Slide 1

Slide 1 text

ウェブフォント今昔物語 2019.11.16 Takanori Oki @フロントエンドカンファレンス福岡2019 Copyright © 2019 FOLIO, Ltd. All Rights Reserved.

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 • 株式会社FOLIO フロントエンドエンジニア • React / Nuxt.js / Web Components / etc… • フォントとFigmaが好き • 好きなフォントは新ゴ、Futura、源柔ゴシック、 機械彫刻用標準書体 • ウェブフォントの本書いてます 2

Slide 3

Slide 3 text

誰でもつかえる! ウェブフォント 実践マニュアル 3

Slide 4

Slide 4 text

株式会社FOLIO 4

Slide 5

Slide 5 text

株式会社FOLIO • 「ワクワクする投資、はじめよう!」 • オンライン証券の会社 • LINE Financial株式会社と共同で 「LINEスマート投資」を運営 • フロントエンドの技術スタックは React, Redux, Flow, etc… 5

Slide 6

Slide 6 text

目次 • ウェブフォントって何? • 3つの視点から考えるウェブフォントのあれこれ - ユーザー - デザイナー - エンジニア • まとめ 6

Slide 7

Slide 7 text

今回みなさんに伝えたいこと

Slide 8

Slide 8 text

X ウェブフォントはこわくない! 8

Slide 9

Slide 9 text

ウェブフォントって何?

Slide 10

Slide 10 text

X 10 ここに書いてあるよ!

Slide 11

Slide 11 text

What is “Web Font”? 11 サーバーに フォントデータを アップロード サーバーから フォントデータを 取得して表⽰

Slide 12

Slide 12 text

昔の ウェブフォント 12 フォントデータが重い 日本語フォントの バリエーションが少ない

Slide 13

Slide 13 text

日本語フォントが 重い理由 • 文字数が多い • グリフが複雑 13

Slide 14

Slide 14 text

今の ウェブフォント • 日本語ウェブフォントはたしかに重いけど 実装を工夫することでそれを回避できるようになっ てきた - 「エンジニア」のところで詳しく解説 • 日本語フォントのバリエーションが格段に増えた - 日本語フォントを取り扱う ウェブフォント配信サービスの増加 - Google Fonts、Adobe Fonts、 TypeSquare、FONTPLUS、etc… 14

Slide 15

Slide 15 text

3つの視点から考える ウェブフォントのあれこれ

Slide 16

Slide 16 text

3つの視点 16 エンジニア ユーザー デザイナー

Slide 17

Slide 17 text

X ユーザー目線 17

Slide 18

Slide 18 text

X よくあるユーザーの声 18

Slide 19

Slide 19 text

ユーザー目線 「読み込みが遅い、フォントデータが重い、 ムダに通信量を消費しないでほしい」 19

Slide 20

Slide 20 text

ユーザー目線 • 読み込みが遅い - ユーザーに遅さを感じさせない実装をする必要が ある、ごめん • フォントデータが重い - これはまじごめん致し方ない、これでも前より 軽くなってる • ムダに通信量を消費しないでほしい - Google Fonts使えばユーザーの通信量を ムダにしない 20

Slide 21

Slide 21 text

ウェブフォントが ユーザーに 提供できること • 可読性の向上 - フォントと可読性は密接に関係している - ディスレクシア(読字障害)や弱視などの障害を持 つ人にとって読みやすいフォントを選択する ことは非常に重要 • 株式会社モリサワがいくつかレポート出してるので、 興味がある人は読んでみて - https://www.morisawa.co.jp/fonts/udfont/ study/ 21

Slide 22

Slide 22 text

X デザイナー目線 22

Slide 23

Slide 23 text

デザイナー目線 • デザインの幅が広がる - フォントで全体の印象が大きく変わる - 全体のデザインを考える上で欠かせない要素 • デバイスやOSに関係なく同じデザインを提供できる - そもそも、特定のOSにしか搭載されてないフォント でデザイン考えるのおかしくない? 23

Slide 24

Slide 24 text

デザイナー目線 デザイナーにメリットしかない! 24

Slide 25

Slide 25 text

注意点 • ライセンスでウェブフォントとしての利用が 禁止されてる場合があるので注意が必要 • ライセンス周りはかなりややこしいので 配信サービスを使うのが安全 • ウェブフォントとして使うには 「フォントの改変」「再配布」の許可が必要 25

Slide 26

Slide 26 text

X エンジニア目線 26

Slide 27

Slide 27 text

エンジニア目線 「重い。ちらつく。なんかよくわからない。 時間かけたくない。必要あるの?」 27

Slide 28

Slide 28 text

エンジニア目線 Googleが書いている 「ウェブフォントの最適化」を実践する https://developers.google.com/web/fundamentals/ performance/optimizing-content-efficiency/webfont- optimization?hl=ja 28

Slide 29

Slide 29 text

ウェブフォントで 使われる技術 • WOFF2形式での圧縮 • ダイナミックサブセット、ユニコードサブセット • Font Loading API • CSSのfont-displayプロパティ • Service Workerを用いたキャッシュ戦略 • 29

Slide 30

Slide 30 text

ウェブフォント圧縮形式の歴史 30 WOFF WebOpenFontFormat 2009年に公開された ウェブフォント用の圧縮形式。 zlibを使用して圧縮されている。 TTF TrueTypeFont 一般的なフォントファイル。 自前で圧縮する必要がある。 WOFF2 WebOpenFontFormat2 Brotliという圧縮アルゴリズムを 使用した新しい圧縮形式。 WOFFと比較して約30%軽い。

Slide 31

Slide 31 text

Noto Sans CJK JP Regularのサイズ比較 31 TTF WOFF WOFF2 ファイルサイズ 0MB 5MB 10MB 15MB 20MB 10.7MB 13.7MB 16.4MB

Slide 32

Slide 32 text

ダイナミック サブセット • フォントを動的にサブセットする手法 • メリット - そのページで使われてる文字しかダウンロード されないのでフォントデータを軽くできる • デメリット - ページ読み込み時にJavaScriptを実行するので 環境によっては使えない可能性がある - SPAや動的に表示が変わるUIと相性が悪い 32

Slide 33

Slide 33 text

FOUTを抑止する方法 33

Slide 34

Slide 34 text

FOUT • Flash of Unstyled Text - ウェブフォントのスタイルがあたってない文字が チラ見えしてしまうこと • 対策を怠るとプロダクトの体験が悪くなる • デザイナーとコミュニケーションをとりベストな方 法を探す! 34

Slide 35

Slide 35 text

FOUTの仕組み 35 リクエスト HTMLダウンロード DOM構築 CSSOM構築 ファーストペイント テキスト表示 CSSダウンロード フォントダウンロード この間テキストにデバイスフォントが適用されて見える

Slide 36

Slide 36 text

主な解決策 • Font Loading APIでフォントの読み込みを監視、 読み込み完了するまでローディング画面を 表示するなどの制御を加える • CSSのfont-displayプロパティで表示の タイミングをコントロールする 36

Slide 37

Slide 37 text

Font Loading APIでフォントのロードを監視 37

Slide 38

Slide 38 text

まとめ

Slide 39

Slide 39 text

X ウェブフォントはユーザーに とってメリットがある 39

Slide 40

Slide 40 text

X 最新の技術を使って 使いにくさ、表示の問題を解決できる 仕組みが整いつつある 40

Slide 41

Slide 41 text

X 日本語ウェブフォントを 広めていきましょう! 41

Slide 42

Slide 42 text

Thank you.