと AWS サービスごと 使用タイプごと リソースごと 46
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最適化で大事だと思ったこと 泥臭く 、着実に進める 最適化は利用部門とのコミュニケーションが8 割 47
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おわり 1 年ほどコスト最適化に注力しました 利用部門の積極的な協力と、チームメンバーの推進があって成り立っ ています 特に同僚K.Y さんには着実にコスト可視化/ 最適化を進めていただ きました ( ありがとうございます!) 48
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ご清聴ありがとうございます! 49
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参考 クラウド財務管理はコスト削減以上のメリットをもたらす | Amazon Web Services ブログ Cloud Financial Management ~AWS コストの可視化・最適化・予測・ FinOps ~ / Cloud Financial Management Overview - Speaker Deck オンプレミスからAWS へ移行した後の『次の一歩』がよくわかる 「AWS コスト最適化ガイドブック」 | DevelopersIO 50