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Japan VMUG vExpert が語る#32
 The Frugal Architectと
 VMware Cloud on AWS
 クラスメソッド株式会社
 AWS事業本部 コンサルティング部
 荒平 祐次 (arap) @0Air 
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2 About me 荒平 祐次 / arap Follow me!! 業者っぽいアカウント以外は全員フォ ロー返しています 今日の内容は人それぞれの解釈が あります。 「私の解釈」が多く含まれます

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3 今日話すこと https://thefrugalarchitect.com/

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4 今日のゴール お客様や上司から「それ、フルーガルなの?」 と言われたときの対処法を考える 〜for VMware Cloud on AWS〜

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5 フルーガルって何よ? Amazon Web Servicesが以前から公開していた 「Leadership Principal」に存在していた  *意味は倹約・質素 引用 :https://www.amazon.jobs/content/jp/our-workplace/leadership-principles

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6 キーノートを聞いて受け取ったメッセージ コストのことも考えられる エンジニアになれ! Werner Vogels氏(65) オランダ生まれ Amazon.com CTO/副社長

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7 Wernerが発表した指針は7つ ややマイクロサービス的な話も ありますが、一旦インフラ全体 として捉えます

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8 法則1, Make Cost a Non-functional Requirement. コストを非機能要件にする。 システムを設計、開発、運用する際には、市場投入までの期間と効率性のバランスをとるため、 コストの影響を早期かつ継続的に考慮する。 - 要件定義の際にちゃんとコストの概念を取り入れておこう、という話 - VMware Cloud on AWSの導入時にもしっかり検討されるべき - 可用性、スケーラビリティ、セキュリティ、移植性、保守性などと 共にTCO(総保有コスト)の検討も行う

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9 TCO Calculatorの例 物理ラックのコスト ライセンスのディスカウント率 年間の成長率(Host/Storage) パブリッククラウドのコスト Professional Services クラウドの教育費 保守費用 など

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10 法則2, Systems that Last Align Cost to Business. 永続するシステムはコストをビジネスに合わせる。 ビジネスモデルの利益水準に合わせてアーキテクチャを設計し、 収益が許す限り規模の経済を実現する。 利益がないまま無制限に成長すると価値が低下する。 - ビジネスと技術の調和が取れていないと破綻する、という話 - 本当に必要な量のリソースになっているかしっかり確認すべき - 例:「製造部門が16C/32GBの仮想マシンが必要と言っている」 → 塵も積もればで無駄なホスト増が発生していないか? - VMware CloudではEC2と違い(仮想マシン単位で見れば)、 柔軟なリソース組み合わせが可能

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11 法則3, Architecting is a Series of Trade-offs. アーキテクティングとはトレードオフの連続である。 すべての設計にはトレードオフがつきもの。 技術とビジネスのトレードオフを定期的に再評価し、ビジネスニーズに合わせたリソースに投資することが重 要。 - コスト・回復力・パフォーマンスはトレードオフになっている、という話 - 倹約とは、単に支出を最小化することではなく、価値を最大化することであることを 忘れてはならない - VMware Cloud on AWSはAWSのエコシステムを常に利用でき、 価値の最大化においては100点満点

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12 法則4, Unobserved Systems Lead to Unknown Costs. 未観測のシステムは未知のコストにつながる。 タフな監視システムには先行投資が必要だが、それによって組織は無駄な業務を特定し、 ワークフローを合理化し、優先事項に戦略的にリソースを割り当てることができる。 - 機能を分散させると合理化できていないコストが発生する、という話 - クラウドカオスのまま置いておくべきではない - ハイブリッド・マルチクラウドが必要な場合はVMware Ariaなど 統合管理ツールを利用する

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13 法則5, Cost Aware Architectures Implement Cost Controls. コスト指向のアーキテクチャはコストを制御できる。 監視をきちんと行えていれば、改善の余地があると特定した領域に手を打つことができる。 きめ細かな制御を実施することで、コストとユーザー・エクスペリエンスの両方を最適化することができる。 - 重要度によってコンポーネントを階層化することで、コストとその他要件のトレード オフが制御できる、という話 - VMware Cloud on AWSは、優先度の高いシステムからリアーキテクトする期間 のステップとしても利用ケースが豊富

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14 法則6, Cost Optimization is Incremental. - 改善の余地は常に有り、コスト最適化を1度で終わりにしない、という話 - VMware Cloud on AWSは、システムのリタイアや移行に併せてホストの スケールインが可能 - コスト最適化の旅は、終わらない - EC2↔VMC間で移行することで集約率を上げる - VMware Aria Opsによるコスト可視化も可能 コスト最適化は継続的である。 コスト効率の追求は現在進行形の旅である。 システムを監視してパターンを理解し、非効率を削減する。 継続的な最適化には、システムを再訪してさらなる改善を見つける必要がある。

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15 法則7, Unchallenged Success Leads to Assumptions. - 過去事例に縋り過ぎるのは危険である、という話 - 「今まで仮想化基盤の運用はこれで上手く行っている」 「調達はここ、保守運用はここに任せれば万事解決」 - これを否定する覚悟を持たなければならない - オンプレ、VMC、AWS、どれもメリット・デメリットがあり、 コストも含めて顧客にとって何が最善かを考え続ける必要がある 挑戦のない成功は思い込みを生む。 過去にうまくいったことを問い続ける。過去の成功にかかわらず方法やツールを再検討する。 グレース・ホッパーの有名な言葉にあるように、英語で最も危険な言い回しのひとつがある: "私たちはいつもこのやり方でやってきた "

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16 倹約アーキテクトとしての説明(例1) クラウドジャーニーと言っても一発で即移行はできません ここは移行性に優れたVMware Cloud on AWSにしましょう スキトラの量が減り、新規人材確保までの時間が稼げますし、 総コスト面で優れているはずです 君、仮想化基盤も老朽化してきたし、 すぐにシステム群をクラウドへ移行したまえ

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17 倹約アーキテクトとしての説明(例2) 社長! いきなりデータセンターを増設してDRは無理です! コストとパフォーマンスのバランスの良いVMware Cloud on AWSを採 用し、インフラ所有コストを下げましょう 株主からBCPはどうなってるんだと言われてしまった。 よし、今すぐ東西にデータセンターを借りるぞ。

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18 まとめ - VMware Cloud on AWSはTCOで考えたとき 倹約的なアーキテクトを構築することが可能 - 倹約アーキテクト(コスト重視)概念の登場により、 2024年は節約指向のプロジェクトが増加? - スモールスタート(m7i)もできるようになる VMware Cloud on AWSを思い出してください

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19 参考 THE FRUGAL ARCHITECT https://thefrugalarchitect.com/ 倹約なアーキテクトであるために( The Frugal Architect) https://qiita.com/takahash_3/items/f121b37d23e283813909 倹約的なアーキテクトとは? AmazonボーガスCTOが今一番気になるコストとAIを語る https://ascii.jp/elem/000/004/173/4173943/