Slide 1

Slide 1 text

1

Slide 2

Slide 2 text

イントロ 2

Slide 3

Slide 3 text

自己紹介 ブログURL: 最近やっていること AWS マルチアカウント環境のセキュリティ可視化 AWS コスト最適化いろいろ Claude Code と一緒にタスク推進を試行錯誤中 好きなこと ツーリング、ゲーム、Emacs 、愛猫と戯れる https://dev.classmethod.jp/author/kawahara-masahiro/ 3

Slide 4

Slide 4 text

アジェンダ 前提や背景 AWS コスト最適化、どう進めたか? 各ステップでやったこと 4

Slide 5

Slide 5 text

注意項事 あくまで1 例 あり、道半ばです コスト " 可視化" の話が多めです 画像: クラウド財務管理はコスト削減以上のメリットをもたらす | Amazon Web Services ブログ 5

Slide 6

Slide 6 text

前提や背景 6

Slide 7

Slide 7 text

前提1: AWS 環境について AWS Organizations 環境 AWS アカウント数: 40 以上 複数の利用部門/ システムが存在 7

Slide 8

Slide 8 text

前提2: CCoE と私のポジション CCoE の技術メンバー として活動 全AWS アカウントの統制( ベースライン) 各利用部門とのコミュニケーション ※ CCoE(Cloud Center of Excellence): クラウド利用を標準化・統制する専門チーム 8

Slide 9

Slide 9 text

活動を本格化した背景 円安の影響 使用量の拡大 … など 9

Slide 10

Slide 10 text

AWS コスト最適化、どう進めたか? 10

Slide 11

Slide 11 text

まず参考にしたもの: CFM フレームワーク 画像: AWS Cloud Financial Management (CFM) - Speaker Deck 11

Slide 12

Slide 12 text

おすすめ書籍 やること一覧を良い感じに把握できます。 書評ブログ: オンプレミスからAWS へ移行した後の『次の一歩』がよくわかる「AWS コスト最適化ガイドブ ック」 | DevelopersIO 12

Slide 13

Slide 13 text

とはいえ やること、めっちゃ多いな… 🤔 どこから始めよう… 🤔 引用: より、目次部分 AWS コスト最適化ガイドブック - Amazon 13

Slide 14

Slide 14 text

とりあえず走り出してみた CFM フレームワークを参考にしつつ できるところから着手 14

Slide 15

Slide 15 text

1 年走ってみて、こんな感じでした 15

Slide 16

Slide 16 text

ステップ1, ステップ2 ステップ1-2: 可視化と最適化をとにかく繰り返し 16

Slide 17

Slide 17 text

ステップ1, ステップ2 + ステップ3 ステップ1-2: 可視化と最適化をとにかく繰り返し ステップ3: CFM を徐々に意識 ※ まだまだ道半ば 17

Slide 18

Slide 18 text

ステップ1: とにかく可視化 40+ アカウントの コストの全体像 を把握するところから開始 18

Slide 19

Slide 19 text

大方針: 情報を集約する マルチアカウント環境の課題 40+ アカウントを個別に見回るのは限界がある 横断的な把握が困難 AWS Organizations 管理アカウントの権限を活用して可能な限り集約 19

Slide 20

Slide 20 text

集約したい情報 必須: 実際のコスト/ 使用量 必須: リソースに関するメタデータ できれば: コストに関する推奨事項 20

Slide 21

Slide 21 text

実際に使ったもの 必須: 実際のコスト/ 使用量 → Cost Explorer 必須: リソースに関するメタデータ → AWS Config , Resource Explorer できれば: コストに関する推奨事項 → Compute Optimizer ( 使わなかったものも後述) 21

Slide 22

Slide 22 text

AWS Cost Explorer AWS が提供するコスト可視化・分析の標準ツール Organizations 管理アカウントからメンバーアカウントのコストを一元 的に確認可能 22

Slide 23

Slide 23 text

コスト可視化の( 個人的) MUST 項目 以下項目でフィルタ/ グループ化ができること! AWS アカウントごと AWS サービスごと 使用タイプごと リソースごと 23

Slide 24

Slide 24 text

項目ごとに気付けることの例 項目 気付けることの例 AWS アカウ ント XXX-PRD アカウント でコストになっている AWS サービ ス CloudWatch でコストになっている 使用タイプ ロググループ取り込み料金 でコストになっている リソース hoge-app-log ロググループ でコストになっている → hoge 担 当メンバーに聞いてみよう 24

Slide 25

Slide 25 text

AWS Config / Resource Explorer 目的: 対象リソースのメタデータ( タグ情報や関連リソース) を素早く把握 AWS Config: リソースの設定情報と変更履歴を記録するサービス Resource Explorer: リソースを横断的に検索できるサービス( 無料) 画像: AWS Config アグリゲータを使って組織内のAWS リソース情報を集約できる( ) 参考 25

Slide 26

Slide 26 text

AWS Compute Optimizer パフォーマンスとコスト最適化のための推奨事項を生成するツール 基本的に無料 + Organizations 連携で一元管理も可能 26

Slide 27

Slide 27 text

使用しなかったツールたち AWS CUR (Cost and Usage Reports) 列数・ボリュームが多く、Athena でのクエリのハードルが高い 初期ではCost Explorer で十分だったので後回し コスト配分タグの整備 直接コスト削減に繋がらないので後回し Cost Optimization Hub これ自体が新規の推奨事項を生成するわけではないので後回し 27

