「利⽤」と「使⽤」の違い
▌著作権違反になるのは、著作物を「利⽤」したとき
▌プログラムの「利⽤」に該当する⾏為
l ユーザー環境にインストールさせるためにプログラムを提供する
l パッケージ製品に組み込んで提供する
l ダウンロードサイトに置く
l プログラムを改変する
▌プログラムの「使⽤」に該当する⾏為
l ローカルでプログラムを実⾏して⾃分で使う
l サーバー上でプログラムを実⾏し、ユーザーにその機能を使わせる
= クラウドサービス
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ライセンス
▌ライセンスとは、著作権法に基づく利⽤許諾条件
l 「私が権利を持っている著作物を利⽤させてあげる
代わりに、この条件を守ってね」というもの
▌条件はライセンサ次第で、どういった制限が掛かるかは
それぞれのライセンスによる
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ライセンス違反で起こり得ること
▌著作権の⾏使
l 派⽣(対象のソフトウェアを組み込んだ)製品の販売停⽌(差⽌め)
l ソフトウェアの利⽤料の請求(損害賠償請求)
▌許諾条件の強制
l 派⽣製品のソースコードの開⽰
▌レピュテーションリスク
l ライセンスビジネスをしている企業としてのブランド価値の低下
l オープンソースコミュニティで炎上
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OSS ライセンス
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OSS ライセンスとは
▌OSS とは
l ソースコードが無償で公開され、誰でもその改変と
再配布を⾃由に⾏えるソフトウェアのこと
l Linux, MySQL, Java, Nginx, ...
▌OSS ライセンスとは
l OSS を利⽤する際のライセンス
l ⾊々な種類があり、それぞれ条件が違う
l Open Source Initiative (OSI) の承認が必要
コピーレフト型 ①
▌特徴
l 派⽣製品のソースコードも開⽰させる
→ ⾃由に使えるソフトウェアを広げていく、という考え
l 製品に組み込んだ場合、製品全てのソースコード開⽰が
必要となる
▌主な OSS ライセンス
l GPL, AGPL, EUPL
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コピーレフト型 ②
▌コピーレフト型の OSS
l Linux, MySQL, WordPress
▌主な条件
l 再配布する際に同じライセンスを適⽤する
l 派⽣製品(動的リンクも含む)のソースコードを開⽰する
l AGPL︓クラウドサービスのサーバーで使⽤した場合、
派⽣製品(動的リンクも含む)のソースコードを開⽰する
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準コピーレフト型 ①
▌特徴
l 改変した場合、その改変部分を開⽰させる
▌主な OSS ライセンス
l MPL, LGPL
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準コピーレフト型 ②
▌準コピーレフト型の OSS
l Mozilla (Firefox, Thunderbird)
▌主な条件
l 改変した場合、その改変部分のソースコードを開⽰する
l MPL︓改変しない場合、取得元を開⽰する
l LGPL︓派⽣製品(動的リンクを含まない)のソースコードを
開⽰する
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⾮コピーレフト型
▌特徴
l ほぼ何も気にしない(p12の条件くらい)
▌主な OSS ライセンス
l BSD License, Apache License, MIT License
▌⾮コピーレフト型の OSS
l Nginx, Apache, React
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他者ソフトウェア (OSS) を使うとき
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ライセンスを確認する
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ライセンスの確認(優先順)
▌ソースコード中のライセンス原⽂の記載
l プログラムファイルのヘッダに記載された
ライセンス名とリンクも同様
▌アーカイブに配置されたライセンスファイル
▌アーカイブ内の README ファイルの記載
▌DLサイト上の記載(根拠としては弱い)
l DLサイト上の記載と、アーカイブ内のライセンス
ファイルが異なる場合もある...