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1.研究背景
・小麦アレルギーは他のアレルギーと比べ、幅広
い世代に対して対策が必要である。
・米粉製品は普及してきているが、見た目、味な
どの面で小麦粉製品に劣る。
米粉製品の見た目を改善することで、嗜好性を高
められるのではないか。
4.本実験
予備実験の結果から、基本のレシピをもとに一部変更
したものを作成し、基本のクッキーと比較した。
①表面に豆乳
②表面に卵黄
③レシピの卵黄を全卵に変更
④焼成時間+5分
⑤生地に大豆粉を添加(米粉:大豆粉=4:1)
結果
焼き色がよく見られたもの
あまり見られなかったもの
3.予備実験
小麦粉と米粉それぞれで基本となるクッキーを作成し、
見た目、食感などを比較した。
結果
米粉は小麦粉と異なりグルテン(タンパク質)がない
ため、メイラード反応が起こりにくいことから、焼き
色がつきにくいのでは?
改善に向けて
メイラード反応がよく起こるように、
①グルテンの代わりとなるたんぱく質を添加する
②焼成時間を延長する
⇒以上の工程を追加することで焼き色が形成される
か再度実験を行った。
先行研究より
①小麦粉パンと比較すると、米粉パンは「匂い」を
除く「味」「膨化」「食感」「総合評価」の4項目
で有意に低い評価を示すことが報告されている。
(吉田ら,2019)
② 米粉単独クッキーは、小麦粉単独クッキーと
比較して有意に色が薄いことが報告されている。
(吉村ら,2022)
6.考察と今後の展望
・米粉クッキーの焼き色形成にはたんぱく質の添加が有効
であり、特に大豆粉のように生地全体に均一に混合される
素材では、メイラード反応が生じやすくなると考えられる。
・焼き色がほとんど見られなかった試料では、生地の水分
量が増加したことで加熱時の温度上昇が抑制され、メイ
ラード反応が進行しにくかったと推察される。
・嗜好性評価では、米粉クッキーのおいしさには食感や香
ばしさが大きく寄与しており、焼き色の有無による影響は
限定的であった。そのため、焼き色形成の改善が必ずしも
嗜好性向上には結びつかなかったと考えられる。
・今後は米粉製品の嗜好性向上に向けて、食感や香ばしさ
に関わる要因の詳細な検討が必要である。また、本研究で
はたんぱく質添加の影響に着目したが、砂糖やバターの種
類・量の違いが焼成特性や嗜好性に与える影響についても
検討したい。
5.官能評価
対象:食物栄養学科の学生5名、教員5名の計10名
方法:評点法(7段階、‐3~3点)
焼き色、固さ、食感の好ましさ、甘さ、香ばし
さ、総合評価
試料:基準となる米粉クッキーと実験結果から焼き色
が有意についたとした3種類
①米粉クッキー、②卵黄添加クッキー、③大豆粉混合
クッキー、④焼き時間+5分クッキー
結果
• 焼き色の評価は米粉のみのクッキーが最も高かった。
• 総合評価は大豆粉混合クッキーが最も・高く、食感、
香ばしさの評価も高かった。
米粉クッキーの焼き色形成に関する研究
青森中央短期大学 食物栄養学科 森山研究室 坂本茉耶
2.目的
米粉クッキーの効果的な焼き色形成方法の検討、嗜
好性への影響を調査する
米粉クッキー
・白っぽい
・焼き色が薄い
・砕けやすい
小麦粉クッキー
・黄色っぽい
・焼き色がはっ
きり見られる
・固さがある
米粉クッキー 焼き時間+5分 卵黄添加 大豆粉混合
焼き色 2.3 0.3 1.4 0.6
固さ 1 0.9 1.2 1.8
食感の好ましさ 1.2 1.2 1.4 2
甘さ 1.2 1.4 1.6 1.9
香ばしさ 0.4 1.4 1 2.3
総合評価 1.3 1.1 1.7 2.3
大豆粉混合 焼成時間+5分
豆乳添加 全卵使用
卵黄添加
基本の米粉クッキー
平均点
卵黄添加では、塗った部分に
焼き色が見られた。
大豆粉混合、焼成時間追加は
全体的に色が暗くなったが、
焼き色がはっきり確認できた。
どちらも生地自体が白っぽく、
焼き色がついた部分もあるが、
全体的に焼き色は薄かった。
豆乳添加では、表面にひび割れ
が見られた。
食物アレルギーとは、特定の食品に含まれる成分
(アレルゲン)に対して免疫系が過剰に反応し、
さまざまな症状が生じる疾患である。
原因食品としては鶏卵、乳、木の実類、小麦が多く、
特に18歳以上では小麦によるアレルギーの割合が
高い。また、小麦は運動誘発性アナフィラキシーの
原因食品として最も多いことが報告されている。