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Claude Codeを駆使した 初めてのiOSアプリ開発 ゼロから3週間でグローバルハッカソンで入賞するまで Speaker: Oikon (Oct. 17, 2025) Claude Code Meetup Tokyo

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自己紹介 X: @oikon48 Oikon Software Engineer 趣味: 個人開発, AIツール研究 Claude Code歴: 2025年3月〜 よくアプデの検証をしています

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今日、話すこと グローバルハッカソン Shipatonについて Claude CodeをiOSアプリ開発でどのように使ったか

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Oikonのモバイルアプリ開発経験 ❌ モバイルアプリ開発経験なし ❌ Swift, Kotlin, Flutter, ReactNative 全く分からん ❌ Xcode? Macの初期設定時に最初に削除するものでしょ?

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モバイルアプリを作るきっかけ RevenueCatのイベントで登壇の機会をいただき、グローバルハッカソン Shipaton を知った 賞金総額:$350,000↑ 参加人数:2025年は55,457人が登録、812件のプロジェクト 条件:8月1日-9月30日にRevenuCat SDKを使ったアプリをストアに公開する

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Best Vibes Award 3位入賞🎊 Shipaton Award Categories: 短期間(3週間)のAIでの開発が評価された

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開始時に決めたこと iOSのみに絞る 未経験のリリース作業を、マルチプラットフォームでやるのは無理❌ SwiftUIを選択 AIツールはDesign to Codeについて、ネイティブ言語の方が再現性が高い印象 ユーザーデータは集めず、基本的にローカルで完結する ユーザーデータを扱う・外部サービスを利用すると審査が厳しくなる メインのAIツールは、もちろんClaude Code

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Vibes with Claude Code

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Claude Codeを使いこなすために意識すること Claude is Horse, Claude Code is Harness

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開発環境: VSCode なぜXcodeではなくVSCode? Xcodeの学習時間が無かった😂 xcrun , xcodebuild のCLIツールがある Claude CodeのIDE連携の恩恵も受けることができる IDE連携の恩恵: mcp__ide__getDiagnostics VSCodeなどのIDEと連携すると、コードの静的解析や診断情報を引き出すことができる (Serenaやlsmcpでも良いと思います)

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/output-styleを学習に活用 Learning mode タスクごとにInsightを教えてくれる TODO(human) で実装箇所の演習題材をくれる 何をやっているかザックリでも分からないと、適切な指示を出せない。 コードを出来るだけ理解する努力はする。

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コンテキスト管理で気をつけたこと CLAUDE.mdは助長になりがちなので見直す(Local, Global共に) 情報はドキュメント化、必要に応じて挿入する 不要なコンテキストは入れない (/clear > /compact ) 不要なMCPサーバーは使わない Subagentsを積極的に活用する

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`/context` でコンテキスト占有率の確認を推奨

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実装ドキュメントのメリット 実装計画の✅チェックボックス付ドキュメントを作成。AWS KiroのSDDの作法を一部踏襲。 メリット: 実装計画を理解できる タスク粒度が調整可能 他のAIエージェントに引き継げる(Subagent含む) 適宜参照することで、Lost in the middleを防ぐ レビュー時にAIエージェントが、実装のコンテキストを理解できる ドキュメント化の一手間を入れるだけで、その後の実装が楽になる

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Subagentの重要性 Subagent(/agent )に実装を任せることで、 Mainのコンテキストが汚染されにくい Subagentを使う個人的なコツ: 参照ドキュメントを用意する タスク粒度が大き過ぎないようにする 明確な役割のSubagentを作成する (Description・ツールで限定) Subagentの活用はClaude Codeにおいて非常に重要

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Subagentの役割の細分化 Implementor コンテキストウィンドウの観点から実装用の Subagent Validator 変更の検証用。READ onlyだとConflictが発生しな いため、複数のSubagentsを積極的に使用するよ うにスラッシュコマンドを作成。 Architect 全体を見るArchitect Subagentも呼び出し、 フィードバック。READ only。

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Subagentの役割の細分化 Implementor コンテキストウィンドウの観点から実装用の Subagent Validator 変更の検証用。READ onlyだとConflictが発生しな いため、複数のSubagentsを積極的に使用するよ うにスラッシュコマンドを作成。 Architect 全体を見るArchitect Subagentも呼び出し、 フィードバック。READ only。

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ビルド・テストのフィードバックループ ビルドはXcodeのUIではなく、Claude Codeにスクリプトを実行させる。 Claude Codeのコンテキスト内にログが残るので、実装からビルド完了までの作業を割り込みなく行 うことが可能。単体テストもClaude Codeのワークフローで実行する。 作成した主なスクリプト: ビルド テスト シミュレータ 実機インストール できるだけAIだけでフィードバックループを完結させる。 人間は全体の理解とワークフローを整えることに専念。

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レビュープロセス AIモデルによってコードレビュー内容が違うため、複数のAIモデルの視点のレビューを行う。 それぞれのレビュー結果をドキュメントで出力し、1つのドキュメントに複数のドキュメントをまと め、妥当な変更だけを蒸留するワークフローを実施。

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スマホ単体での開発 限られた時間の中で本業や私用もあったため、スマホ単体で開発できるように工夫。 GitHubとTest Flightの配信を使用すれば、スマホだけで軽微な開発・修正作業が可能。

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ccusage

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まとめ Claude is Horse, Claude Code is Harness Claude Codeを駆使すれば、0から3週間でiOSアプリをリリースできるくらい強力 今後も「どのAIツールがいいか」の論争は起きる。自分の手に馴染むAIツールを使うことで、自分の 能力の拡張が出来るはず。 @oikon48 よかったらXフォローしてください!

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参考文献 How a Read-Only Sub-Agent Saved My Context Window (And Fixed My WordPress Theme) Context windows - Claude Docs How we built our multi-agent research system Claude Codeのセットアップとモバイルアプリの環境構築 Claude Codeを使ってAIにブログ記事執筆を任せてみた