Step Functions（TestState API）から始めるローカルテスト戦略

by 桑野翔

Slide 1

Slide 1 text

クラウド事業本部コンサルティング部桑野翔 Step Functionsから始めるローカルテスト戦略〜TestState API の機能強化（2025年11⽉）〜

Slide 2

Slide 2 text

◯名前 ◯好きなAWSサービス ◯re:Invent参加歴桑野翔くわのかける API Gateway WebSocket API なし来年は⾏きたい... ⾃⼰紹介

Slide 3

Slide 3 text

Q. Step Functionsのテストやってますか？

Slide 4

Slide 4 text

「デプロイして動くかどうか確認すればいいんちゃう？」「テストやってる暇があるなら機能開発優先やってや」「テストってそもそも必要なん？」よくある反応

Slide 5

Slide 5 text

本当にそれで⼤丈夫やろか？

Slide 6

Slide 6 text

Step Functionsはこんなサービス！ ‧AWSサービスという「関数」を組み合わせた処理を実現 ‧複雑なエラーハンドリングの組み込み ‧条件分岐‧状態遷移の管理ができる ‧データ変換の仕組みを搭載

Slide 7

Slide 7 text

こんな多機能なサービス... テストするしかないやん！

Slide 8

Slide 8 text

TestState APIの歴史 ‧個別ステートのテスト ‧DEBUG / TRACE による検査 ◯2023年 re:Invent 専⽤APIから依存リソースを含む結合テストが可能に！

Slide 9

Slide 9 text

TestState APIの歴史（続き） ◯2023年 re:Invent ×制約がいくつかありました ‧依存リソースのデプロイが必要 ‧Lambda関数やS3など ‧それらを実⾏するためのIAMロール ‧実⾏コストが発⽣（費⽤‧時間）

Slide 10

Slide 10 text

TestState APIの歴史（続き） ‧Mock機能のサポートが追加 ◯2025年11⽉ pre re:Invent 専⽤APIから依存リソースが必要ない単体テストが可能に！

Slide 11

Slide 11 text

アップデート内容を紹介！！ 1. Mockサポート ‧依存リソースなしでテストができる ‧roleArnがいらなくなる ※TestState APIを実⾏する権限だけは必要です

Slide 12

Slide 12 text

アップデート内容を紹介！！（続き） 2. ステートの全パターン検証 ‧Map（配列反復処理）やParallel（並列実⾏） 3. エラーパターンの検証 ‧Retry（試⾏回数の境界値テスト）やCatch（例外種別）

Slide 13

Slide 13 text

結局何が変わったん？

Slide 14

Slide 14 text

そもそもStep Functionsで確認したいこと ◎意図したデータ変換がされているか ◎エラーハンドリングが機能するか ◎条件分岐が正しいか

Slide 15

Slide 15 text

アップデートがもたらす変化 ◯Before（2023年 re:Invent） ‧テストするのに依存リソースのデプロイが必要 ‧テスト時にリソースにアクセス＆実⾏してしまう ‧狙って条件分岐‧エラーを再現するのが困難 ‧テストにお⾦がかかる＆時間もかかる

Slide 16

Slide 16 text

アップデートがもたらす変化（続き） ◯After（2025年11⽉ pre re:Invent） ‧テストに依存リソースのデプロイが不要 ‧テスト時にリソースにアクセス＆実⾏しない ‧狙って条件分岐‧エラーを再現するのが簡単 ‧テストにお⾦がかからない＆時間も削減

Slide 17

Slide 17 text

関⼼の分離が実現した！⼀⾔で表すなら... 以上を踏まえてテスト戦略を考えてみる

Slide 18

Slide 18 text

No content

Slide 19

Slide 19 text

Step Functionsのテスト戦略 ◯テストピラミッドに当てはめることができる ‧単体テスト：MockありTestState API →ステートのロジックを検証する ‧結合テスト：MockなしTestState API →他のAWSリソースとの統合を検証する ‧E2Eテスト：デプロイ済みワークフローを実⾏ →実環境のワークフロー全体を検証する

Slide 20

Slide 20 text

No content

Slide 21

Slide 21 text

これが意味すること ◎通常のコードと同じようにテスト ◎⾼速なデプロイフィードバック ◎コードレビュー段階で品質担保 ◎コスト削減単体テスト感覚で簡単に検証ができるデプロイしなくても即座に検証ができるプルリクマージ前にテストを実施できるサービス実⾏料⾦が不要になり、開発時間も削減できる

Slide 22

Slide 22 text

Step Functionsの開発体験が劇的に変わります！

Slide 23

Slide 23 text

まとめ（TestState APIアップデートで実現できること） ◎Mockによるローカルテストの実⾏ ◎ステート定義のロジック検証 ◎CI / CD統合の難易度低下 ◎⾼速なフィードバックループの実現デプロイが不要でコストがかからないデータ変換、エラーハンドリング、状態遷移を簡単に再現できるリソース依存がなく、最⼩権限で実⾏できる開発時間が約40%ほど短縮できる...らしい

Slide 24

Slide 24 text

参考 ‧AWS Update Blog ‧AWS Docs https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/11/aws-step-functions-local-t esting-teststate-api/ docs.aws.amazon.com/step-functions/latest/dg/test-state-isolation.html

Slide 25

Slide 25 text

No content