Slide 28

Slide 28 text

ステップ2: とにかく最適化 28

Slide 29

Slide 29 text

大方針: 泥臭く進める 最適化 = 利用部門とのコミュニケーションが8 割 コミュニケーションをスムーズに進めるための材料(= 可視化) はち ゃんと準備しておく 泥臭く! 地道に1 つ1 つ積み重ねる 29

Slide 30

Slide 30 text

やったこと一覧 CloudWatch ロググループ取り込 み量の削減 ( 抜粋) CloudWatch GetMetricData 使用 量の最適化 不要なEIP 解放 不要なEBS/DB スナップショット 削除 EC2 リサイズ S3 ライフサイクルルール最適化 VPC エンドポイント配置 Config 記録の最適化 Security Hub コントロール最適 化 30

Slide 31

Slide 31 text

CloudWatch ロググループ最適化 可視化で分かったこと: APN1-DataProcessing-Bytes がCloudWatch コストの 7 割を占めていた そのうち 上位10 リソースだけで全体の8 割 を占めていた ※ APN1-DataProcessing-Bytes: 東京リージョンでのCloudWatch Logs ロググループ取り込み料金 31

Slide 32

Slide 32 text

やったこと CCoE 内部 CCoE 管理のCloudWatch Logs リソースを最適化 利用部門向け ログ保管のガイドライン作成 横断的にロググループ最適化を提案 32

Slide 33

Slide 33 text

↳ CCoE 管理のCloudWatch Logs リソースを最適化 aws-controltower/CloudTrailLogs ロググループ出力を オプトアウトして コスト削減。 参考: Control Tower 管理 CloudTrail をオプトアウトして CloudWatch Logs コストを削減 | DevelopersIO 33

Slide 34

Slide 34 text

↳ ログ保管のガイドライン作成 簡易的なガイドラインを作成して利用部門に周知。 34

Slide 35

Slide 35 text

↳ 横断的にロググループ最適化を提案 実際にやっていただいたことの一例: 最適化 ログ出力のレベルを WARN 以上に変更 リクエストに含まれる「デカいヘッダ」をログ出力しない 停止 普段監視で使っていない RDS 全般ログ(general) の出力を停止 長期保存/ 分析用途のみなので、S3 出力のみに変更 35

Slide 36

Slide 36 text

ステップ3: CFM を意識した活動 36

Slide 37

Slide 37 text

※ まだまだ道半ばなので言えることは少ない ステップ1-2 のサイクルを回しながら CFM を徐々に意識 画像: AWS Cloud Financial Management (CFM) - Speaker Deck 37

Slide 38

Slide 38 text

おすすめ書籍( 再掲) やること一覧を良い感じに把握できます。 書評ブログ: オンプレミスからAWS へ移行した後の『次の一歩』がよくわかる「AWS コスト最適化ガイドブ ック」 | DevelopersIO 38

Slide 39

Slide 39 text

抜粋: より進んだ可視化 39

Slide 40

Slide 40 text

CUR(Cost and Usage Reports) 活用 一番のモチベーションは RI/SP 適用状況の把握 + 購入計画の効率化 。 他の AWS 機能では制約が多かった。 Cost Explorer : リソースレベル分析は 過去14 日分まで RI/SP 推奨事項: 最大 過去60 日 まで RI/SP カバレッジ・使用状況レポート: リソースレベルで見れない 40

Slide 41

Slide 41 text

↳ CUR 導入後にやったこと RDS RI 適用状況のリソースレベル把握 SP 適用状況(EC2/Fargate) 把握するためのQuickSight ダッシュボード作成 Cloud Intelligence Dashboard (AWS Solution) の展開 41

Slide 42

Slide 42 text

↳ Cloud Intelligence Dashboard (CID) 導入ブログ: AWS Cloud Intelligence Dashboards を使ってFinOps で役立つQuickSight ダッシュボードをサクッ と展開 | DevelopersIO 42

Slide 43

Slide 43 text

コスト配分タグ付与 目的: プロジェクトが混在したAWS アカウントのコスト可視化 泥臭くタグ付けして、カバレッジを向上 → コストの9 割をプロジェクト別に可視化できるように 参考: クラスメソッドメンバーズ提供CUR を使ってコスト配分タグ未付与を( 泥臭く) 撲滅する | DevelopersIO 43

Slide 44

Slide 44 text

おわりにむけて 特に伝えたかったところ 44

Slide 45

Slide 45 text

1 年間を振り返って ステップ1-2: 可視化と最適化をとにかく繰り返し ステップ3: CFM を徐々に意識 ※ まだまだ道半ば 45

Slide 46

Slide 46 text

可視化で大事だと思ったこと 情報を集約 する 以下コスト項目をサクッと見られるようにする AWS アカウントごと AWS サービスごと 使用タイプごと リソースごと 46

Slide 47

Slide 47 text

最適化で大事だと思ったこと 泥臭く 、着実に進める 最適化は利用部門とのコミュニケーションが8 割 47

Slide 48

Slide 48 text

おわり 1 年ほどコスト最適化に注力しました 利用部門の積極的な協力と、チームメンバーの推進があって成り立っ ています 特に同僚K.Y さんには着実にコスト可視化/ 最適化を進めていただ きました ( ありがとうございます!) 48

Slide 49

Slide 49 text

ご清聴ありがとうございます! 49

Slide 50

Slide 50 text

参考 クラウド財務管理はコスト削減以上のメリットをもたらす | Amazon Web Services ブログ Cloud Financial Management ~AWS コストの可視化・最適化・予測・ FinOps ~ / Cloud Financial Management Overview - Speaker Deck オンプレミスからAWS へ移行した後の『次の一歩』がよくわかる 「AWS コスト最適化ガイドブック」 | DevelopersIO 50